A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【えいたそモダニズム】Episode 18『成層圏からこんにちは』タンジェリン・ドリーム/ポラリス/NOBODY/ストラトヴァリウス/宇宙大怪獣ドゴラetc.

2018年04月30日 11時36分48秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


でんぱ組.inc Newシングル『おやすみポラリスさよならパラレルワールド / ギラメタスでんぱスターズ』リリース記念イベント
2018年4月21日(土)
<1部>13:00【MIKIOSAKABE×愛☆まどんな新セーラー 衣装】
<2部>15:30【PK学園制服 衣装】
<3部>18:00【12/30 大阪城ホール公演着用宇宙セーラー 衣装】

[会場]東京(TOC有明コンベンションホール)
[内容]2ショットチェキ撮影会

でんぱ組.inc約1年3ヶ月ぶりのニューシングルのリリース記念2ショットチェキ撮影会が開催された。CDシングル3形態同時購入で特典券が一枚付与され、衣装を変えて1日3回行われるので、複数特典券をゲットして臨むでんぱヲタも少なくないが「一日一チェキ一期一会」をモットーとする(USO)筆者としては一回のチェキに全力を注ぐ決意で挑むのみ。風が強い土曜の午後にえいたそデザインソフト帽を飛ばされないよう手で押さえながら辿り着いた東京卸売センター有明の最上階のコンベンションホールには多数のヲタクが並んで特典会の順番を待っていた。メンバーが二人増えたので混乱必至と覚悟していたが、特典会イベントに慣れた主催者とヲタクの息が合い、行列は平和に行進していった。毎度のことだが成瀬瑛美さんの元気のいい声が響くホールは、ヲタクの心に渦巻く欲望を浄化して幸せオーラのNIRVANA(涅槃)に導く禊の式典会場となった。

次第に近づくえいたその声。臆することなく帽子の形を整えていざ出陣と進み出た筆者を見て「少し痩せました?」と何故か敬語で尋ねる瑛美さん。最近密かにやっているダイエット効果に気付いてくれたのかと嬉しい驚きを覚えたが、咄嗟のことに「ええまあ・・」と口籠る俺。だが一瞬で気を取り直して新たなブログ用のテーマを求めた。考えながら後ろに貼られたポスターをちらっと見て「成層圏!!!・・・でも難しいかな?」と気遣いを見せる彼女に「大丈夫!!!ありがとう、またね」と名残惜しくも別れを告げた。これにてミッション完了。



【えいたそモダニズム】Episode 18『成層圏からこんにちは』

●でんぱ組.inc『ギラメタスでんぱスターズ』


でんぱ組.incのカセットを、バルーンで高度3万1千メートルの成層圏まで飛ばし撮影。Music Videoには、でんぱ組.incのメンバーがカセットのスイッチを押すところから始まり、日本を飛び立ちモンゴルに到着、バルーンで成層圏まで飛びたった後、着地するところまでの映像となっている。この映像は、スペースエンターテインメントラボラトリー、kikyu.org、千葉工業大学、山梨大学、モンゴル高専の全面協力のもと、"モンゴルでの成層圏バルーンプロジェクト”として実施された。カセットが成層圏まで飛んだのは世界初!?の試みかもしれない。

トキメキがマックスになれば地球の上にはいられない。成層圏までイッテQ。そんな弾ける気持ちをオレに託した瑛美の心の中にはロケット弾のワクテカが装備されているのだろう。バビュロケット発射オーライ。成層圏の向こうまで妄想を拡げてみよう。

【世界初!?】でんぱ組.inc「ギラメタスでんぱスターズ」MV Full



●opening『成層圏 ~the stratosphere~』


2007年結成のピアノ・インストゥルメンタルバンドopening。2009年の1stアルバム『黙』に収録。流麗な旋律を奏でるピアノが核となる彼らのサウンドは、激情と寂寞が共鳴し、聴く者の聴覚だけでなく視覚までも刺激する。

ピアノメインのインストサウンドはジャズピアニストH ZETT M作曲のA面『おやすみポラリスさよならパラレルワールド』に通じる。しかしopeningのスケールの大きいロックは成層圏まで届きそう。残念ながら現在は活動休止の模様。

opening「成層圏」



●DUDE TONE「成層圏までぶっ飛べ」


THE MODSのギタリスト苣木寛之によるソロ・プロジェクト、DUDE TONEの2014年のセカンド・アルバム『十字路のGuitar』収録曲。レスポールを操る独特のギター・サウンドが全編を駆け抜け、激しく、切なく、胸を揺さぶる楽曲群がより強靭な存在感を放つ。

ロッケンローはロケットの如く成層圏までぶっ飛んでいく。めんたいロックの最長老THE MODSのエモロックはロケットよりも軽快に空を飛ぶ。

DUDE TONE「成層圏までぶっ飛べ」試聴



●NOBODY『ヘッド・フォンから成層圏』


80年代から活動するロッケンローバンドNOBODYの15作目のアルバム『FUZZ FUZZ FUZZ』(1994年)収録曲。タイトルどおり,すべてのヴォーカルにファズがかけられている。全曲を通してテンションの高い演奏と相まって,ニューウェイヴな空気が。過去20年をパースペクティヴにとらえたベテランにしか作れないロック・ワールド。

矢沢ファミリーの成り上がりバンドと思っていたが、この曲は確かにニューウェイヴ風。インドアポップ(ヘッド・フォン)からアウトドア派(成層圏)へ、という広がりが開放感を生んでいる。

03_ヘッド・フォンから成層圏/NOBODY



●タンジェリン・ドリーム『ストラトスフィア』


ジャーマン電子音楽の大ベテラン、タンジェリン・ドリーム(Tangerine Dream)の通算8枚目となるアルバム『ストラトスフィア~浪漫(Stratosfear)』(1976)。バウマン/フランケ/フローゼの3人による最も安定したタンジェリン・ドリーム作品。

成層圏は英語でStratosphere(ストラトスフィア)。タンジェリン・ドリームはphereをfear(恐れ)に引っ掛けて宇宙の恐怖を暗示している。宇宙空間へ飛び出すサイエンス・フィクションはプログレ系の十八番である。

Stratosfear 2007 Tangerine Dream



●エアリアル『ストラトスフィア』


シカゴ出身のジェレミー・レンが1997年に結成したシューゲイザー・ユニット、エアリアル(Airiel)の2003年のEPシリーズ『Winks & Kisses』に収録。2015年に4枚のEPをまとめたコンピレーションもリリースされた。

宇宙に一番近い地球圏である成層圏はドリーム・ポップやシューゲイザーにとっても格好のテーマ。空中浮遊する歪ギターとキーボード、地に足がつかないゆるふわヴォーカルは、無重力空間に漂うまどろみのBGM。

Airiel - Stratosphere



●ダスター『ストラトスフィア』


カリフォルニア州サンホセのハードコアバンドMohinderのメンバーが結成したスペース・ロック・バンド、ダスター(Duster)の1998年の1stアルバム。2000年に2ndアルバムを出して解散した短命なバンドだった。

なかなかいいバンドを発見。ジャンル的にはポストロックと呼ばれるだろうが、シンプルなトリオ編成で淡々と奏でられるスペーシーなサウンドは「ロックじゃなければなんでもいい」と語ったワイアーを思わせる強い意志を感じる。成層圏から帰還したカセットテープにダビングして一日中聴いていたい。

Duster - Stratosphere (FULL ALBUM)



●ストラトヴァリウス『ストラトスフィア』



フィンランドのパワー・メタル・バンド、ストラトヴァリウス(Stratovarius)に、イエンス・ヨハンソン、ヨルグ・マイケルが加入し、制作された1996年発表の通算5枚目のアルバム『エピソード(Episode)』に収録。アルバムにはNHK-BSドラマ『初恋』エンディング挿入歌「フォエヴァー」も収録。

ヘヴィメタル界でも成層圏まで飛び出す速弾きギターは人気者。ヴァイオリンの名器の名前をバンド名にしただけありクラシカルな要素を持つ正統派メタル・サウンドがデスメタルやスラッシュメタルに疲れた耳を癒やしてくれる。

Stratovarius - Stratosphere (Live at Boogaloo Club, Zagreb, 26.01.11)



●ビイドロ『まだ大気圏』


2000年より活動を続け12枚の音源をリリースしてきたが、2010年に突然の活動休止を宣言した3ピース・バンド、ビイドロが、活動休止後に録音した未発表音源を集めたアルバム『またあしたね』収録。ちょっとエモくて、ちょっと繊細で、ちょっとユーモラスなあのサウンドが甦る。

