A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

コロボックルズ@SHIBUYA LUSH 2013.3.29 (fri)

2013年03月31日 00時13分57秒 | ロッケンロール万歳!


このブログの読者の多くは地下茎音楽ファンだと思われるがロケンローファンも少なからずいらっしゃる。私のギャルバン好きをよくご存知の読者の方から半年前に紹介いただいたのがコロボックルズ。ノンビブラートの真っ直ぐな歌とシャープなリズムがジッタリン・ジンみたいだなぁと思い気に入ったが深追いすることなくスルー。その数ヶ月後Sazanami Girls Beat vol.5リリースイベントでレーベル主宰カマチガクが「一曲目のコロボックルズやばい!タワレコでもプッシュされてる注目株」と語っていて会場で購入したコンピCDを聴いてぶっ飛んだ。このコンピシリーズ自体心の琴線ど真ん中の絶妙なチョイスで毎回泣かせてくれるのだがその中でも毎回一際印象的な宝石との出会いがある。コロボックルズ「チカリ」はまさに一級品のNuggetだった。



早速その時入手できた2ndミニアルバム「小人狂想曲」を購入。その名の通り小人のように小さな身体で白いストラトを振り上げる寺田恵子(ケイコ/元祖ギャルバン女番長SHOW-YAのリーダーと同姓同名)の勇姿に目を奪われつつ空間を切り刻むカミソリビートと狂おしいリズム、その真ん中を弾道ミサイルの如く突き抜ける明朗ヴォイスに脳天をかち割られるような快感を覚えた。Sazanami系の60'sの要素もあるが強く感じたのは東京ロッカーズからビートパンクに至るタテノリロックのエッセンスだった。メロディよりもリズムを重視しスピードを極限まで追い求めたのがハードコア/ファストコアだが、この大阪の小人トリオはメロディを放棄することなくそれに負けないスピードの極北を体現している。妄想CD企画でフリクションをカバーするのはコロボックルズしかいないと真っ先に浮かんだのも必然である。


3月6日に会場限定だった1stミニアルバム「満月ロックンロール」が全国発売。購入と同時にスケジュールをチェック。3月終わりの東京遠征2DAYSの二日目Beat Happning!イベント『Beat Happening!~ナンデードーシテー(from札幌)TOKYOヴァージンロードツアー初日!~』に参戦。対バンはURBANフェチ/THE VOTTONES/ドン・マルティネス/ちくわテイスティング協会/ナンデードーシテー(札幌)。ちくわ~以外は初見のバンド。物販コーナーに小人がいたので話しかけるとケイコだった。ノーメイクのどこにでもいそうな普通の女の子。ジッタリン・ジンの話をすると「大好きですー」とのこと。バッジとステッカーを求めるとツイッターのフォロアープレゼントとして特製バッジをくれた。


トップのURBANフェチから盛り上げ上手なお祭りバンドで10~20代中心のオーディエンスは初っ端からヒートアップ。オールガールズ"コール&レスポンス"バンド、ナンデードーシテーの強引なまでのハイテンションパフォーマンスにも歓声が沸きいわば「アンチさとり世代」総決起集会の様相を呈した。

URBANフェチに続き2番目に「森の小人」のSEに乗せてコロボックルズ登場。ベースのイシモックルこと石本幸景のヘアスタイルは死ね死ね団を彷彿させる。一児の父というから歳の頃30前後か。ドラムのヌマコことrinaも化粧気なしの普段着だが激しいドラムミングは堂に入っている。ステージ前方にお立ち台が設置され間奏でケイコとイシモックルが交互に登って激しく煽る。「小人狂騒曲」のジャケットそのままのパフォーマンスに感動するやら呆れるやら。怒濤のテンション全8曲30分の凝縮されたステージで駆け抜けた。奇しくもURBANフェチも女子リズム隊の狂乱演奏だったしこれからは「普段着女子」がロックのキーワードになるかもしれない。



地元大阪は勿論全国各地でライヴが予定されているのでご一見をお薦めしたい。昨年大阪でワンマンをやったが東京でもワンマンを実現すべく応援していきたい。彼らが「ロックンロールの未来」かどうかは判らないが個人的に2013年最初の大衝撃であることは断言出来る。

小人さん
ドンジャラホイと
やってくる

<コロボックルズ Live Schedule>
2013.04.06(Sat)タワーレコード梅田NU茶屋町店 6Fイベントスペース
[コロボックルズ「満月ロックンロール」発売記念 ミニライブ&サイン&特典引換会]

2013.04.07(Sun)新宿 ANTIKNOCK
[SHIGET'S NIGHT] with :erasers / Pm7 / ザ・ハリマオ / Tuesday Disco / パンク怪獣

2013.04.13(Sat)和歌山 OLDTIME
with :MASTERPEACE / BAIT ONES / クレヨンイーター / アナログエイジカルテット / I’m Weather

2013.04.14(Sun)心斎橋 HOKAGE
SPICY SPIKY presents [PUNX PICNIC NIGHT vol.15 ~激突2マンGIG!!!!桜舞う夜、魂が触れ揺れ常識を切り裂く!そして!~]
with :the brown DJ :鉄平(FIVE NO RISK) PHOTO :MraTscH

2013.04.20(Sat)釧路 LAB MARK
with :KiNGONS / THE BOYS&GIRLS / 黄金クリムゾン / STONE DEAD CRAZY / BLOODSUCKERS

2013.04.23(Tue)札幌 SOUND CRUE
[SET YOU FREE TOUR 2013~] with :KiNGONS / THE BOYS&GIRLS / B.B.JUNKIE / 黄金クリムゾン

2013.04.24(Wed)SHIBUYA LUSH
『Beat Happening!~SHIBUYA R&R PANIC!MAX!~』with:Droog / THE××ズ / ザ・ビートモーターズ / The Everything Breaks

2013.04.29(Mon)神戸ワールド記念ホール、神戸夙川学院大学の2会場で同時開催
[COMIN’KOBE13]

2013.05.12(Sun)柏 PALOOZA
[passion!!] with :Brand New Vibe / THE Hitch Lowke / KingDrops / ZILcoNIA / iMagic.
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アンチさとり世代宣言~壊れかけのテープレコーダーズ「踊り場から、ずっと/羽があれば」

2013年03月29日 03時00分21秒 | 素晴らしき変態音楽


壊れかけのテープレコーダーズを初めて観たのは2010年1月UFO CLUBでの道下慎介×中原昌也やオワリカラなどの対バンだった。道下中原デュオ目当てで行ったその時の彼らの印象は「唯一名前を知っていたバンド。g,b,ds,keyの4人組。紅一点のkeyのヴォーカルが良かったがそれだけ。」という身も蓋もないものだった。その後いろんなイベントで彼らを観て「オルガンとファズギターの絡みと男女ヴォーカルの歌の掛け合いがいいが最大の魅力はその普通さ」という多少好意的な見方に変わった。有象無象が跳梁跋扈する地下音楽シーンでは明快なポップさ全開の彼らのサウンドは良くも悪くも浮いているように聴こえた。オワリカラ、ファンシーナムナム、シベールの日曜日、鳥を見たといった同世代のバンドはともかく灰野敬二、割礼、蝉といった地下音楽界の強者と対バンすると壊れかけの光が一際眩しく輝き、暗黒の地下住人の世界から乖離していくように思えた。

コモリとゆさは様々なライヴ会場で遭遇する。ライヴフライヤーを配布する目的もあるだろうが根っからのライヴ中毒に違いない。ジャックス、ジミヘン、ドアーズ、フィル・スペクターなどを引き合いに評されるサウンドは自称する通り「ドリーミーサイケポップ」と呼ぶのが相応しい。しかしコアなサイケマニアが賞賛する精神的涅槃状態や轟音暗黒ギターとは異なる突き抜けたポップさと耳馴染みの良さが最大の特徴であろう。また「基本どんなオファーでも迎え撃つ精神」で日本全国年間100本にも及ぶライヴをこなす驚異的なフットワークの軽さは地下音楽界に他に追随するものはいない。

彼らの最新シングルのタイトルに思わずうなってしまった。「踊り場から、ずっと」英語タイトルは「All Along The Dance Floor」。お分かりの通りボブ・ディランの「見張塔からずっと」(All Along the Watchtower)からの引用である。ジミヘンのカヴァーも有名な曲なのでサイケ好きなコモリらしいセンスだが特筆すべきは「踊り場」を「Dance Floor」と訳していることだ。階段の途中(=青春ドラマの高校生カップルの語らいの場所)をクラブのダンスフロアに掛けているのが如何にも現在20代の彼ららしい。高校時代青春を横臥した学校の階段と放課後通うクラブ。その二つの場所で培ったロックへの想いを歌った原点回帰宣言と言えるのではなかろうか。年齢的には最近流行の「さとり世代」に属する彼らだが決して草食系でも淡泊でもない。好きなものをとことん追い求める情熱がそのまま音楽に溢れている。かと言って従来のロックミュージシャン然とした傲慢で不遜な態度でなく真摯に自らの行先を見据える生真面目さはオールドスクールとは一線を画す。世代論を振りかざすのは気が進まないが壊れかけのテープレコーダーズは「アンチさとり世代」の象徴と言えるのではなかろうか。



壊れかけ
テレコを聴いた
幼い日

壊れかけのテープレコーダーズ
結成6周年記念 東高円寺2DAYS企画「Document & Monument」

5/24 fri 東高円寺 二万電圧
w/Maher Shalal Hash Baz OA:サカシマ

5/25 sat 東高円寺 U.F.O CLUB
w/ 原マスミ OA:アンダーボーイズ
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ハーフコインの花園 第5回~SHIBUYAギターロック炸裂!渋谷系特集 Part 2

2013年03月28日 00時21分54秒 | ロッケンロール万歳!