「大気圏」は下から「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」に分かれている。その中で「成層圏」だけが有名なことを恨みに思う人もいるかもしれない。そんな正義感の高い大気ヲタクのために「大気圏ソング」をピックアップ。脱力したギターロックで「まだ大気圏あたりでグズグズしてるダメな奴」とディスられるのもマゾヒスティックでいいだろう。この3人組は最近復活した模様。

ビイドロ 「まだ大気圏」 MV



●Polaris『大気圏 (Taikiken)』


2001年にデビューした二人組ロックバンドPolarisが放つ、9年ぶり(2015年時点)のフル・アルバム『Music』に収録。個々のソロ活動を経た二人が、これまで築いてきた音世界を踏まえつつ、実験性を携え、新たな感覚、新たな視点、音楽的深度を追求したワン・アンド・オンリーの地平線。レコーディングにはあらきゆうこ、茂木欣一、Hakase-Sun、clammbonの3人など多彩なミュージシャンが参加。

今回のでんぱ組のニュー・シングルとシンクロしたバンドと遭遇。バンド名は「ポラリス」だし、ふうせん作家とコラボしたMVは『ギラメタスでんぱスターズ』によく似ている。もちろん偶然に他ならないが、Jロックの良質な部分とでんぱ組がシンクロしている事実は疑いようはない。

Polaris / 大気圏 (Taikiken) M.V.



●宇宙大怪獣ドゴラ『成層圏外よりの来訪者』


『宇宙大怪獣ドゴラ』(うちゅうだいかいじゅうドゴラ、英題:Dogora-the Space Monster)は東宝が製作し、1964年(昭和39年)8月11日に封切り公開された日本の怪獣映画。

とは言え成層圏は楽しいことばかりじゃない。時には恐ろしい怪獣が襲撃してくることもあるので警戒を怠ってはいけない。成瀬瑛美隊員、地球の平和をよろしく頼みます。

ゴジラ伝説Ⅱ 成層圏外よりの来訪者





成層圏
でんぱパワーで
エレキテル


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【告知+参考文献】5月1日(火)開催 無銭トークイベント『地下アイドルへの招待:日本のEXTREME MUSIC〜ジャパノイズと地下アイドルを聴く』

2018年04月28日 23時59分57秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


【トークイベント開催決定!!!!!】
地下アイドルへの招待
<エクストリーム・ミュージックとしてのジャパノイズと地下アイドルを聴く>

2018年5月1日(火)
外苑前ギャラリー「Art & Space ここから
20:00開演  参加費無料 / 飲食持込みOK
出演:剛田武×鶴田恵一


●参考文献
より深い理解の為に下記リンク先の記事を読むことをお勧めします。下線のあるタイトルをクリックしてください。

【新生アイドル研究論】
地下アイドルへの招待:Extreme Music From Japan〜ジャパノイズと地下アイドル



【地下アイドルへの招待】
第1回:暗黒系「NECRONOMIDOL」とシューゲイザー「・・・・・・・・・」


第2回:オルタナ「ヤなことそっとミュート」とニューエイジ「Maison book girl」


第3回:ムジカ・エレクトロニカ・ガールズ〜sora tob sakana/amiinA/HAMIDASYSTEM


第4回:デスヴォイスのギャップ萌え〜PassCode/Candye♡Syrup/969


第5回:サブカル女子の死への誘い〜十四代目トイレの花子さん/みんなのこどもちゃん/幽世テロルArchitect



●出演者紹介
剛田武(地下ブロガー、DJ『地下音楽への招待』『盤魔殿』)

ひろみさん✰剛田武@mirokristel
地下文化愛好家/DJ Necronomicon/灰野敬二マニア/でんぱ組えいたそ推し/魔ヲタ/爆団/ハミシス/盤魔殿/ロケンロー純情派。ブログ「A Challenge To Fate」著書『地下音楽への招待』(ロフトブックス)
OTHER ROOM『Improvisation8』(Live at 吉祥寺GATTY March 11, 1983)



鶴田恵一(映像ディレクター『現代ノイズ進化論』)

Keiichi Tsuruta@tsurutak
幡ヶ谷在住。 フリーで映像のしごとしてます。 Director | Horror Movie & Noise Music LOVE | NECRONOMIDOLのヲタク
現代ノイズ進化論20・90年代ハーシュ・パワエレ特集


アイドルと
ノイズメーデー
過ごしましょう

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【推しごと週報 4月10日-21日】でんぱ組/爆裂女子/ネクロ魔/ハミシス/キャンシロ/969etc.

2018年04月27日 08時17分46秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


4月10日(火)渋谷Milkyway


「TOKYO IDOL FILE」
Open18:00 / Start 18:30
Adv.3000yen / Day.3500yen with out drink
Candye♡Syrup/狂い咲けセンターロード/969/SO.ON project TOKYO/東京23区ガールズ/NaNoMoRaL/NECRONOMIDOL/littlemore.

●969


●NECRONOMIDOL


●Candye♡Syrup



4月12日(木)渋谷Crawl


<<TONIGHT VOL.6>>
-4MAN LIVE-

開場/18:30 開演/19:00(予定)
無料 (2D別1200円)
969予約特典:チェキ券1枚
◆出演者:爆音少女症候群Ø/必殺エモモモモ!!/姫事絶対値/969





4月14日(土)新宿南口


爆裂女子路上ライブ
17:00

●爆裂女子








4月15日(日)大塚Hearts Next


大塚Hearts Next × BBTS presents
「The Music Apocalypse」

open 17:00 / start 17:30
adv 3000 / door 3500
出演:Broken By The Scream / 爆裂女子-BURST GIRL- / Candye♡Syrup / Sola Sound / HAMIDASYSTEM

●HAMIDASYSTEM


●爆裂女子



4月17日(火)新宿dues


爆裂女子無料ワンマン開催(MV撮影メイン)
入場無料(別途ドリンク代)
open19:00 start20:30
4月17日(火)に新宿duesにて無料ワンマンライブします!
主に「Great fxxking my world」のMV撮影がメインになります。







4月19日(木)赤坂マイナビBlitz


謎解き制作団体メルエ×・・・・・・・・・
Tokyo in Break リアル謎解きゲーム
地下深く眠る少女からの脱出

OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET ¥4,000 ※要・別途drink代






4月20日(金)渋谷Star Lounge


HAMIDASYSTEM presents act call #4
OPEN 18:00 / START 19:00
前売/当日 2500円 (ドリンク代別)
出演者:HAMIDASYSTEM/ゑんら/nuance(ヌュアンス)

●HAMIDASYSTEM



4月21日(土)TOC有明コンベンションホール


でんぱ組.inc/虹のコンキスタドール/ベボガ! 3グループ合同リリース記念イベント
<1部>13:00【MIKIOSAKABE×愛☆まどんな新セーラー 衣装】








推しごとは
推せば推すほど
したくなる

【5月1日(火)トークイベント開催!!!!!】
地下アイドルへの招待:エクストリーム・ミュージックとしてのジャパノイズと地下アイドルを聴く


2018年5月1日(火)
外苑前ギャラリー「Art & Space ここから
20:00開演  参加費無料 / 飲食持込みOK
出演:
剛田武(地下ブロガー、DJ『地下音楽への招待』『盤魔殿』)
鶴田恵一(映像ディレクター『現代ノイズ進化論』)


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【完全セットリスト+ライヴ音源公開】盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12@渋谷EdgeEnd 2018.4.22 (sun)

2018年04月25日 08時11分18秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12
Premier anniversaire maudit

2018.4.22(sun)
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink
Shibuya DJ BAR EdgeEnd
Tel:03-5458-6385

TIME TABLE
18:00-18:30 Undergroud DJ Battle "Free Zone"(自由参加)
18:30-19:00 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
19:00-19:30 DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
19:30-20:00 Undergroud DJ Battle "Dance To Death 1"(赤とか緑の照明で積極的に踊らせるDJバトル)
20:00-20:30 Guest DJ 小川直人
20:30-21:00 DJ Bothis a.k.a. MSS
21:00-21:30 Undergroud DJ Battle "Dance To Death 2"(赤とか緑の照明で積極的に踊らせるDJバトル)
21:30-22:00 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫



【完全セットリスト】
●Undergroud DJ Battle "Free Zone":DJ Vaby ヴァビィ(aka 大場弘規) (V)×DJ BEKATAROU(aka 伊藤元)(B)×DJ Youichi (Y)


1. Ralph Lundsten / Inledning (B)
2. Imminent · Synapscape / Eval (V)
3. 不失者 / すべてのためにいきつづける 〜 あいつの 名前を呼ぶな (No.1) (B)
4. Hypnoskull / No Chance Left (Rmx) (V)
5. ENEMA SYRINGE - MASONNA / ALTRUISTICALLY INVOKE UNHOLY SOULS (B)
6. Steve Kuhn / Ulla (Y)
7. Sodom / Art Of Lab (V)
8. Limpe Fuchs / WAKE UP (B)
9. Karin Krog / The Meaning of Love (Y)
10. Off Mask 00 / Virtual, Speed, X.T.C. (V)



●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保


1. Radio Mix
2. Bing / Unwound Mix
3. Miss Hawaii / Mix
4. John Cage / Bird Cage
5. Kink Gong / Tibetan Buddhism Trip
6. 脳Brain / I’m a Bitch
7. OST / Wild Style
8. Hair Stylistics / The Super Stinky Drift
9. abu AMA / Mauric Blood Vrsh

●DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武


1. Ekseption / Overture
2. SOUND MUSEUM Produced by Towa Tei / Everything We Do Is Music
3. Blurt / Healthy Shadow
4. Nina Hagen Band / African Reggae
5. 杉浦幸 / ヴァージン・ティアーズ
6. Crooked Hook / electric friend
7. 恒松正敏 / Trick, Trick
8. Mosquito Coast / Devil In My Eyes
9. Maggi's Pekoe / Clapping!!
10. 木魚 / 疑惑
11. N.S.P / 雨は似合わない
12. 鈴木さえ子 / 銀のエンゼル
13. Anthony Braxton / Side Two, Cut One
14. Kil Og Yun & Midnight Sun Pops Orch. / September Song

●Undergroud DJ Battle "Dance To Death 1":DJ Qliphoth (Q)×DJ Athmodeus (A)


1. Aktion Mutante - Aktion Mutante (Q)
2. Divine / Love Reaction (A)
3. Sirio Grey J - Primitive (Q)
4. Suicide / Why Be Blue? (A)
5. Tomohiko Sagae - Beauty Sleap (Q)
6. M.I.A. / Born Free (A)
7. BR1002 - Kollasso(Ken Karter Remix) (Q)
8. Jazzy Upper Cut / Fuckin’ Sperm Boys (A)
9. UHNHUMAN - Internal Suffering Leads To Devotion (Q)
10. じゃがたら / つながった世界(A)
11. ガラ刑 - side D 工藤 冬里 (Q)




●Guest DJ 小川直人


1. LZ 130 - Matic Cx2
2. 亜蘭知子 - Lonly Nighit
3. EP-4 - Mineraloid (Cad's Favorite)
4. Ti-Tho - So Groß Wie Der Mond
5. Sympathy Nervous - Anatawa Suguni
6. 秋本奈緒美 - Tennessee Waltz
7. Inyurmania - Your Life Is Bitter Sweet When I Try To Peel The Skin Of Your Feet
8. Die Radierer - Aller Guten Dinge Sind 1, 2, 3
9. 小林泉美 - ROLLING STONE
10. Toni Basil - Space Girls
11. Gorilla Aktiv - Spiegelbild
12. The Tanzdiele - Kleine Schlange
13. Zatopek - Abschiedskuss
14. Yla-Mago - Tyo Rock
15. The Flirts - All You Ever Think About Is (Sex)!




●DJ Bothis a.k.a. MSS


1. Various(Songs of Eskimos)‎ - When A Russian Be The President Of Eskimos
2. Various(チロルの音楽) - 美しい羊飼いの娘に挨拶
3. Various(ルーマニアの音楽/ナイと民謡) - 母が私を産んだ時
4. GRIM - Electro Spiritus
5. Various(インドのカタック・ダンス) - カタック・ダンス「釈迦物語」
6. Various(アンデスの笛-ロス・チャコスの芸術) - パラ河
7. Various(ロシアの音楽) - 私のジプシー
8. GRIM - Yellow G
9. Various(南インドのヴィーナ) - 南インドのヴィーナ




●Undergroud DJ Battle "Dance To Death 2":DJ Necronomicon (N)×小川直人 (O)


1. KC & The Sunshine Band / That's The Way (N)
2. Xao Seffcheque - Bring Deinen Körper Auf Die Party! (O)
3. Pig Bag / Papa's Got A Brand New Pig Bag (N)
4. ESG - The Beat (O)
5. Inside Treatment / Black Expression (N)
6. 庄野真代 - 東京午前3時 (O)
7. Puffy / 愛のしるし - Captain Funk's パフィー De サンバ Mix (N)
8. Data - Stop (O)
9. Ellie / Bitches In Babylon (N)
10. Arno Steffen - Supergut (Ne?) (O)
11. Gyo 行 / 人力偈 (N)
12. Einstürzende Neubauten - Yü-Gung (O)
13. Necronomidol / Chungking Redline (N)
14. 芹沢直美 - Virgin番外地 (O)
15. The Stylistics / Can't Give You Anything (But My Love) (N)

●DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫


1. Aktion Mutante - Aktion Mutante - The Path
2. hologram_ - The Thirteen Theorems (Remix By Amnesy)
3. hologram_ - In Pandemonium (Remix By Noire Antidote)
4. Huren, Unhuman, Matter, Celldod, Scarpa and more... - Celldöd - Avigiftad
5. Huren, Unhuman, Matter, Celldod, Scarpa and more... - 89st & Petra Flurr - Monotone Agression Zone
6. Entertainment - Yellow Flag
7. Venerence - End Of The Line
8. Scarpa - MEGIDDO GIHON
9. Scarpa - SPIRIT KING
10. Scarpa - MASAN DUR
11. The Devil & The Universe - The Church Of The Goat (Radio Mix)
12. Unhuman - ACT II ( Violet Poison Remix )
13. Mater Suspiria Vision - Welcome To Paradise
14. Mater Suspiria Vision - Dracula

★全音源をSoundcloudで公開!!!!
盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12 Part 1(最初〜Undergroud DJ Battle1)


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12 Part 2(DJ小川直人〜ラスト)



盤魔殿
ネットで聴ける
歓びよ

【次回】
盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.13
La deuxième hérésie



2018.5.20(sun)
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink
Shibuya DJ BAR EdgeEnd
Tel:03-5458-6385
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【全文掲載】新生アイドル研究論『地下アイドルへの招待:Extreme Music From Japan〜ジャパノイズと地下アイドル』

2018年04月22日 02時55分05秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


地下アイドルへの招待
Extreme Music From Japan〜ジャパノイズと地下アイドル

剛田武 Takeshi Goda
2018年4月1日(日)高円寺パンディット
『オキュパイ・スクール 2018 たま爆発・ザ・公開制作』におけるレクチャーより


■はじめに~アイドル現場の国際化
2012年にでんぱ組.incやBiSと出会いアイドルに興味を持った筆者が、小さなライヴハウスで開催される地下アイドルのライヴ現場に行きはじめたのは2015年12月頃。2016年にはほぼ毎週のようにライヴハウスに通うようになった。そんな地下アイドルの現場に外国人の姿が増えたことに気付いたのは2016年半ば頃だろうか。9月23日恵比寿でのMalcolm Mask McLarenのメンバー生誕ライヴ会場に観光客風の若い白人男性がたったひとりで観に来ていて、特典会にも並んでいたので話しかけてみた。9月19・20日のBABYMETALの東京ドーム公演を観るために来日し、その後一週間滞在し他のアイドルを観に行っているとのこと。彼の手帳には仙台や大阪遠征を含むスケジュールがビッシリ細かく書かれていた。どこで情報を得たのか尋ねたところ、Facebookのアイドルファン・グループ(Idolmetal & Punk Rock Idols)を教えてくれた。メンバーは数百人だがアイドル関係のTwitterの投稿や自撮りが瞬時にシェアされるのに驚いた。以来、筆者の行くラウド系アイドル現場に必ず外国人を見かけるようになった。2017年にNECRONOMIDOL(ネクロ魔)が3月タイ、7月ヨーロッパ、12月USと3回の海外ツアーを行った。そのたびにFBやTwitterのTLが日本のファンだけでなく海外のファンの投稿で盛り上がり、海外ツアーの主催者がFB常連のアイドルヲタクだと知ることもあった。日本でも一部のファンにしか知られていいない地下アイドル、とくにラウド系・オルタナ系に対する海外ファンの情報の速さと熱狂ぶりは驚異的。アニメや原宿ファッション、J-POPの海外ヘの紹介を主眼とする「クールジャパン」とはまったく異なる流れで情報拡散していることは間違いない。

アイドル現場の熱いパフォーマンスとファンの盛り上がりは80年代ハードコアパンクやスラッシュメタルのライヴを髣髴させることは筆者も含め多くの人が指摘している。しかし海外への伝わり方や受け入れられ方は、むしろ「ジャパノイズ」に通じるような気がする。日本のエクストリーム・ミュージックと呼ばれる「ジャパノイズ」と「地下アイドル」の現象面での共通点を検証することが本論の趣旨である。

■エクストリーム・ミュージック(極端音楽)とは?