3月16日(土)キース・ティペットから25日(月)きゃりーぱみゅぱみゅまで、終わってみて10日連続ライヴという快挙(愚挙)を成し遂げたことに気付いたが、その間iPodの友はピチカート・ファイヴとフリッパーズ・ギターとコーネリアスだった。これら所謂渋谷系は90年代当時は殆ど聴かなかったが、21世紀も10年過ぎた今聴き返してその豊饒な音楽性に心酔している。何より今の気分にピッタリなのは「ながら聴き」OKということである。生活パターンの変化とテクノロジーの進歩で昔のようにステレオの前に座ってジャケットやライナーノーツや歌詞を眺めてじっくりと音楽を聴くことは殆どなくなり、パソコンをやりながらとか電車で移動中などに聴くのが当たり前になった。善し悪しは別にして「ながら聴き」の時代になったことは否定できない。とすると集中を擁する深遠な音楽よりも邪魔にならず聴いていいて心地よい音楽を求めることになる。

1990年代様々な音楽要素を手軽に剽窃する渋谷系やクラブ系の音楽が軽薄で中身のないものに思え、アルケミーレコードを核に勃興した関西アンダーグラウンドを中心にアングラ/サイケ/フリージャズ/プログレ音楽を聴き狂った。1991年に裸のラリーズの正規CDが発売され渋谷HMVのすぐ傍のインディーズCDショップに平積みされると「これが本物だ!」と信じ込んだ。同じ店にサイケやプログレの高価な廃盤LPが販売されておりレア盤=名盤という誤解のもとに大枚を叩いて買い集めた。海外ヘ行くたびに訪問先の街の電話帳のRecord Shopのページを切り取り地図を片手に中古レコ漁りをするのが一番の楽しみだった。

21世紀に入ると幻の名盤や迷盤がこれでもかと次々CD発売され「伝説」の裸のラリーズに至っては100枚近いCDが例えブートとはいえ容易に入手できるようになった。買い集めたアナログ盤はオリジナル盤はともかく数多いブート紛いの再発盤は一気に値崩れし資産価値はゼロになった。そんなときふと隣の250円コーナーに目をやると渋谷系というマニアックなのに難解さ皆無の最高のエンターテイメントがザクザク詰まっていた訳である。iPodでラリーズや灰野敬二や非常階段を聴くのも可能だが音量を上げれば周りに迷惑だし第一他の行動に支障をきたすこと必至。ラリーズは無理だがこういう濃い音楽はライヴ会場で聴くべきである。渋谷系の音楽にコンデンスされた無数の引用・パクリを聴きながら電車の中でニヤリとするのが21世紀のリスニングスタイルではなかろうか。

Part 1に続き汲めども尽きぬ渋谷系水脈からギターロックの名バンドを紹介しよう。

スパイラル・ライフ
バンドブーム/ビートパンクの究極型BAKU解散後ギタリスト車谷浩司がプロデューサー的な資質を持つ石田小吉と結成した1993年デビューのデュオユニット。マンチェスター・サウンドやネオアコ、サイケなどに強く影響を受けた洗練されたサウンドで人気を集め全盛期にはアリーナ公演を売り切った。BAKU時代の単純明快青春パンク路線から音楽性重視のサウンドに転身した車谷のスタイルはUKロックに憧れパワー・オブ・ドリームスとの共演を実現したかつての盟友谷口宗一と志の高さは共通する。人気絶頂の96年に突然の解散。以後石田はスクーデリア・エレクトロ、車谷はAIRとして活動。



ブリッジ
1989年大友真実(vo)、清水弘貴(g)、池水眞由実によって結成。カジヒデキ(b)や大橋伸行(g)らが在籍したネオアコ・ギター・ポップ・バンド。海外アーティストのオープニング・アクトやコンピ盤への参加を経て、92年メジャーデビュー。ネオアコをベースにしたフォーキーなサウンドからソフト・ロック的なアプローチへと音楽スタイルを広げていったものの95年に解散。カジはソロで渋谷系の王子様として人気を博す。瑞々しい女性ヴォーカルが醸し出すイギリスのネオアコとは一線を画すキュートさが魅力的。



エル・マロ
木村カエラ、髭(HiGE)、GO!GO!7188、スネオヘアー等のプロデューサーとして知られる會田茂一が1991年柚木隆一郎と結成したギター・ロック・ユニット。1993年デビュー、小山田圭吾や電気グルーヴとコラボしたが1997年活動休止。それぞれソロ活動の後2003年活動再開。骨太なバンドサウンドでありながらハウスミュージック/クラブ的なアプローチと再構築により渋谷系の裏番長の異名を取る。実は最近まで250円コーナー"エ行の主"m-flo(エム-フロウ)と混同していた。



ヴィーナス・ペーター
1990年に結成されたロック・バンド。メンバーは沖野俊太郎(vo)、石田真人(g)、土中康史(g)、古閑裕(b)、小松たかのぶ(ds)の5人。91年にインディーデビュー。マンチェスター・ブームと呼応するかのようにビートの効いたUKロックスタイルで日本初のネオアコバンドとして注目を集めた。92年にはロンドン、ニューヨークでもライヴを行い同年メジャーデビューを果たしたが94年に解散。2005年に1年限定で再結成、全国ツアーを行い13年ぶりの新作をリリースした。当時は単なるおマンチェかぶれという印象だったが今聴くと日本人ならではのウェット感が新鮮。



ラウンド・テーブル
1993年に北川勝利と伊藤利恵子を中心に大学のジャズ研究会で結成され1997年にインディーデビュー、1998年にメジャーデビューする。2002年からゲストボーカルのNinoを加えROUND TABLE featuring Nino( ‐ フィーチャリング・ニノ)名義での活動もしている。北川のヴォーカルが小山田圭吾そっくりでデビュー当時は小山田の覆面バンドでは?との憶測も飛び交ったらしい。ジャズ研出身らしく4ビートや16ビートも取り入れた軽快なネオアコサウンドは涼風のように心地よい。渋谷系ならではの凝った特殊ジャケットも愛らしい。



渋谷系
ギターロックの
パラダイス

リクエストがあればPart3も検討します。
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胸キュンフルーツ戦 第1回~バナナvsイチゴ

2013年03月27日 01時07分05秒 | 妄想狂の独り言


早朝布団の中で童謡「さっちゃん」の歌詞(4番存在説あり)のバナナから「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ」のジャケットを連想しいろいろな果物に思いを馳せるうちにフルーツと音楽の関係を調べたら面白いのではと思いついた。そこでバナナとイチゴという二大フルーツのライバル対決に挑んでみた。なお調査にあたってはツイッターでフォロワーの方にご協力を仰いだのでこの場を借りてお礼を申し上げたい。

●ジャケット
バナナ:高田渡「ごあいさつ」


現代詩をフォークにのせるスタイルを確立させた高田渡1973年のメジャー・デビュー作。演奏ははっぴいえんど。ニューミュージックの誕生に立ち会ったベルウッドレコードを代表する金字塔。テリー・ジョンソンを名乗りヘタウマアートの騎手となる湯村輝彦が手がけたとボケたバナナと柳の下でそれを見上げる浴衣の男のイラストが牧歌的でもありシュールでもあり高田の人なつっこさと前衛性を際立たせている。昭和ポップスには印象的なジャケットが多いがキャッチーなバナナが一際存在感を主張する。

イチゴ:ザ・ダムド「ストロベリーズ」

ウォーホールに対抗出来るいちごジャケを募集したところチャック・ベリー(Berry=Strawberry)やアニマル・コレクティヴ等を推薦いただいたが残念ながらヴェルヴェッツに匹敵する象徴性には乏しい。その中では「豚に真珠」ならぬ「豚にいちご」のダムドの5thアルバムが暗示的でいい。前作「ブラック・アルバム」でパンクからの脱却を計った彼らがポップ路線を極めた1982年のアルバム。喜びvs痛み(「Pleasure And The Pain」)、生vs死、前衛性vs大衆性...。裏ジャケではいちごを踏みつぶした豚が佇み睨みつける。本作を最後にオリジナル・メンバーのキャプテン・センシブルが脱退しバンドは心機一転メジャーデビューに至る黙示録ともいえる。

●バンド名
洋楽(サイケ)
バナナ:エレクトリック・バナナ



エレクトリック・バナナはブリティッシュ・ビート・バンド、プリティ・シングスがサイケデリックに転身した1960年代末に副業としてテレビや映画に出演/楽曲提供するときに名乗った変名。「エモーションズ」(1967)「S.F.ソロウ」(1968)というサイケポップの名作を生みつつ商業的に恵まれなかったプリティーズが才能を注ぎ込んだ作風は副業といえど手抜きなし。ダムドの覆面ユニットのナズ・ノマッド&ザ・ナイトメアーズやXTCの変名ユニット、デュークス・オブ・ストラトスフィアーのヒントになったと思われる。1970年代にも同名でハードロック作品を残しておりエレクトリック・バナナはプリティーズのオルターエゴともいえる。

イチゴ:ストロベリー・アラーム・クロック


1967年にデビューし全米No.1ヒット「インセンス&ペパーミンツ」を放った「いちご時計」ことストロベリー・アラーム・クロック。ドアーズ風のオルガン・サイケをポップな意匠で展開した彼らは他の便乗バンドの多くが一発屋で終わる中アルバムを4枚リリースした実力派。当時サイケ映画「嵐の青春(Pasych-Out)」にも出演した。「インセンス&ペパーミンツ」は「オースティン・パワーズ」など60年代を描いた映画には欠かせない時代を象徴する名曲。