70年代後半から日本のノイズのオリジネーターとして活動する美川俊治氏(インキャパシタンツ、非常階段)が1994年に著した記事『日本のノイズ』から引用する。

「日本のノイズ」(と称されているものの一部)が、音楽として実に極端な形態にまで暴走しているという筆者の認識に基づいてその理由を考えてみることにしたい。

日本のノイズは、ノイズの、音としてのテイストを 取り入れながら、全体としての姿は、極めて奇形的なもの(ここで言っているのは、いわゆる「ノイズ」が普通の「音楽」に対して奇形的な位置にあるという意味よりは、海外の、例えば英国の「ノイズ」に見られるようなトータルなものとしての「ノイズ」に対して「日本のノイズ」が隔絶した位置を占めてい るということ)となっていったということが言えよう。

「エクストリーム・ミュージック」即ち「極端な音楽」というのがある。何が極端なのかということははっきりしないが、何かの追い求め方が極端とい うことなのだろう。(中略)音楽の三要素である、メロディ、リズム、ハーモニーの全て またはいずれかを極端なまでに排斥したサウンドのことを指しているのか、多分そんなところであろうが、実際、前述したように、一点豪華主義的な「暴走」を見せる「日本のノイズ」の呼称としては、かなり妥当なものであると思われる。


つまり普通の「音楽」対して奇形的な位置にある「ノイズ」に中でもさらに極めて奇形的なもの=「暴走」したもの、として日本のノイズが海外のリスナーから認知されているということである。

美川の言葉を裏付けるように、パワー・エレクトロニクス(ノイズのスタイルの一つ)を代表するイギリスのWhitehouse(ホワイトハウス)の所属レーベルSusan Lawlyから『Extreme Music From Japan』と題されたコンピレーションCDが94年にリリースされている。ゲロゲリゲゲゲ、マゾンナ、インキャパシタンツ、メルツバウ、非常階段など日本のノイズ・アーティストを収録。Susan Lawlyの『Extreme Music』シリーズは他に「Woman」「Africa」「Russia」が出ており、それぞれ「暴走し」「行き過ぎた」音楽が収録されている。その他にも日本のノイズや地下音楽のコンピレーションCD,LPが多数リリースされている。



■ジャパノイズとは?
ジャパノイズ(Japanoise/Japanoize)はノイズ・ミュージックの中で、特に日本のミュージシャンによって作成された楽曲及びミュージシャン、バンド自身を指すものである。主に1980年代以降の作品を指す場合が多い。日本ではなく海外で生まれた言葉であり、英語で「日本」を意味する"Japan"とノイズ・ミュージックの"Noise"を掛け合わせた造語である。
80年代以降、日本で生まれたノイズ・ミュージックの中では、本国日本で支持されることよりも、欧米を中心とした海外で支持されることが多かった。その中で、海外のファンが「日本のノイズ・ミュージック」として「ジャパノイズ」と呼んだことが始まりである。(Wikipediaより)


2013年にカリフォルニア大学音楽学の助教授であるDavid Novakが『JAPANOISE』という書籍を出版した。海外で「ジャパノイズ」として知られる日本の地下音楽の歴史と本質を10年間の取材に基づいて解き明かした画期的な研究書である(年内に日本語訳が出版予定)。「ジャパノイズ」がジャンルとしての「ノイズ」に限定されないことは、同書の表紙に灰野敬二(ノイズという呼称を嫌うことで知られる)の写真が使われていることで明らかであり、サイケデリック/オルタナ/ハードコアなど日本の地下音楽全般が海外で受け入れらる過程で生まれた言葉といえる。


Japanoise: Music at the Edge of Circulation (Sign, Storage, Transmission)
David Novak著 / Duke Univ Pr (2013)

ジャパノイズ誕生の歴史を紐解いてみよう。70年代末〜80年代初頭にかけて世界的にメールアート(郵便)とカセットテープを使った地下音楽家の交流が盛んになり、世界各地の音源を交換しあって、コンピレーションカセットがリリースされた。日本ではメルツバウの「ZSF」、KK NULLの「Nux Organization」、K2の「Kinky Musik Institute」などのカセット・レーベルを通して、日本の地下音楽が海外に紹介された。その中には日本地下音楽最大の謎のひとつD.D.Recordsも含まれる。無名の音楽家ばかり200本を超える作品が、アメリカの『Eurock』誌で紹介され日本よりも海外で熱烈な支持者を生むという現象も起きた。

86年にドイツのDossierからリリースされたLP『Dead Tech Sampler - No Wave From Japan』を皮切りにレコードやCDでもリリースされ、より幅広いリスナーに日本のノイズや地下音楽が聴かれることになった。また、90年代に東京のPSF、大阪のアルケミー・レコードが精力的にリリースした日本の地下音楽のCDが海外でディストリビュートされた。同じころ、大阪在住のDavid Hopkinsが自主レーベルPublic Bathを設立し、アルケミー系のアーティストの作品を海外向けにリリースしたことも意義があった。


Dokkiri! Japanese Indies Music 1976-1989 A History and Guide
加藤デビッドホプキンズ 著 / PUBLIC BATH PRESS (2016)

海外ミュージシャンによる情報発信も大きな影響力があった。1981年にフレッドフリスが来日し灰野敬二や突然段ボールなどと共演し、特に気に入った灰野敬二のレコードを、帰国後ニューヨークの前衛アーティストたちに配った。他にもジョン・ダンカンやジョン・ゾーン等が一時期日本に滞在し、多くの音楽家と交流を深め、帰国してからも繋がりを保った。最近ではジム・オルークが日本に移住して音楽活動をしている。ソニック・ユースやニルヴァーナなどツアーで来日したオルタナティヴ・ロックの人気アーティストが日本の音楽を海外で紹介したことも大きなインパクトがあった。

以上のように、ネットワークがマスメディアではなく、郵便やカセットや口コミ、限定的な地下メディア(ミニコミや地下新聞など)で伝達され、ごく一部のマニア的な世界で語り継がれた、という点が特異であり、「ジャパノイズ」という概念の源である。

ジャパノイズの特異性は他にもある。日本伝統のコピー文化の構造変化、そして抽象芸術のライヴ表現による具体化・肉体化である。その証言として世界最古のノイズバンドの歴史書『非常階段 A Story of The King Of Noise』より抜粋する。


非常階段 A STORY OF THE KING OF NOISE
JOJO広重, 美川俊治, JUNKO, コサカイフミオ, 野間易通 共著 / K&Bパブリッシャーズ (2010)

80年代の後半は日本の地下音楽が海外の地下ネットワークと直接繋がり、直接なんらかの影響を与えるということが起こりはじめた時期だった。海外のものを輸入し、それを真似たりすることを通じて自分たちの音楽を模索するという70年代以来の「洋楽/邦楽」的な構造が崩れはじめていたのだった。

中でもノイズに関しては、圧倒的に日本は発信し、影響を与える側だった。エクスペリメンタル・アートとしてではなく、文字通りのライヴ・ミュージックとして「雑音」を追求するアーティストがこれだけ存在するのは、日本に特異な現象だったからである。(野間易通)


言葉としての「ジャパノイズ」は21世紀の現在使われることは少ないが、灰野敬二、非常階段、インキャパシタンツ、大友良英といった80年代から活動を続ける非メインストリームのアーティストが今なお海外で安定した支持を得て、海外公演のオファーが絶えない事実は「ジャパノイズ」=日本の特異な「エクストリーム・ミュージック」が世界の地下シーンに浸透している証拠に他ならない。

一方、我々がテーマとしている日本のアイドルは海外にどのように伝わりどのように受け入れられているのだろうか。それを調べる為にアンケート調査を実施した。

■JAPANESE IDOL SURVEY IN OVERSEAS 海外のアイドルファンの意識調査


実施期間:2018年3月1日~16日
対象:外国人のアイドル・ファン(居住地は不問)
調査方法:Twitter, Facebook, ライヴ会場(東京)でのアンケート 
回答数:43

<設問(記述式)>
1 あなたがアイドルを知ったきっかけは? When & How did you get to know Japanese-Idol? 
2 あなたの最初のアイドル体験は? What was your first Japanese-Idol experience?
3 あなたにとってアイドルの魅了とは? What attracts you to Japanese-Idol? 
4 アイドルの情報をどこで入手しますか? How do you get information about Japanese-idol? 
5 アイドル以外で好きな音楽は? What’s your favorite music / artists other than Japanese-idol? 
6 日本文化に興味がありますか?あるなら何? Are you interested in Japanese culture? If yes, what?
7 あなたのアイドルTOP5 Your top 5 Japanese-idols
 
●回答者属性

 
Q1. アイドルを知ったきっかけ 

いつ?
・AKB48のメジャー・デビュー(2006)以前はハロプロ(モーニング娘。、ミニモニ)とアニメソング
・60%がBABYMETALの世界進出(2012)後


どのように?
・YouTubeで知った人が多い。レコメンデーション(おすすめ動画)で知ったケースもある。

Q2. 最初のアイドル体験

いつ?
・約85%が2010年の「アイドル戦国時代」以降
・約80%がBABYMETALの世界制覇(2014)後


どこで?
・アメリカ、フランス、イギリス、カナダ、アジアなどアイドルが盛んにツアーしている国が多い
・3分の1(34%)が日本に来て初めてアイドルを観た。


だれ?
・BABYMETALが妥当に1位
・2位は"世界一激しいアイドル"と自称する偶想Drop
・偶想Dropを含めPassCode、NECRONOMIDOL、BiSH、校庭カメラガール、There There Theresなどオルタナ系を合わせると約3分の1に上る。
・Other:BiSH, Buono!, Chii Sakurabi, Cute, Juice=Juice, きゃりーぱみゅぱみゅ, Party Rockets, Silent Siren, モーニング娘。, アイドリング, 校庭カメラガールドライ, There There Theres

【補足】
予想通り、Twitter、Facebook、YouTubeといったネットの影響力は甚大。もう一方で実際にライヴを体験してからめり込む現象がある。BABYMETAL(BB)の影響力は圧倒的だが、回答者の中にはBBはアイドルではないという認識を持つ人もいる。BBをきっかけに地下アイドルを体験し、音楽だけでなく会場の一体感やメンバーとの交流を含めて「アイドル」と看做す人が多い。初めてのアイドル体験として偶想Drop、PassCode、ネクロ魔といったラウド系が挙がっているのは、それだけ強烈な体験だった証であろう。

Q3. アイドルの魅力

(*最大のものを100としたときの百分率。以下同)

なによりも「音楽」が重要。さまざまな要素を融合した、ほかのどこにもない実験的ミクスチャー。
それとともにファンやメンバーとの一体感、ライヴ現場のエネルギー。メンバーの成長を描くストーリー性。

【アンケートより抜粋】
○異なるスタイルの音楽をミックスして、その上にスウィートなヴォーカル(さらに唸り声や絶叫)を振り掛けるやり方。単純に聴いていてハッピーになる(イギリス、50代)
○音楽の実験性、ライヴのエネルギー。現在の地下アイドル・シーンは、ミュージシャンがお金にならなくても音楽とライヴに全力を注いでいた昔のパンク・シーンを思い出させる。(アメリカ、40代)
○音楽性、特にジャンルを融合するタイプ。ファンのパワー。アイドル・ファンのほうが西洋のメタル・ファンより激しいというのはかなり面白い。(アメリカ、20代)
○どんどん別の音楽のジャンルを探求し、いろんなイメージを取り入れる。権威に反抗する無法者のことを歌い、デスコアをミックスするようなアイドルは新鮮だし、私のように反抗的なメタルで育った者にはなじみ深い。(フィリピン、20代)
○プロデューサーがキュートなアイドルと(大なり小なり)純メタルの獰猛なメロディをミックスするやり方は驚異的。ほかのどこにもない音楽のミクスチャーだ。(フランス、40代)
○あらゆる種類の音楽を実験するグループが多いこと。ジャンルをミックスして新しいものに挑戦する。ファンの献身ぶりも素晴らしい。バラエティ豊かなので飽きない。メンバーは信じられないほどハードに取り組んでいて、私もミュージシャンなのでとても刺激を受ける。(ドイツ、30代)
○アイドルは誰でも平等に扱ってくれる。音楽やグループ、観客、歌のイメージの多彩さ。ほかのアイドルファンとの一体感。(イギリス、30代)
○アイドルはアット・ホームな気持ちを感じさせる。 「豊かで、風変わりな性格と素晴らしいショーマンスキルを持つ隣の家の女の子たち」のイメージ。YouTubeのトークやゲームを観ると、ひどい一日を過ごしたとしても、良い笑いを誘い、大きなストレス解消になります。(インド、20代)
○キュートな女の子がいい音楽でキュートなことをやること。ファンと強いきずなで結ばれていること。(カナダ、20代)
○情熱!アイドルはエネルギー、パワー、そしてそれ以上のもの。そしてとても献身的。(メキシコ、20代)
○曲のエネルギーとコンセプト。女性として、夢を追いかける姿に共感する。ファッションも好き。オルタナ・アイドルはアメリカのオルタナロックに近くてカッコいい。(アメリカ、20代女性)
○アイドルというコンセプトを使って新しい芸術を作り出すところ。(アメリカ、30代)


Q4. 情報源


SNSが圧倒的に強い。注目すべきは「Homicidol」「Idol Is Shit」「Straight From Japan」といった海外のファンによるブログの影響力。ファンの実体験に基づく生の情報が重視されている。特にライヴハウスの場所、チケットの買い方、特典会の参加方法など実用的な情報が重宝され、それに基づいて体験したファンがさらに情報を更新しているという。YouTubeは情報源というより音楽を楽しむメディアと考えられている。

Q5. 好きなジャンル


メタル、ロック(オルタナ)、パンクといった激しい音楽(ラウド・ミュージック)を好む人が多い。一方でどんなジャンルでも聴くという幅の広さもある。また、ジャンルではなく具体的なアーティスト名を詳細に記入した回答も多く、みんな音楽が大好きなことがよくわかる。

Q6. 日本文化への興味
集計は出来ないが、ほぼ全員が日本文化に興味があると答えた。音楽、映画、アニメといったエンターテインメントは勿論、伝統文化や歴史・建築への興味もある。日本観光旅行の経験者も目立つ。

Q7. 好きなアイドル (参考程度。推しのアイドルが上位なのは嬉しい)



【分析】地下アイドルとジャパノイズの類似性
●音楽の奇形性と革新性
アイドルというスタイルに様々な音楽要素を融合する方法が、「世界の何処にもない」「日本だけの」「実験的な」音楽ととらえられている。つまり「ジャパノイズ」と同じ奇形であり、「コピー文化」が主流の日本で、模倣から独自の物を創り出すパワーが「暴走」した音楽と看做されている。
ジャパノイズのルーツは西欧で生まれた電子音楽やインダストリアル・ミュージックとされるが、それを極端に推し進めた革新性が評価された。日本のアイドル文化と同質のルーツは西欧にはないと思われるかもしれないが、背景にポップ・ミュージック/ダンスカルチャー/アニメや漫画/ファッション/コミュニケーションといった多次元の要素の集積としての「カルチャー(文化)」がある。何でもありの現代ではあるが「地下アイドル」は総合的に革新的なカルチャーとしてとらえられている。その意味では表現行為のテーマパークと呼ぶのが相応しいかもしれない。

●ライヴ・ミュージック
「ジャパノイズ」がライヴ・ミュージックとして進化したように、テレビや雑誌で鑑賞するしかなかったアイドルを、ロックやパンク、テクノなどと同じように、普段ライヴハウスやクラブで接するカッコいいライヴ・パフォーマーとして提示したのが「地下アイドル」である。視覚的なおもしろさは勿論、アイドルとファンが一体になって作り上げる創造的なライヴ空間が魅力である。

●情報の伝達経路
海外への情報伝達が、メジャーな企業やマスコミを通してではなく、すべてネット、ブログ、口コミ、といった草の根的メディアである点が、郵便やカセットテープ、口コミで伝播した「ジャパノイズ」と共通している。