洋楽(ニューウェイヴ)
バナナ:バナナラマ



1981年デビューのロンドン出身のガールズトリオ。デビューのきっかけはセックス・ピストルズのメンバーのスタジオの上階に彼女たちが住んでいたこと。80年代半ば全米No.1ヒット「ヴィーナス」をはじめとするディスコ調ニューウェイヴで大ヒット。バブル時代の日本でも大流行した。

イチゴ:ストロベリー・スウィッチブレイド


グラスゴーで1981年に結成されたガールズ・デュオ。サイケな水玉模様の衣装はゴスロリの元祖としてファッション界も含め大きな影響を与えた。女性デュオとしてシャンプーやパフィの手本にもなったと思われる。

邦楽(若手)
バナナ:BANANAFISH



2007年東京青山で結成された4人組。UKロックを核に様々な音楽性を取り入れた柔軟なギターロックを展開し人気を集め昨年限定発売したデビュー・アルバム「SCROLL」が好評につき今年1月全国リリースされたばかりのちゃきちゃきのブライテストホープである。

イチゴ:STRWBERRY RECORD


1998年埼玉で結成された4人組通称ストレコ。憂鬱をコンセプトの軸に置きながらも陰湿にはならずポップかつ前衛的なポストロックを聴かせインディーで7作、メジャーで4作のアルバムをリリース。個性的なバンドだったが2009年無期限活動停止を発表した。

●曲名
スタンダード
バナナ:ゴールデンハーフ「バナナ・ボート・ソング」



別名「デイ・オー」元々はジャマイカ民謡メントの労働歌。1957年アメリカの黒人歌手ハリー・ベラフォンテが歌いヒットさせた。日本では同年浜村美智子が唄い大ヒット。多くの歌唱・替え歌がある。1970年代前半「8時だヨ!全員集合」等に出演しお茶の間の人気者だった全員ハーフのアイドル、ゴールデンハーフのヴァージョン。

イチゴ:メロン記念日withばんばひろふみ「『いちご白書』をもう一度」


1975年フォークデュオ、バンバンが唄いオリコンNo.1ヒットさせたユーミンこと荒井由実(現・松任谷由実)作詞作曲ナンバー。「いちご白書」とは実際に起った学園紛争を描いた1970年公開のアメリカン・ニューシネマの代表作。ハロー!プロジェクトのフォークカバー集「FOLK SONGS」に収録のメロン記念日と元バンバンのばんばひろふみによる(セルフ)カバー。フルーツがフルーツを唄う。

アイドル
バナナ:AKB48「となりのバナナ」



AKB48ひまわり組劇場公演の2nd Stage「夢を死なせるわけにいかない」の中の一曲。秋元康作詞・ヒャダインこと前山田健一作曲。DVD「AKB48 紅白対抗歌合戦」に収録。CDではリリースされていない。♪となりのバナナは青すぎる/アレしてコレして熟れていく/おいしいバナナになれますように♪という少女の成長をバナナになぞらえた歌。

イチゴ:palet「イチゴ気分」


正統派アイドルPASSPO☆の妹分、7色カラーでファンを染め上げる究極系ピュアアイドルpaletの昨年10月のデビューCDラストナンバー。PASSPO☆を受け継ぐビートロックで♪これって恋かな?これって恋かも?甘くて酸っぱい…夢はイチゴ気分!♪とイチゴ味を恋に例える歌詞も王道。

ロケンロー
バナナ:
少年ナイフ「バナナチップス」




少年ナイフ「バナナフィッシュ」


日本のガールズバンドの代表格少年ナイフにはバナナソングが2曲もある。どちらもナイフらしいシンプルなポップチューンで黄色いバナナの明るいイメージにぴったり。よほどのバナナ好きである。し・か・し!デビューEP「BURNING FARM」(1983)のジャケットにはイチゴが!オルタナ界で評価されるだけあり微妙に屈折している。

イチゴ:
ブランキー・ジェット・シティ「いちご水」




ブランキー・ジェット・シティ「腐った野苺」



ミッシェルガン・エレファント「Strawberry Garden」


ロケンロー界の仲良しコンビ浅井健一とチバユウスケが二人とも大のタンバリン好きなことは以前検証したが何とイチゴ好きでもあることを発見!しかもベンジーは2曲も!!甘くて可愛らしいイチゴはバナナより男性受けがいいと思われるがふたりもタダのオトコに過ぎない。イチゴへの憧憬を敢えて曖昧に描いた歌詞に硬派で売る男の「照れ」が見え隠れする。

●PV
バナナ:クイーン「狂気への序曲」



実質的なラストアルバム「イニュエンドウ」(1991)収録曲。病魔に侵されたフレディー・マーキュリーの病状を隠すような厚いメーキャップとモノクロ画像処理したPVが今観ると痛々しい。後の考察通りバナナが狂気の象徴として登場する。

イチゴ:アーバンギャルド「スカート革命」
→PVはコチラ
トラウマテクノポップ前衛都市のメジャーデビュー曲。スカートの中を隠すイチゴが少女(処女)性を際立たせ何もないより挑発的な効果を発揮するのはモザイクと同じ。松永天馬のプロパガンダ戦略はメジャーでも変わりはない。

●イディオム
バナナ:

「Go Bananas」は気が狂う、激怒するという意味。トリップ時に見える色は黄色だと言うしモップスのお披露目パーティーではバナナの皮を乾かして吸ったという。バナナは人の正気を惑わすヤヴァいフルーツのようだ。ゴングのリーダーであり最高のトリップ野郎デヴィッド・アレンの1stソロ・アルバムのタイトルは「バナナ・ムーン」だし孤高のクラウトロックバンド、ファウストの2ndアルバム「ソー・ファー」のタイトル曲では♪父ちゃんはバナナを食べる、明日は日曜日♪という歌詞が唄われる。Lunatic=精神異常者の月と形が似ていることも一因か。



いちご:
「Like Giving A Donkey Strawberries=ロバにイチゴ」は「豚に真珠(Pearls Before Swine)」の意味。ダムドのジャケットは二つのことわざの融合である。また女峰をはじめとちおとめ、越後姫、あかねっ娘などイチゴの名称には女性的なものが多い。小さくて丸くて赤いことが「カワイイ」というイチゴのイメージの元になっていると思われる。サンリオの月刊紙は「いちご新聞(いち新)」だし人気キャラクターいちごの王さまは男というより女の子っぽい。



【対決結果】
以上の勝負からわかるのはバナナ=異常でエキセントリック、イチゴ=可愛くてスウィートであり当ブログ的にはバナナに軍配が上がると結論しようと思ったら、昨日の100% KPP WORLD TOUR 2013@ZEPP TOKYOできゃりーぱみゅぱみゅ「私はいちごが大好きです!」と言っていたので無条件でイチゴの勝ち!!!




フルーツは
イメージだけじゃ
わからない

フルーツ対決第二弾のリクエストお待ちしています。




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アーバンギャルド@渋谷クラブクアトロ2DAYS 2013.3.23(sat)&24(sun)

2013年03月25日 00時38分54秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


鬱だ一番!アーバンギャルドまつり2013
@東名阪クアトロ~ワンマンライヴ&スペシャルイベント~

アーバンギャルドの2013年初ワンマンツアーは「ガイガーカウンターカルチャー」ヒット御礼として2部構成の鬱まつりで大いに盛り下がろう!という企画。2011年の自主企画「鬱フェス」以降の2年間に鬱積したトラウマ解放企画ともいえる。日本全国の暗い顔をしたビョーキの性少年少女が我先にとチケットに群がり忌まわしくもソールドアウト。チケ取れなくて盛り下がれないアーバンギャル&ギャルソン諸君は自室でリスカ中とのこと謹んで御愁傷様。

東京公演はクアトロ2DAYS。いみじくも上原ひろみブルーノート東京3DAYS、翌日からきゃりーぱみゅぱみゅZEPP TOKYO 2DAYSというこの道はいつか来たDESTINY STREET。運命輪廻がひと回りして振り出しに戻った訳だ。

血玉垂れる旭日旗が一斉に掲げられる様はまるで世紀末の新大久保ストリート。「鬱だ一番!アーバンギャルド音頭」に 乗って現れたひとりプリキュアオールスターズ浜崎容子の短パンから露出する血飛沫ストッキングに包まれた美脚に目が眩む。松永天馬のいななきが水玉の波間に突き刺さる。タイトなダルビッシュこと鍵山喬一のドラム+セル画職人こと瀬々(瀬戸)信のアニヲタ心溢れるギター+エア腕立てエクササイズの鬼・谷地村啓のエレクト鍵盤の三つ巴掃射に放射するよこたん&てまきゅん二重唱が創出する非日常空間をギャル&ギャルソンの内的葛藤オーラが満たす。1時間半に亘る前衛都市演奏は子供の心に深くトラウマを植え付けてくれた。



第1部終了後全員に退去命令発令。ロビーではカレーの炊き出しにセーラー服の男女が列をなす。配給票は手にしていないが飢餓状態は戒厳令下と違いはない。

●3月23日(sat)
初日の第2部は「ラヴァーよカヴァーを忘れるなかれ」と題されたカバー大会。事前にサイトでリクエストを募っていたが、デフォルトとしてリストアップされた候補曲は如何にも納得のものと首を傾げるものが混在しており果たしてどの曲が披露されるのか興味は尽きない。恐らく第1部の8割以上が参加した第2部は純潔ファンだけが秘密を共有する喜びと安堵に満ちたステージ。打って変わってリラックスした雰囲気の中、前半は彼らのルーツである80'sテクノカバー。特に3のオリジナルに忠実なカバーには師匠への敬意と愛情が籠められていた。後半3曲はアーバンの所縁ソング。セルフカバー4はギャルバンの名曲、よこたんブログのタイトルの5の原曲は初めて聴いたが菊地成孔の渋谷系に通じるポップセンスに驚く。6のソロ歌唱は病めるアイドルよこたんの魅力が炸裂。キノコホテルのようにアーバンギャルドもカバー作品集をリリースしたら面白い。



●2nd Stage Set List
1 ムーンライダーズ/スカーレットの誓い
2 戸川純/玉姫様
3 P-MODEL/美術館で会った人だろ
4 PASSPO☆/ピンクのパラシュート
5 スパンクハッピー/普通の恋
6 斉藤由貴/卒業

▼セックスなう(3/23)


●3月24日(sun)
二日目は「浜崎容子vs男だらけのアーバンギャルド」。男4人の「男だらけのアーバンギャルド」は映画「時計じかけのオレンジ」の主人公アレックスのメイク&衣装で登場レッチリを思わせるラップロックとフリージャズ&ポエム朗読を激しいステージングで熱演し盛り下がったがチャーリーズエンジェル風レザースーツに身を包んだよこたんの登場で瞬時に逆転。よこたんのエレクトロ歌謡に大きなブーイングが起る。やはりプリキュアは強い。天馬と観客が「踏んで下さい!」と懇願し女王様を悦ばせた。よこたん、ソロアルバムを出して下さい!!!!



▼セックスなう(3/24)


アーバンの
特別ぷらん
いと楽し

マル非みたいにファンイベントやって欲しいなぁ。






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上原ひろみ@ブルーノート東京 2013.3.22 (fri) +妄想企画書 その2

2013年03月24日 00時18分27秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


Blue Note Tokyo’s 25th anniversary year special program
上原ひろみソロ

ブルーノート東京25周年記念ライブシリーズ
世界を舞台に活躍する人気ピアニスト ソロでのスペシャル・ライヴ

2012年にはアンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップスとの“ザ・トリオ・プロジェクト”で出演。無限に広がる音楽世界で超満員のオーディエンスを圧倒した上原ひろみが「ブルーノート東京25周年スペシャル・ライヴ・シリーズ」の一環として再登場、ソロ・ピアノの世界を繰り広げる。バークリー音大在学中の2003年にワールド・デビューを果たし、2011年にはスタンリー・クラークとの共演アルバムがグラミー賞に輝いた。卓越した音楽性とテクニックは故オスカー・ピーターソンからも賞賛され、ミシェル・カミロ、矢野顕子、熊谷和徳等、各界のトップ・ランナーとのコラボレーションでも話題を集める上原ひろみ。彼女の魅力のすべてが、このソロ・ピアノ公演で味わえることだろう。

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JOJO広重ソロの翌日に上原ひろみソロを観るとはそろそろ独り立ちの季節らしい。
昨年11~12月トリオ編成日本ツアーで全国ラーメン紀行と緊縛の集いにてのべ7万人の聴衆を精神的亀甲縛りの責め苦に陥れたジャズ界のアイドル上原ひろみの単独飛行。日本でのソロ公演は2年ぶりだという。5000人キャパのホールを連日ソールドアウトにする人気者を400人のジャズクラブで観られる貴重な機会なので全6公演は即日売り切れ。整理番号発行時間の2時間前に行ったら既に50人近い列。昨年の八代亜紀公演よりも倍の客足の早さ。上原の人気の高さとファンの熱意を実感する。

最新アルバム「MOVE」が3月に全米リリースされ名門ジャズ誌「ダウンビート」表紙に登場。日本人アーティストが同誌の表紙を飾るのは秋吉敏子以来実に33年ぶり2人目という快挙。今海外で話題の日本人アーティストと言えばきゃりーぱみゅぱみゅとBO NINGENだが上原はもっと前から海外で勝負していた先輩格である。言葉のないインストということもあるが本人を見れば一目瞭然のように日本人でもとりわけ小柄な童顔の少女である。大きなキーボードを背負って世界ツアーする姿は21世紀の女工哀史として日本中の共感を呼んだが10年後に世界的メディアの顔になるとは21世紀の下克上か?いやまだまだ上原は発展途上なので早計な判断を下すのは早い。


そんな上原のステージはとにかくピアノを弾くのが好き好き大好きな気持ちと100%のじぶんを解放した生命の喜びに満ちたものだった。彼女のプレイはうるさ方のジャズマニアから「早いだけでジャズる心がない」と揶揄されることも多いようだが本人にとってはピアノが弾ければジャズでも何でも構わないのではなかろうか。「ピアノは口ほどにものを言う」と語っていたが洒落ではなくマヂでその通り。父性本能をくすぐる舌足らずなMCは魅力だがピアノに語らせた途端心のダムが決壊して津波のように溢れ出す七色の感情。椅子の上でピョンピョン飛び跳ね随所に漏らす「Uh!」「Ah!」という溜め息混じりの声は広重の「行くぞー!!!」というノイズ開始の合図やBO NINGENのMo-Chan(ds) の「ウォーッ!!」という叫びと同じく居合い抜きの気合いである。緊縛トリオ演奏は3者三つ巴の死闘の「気」が出口を求めている渦巻くが、ソロ演奏では上原の「気」が障害物なしに拡散するので聴き手の身を縛ることなく駆け抜ける。広重ソロに通じる風通しの良さが爽快極まりない。「私にとってピアノはオーケストラ」と語って演奏した「ラプソディー・イン・ブルー」は激しさで有名な名指揮者メンゲルベルクを彷彿させるハードコアプレイだった。ロックフェスさながらの観客のスタンディングオベーションに拳を突き上げ応える上原に燃える闘魂を見た。四角いジャングルのステージを去る上原に熱狂する聴衆はナポレオンの凱旋を迎えるパリ市民さながらだった。






【イベント企画書】
4月7日(日)日比谷野音にて熱狂間違いなしの「カオスフェス2013」が開催される。混沌祭にはやはり非常階段の出演が望まれるが残念ながら今回は実現しそうもない。そこで今朝5時48分にトイレの中で思いついた「カオスフェス第2回」の企画案を提案したい。

「カオスフェス2013 in Summer」@日比谷野外音楽堂
日時:2013年8月18日(日)
Line Up:
きゃりーぱみゅぱみゅ

世界に飛び出すKAWAiiポップアイコンきゃりーぱみゅぱみゅ。戸川純のカバーは無理そうだが異文化交流戦には原宿代表として欠かせない存在。真夏の野音に忍者ルックで爽快なにんじゃりばんばん旋風を巻き起こす。

●上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス

ジャズ界のアイドル上原ひろみをジャズヲタに独占させるのは独禁法違反。フジロックをはじめ海外の野外フェス出演経験も多い上原のハードコアサウンドにOi Oi盛り上がるパンクス&アイドルヲタの姿が目に浮かぶ。

●非常階段 feat.坂田明

惜しくも第1回出演出来ず涙を飲んだ彼らのリベンジ出演が決定。元祖カオスは間違いなくマル非。ジャズもアイドルもボカロも全て巻き込む雑食性はファンならずとも万歳三唱。「本当の混沌とは何か」をテーマにした夏仕様(美川が水着コスプレ)ノイズをぶちかます。

カヒミ・カリィ&ピチカート・オーケストラ feat.小西康陽/小山田圭吾/八代亜紀/大友良英/ジム・オルーク

高校野球に象徴される夏のイメージは汗と涙だがオシャレなサマーも欠かせない。渋谷系アーティストが集合した特別編成楽団によるイェイェでマドモワゼルなステージ。クラブシンガー時代に戻った八代のマダムな歌とカオス系大友+オルークの組み合わせの妙。

BO NINGEN

サイケ系代表ロンドン出身日本人4人組の再来日ステージ。冬のツアーが大好評、最終公演が終わるや否や次の来日を望むツイートが飛び交った彼らはJOJO広重との共演の約束が真夏の野音で実現。激しさ150%のステージはマル非に負けない混沌を生む。

特別出演:クリスチャン・ヴァンデ&マグマ(フランス)

第1回カオスフェスはオヤジパワーのカオスに欠けていたのでプログレマニア狂喜のフレンチプログレの大物を招聘。リーダーのヴァンデは年相応の体型になったが伝説バンドの常で告知には40年前の写真の使用を徹底する。

●スペシャルセッション「BOひろみきゃりー階段 feat. クリスチャン・ヴァンデ」
メンバー:
・きゃりーぱみゅぱみゅ(vo)
・上原ひろみ(p)
・Taigen Kawabe(b/BO NINGEN)
・JOJO広重(g/非常階段)
・T.美川(electro/非常階段)
・カヒミ・カリィ(space whisper)
・坂田明(sax)
・クリスチャン・ヴァンデ(ds/マグマ)
★演奏曲:ゴング「ユー・キャント・キル・ミー」

フェスのお楽しみスペシャルセッションは原宿+渋谷+ノイズ+プログレ+ジャズ+サイケのカオス演奏。楽曲は通のプログレファンにお馴染みナンバーなのでうるさ方の年配出演者とおやじファンにも納得いただけると思う。ラジオ告知で「BOひろみ」を「GO!」と聞き違えたオバさまファンが押し寄せる可能性もアリ。



*お詫び:野外イベントのためファンの皆様お楽しみの非常階段ファン・イベントはありません。ご了承下さい。

これ以上
妄想しては
危険DEATH

打ち上げは美川幹事の飲み組とJUNKO幹事のカラオケ組に分かれて。。。。。
ってもうダメだぁぁ。死 ((((;゜Д゜)))))))