●シーンの創出
海外の「ジャパノイズ」ファンは自分も演奏家(ノイジシャン)であるケースが多い。音楽知識やテクニックがなくても誰でも出来ると考えられるノイズ・ミュージックの特徴といえる。ノイジシャン同士の交流も盛んで、共同してコラボレーションやライヴ企画を行い、シーンを創出してきた。一方、女性アイドルファンのほとんどは男性なので、自分自身が「アイドル」になることは難しい。しかしメンバーとファンの双方向の交流が特徴のアイドル文化に於いては、ライヴ現場に参戦してコールやオタ芸をしたり(もちろんしなくても)、SNSでメンバーやファンと絡んだりすることで一体感を得て、シーンの創出に参加することができる。つまりヲタクであることの特権を享受できるのである。

さらにNECRONOMIDOLのプロデューサーのリッキー・ウィルソン(アメリカ人)のように、自ら運営となり、メンバーを集めてアイドル・グループを作りだすケースもある。実際にアメリカのイベント・オーガナイザーがアイドル運営を学ぶために来日し、リッキーのもとで研修中である。アンケートの回答者の中にも、自国でアイドルフェスの企画や日本文化イベントの運営をしている人がいた。また、南米チリのアイドル・グループ「Battle no Jidai(バトルの時代)」のメンバーもいた。このように「ノイズ」と同じように、海外で「アイドル・シーン」が生まれる現象が起こっている。

以上の考察により、「地下アイドル」が海外において「ジャパノイズ」に類似した現象として受容されていることが確認された。次の章では実例を示して例証していくことにしよう。

■ 次代のジャパノイズ? - 地下アイドルの海外進出
NEXT JAPANOISE? - Underground Idols Go Overseas


●BiSHカヴァー動画
「好きなアイドル」で最も高い支持を得たのはBiSH。海外公演を行っていないにもかかわらず、BiSHが高い人気を得ている証拠として、動画サイトに外国人グループの「踊ってみた」動画やカヴァー動画が多数投稿されている。タイのWiSHやフランスのオリヨンなどBiSHメインのカバーグループも存在する。

CANDY☆STAR(台湾)『プロミスザスター』


WiSH(タイ)『プロミスザスター〜NERVE(BiS)〜MONSTERS〜星が瞬く夜に』


Momiji Velvet/紅葉ベルベット(インドネシア)『星が瞬く夜に』


QNTL(インドネシア)『OTNK』


ORIYON/オリヨン(フランス)『PAiNT iT BLACK』


Battle no Jidai/バトルの時代(チリ)『オーケストラ』


Yorokobi STEP/喜びステップ(ペルー)『プロミスザスター / オーケストラ』


Atsumari Dolls/集まりドールズ(メキシコ)『星が瞬く夜に』


●海外デビュー
今年になってアイドルの海外デビューが相次いで発表された。デビューに伴い海外公演が実現する例もあり、地下アイドルへの需要が高まっていることが分かる。

○Maison book girl
イギリスの新レーベルRead The Air Recordingsからデビュー決定。その前に5月17日〜5月19日にイギリス・ブライトンで行われる音楽フェス『THE GREAT ESCAPE 2018』に出演することが発表された。




   
○ハッピーくるくる
米レーベル「Attack The Music」から1stEPをデジタル・リリースした。



■海外進出の急先鋒、暗黒系アイドル「ネクロノマイドル」
NECRONOMIDOL - Forefront Underground Idol in Overseas




前述したようにアメリカ人がプロデューサーとして運営を行う"暗黒系アイドルユニット"NECRONOMIDOL(ネクロノマイドル/通称:ネクロ魔)は活動の初期から積極的に海外公演を敢行すると共に、FacebookやTwitterで海外のファン向けの情報を発信して来た。海外のレーベルからLPやカセットをリリースする一方で、Bandcampを通して海外のファンに直接CDやグッズを販売し易くするなど、「日本のアイドル」ではなく「国際的なロックバンド」の手法を取り入れた先見の明で、海外からの注目度が高まっている。まさに地下アイドルの国際化の先陣を切るグループである。

これまでの海外ツアー
2015年9月 『台北暗黒侵略』台湾 Taiwan
2016 年3月 『Necronmidol 2016 New Caledonia Tour』ニュー・カレドニア New Caledonia
2016 年8月 『Necronmidol 2016 Thailand Tour』タイ Thailand
2017 年3月 『Re-Animation Thailand』タイ Thailand
2017 年7月 『Harbingers of the Void European Tour 2017』イタリア、フランス、イギリス Italy, France, UK, Germany
2017 年12月 『Darkness Over The Pacific US Tour 2017』アメリカ USA

海外リリース
Album『Nemesis』LP(France)/ Cassette(Portugal)
Album『Deathless』LP(France)
EP『From Chaos Born』Cassette(USA)

ノイズ/実験音楽専門通販サイト「COLD SPRING」でも販売されている


2018年海外ツアー続々決定
6月UKツアー『BLACK WINDS OVER ALBION』


Black Winds Over Albion
英国ツアー2018年
NECRONOMIDOL
絶叫する60度
2&

6月4日マンチェスター@nightanddaycafe
6月5日バーミンガム@hareandhounds Presented by @KushikatsuUK
6月6日ロンドン@TheUnderworld(ネクロ魔バンド編成として出演)

8月アメリカ公演『EAST MEETS WEST MUSIC FEST』


【East Meets West Music Fest】
The Chain Reaction アメリカ カリフォルニア州 アナハイム市
8月18日(土)
出演:NECRONOMIDOL (ネクロ魔バンド編成)、Abigail Williams、ヤなことそっとミュート、十四代目トイレの花子さん、Wolf King、NAME、Phoenix Ash
8月19日(日)
出演:NECRONOMIDOL (ネクロ魔バンド編成)、ヤなことそっとミュート、十四代目トイレの花子さん、Paprika Mari 、PhEri


■最後に
以上の考察により「地下アイドル」こそ日本が世界に誇るべき「エクストリーム・ミュージック」に他ならないことが読者にも理解されたことと思う。しかし筆者が本稿を著したのは決して「地下アイドルは海外市場を狙うべし」と言うようなビジネス提案書・企画書の目的ではない。「地下アイドル」という世界でも希有の表現芸術の特異性を詳らかにし、沼の深淵へと読者を導く以外の意図はない。

海外で「ジャパノイズ」が評価されたとはいっても、大きく報道されたりチャートに入ったりすることはなく、ごく一部の熱心なファンの間で語られるのみであった。しかし30年経っても確実にファンは世界各地に存在し、地下文化として消えることがないファンベースを確立している。「地下アイドル」も、人数的には限られてはいるが、ファンの熱意は異常に高い。アイドルを観るために本国の仕事を辞めて日本へ移住した人もいるほどだ。もちろん中には大きなブレイクを果たし世界的な成功を収める地下アイドルもいるだろう(筆者の言う「地下」とは、マイナー/アングラという次元とはまったく異なることをご理解いただきたい”行き過ぎることを恐れない” 剛田武インタビュー)。5年後、10年後のアイドル・シーンがどうなっているかは誰にもわからないが、日本は勿論、海外のアイドルファンの情熱とエネルギーが消え去ることはないことを確信している。

また、本稿では音楽/ヴィジュアル面でのノイズとアイドルの関係性には一切触れていない。パフォーマンスとしての類似性に関する議論はまた別の機会に譲りたい。

■筆者について
剛田武 Takeshi Goda
1962年12月25日千葉県船橋市生まれ。10代から音楽を聴き始め、特にパンク、プログレ、フリージャズ、前衛音楽を好み、近年はアイドルにハマっている。80~90年代にバンド経験多数あり。Twitter @mirokristel
おもな活動:ブログ『A Challenge To Fate』/著書『地下音楽への招待』(ロフトブックス)/ネットマガジン『JazzTokyo~Jazz and Far Beyond』/DJ NecronomiconとしてDJ活動『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會』 
その他の執筆活動
『捧げる〜灰野敬二の世界』(河出書房 2012)
『ミュージック・マガジン2013年7月号』「きゃりーぱみゅぱみゅは曼荼羅である」
『ミュージック・マガジン2016年5月号』「でんぱ組.incライヴの魅力」
ムック『ラジカセ For フューチャー』(誠文堂 2016)「めくるめく地下音楽 幻のカセットレーベルをめぐって」


地下音楽への招待
剛田武 著, 加藤彰 編集 / ロフトブックス (2016)