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JOJO広重@渋谷UPLINK 2013.3.21 (thu)+妄想企画書

2013年03月23日 01時58分43秒 | 素晴らしき変態音楽


JOJO広重『生きている価値なしBOX』リリース記念ライブ&トークショー
ライブ&トーク:JOJO広重
トーク聞き手:岡村詩野(音楽ライター)

「Incapacitants/アルケミー箱愚か」「THE原爆オナニーズ/素晴らしきthe原爆オナニーズの世界」「赤痢/赤痢匣」と株式会社ユースから次々とBOXセット攻勢をかけるJOJO広重が満を持して自らのソロ作品の集大成「JOJO広重/生きている価値なしBOX」8CD+2DVDを投下。その発売記念イベントがノイズ大学ゆかりのUPLINK FACTORYにて開催された。非常階段の作品にはプログレやハードロックのレコードジャケットの引用が多いしアルケミーレコードには「愛欲人民~」や「Gold Rock Series」等のパロディ意匠があり広重の音楽体験や幼少時の記憶への拘りが伺えるので、BOXセットも例えば「クラシック名曲全集10枚組」や「懐かしの映画音楽カセット10本組」など新聞雑誌の通信販売商品へのトリビュートという意味があるのかと思い広重に確認したら「いやそれはユースの事情だ」とのこと。深読みしてしまったがそれも無理はなかろう。リスナーとしてはBOX攻撃は兎に角悩ましい。いずれも廃盤カタログに未発表音源をプラスした内容なのでコアなファンは大部分オリジナルCDで所有しており2~3枚のレア音源集の為に5桁のお金を払うのはかなり厳しい。追い打ちをかけるようにアルケミー通販のみオリジナル特典CDR2枚付という情け容赦ない物欲刺激作戦。広重は輸入ビデオやスポーツカード販売でコレクター/マニア心理を理解し尽くしている故にたちが悪い。最近はほのぼのネタツイートにより「仏の広重」を装っているがT.美川や山本精一など古くからの友人達が言う通り本当は極悪人なのかもしれない。


この日は第一部ソロライヴ、第二部はBOXのライナーノーツを執筆した音楽ライターの岡村詩野とのトーク。
最近CDリリースはないが広重は弾き語りライヴを精力的に行っている。早川義夫、山本精一、穂高亜希子等との共演も弾き語りである。早川&ジャックス、三上寛、森田童子、レナード・コーエンなどカバーのレパートリーは山本精一と似ているが演奏スタイルはかなり異なる。山本が基本的にオリジナルに忠実なカバーの中に自分の世界を忍び込ませるのに対して、広重は楽曲を咀嚼し自己のエッセンスを注入した解釈を聴かせる。1992年にエンジェリン・ヘヴィ・シロップの板倉ミネコとサバート・ブレイズの藤原弘昭とで結成したスラップ・ハッピー・ハンフリーで「ノイズの中で森田童子を演奏する」という広重の長年のアイデアを具体化したのが歌+ノイズの始まり。その後過酷なイタリア・ツアーの最終日に「ひとりで好き勝手やらしてもらう」と宣言して演奏したのが弾き語りソロの最初だったという。それが思いのほかうまくいったので帰国後構想を固めソロによる「君が死ねって言えば死ぬから」(1997)「みんな死んでしまえばいいのに」(1999)「このまま死んでしまいたい」(2000)の「死の三部作」、バンド編成の「怒鳴り散らすぼくの声はあまりにも小さい」(2003)「ぼくはもう歌わないだろう」(2004)の計5作のアルバムに加え佐井好子とのコラボ作とライヴDVDをリリース。


2000年代前半広重ソロに浸った時期があった。精神的にヤヴァな時に「死んだほうがまし」「生きている価値なし」という直截的な言葉と脳天に突き刺さるギター、そして何よりもひとりきり(バンド編成であっても)で怒鳴りながらギターを掻き毟る広重の立ち姿に希望のひかりを見出した。灰野敬二とJOJO広重の二人がいれば他には何もいらないと思っていた。今まで何度か触れたが最も印象深い広重の姿は2005年11月26日東京大学駒場キャンパスに於ける学園祭でのステージである。多感な時期を過ごした母校(あ!!秘密暴露)でのライヴという感慨もあるが、その舞台が10年前地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教さらに遡ること5年前にサークルを装い占拠し麻原彰晃のビデオ上映会を開いた大教室の真ん前で同じ時その隣の建物で灰野敬二ライヴが開催されていたという事実を知る人はいないだろう。録音した広重の東大ライヴを何度も聴いた。模擬店の並ぶ平和なキャンパスで華やかなヒップホップダンスの次に登場した凶悪ノイズの非日常感、「学園祭は納得いかないことが多い」と語り鬼の形相で空間を引き裂いたギターと怒号ヴォーカル、「いいぞジョーッ!」と叫びながら踊っていた浦邊雅祥の姿が鮮明に瞼に浮かぶ。この企画は二人の学生が自腹を切って実現させたものでシリーズ化を画策していたが翌年以降開催された形跡はない。二人の夢を乗せた一度きりの打ち上げ花火。演奏のテンションも高い奇蹟のライヴだったと思う。音源を広重に託したのでいつか陽の目を見るかもしれない。



UPLINKでの演奏は7年前に比べれば随分丸くなった印象。オリジナルアルバムには聴き手を突き放す邪悪な厭世感が脈打っているが同じノイズ弾き語りでもこの日の演奏には悟りを開き達観したオーラがあり分厚いノイズやフィードバックの中に広重ならではの優しさと愛が込められているように感じた。ノイズは誰でも出来ると広重は語るが30年以上続けてきた強い意志と覚悟は超えることのできない壁であり長い旅路を経て辿り着いた境地は何人も立ち入れない禁断の園である。だからこそJAZZ非常階段、BiS階段、初音階段など一見悪ノリ的試みがファンを含め誰にも文句を言わせない広重風に言えば「やったもん勝ち」の説得力を持つのだろう。BOX攻撃は4月の「第五列BOX」に続く。広重は以前ブログで別のBOXリリースの可能性を仄めかしていたし行方不明だったほぶらきん「ホームラン」のマスターテープが発見されたともいう。いずれにせよアングラ/ノイズアヴァンギャルド好きは今から昼飯代を浮かしてお金を貯めておくべし。

非常階段としてもJAZZ非常階段、初音階段を含め多くのライヴが予定されている。初音階段でヲタクの祭典同人即売会への出演も。詳細はアルケミーHPにて。

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。)

アイドルとの共演は朝早起きした広重の思いつき(notひらめき)に端を発して実現に至ったとのこと。では今朝5時半頃半分寝ぼけた私の頭に浮かんだ思いつきを広重&非常階段(マル非)へのリクエストとして提案させていただこう。

【非常階段ファン・イベント】
アイドル共演やコミケ出演する世界唯一の「会いに行けるノイズ」非常階段はファンとの交流を大切にすべきである。今や握手会やチェキ会、ハグ会やハイタッチ会は当たり前、二階から目薬会といった意味不明のイベントでファンサービスに励むアイドルに負けない非常階段ならではのファン・イベントを提案したい。

●JOJO広重「なでなで会」 スペシャルゲスト:坂田明

アイドルのなでなで会はファンがアイドルに頭を撫でてもらうが、全日本形のいい頭選手権第3位のJOJO広重はファンが広重の頭を撫でるという趣向。同ランキング第2位の坂田明も特別参加。二人の頭を思う存分なでなでできるナチュラルスキンヘッド(=は○)マニアには堪らない企画。とげぬき地蔵のようにご利益がありそうだからお年寄りの参加も望める。

●JUNKO「カラオケOFF会」

日本一脳天に響く美声の持ち主ノイズ界の眠り姫(Sleeping Beauty)JUNKOと二人きりでカラオケボックスで6時間過ごせるというプレミア間違いなしの特別企画。ただし参加者はマイクを持つことは禁止。歌っていいのはJUNKOだけ。6時間ひたすらJUNKOのスクリームを大音量で楽しめるM男(マゾンナ含)昇天モノ企画。

●T.美川「飲み会」

飲めば飲むほど冴えわたるノイズ界の酒呑童子ことT.美川と一晩飲み明かすことができる権利。場所は新橋高架下の安飲み屋、スーツにネクタイ着用のこと。美川を上司役に会社や仕事や家庭の愚痴を思う存分相談しよう。夜が更けるにつれ美川の説教の比重が増え立場逆転参加者は聞き役に。参加者がもし先に潰れなければ、酔いつぶれた美川をタクシーで自宅まで送れるという超ラブラブな交流が期待できる。アッシー君で終わるか送りオオカミになれるかは参加者の意志とテクニック次第。オプションとして夜明けのノイズ演奏あり。

●コサカイフミオ「ダイブ会」

ライヴ終盤に降ってきて前列の客に被害/歓びを与えるコサカイの巨体ミサイルをしっかり抱き留めることができる企画。参加者の体格と真摯な受け止め姿勢が潰れるかどうかの分かれ目。ただしライヴ現場における「来るか来るか・・・キタ--------------------------ッ!!!」というドキドキ感に満ちたスリルが味わえないのがダイブヲタには不満かもしれない。そういう方はピットイン右側三列目でライヴ観戦なさることをおススメする。