地下音楽
地下アイドルが
受け継ぐ血

【トークイベント開催決定!!!!!】
地下アイドルへの招待:エクストリーム・ミュージックとしてのジャパノイズと地下アイドルを聴く


2018年5月1日(火)
外苑前ギャラリー「Art & Space ここから
20:00開演  参加費無料 / 飲食持込みOK
出演:
剛田武(地下ブロガー、DJ『地下音楽への招待』『盤魔殿』)
鶴田恵一(映像ディレクター『現代ノイズ進化論』)
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「絶滅動物記」第十九章~ライヴ活動開始30周年記念マリア観音ワンマン公演@新大久保アースダム 2018.4.15 (sun)

2018年04月20日 10時49分05秒 | 素晴らしき変態音楽


4月15日(日・昼)@新大久保アースダム
「絶滅動物記」第十九章~ライヴ活動開始30周年記念マリア観音ワンマン公演
開演12時
3千円+D代



86年に就職した筆者は大学時代から続く「Rajio」というニューウェイヴ・バンドを続けていた。リーダーであるヴォーカル/ギタリストのオリジナル曲を中心に、在学中から渋谷屋根裏やラママに出演しパパイアパラノイアやTheピーズと対バンした。下北沢に移転した屋根裏でほんの少し気に入られたがリーダーの一身上の都合で解散。残ったメンバーと大学時代の先輩とで89年にサイケデリック・ロック・バンド「Flower Trip」を結成した。その年に放映が始まったテレビのアマチュアバンドコンテスト「三宅裕司のいかすバンド天国(イカ天)」が徐々に話題になっていた。実力派もいたが、バンドブームで生まれた初心者や色物バンドも多く、これなら俺たち出れるんじゃね?と思いライヴビデオで応募したところ合格通知が来た。1989年11月に日比谷シャンテのいかにもテレビという感じの明るいスタジオで演奏を収録した。緊張はしなかったが、本気にもなれず気が抜けたまま終わった気がする。12月23日の深夜赤坂のTBSスタジオで生放送に出演。当日筆者は38℃の熱があり、頭がぼうっとして一言も話せなかった。完奏は出来ず、審査員からはサイケを舐めるんじゃないと酷評されたが、ヴォーカルがベスト・キャラクター賞を受賞した。



マリア観音というけったいな名前のバンドを初めて観たのも『イカ天』だった。出演時の動画はYouTubeで観られるが、色物揃いの脳天気な平成元禄にヤクザが紛れ込んだようなヤバイ異物感は今観ても伝わらないかもしれない。テレビというマスメディアの魔物に霊気や毒気が吸い取られて、覚悟も本気もネタにされかねないなか、マリア観音が放った異臭はTVセットに映し出された空虚な平和に寝惚けた脳髄に見えない傷跡を残した。

マリア観音-別れたその夜 1989


90年代にFlower Trip主催でサイケ/アングラ風味のあるバンドを集めて企画ライヴ『アートロック宣言』をスタートした。ライブハウスに面白そうなバンドを探しにいった。リーダーのベーシストがマリア観音を観に行き、イベントに誘ったらいい反応だったと言っていた覚えがあるが実現しなかった。筆者は彼らのライヴを観た覚えはないが、灰野敬二やPSF系地下ロックの対バンでマリア観音やヴォーカル木幡東介の名前を見ることは多かった。PSF所属アーティストではないが、明大前モダーンミュージックには特設コーナーがあった記憶がある。そんなマリア観音のライヴを初めてガッツリ観たのは昨年6月町田康の新バンド「汝、我が民に非ズ」のデビューライヴの対バンだった。昔のイメージ以上の全身肉体派パフォーマンスに衝撃を受けた。


汝、我が民に非ズ(町田康 新プロジェクト) / マリア観音 / アープンクッカ@秋葉原 club Goodman 2017.6.11(sun)

それ以来10ヶ月ぶりにマリア観音ワンマンライヴに参戦。土曜日昼間の新大久保は韓国ファンの女子の観光スポットとしてあちこちに行列が出来る賑わい。まさかその地下で日本アンダーグラウンドカルチャー史を継承するエクストリームな演奏会が開かれているとは誰も想像できないだろう。トレードマークの銅鑼と手書きの効能書きが設置された呪術的な雰囲気がただようステージで繰り広げられたパフォーマンスは、音楽演奏であると共に木幡の半生をかけた人生訓の辻説法でもあった。「野獣中高年のふれあい広場」「反逆の民族ロック音楽」「音のない部分を演奏する」など饒舌な言葉の奔流は、かつて都知事選やと参議院選に出馬した有象無象の泡沫候補やキワモノ政党を想起させる。しかし、命をかけてやり続けている木幡とマリア観音は、フリンジカルチャーの一部かも知れないが、バブルやムースのように消え去るものではなく、錆びたナイフのように触れるものすべてに傷跡を残す、重量オーバーの意志の塊に違いない。



「行き過ぎることを恐れないことが地下音楽の本質である」と筆者は定義したが、その言葉通りの世界を体現するマリア観音の生き方は「過剰」の二文字に他ならない。土着の舞踏の舞を思わせる木幡はもちろん、クールにベースを弾き倒す長身美女の伊藤明子(b)、JAシーザーの片腕として悪魔の家を率いるa_Kira(g,kb)、フリードラミングの権化平野勇(ds)、メンバー全員がエクストリームなスタイルを貫くマリア観音の魅力は動画や音源や言葉では伝え切れない。毎月数回行われるライヴ現場で体験することをお勧めする。



マリア観音のことを調べていたら、前日に高円寺グッドマンで観たベースの河崎純が90年代後半マリア観音のメンバーだったことを知った。河崎のある種過剰なプレイも行き過ぎることを恐れない地下音楽家の血が成す業なのであろう。
川島誠+河崎純@高円寺グッドマン 2018.4.14 (sat)

地下水流
マリアの泉
観音温泉

無機質な狂気 第5夜|マリア観音
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【タイムテーブル&ZINE目次公開】4/22(日)『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會』一周年記念「積極的に踊らせるDJバトル」開催 #風営法

2018年04月19日 01時34分13秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12
Premier anniversaire maudit


2018.4.22(sun)
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink
Shibuya DJ BAR EdgeEnd
Tel:03-5458-6385

異端音楽+映像、奇跡の1周年記念祭
Avant-garde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Idol, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, UnderGround,… Everything Weirdness About Music!

TIME TABLE
18:00-18:30 Undergroud DJ Battle "Free Zone"(音源CD/LP持参でどなたでも参加できます)
18:30-19:00 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
19:00-19:30 DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
19:30-20:00 Undergroud DJ Battle "Dance To Death 1"
20:00-20:30 Guest DJ 小川直人
20:30-21:00 DJ Bothis a.k.a. MSS
21:00-21:30 Undergroud DJ Battle "Dance To Death 2"
21:30-22:00 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫

各DJの聴かせどころ⇒【告知:4月22日(日)開催】異端DJイベント1周年『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.12』ゲストDJ小川直人
*DJ Paimon a.k.a. Moppyはお休みです

急遽開催決定!
とかの照明で積極的に踊らせるDJバトル"Dance To Death"
19:00と21:00の2回のUndergroud DJ Battle "Dance To Death"は盤魔殿DJ選曲による「踊らせる曲」バトル。風営法への地下DJからの返答です。ゲストDJ小川直人も参加予定。踊りたい人は勿論、風営法取締警官もいらっしゃいませ。

【参考記事】
東京・原宿の有名DJバー「bonobo」が、改正風営法下の取り締まり強化でピンチを迎えている。
警官1「踊っているね?」
店主「いやー楽しそうに揺れてますね」
警官1「いや、あれは踊っているよ。法律違反です。ああいうお客さんは止めなきゃいけないんだよ」
警官2「赤とか緑の照明、それからああいう類いの音楽をかけることが、積極的にお客さんを踊らせていることになるんです」
*記事全文はコチラ⇒「踊っているね?」強まる取り締まり 原宿bonoboにも警察が立ち入り


来場者限定特典ZINE
『盤魔殿アマルガム Vol.6』目次
地下アイドルへの招待 第6回:サブカル女子の死ヘの誘いby DJ Necronomicon ネクロノミコン(aka 剛田武)
DJ Athmodeusのターン・オン、チューン・イン、スピン・アウト!!! 特集:”唸る語る盤魔殿vol.1 戦後日本の霊的ムーブメント、そして地下音楽”レポートby DJ Athmodeus アスモデウス(aka 持田保)
喪われた地下音楽家 VOL.6 Japonesiaの地霊に向けた音靈修法 Omega Point Organisation(OPO) by DJ Qliphoth クリフォト(aka 宇田川岳夫)
ナチスドイツの有機農業 (2) by DJ Bothis ボティス(aka MSS)
【新連載】 !!!激情のライブ録!!! 透過性分子 by DJ BEKATAROU (aka 伊藤元)
完全セットリスト 前回、盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol. 11 