●岡野太「岡野太のドラム教室☆体罰可」

正直この方をいぢるのは勇気がいるのは事実だがいざとなれば広重の仲裁に望みをかけ提案。ステージを離れた素顔は存じ上げないが演奏態度から察するにドラムに命を賭ける決意と正義感は誰よりも強いと思われる。一見怖いが実は面倒見のいい先輩というイメージでドラム教室をお願いしたい。ドラム道は地獄道なので柔道界を含め教育関係者がおよび腰な「体罰」は当然のごとく容認いや推奨されるので留意されたい。
中坊の時「蔵六の奇病」にぶっ飛ばされたとういうこの方も呟いている。

(岡野は最近新幹線で広重にコーヒーを奢ったという優しい面もあるので怒らないと思うが・・・・。)


【BOX企画「JUNKOと行く日本全国小さな旅BOX」】

JOJO広重BOXだけでは奥方がご不満だと思うのでJUNKOさんBOXのご提案。
ドライブ好きのJUNKOさんの運転で日本各地のカラオケ屋を訪ねその場でライヴ・レコーディングした音源をCD BOX化、旅の模様をビデオ収録したドキュメンタリーDVD付。東京編・大阪編・名古屋編・札幌編・福岡編の各10枚組5巻セット。今やどこのカラオケ屋にも録音機器があるのでレコーディングコストは不要だがそれは隠してファンの同行者を募り制作費と称して高額の参加費を取ってはどうだろうか。宣伝チラシ封入してカラオケ屋から広告費を徴収しさらに各地の観光協会からも協賛金を集めれば商品は1セット限定盤でも十分利益が出るので鬼畜のベニスの商人も納得。続編として「T.美川と行く全日本安飲み屋巡りBOX」「コサカイフミオと行くこんにちは!ローカルプロレスBOX」「岡野太全国道場破り修行紀行BOX」も予定。

いぢっても
許されるのは
マル非だけ

って調子に乗るとジャズ非でぼこぼこにしばかれるかも((((;゜Д゜)))))))
少なくともコサカイ原爆の攻撃目標になる覚悟はしておこう。・゜・(ノД`)・゜・。
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BO NINGEN@TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA STUDIO 2013.3.20 (wed)

2013年03月22日 00時53分37秒 | 素晴らしき変態音楽


BO NINGEN "Line The Wall Play All"

1ヶ月に亘るBO NINGEN「Line The Wall」来日ツアーの追加公演は渋谷タワーレコードB1 TOWER RECORDOMMUNEでの最新アルバム「Line The Wall」全曲演奏ライヴ。同時にライヴ配信されたのでご覧になった方も多いと思うしツアーレポートは2回に亘って書きこれ以上語り様がないので詳割愛する。その代りこのライヴおよび配信後のツイートを掲載しておく。


タワーレコード渋谷店 ‏@TOWER_Shibuya
『BO NINGEN - Line The Wall Play All』@ TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA、配信をご覧いただいた方、ご来場いただいた方、本当にありがとうございました!配信してて鳥肌止まりませんでしたよ!とにかく壮絶だった!
そして最強/最狂の演奏を披露してくれたBO NINGENの皆様にも感謝!またロンドンから帰ってきたら是非演奏しに来てくださいね☆文字通り全身全霊を捧げた圧巻の震撼ライヴをありがとう!

JOJO広重 ‏@jojo_hiroshige
BO NINGEN おもしろかった!サイケでハードでセンチメンタルでいいじゃないですか。最後は非常階段になってたしw次回来日時はどこかでいっしょにやりましょう!

TOKIE ‏@tke4strings
からのLondonで出会ったBo Ningen@渋谷タワレコ。圧倒されるステージでした、最高!オフステージでは別人のよにかわいいみんなでした。

混沌こそ未来。。。 ‏@e712s
BO NINGEN終了。新譜Line the wallの全曲プレイ。独特の美しさ、日本語ロック。時折、エネルギーが波打つように暴発。この高揚感が堪らない。圧巻は、アンコールのKoroshitai kimochi。メンバー崩壊レベル。
BO NINGEN続き。演奏は、32 Kaiten、Daikaisei part 1,2がよかった。左右の美しく狂暴なツインギター。激叩きドラマー。Taigen君は不思議な存在。語り、黒ワンピは不変。ラストは、ギターが天井から垂れ、メンバーのダイブあり、ドラム上で、でんぐり返し。
BO NINGEN続き。彼等の演奏は、やりつくした感があるね。アンコールのKoroshitai Kimochiが終わった瞬間、誰も楽器を持たす、ステージ上で砕散っていた。だいたい、ドラムセットの上で、でんぐり返しする?去年は、倒立してドラムセット粉砕してたw。愛すべき変態バンド。
BO NINGEN続き。レコ発ツアーは、3/14で終わりの予定でした。急遽決まったり追加公演観れてよかった。彼等は、ロンドンに帰る。夏頃には、再び日本に戻るみたい。また楽しみにしてるよ。終演後、物販売り場にはTaigen君の姿。猛ダッシュ?の素早さ。ファンを大切にするバンドだね。
BO NINGEN余談。終演後,JOJO広重さん見かけました。本当に観に来てたよ。Taigen君が呟いてた、BO階段、もしくは、非常NINGENとか出来たら楽しそう~(*^^*)


nong02 ‏@extra_joker
【BO NINGEN@タワレコ①】 "Line The Wall"完全再現。世界観をなぞるだけとは次元の違う鬼の爆発力で駆け抜けた90分。両サイドを陣取る轟音ギターが鼓膜から入り込んで理性を押さえつける→身体に伝わる爆裂グルーヴ→薄れゆく意識の中で微かに聴こえる童歌。
【BO NINGEN@タワレコ②】 ノー宗教、ノーDRUGなのが信じられないサイケデリック黒魔術。とにかく扇動的。踊らされるのではなく暴れさせられる。どこぞの宗教の教祖と違うのは、演者自身がゴリッゴリに暴れ狂っている点。もはやインストアライブではなく来日ツアーのラスト公演だ。
【BO NINGEN@タワレコ③】 "Daikaisei Part 2"アウトロ。一音ごとに首の稼動領域を超えた地獄のヘドバン敢行しながらこの時が永遠に続けばいいのになって強く思った。凍ったバナナがなくてもこの瞬間だけなら釘とか余裕で打ち込めんじゃねえかってのも一瞬だけよぎった。
【BO NINGEN@タワレコ④】 轟音に導かれてドラマーがでんぐり返し→グチャグチャになったドラムセットと、振り回しすぎて天井の照明にストラップが引っかかって宙吊りになったギター(取れない)と、謎の動きで時空を歪ますTaigen。アートとノイズが結合した瞬間。
【BO NINGEN@タワレコ⑤】 早ければ夏にまた会いましょうと再会を誓って終わった。それが苗場なのか、非常階段との合体なのかはわからないけど楽しみでしかない。それまでは今日を境に自分の中で鬼の進化を遂げた"Line The Wall"を聴いて五感だか六感だか刺激して待ってる。

へも ‏@hemomomo
昨日のBO NINGEN LIVE奇妙で良かったわ~👍 4人のロン毛が髪振り乱しての轟音演奏、異様すぎ!ボーカルの演奏してない時の手さばきかっくいーし。 そして、色んなロン毛があるのだな、と思った。

象石 ‏@syouseki
Bo Ningen@渋谷タワレコ。 日本発のUKロックと評判のバンド。 正直、バックのサウンドは洋楽なのに、童謡調の日本語ヴォーカルに違和感を感じるが、慣れるとむしろ快感に。 ConvergeとMBVを合わせたような獰猛なサウンド。彼等を知らなかった過去の自分を殺したい気持ちだ。

NORICO ‏@milk2
BoNingen、日本最終公演。Taigenくんが手を挙げたら始まりの合図。狂いのない正確なリズムにうねって荒れ狂うギターが重なる。でも決してボーカルの声を殺さない。4人のバランスがとても良くてリズムにのりやすかった。今日で最終なんて名残惜しいけどまた戻って来て下さいね。



ふざけんじ ‏@fuzakenzi
BO NINGEN批評シリーズ ライブ終わってまだ興奮覚めやらない状態なのにダッシュですぐに出入り口に行って毎回物販に立つ律儀さ

mashmaruo ‏@miyutashitsuma
つい2、3時間前の音がまだ鮮明に残っていて頭の中でキーンってしてます。凄く気持ちよく包まれて音に酔っぱらったのは初めての感覚。鼓膜が揺れて耳がかゆい!本当に本当に本当に行ってよかったBO NINGEN...!格好いいって言葉が軽薄すぎて憎い。

成松哲 ‏@narima
BO NINGEN@タワレコドミューン、ホントよかった。サイケデリックでダビーで重くて踊れて。週末にはほっちゃんの容赦ないまでのクイーン・オブ・エンタテインメントがあって、今日はそのオルタナティブとしてのBOがある。悪くない、いや、スゲーいい毎日だ


eychae ‏@eychae
偶然、開演時間近くにタワレコ渋谷へ行ったので、ふらっとBO NINGENのライブを見てきた。アルバム未聴というか、ほとんど前知識無い状態だったけど、気付いたら頭振ってた。32 KaitenとDaikaaiseiが特に気に入った。

nice×BERWICK STREET ‏@niceBERWICK
Bo Ningen 今年のフジロックにでてほしーーーー みんなで応援!!!

あい ‏@aiaiaimaan
あーーーほんとBo Ningenのライブよかったよかったよかったよかったよかったーー!!!!!!この興奮何処にぶつけりゃいいのさーー!
Bo Ningen タワレコドミューン。ここ数年で一番の衝撃。上手く言葉には出来ないけど。今日も4人とも神々しかったし波打つノイズと轟音シャワーがエラく気持ちよかった。。早くも次の来日待ち望んでる。

YOSHISA NEKODANUKI ‏@yoshisa88nekoda
BO NINGENタワレコ渋谷ライブは、迫力があった。思いがけないアンコールもあり、最前列で楽しめた。今は、代々木で最終便待ち。

Kazuya Natori ‏@watch_upon
BO NINGEN素晴らしかった!「32 Kaiten」のキレキレ具合が個人的には最高過ぎた(T ^ T) 本当にフジのホワイトステージクラスに出るべきバンドだと思う。演奏力に世界観…全てにおいて圧巻のパフォーマンスを見せてくれるのは確実( ゜д゜)
BO NINGENのパフォーマンスを見ながら「裸のラリーズがイギリスに渡ってレッド・ツェッペリンとブラック・サバスに出会っていたら…こんなバンドになったんじゃないかなぁ」と一人妄想をして楽しんでいた( ´ ▽ ` )ノ もちろん渡航手段はハイジャックな( ゜д゜) 笑えないかww
そう思っちゃうぐらい…BO NINGENのライブは凄い( ゜д゜)


sai ‏@saicocoro
途切れて飛ぶ配信を、やきもきしながら見ておりました。途切れている間にギターが宙吊りになってたし。もはや偶然まで芸術的。 BO NINGEN 、圧巻。 次のJPtour、早く決まるとええなぁ。

Yoshi Haya ‏@yoshi_haya
BO NINGEN、出来れば夏にまた来たいと言ってたのでフジのホワイトあたりでお願いします。

エレガンス番長 ‏@k_t_e_r
BO NINGENヨカッタ!!今までも、無理してでも行けばよかった…。なんだか美しかったです。衣装作りたい人増えた。妄想は無料でよい

Keiko K. Francisco ‏@cupkeiko
Bo Ningenのタワレコライブ楽しかった。日本の音楽シーンを変えてくれてくれるのはきっと彼らです。

auummm ‏@walknpaddyshore
あらためて、BO NINGEN、画面越しでもその凄まじさが伝わってくるライブだったなぁ…。早ければ、夏にまた帰ってくるって言ってたけどフェスだろうか?観にいけるようにしておかないと




ダイキハヤシ ‏@4696290 19時間
渋谷タワレコでBO NINGENのライブを体感!轟音過ぎるノイズに圧巻された。しかし、演奏はクールでカッコいいの最先端だと思ったよ! @ CUTUP STUDIO

Bianchi ‏@bianchi117
タワレコドミューンのBO NINGEN良かった。初めて観たのはテレビで裕也先生のカウントダウンロックフェスティバルでしたがその時と印象がちょっと違っていたかも。意外とシューゲイジングしてたな

鼓笛 ‏@kwzzz
Bo Ningenどうせタワレコの1000円ライブだしユルくやるやろと思ってたけどまさかの全身全霊。ユルくとかそういう温度感ないようだ。凍るか煮えたぎるか。

よっこ ‏@yocconeko
Bo Ningenの配信ライブ…言葉にならない位よかった。夏の匂いでTaigenくんの気持ちが痛い程伝わって放心状態(o_o)ますます虜になった。夏にはまたライブ絶対行く!!最高のライブをありがとう!

cocoa dinosaur ‏@kaoricocoa1129
BO NINGEN楽しかったー(●'w'●) ギター宙づり… またすぐにでも来日してほしー♡

沢庵( TAKUAN) ‏@BeefOf
本日、タワーレコードにてBO NINGENライヴを体感。イカれたパフォーマンスなのに低姿勢なトーク。あのノイズに圧倒された。思ってたより客は少なかったものの、その分独り占め気分。大好きだ!ありがとう!


naoko kato ‏@naokorong
タワレコドミューンのBO NINGENを観てきた!これ、ライブ観ないとマズイでしょー!!音の洪水にのみこまれたね。耳もヤラれた。カッコ良すぎ、冗談じゃないよ。皆さんロンドンへ戻られる前に観られてホント良かった。ありがたや~♪( ´▽`)

((((かりん)))) ‏@riiing0724
Bo Ningen、やばかったああ アンコールの、ころしたいきもちで狂った ああああ、だめだ 意識がふわふわしてる

o2k3 ‏@o2k3r1
BO NINGENアルバム+1終了!最高、ギター引っ掛かっちゃて、ドラムは崩れてる(笑)。来日したらまた絶対行く!


d ‏@d3_14
Bo Ningenやばい…
「フジのマーキーでbo ningen見たい。」って思ったら、同じようなこと思ってる人が数名いらっしゃいました ( ´=ิ◞౪◟=ิ`)

ゆっかぽん ‏@summinee08bingo
Bo Ningenライブ配信凄かった…圧巻!Ten to Senで軽く意識飛びそうだった(笑) アルバムも聴いたけど生のパフォーマンスが彼らの魅力だ…こんなに素晴らしいなら行っておけば良かった

(ツイートおよび動画は無断転載・撮影です。)

ツイッター
一番素直な
ライヴレポ

★「Line The Wall」レコーディング秘話はコチラ

STYLE BAND TOKYO ‏@TOMO_STYLEBAND
【定期】Bo Ningen / tvk 「Mutoma」3月度ビデオクリップダービーエントリーアーティストに決定!5本のビデオクリップから一位を決定します。番組ホームページよりメールにてご投票して頂けると幸いです。〆切は3/22まで!→投票はコチラ

Stolen Recordings ‏@stolenrecs
Bo Ningen announce May UK tour dates→HERE
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The Birthday/The ピーズ@赤坂BLITZ 2013.3.19 (tue)

2013年03月21日 00時42分45秒 | ロッケンロール万歳!


LEEGENT CO., LTD Presents TOKYO NIGHT SHOW
Featuring(A to Z):The Birthday/The ピーズ/occupy(池畑潤二/井上富雄/ヤマジカズヒデ)/VJ:VJ AUX

今回で第5回目のTOKYO NIGHT SHOWが2年ぶりに開催決定!
出演はThe Birthday,Theピーズ,前回も結成されたスペシャルユニットOCCUPY!
The BirthdayとTheピーズが初対バン!!
この貴重なNIGHT SHOWをお見逃しなく!!

フライヤーやポスターは、60年代伝説の絵師、伊坂芳太良(いさかよしたろう)愛称ペロのイラストです

TOKYO NIGHT SHOWのサイトがなく正確には確認出来なかいがざっとググった限りでは2007年にOCCUPY主催イベントとして開催されたのが最初のようだ。OCCUPYは2004年に解散しためんたいロックの雄ルースターズのリズム隊池畑(ds)+井上(b)にゲストを迎えたスペシャルユニット。告知には今回が5回目とあるが恵比寿編・渋谷編・赤坂編など場所を変えて開催されている。恐らく池畑と井上が仲間のバンドを集めて始めたイベントがスポンサーを変えて数箇所で開かれている模様。LEEGENT提供もしくは赤坂での同イベントの第5回目ということだと思う。

イベントの由来はともかくDIPのヤマジを迎えたOCCUPYに加えTheピーズとThe Birthdayの初対バンとは春分の日らしい目出たいパーティである。初夏の陽気の中赤坂へ向かう途中の乃木坂神社の桜が八分咲きだった。出足が遅れ残念ながらOCCUPYは観れなかったが知人の話ではドクター・フィールグッドやニール・ヤングやイギー・ポップなどのカバーを30分演奏。元FRICTION~ROSSO~The Birthdayのイマイアキノブ(g)がゲスト参加したとのこと。

●Theピーズ

BLITZに着いた時はTheピーズの終盤だった。1988年デビュー前に下北沢屋根裏で対バンした彼らが25年経っても現役でロケンローしていることには特別の感慨がある。バンドブーム真っ盛りの中それを小馬鹿にしたような軽妙なノリは「バカロック」と称された。vo,bの「はる」こと大木温之は双子の弟カステラの大木知之(後のTOMOVSKY)と共にブリーチしてバカのフリをして等身大の若者の心を歌った。度重なるドラマーの脱退にもめげず現役で活動する彼らは今年年男で4,5月「The年男達(48)の初夏」と題した全国ツアーを行う。ジュンスカが死ぬまで青春ならTheピーズは死ぬまでバカなガキのままだろう。中年男性の強壮剤として彼らの存在は貴重である。




●The Birthday

同じくアラフィフ世代の星チバユウスケ率いるThe Birthday。満員の観客の多くの"お目当てのバンドさん"だったらしく一斉にステージ前方に押し寄せる。「Sixteen Candles」のSEで全員黒服に身を包み登場、MC抜きでロケンロー爆撃開始。浅井健一とイメージの重なる彼らだが男の哀愁漂うニヒルなベンジーに比べThe Birthdayのプレイは全く隙のない堅固なロケンローの塊がPAから溢れ出すまさに最終兵器。チバの野太いシャガレ声は言葉の意味を吟味する間を与えず迸りになって襲って来る。まさにロケンローマシンガン。「スプリング・ハズ・カム」と連発し「何とかドットコムみたいだな」とボケるチバに一瞬唖然とする観客の反応も素敵だ。原発が何基停止しようともロケンローは鳴り止まないし「東電の対応がけしからん」というツイートをRTして悦に入るよりもチバの天然ぶりに笑みを浮かべる方がずっと健全で生産的だと思う。♪さよなら最終兵器♪♪涙がこぼれそう♪とチバの咆哮にユニゾンしながら喩えようもない充実と幸福に包まれた。



Set List:カーニバル/Buddy/カレンダーガール/狂っちゃいないぜ/黒いレイディー/ホロスコープ/MEXICO EAGLE MUSTARD/Red Eye/なぜか今日は/さよなら最終兵器/アンコール:STORM/涙がこぼれそう/アンコール2:READY STEADY GO

春が来た
赤坂の夜の
誕生日

The Birthday 昨年12月19日「VISION」TOUR FINAL武道館公演ライヴDVDリリースが決定!
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マヘル/川口雅巳NRS/愛のために死す/ソルジャーガレージ@高円寺ShowBoat 2013.3.18(mon)

2013年03月20日 01時01分19秒 | 素晴らしき変態音楽


その奥の奥
マヘル・シャラル・ハシュ・バズ/川口雅巳ニューロックシンジケイト/愛のために死す/ソルジャーガレージ

「その奥の奥」とはShowBoat主催のイベントで今年1月18日の第1回に続き今回が2回目になるそうだ。唯一無二で同じ音を持つことの無いアーティストの世界を覗き観る、「その奥の奥」に触れてみたいという思いが込められているとのこと。なるほど確かに今回の顔ぶれはまさにShowBoatならではのセレクションである。同じ高円寺の20000V(現二万電圧)やUFO CLUBとは違ったShowBoatの魅力とは曲解を覚悟で言えば「気軽さ」と「包容力」ではなかろうか。当然出演者によって会場の雰囲気は変わるがハードコアの20000V、サイケのUFO CLUBに比べて同じアーティストが出演してもShowBoatでは独特のリラックスしたムードがあるような気がする。灰野敬二、三上寛、恒松正敏、友川カズキといったベテランが多いせいもあるだろうが彼らと若手が対バンしても違和感のない大らかな空気がここにはある。1970年代からの中央線の文士的・ヒッピー的・印度的・・・何と呼んでもいいが独特の風土が息づいていてとても居心地がいい。逆に言えば緊張感の欠如とも捉えられるが、何をしても自由、いざとなれば廻りが助けてあげるという包み込むような温もりがココの魅力である。またShowBoatの自慢は音の良さでもありそれは音に厳格な灰野敬二が誕生日と年末の重要なワンマンライヴをここで開催していることで明らかだ。

●ソルジャーガレージ

今回出演の4バンドはいずれもShowBoatで観たことがある個人的に思い入れのあるバンドばかり。若手中心のBeat Happening!のように未知のバンドとの出会いはないが故郷に帰り旧友に会うような気の置けないイベントである。春の嵐の予報に不安を感じながら馴染みの階段を下り扉を開けると馴染みの暖かい空気の中でソルジャーガレージ=清水沙が演奏中だった。彼を初めて観たのも昨年12月のShowBoatだった。その時はダンサーのしまえりことの共演で彼女の踊りに目を奪われたが今回はソロなのでソルガレの世界にじっくり浸ることができた。ジャズマスターに似たビザールギターを思い切り低く構えて深いリバーヴのかかった声で歌う姿に彼がロック美学に惹かれていることが伺えた。水晶のように煌めくギターの音は灰野の「ここ」に代表される最もリリカルな歌世界に似ているが磁力の低いシングルコイル・ピックアップのか細い音色には灰野の確信的な音とは異質のナーヴァスで傷つき易い無垢の心を感じる。ファズを踏み歪んだ音でシューゲイザーのように俯いたまま奏でられるノイズギターはロック的なペンタトニックスケールのフレーズを吐き出す。まるで初めてギターを手にした少年(少女でもいいが)が音を出す喜びに熱中するような耽溺ぶりに灰野よりもむしろ5年前に急逝した光束夜の金子寿徳に近いものを感じた。会場で配布された「ソルガレ通信」という8ページの小冊子には本業がイラストレーターである清水の非商業的?なコラージュが散りばめられ裏表紙に記された署名が「マッドナルシスト」となっており深く納得した。


(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

●愛のために死す

2番目は破天荒ロケンローラー弦人率いる愛のために死す。ベースの早川脱退後初めて観る。落合Soupでの自主企画「Frame Out」に何度か誘われたがなかなか行けず今回ShowBoatで半年ぶりに再会出来た。新ベースの石川は長身細身で愛ためのシャープなロケンローに見事にフィットしている。始まるなりステージに飛び出てジャンプする弦人は相変わらず威勢がいい。以前も感じたが彼らのサウンドには東京ロッカーズの香りがある。正確に言えばむしろLP「東京ニュー・ウェイヴ’79」のA面に収められたSEX、自殺、Painというバンド。この3バンドはサウンド的にはニューウェイヴというよりジャックス、頭脳警察、村八分、外道、RCサクセションといった日本の反骨ロックを継承しつつパンク的なアティテュードを加味したバンドだった。B面の8 1/2とボルシーが彼らより若くまさにパンク/ニューウェイヴ世代だったのと対照的だしLP「東京ROCKERS」の5バンドよりは少しだけ若かった。愛ためのサウンドと弦人のパフォーマンスも全く新しいものを創造するというよりもあくまで「ロック」への拘りを今の時代に蘇らせるものではないかと思う。同世代の下山やBO NINGENがエクストリームな世界を追求するのとは異なりより普遍的な素顔のロケンロー。交友のある壊れかけのテープレコーダーズやシベールの日曜日などと共に「ロック・ルネサンス派」とでも括れるのではないか(勝手なレッテルは貼りたくないし彼らも嫌がるだろうが分かりやすと思うので敢てこう表現させていただく)などと考えていたら隣に壊れかけのコモリが立っていたので驚く。直ぐ前で座ってヘドバンしていた女の子はキーボードの遊佐だった。以心伝心だろうか。



●川口雅巳ニューロックシンジケイト

続いて10日前に国立地球屋で観た川口雅巳ニューロックシンジケイト。この日も思わず背筋を正す真剣勝負の緊縛サイケロックが炸裂。地球屋ではフリーフォームなインプロを聴かせたがこの日は楽曲に従ったスタイルの演奏。楽曲という枠があることで逆にバンドの持つ自由度と卓越した即興技術が際立つ。特にガーンと来たのは川口のヴォーカル。地球屋に比べPAが大きいので轟音演奏に負けずにヴォーカルが明快に眼前に迫る。語られることは多くないが川口は極めて個性的なヴォーカリストでもある。深く朗々とした歌は得てして演奏重視になりがちな轟音系バンドの中では群を抜いて強烈な存在感を持っている。それは川口が愛するコリアンポップに顕著な「歌」中心の楽曲の重要性を提示しているかもしれない。ニューロックシンジケイト結成前に川口が参加していたバンドみみのことで最も印象的だったのは川口の歌声だったので2005年に彼がみみのことを脱退しスズキジュンゾが新ヴォーカリストに就くと聞いた時には「それって別のバンドじゃん!」と川口に食ってかかった覚えがある。この日はコリアンロックのスタンダードナンバー「美人(ミイン)」を韓国語で歌った。聴き覚えのある曲だが以前聴いたのは韓国で活躍する日本人バンド佐藤行衛&コプチャンチョンゴルの演奏だったかもしれない。



●マヘル・シャラル・ハシュ・バズ

最後は日本が誇るストレンジポップ集団マヘル・シャラル・ハシュ・バズ。10年前に観た時から、いや1980年代半ばに工藤冬里が国立で近所の若者を集めて初めて音を出した時から音楽性も方法論も変化していないであろう稀有なグループである。その徹底したテクニック無視のスタイルには全くブレがない。いいや彼らの前では「意識」とか「無視」とか形容すること自体が無意味であろう。常識的な音楽論やバンド論の枠から外れることを30年近く実践してきたのがマヘルという存在である。私が観てきた10年間恐らくメンバーチェンジは余りなかったような気がする。にも拘らずテクニックが向上した形跡はない。「上手くならない」のではなく「上手くなる」ことを目指してはおらず逆に「上手くならない」ように努力しているのでは?楽器でも何でも最初は初心者でも練習すれば嫌が応にも上達するものだ。楽器屋で初めてギターを手にした中学生の出す音が余りにノーニューヨークでビーフハートでシャッグスなので「頼むから上達しないでくれ!」と心の中で願ったことがある。しかし間違いなく彼は必死で練習しパンクかメタルかブルースか知らないが憧れのギタリストの真似が上手くなるのは必然である。成長とはそういうものだ。マヘルは成長を拒む。かといってピーターパンのようにいつまでも子供のまま留まる訳ではない。この日の演奏は歌に重点を置いたもので最初はワンコーラスずつ10人余りのメンバーが順番にヴォーカルを取る曲。「フライデー」と題された2曲目は♪先週の金曜日の夜私は...♪という台詞でメンバー全員が実際にしていたことを報告する曲で面白可笑しく語る者いれば忘れた者もおり最後は観客にマイクを渡し同じことを語らせるという聴衆参加型パフォーマンス。マイクを渡された外人客が一生懸命思い出しながら語るのが面白かった。その後もマヘルの代表ナンバーを工藤冬里が歌いメンバーが所々で唱和する。気紛れで奇矯な予測不能のパフォーマーというのが工藤冬里のパブリックイメージだがこの日のステージには冬里イズムが10人余のメンバーにきちんと伝わっていることが伺えた。長年かけて世間一般の意味とは違う形で成長してきた証である。



レポートを書いていて面白い事実に気がついた。先日来年齢・世代に思いを馳せているのだが、この日の出演者が愛のために死す・弦人=20代、ソルジャーガレージ・清水沙=30代、川口雅巳=40代、工藤冬里=50代と見事に世代が別れているのである。世代と音楽の関係については別項で考察したいが「その奥の奥」を探るイベントに4つの別世代が出演したことは偶然なのだろうか?

奥の奥
進んでみたら
出口なし

ShowBoatをはじめ高円寺の街は奥の奥を探索すればする程きりがない。
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