盤魔殿
踊るお客さん
歓迎です

▼推奨ダンススタイル
Haka
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【灰野敬二ライヴ情報】5/3生誕記念公演『不失者』/4/27『ブロッツマン+リー+灰野敬二』

2018年04月17日 08時30分16秒 | 灰野敬二さんのこと


4月27日(金)東京・六本木SuperDeluxe


ブロッツマン/リー/灰野敬二 
BRÖTZMANN / LEIGH Japan Tour 2018


開場 19:30 / 開演 20:00
予約3000円 / 当日3500 (ドリンク別)

出演(トリオ):
ペーター・ブロッツマン(サックス)
ヘザー・リー(ペダルスチールギター)
灰野敬二
詳細&予約 → sdlx.jp/2018/4/27/

Peter Brötzmann / Heather Leigh / Keiji Haino world premiere Porgy&Bess, Vienna, Austria 2018-03-30



5月3日(木祝)東京 高円寺ShowBoat


灰野敬二 生誕記念公演 不失者

開場 18:00/開演 19:00
前売¥4,300/当日¥4,800(税別・ 別途ドリンク代¥ 600)

【出演】不失者 Fushitsusha

【チケット取扱】■ShowBoat 4月15日(日)発売店頭販売 15:00~代引注文・予約受付 16:00~
■プレイガイド 4月21日(土)10:00~発売イープラスのみ eplus.jp
※入場整理番号あり。当日は、整理番号順の入場となります。※ ShowBoatチケットはご購入順に入場整理番号が発券されま す。※ご予約のみでは整理番号はつきません。※ 代引郵送にてご購入希望の方は、 メールにて下記をお送り下さい。(別途発送手数料¥580)《 公演日・公演名・住所・氏名・電話番号・購入枚数》
【問い合わせ】ShowBoat■Tel 03-3337-5745(14:00〜23:00)■Mail info@showboat.co.jp

トリオと
トリオなれど
端と端

Peter Brötzmann - Heather Leigh - Keiji Haino (Live @ De Studio, Antwerp, April 1st, 2018)
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川島誠+河崎純@高円寺グッドマン 2018.4.14 (sat)

2018年04月16日 01時26分23秒 | 素晴らしき変態音楽


川島誠as 河崎純b ソロ&デュオ
7PM OPEN (8~10or11PM)
2800yen 1drick付



1982年4月大学に入学した筆者がやりたかったのはニューウェイヴバンドとフリージャズだった。バンドの方はフュージョン勢の強い音楽サークルで女子ヴォーカルのバンドを結成し好き勝手にやれたが、大学のジャズ研究会でオーネット・コールマンが好きと言ったら鼻で笑われ、チャーリー・パーカーの「ナウズ・ザ・タイム」しか吹かせてくれず、夜のコンパで芸を強要される体育会気質に嫌気がさした。しかし一人だけフリー系のピアニストの先輩がいて、よく渋谷のジャズ喫茶に連れて行ってくれた。岩崎さんと言う名前だったか、その先輩は何処か風変わりで、一緒に歩いていると「大抵の人は僕を置いて先に行っちゃうけど、君は同じ速度で歩いてくれるんだね」と感心していた。今思えば岩崎さんも学内で孤立していたのかもしれない。レーザーディスクが出始めた頃で渋谷のジャズ喫茶(Swingという名前だったか)でジャズのライヴ映像を壁面のスクリーンに映していた。よくアート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)が派手な民族衣装で踊りながら演奏するビデオが流れて見入っていたら、岩崎さんが「これ面白い?」と聞いてきた。「ええ凄く面白いですね」と答えると、怪訝そうな顔をしていた。演奏重視派だった岩崎さんはAEOCが理解できなかったのだろう。



それは兎も角、大学のジャズ研ではフリージャズは出来そうもなかったので、演奏の場を探していた大学1年生の筆者は、岩崎さんの紹介だったかどうかは忘れてしまったが、ニュー・ジャズ・シンジケートのサックス奏者だった鎌田雄一が店長を務めるライヴハウス、荻窪グッドマンの「即興道場」に参加した。楽器持参でドリンク代を払えば、誰でもセッションに参加できるイベントで、毎月一回程度開催されていたのである。非常階段のヒストリー本に、JOJO広重が非常階段を結成する直前、フリー・ミュージックのイベントに参加した際、ひと回り年上のジャズ系の音楽家たちから「適当にめちゃくちゃやっているだけなのでは」「覚悟が足りない」などとさんざんバカにされたというエピソードが書かれているが、やはり正統的フリー・ジャズ出身といえる鎌田が、参加者の音楽的キャリアを問わないイベントを開催してしたことは、振り返ってみると不思議でもあり、また貴重な体験の場を提供してくれたと思う。とはいっても、差別的な雰囲気がまったくなかったわけではない。

即興道場は鎌田の選んだ組み合わせで参加者が合同演奏を行なうというスタイルだった。故・阿部薫のアルバム『彗星パルティータ』が死後3年経って発売されてからほどない時期ということもあってか、アルト・サックスを持って参加してきた人間が多かったので、アルトばかり4~5人のセッションということもあった。全員一斉に音量対決の如く吹き鳴らした後、ソロ・パートになるのだが、憶えているのは、筆者のソロの時はシーンとしているのに、別の奏者のソロでは、いつも歓声や拍手喝采が起こることだった。その参加者はエリック・ドルフィーを敬愛し、通常のライヴにも出演する3歳ほど年上のサックス奏者で、演奏を録音して聴いてみたのだが、どうにも違いが判らない。ただの滅茶苦茶なものにも聴こえるし、ならば途中でマウスピースを取り外してピーピー吹き鳴らしながらステージを練り歩く筆者のパフォーマンスの方が面白くないか、などと思ったりもした。いま考えれば、身内ウケだっただけかもしれないが、当時ジャズ研の先輩たちがしたり顔で「フリー・ジャズには偽物が多いから気をつけろ」という“忠告”をのたまっていたこともあり、「俺はしょせん偽物さ」という開き直りに似た気持ちが芽生えたこともあったかもしれない。

1982年5月3日に初めて参加した即興道場では、それほどサックスに偏っておらず、ギターやヴァイオリンなどで非ジャズ的な演奏をする参加者が多かった。なかでも驚いたのは、弦に金属棒を挟んで振動させたり、金属缶を使って叫び声のような音を出したり、それまで見たこともない奏法で演奏する眼鏡のギタリストだった。その彼に刺激されたのかもしれない、筆者はサックスを吹きながら2台のギター・アンプを床に叩きつけてリヴァーブの爆音を響かせてみた。それを観て、参加していたもうひとりの『No New York』風のギタリストが、一緒に演奏しないか、と声をかけてきた。「アンプを叩くとリヴァーブの音が出ることを知っているからにはロック好きに違いない」と思ったそうだ。高島暁と言う仙台出身のそのギタリストとOTHER ROOMという即興デュオを結成し、吉祥寺GATTYで活動することになる。
(以上、拙著『地下音楽への招待』からの抜粋に修正・加筆)



荻窪グッドマンに行ったのは覚えている限りでは83年くらいまでで、「即興道場」以外のイベント/ライヴに参加した記憶はない。2006年7月に高円寺に移転したことは知っていたし、現在の店の近くを通ったこともあるが、店の中に入ったのはこの日が初めて。鎌田と話すこと自体が35年ぶりだと思う。記憶にある荻窪グッドマンは客席が20人くらいある広さだったが、高円寺はカウンターも含め10人入れば満員の狭さ。演奏者との距離の近さは即興道場の頃と変わらない。

この日のライヴはサックスの川島誠とベースの河崎純のデュオ。1年くらい前にドラムに西沢直人を加えたトリオで共演したことはあるそうだがガチのデュオでは初ライヴとのこと。河崎の演奏を観るのは初めてだと思っていたが、あとで調べると13年前に灰野敬二と共演したのを観たことがあった。ブログでは特に河崎のプレイに触れてはいないが、心地よいライヴだったようだ。
高円寺ペンギンハウス2005年04月29日



川島のサックスはいつものように情念的なブローから始まったが、河崎が音を出し始めると様相が変わる。コントラバスやウッドベースの概念を破壊するプレイ。激しいヘドバンは当たり前、左手を頭の上からネックを掴んだり、ボディを撫で回したり、弦の間にボルトを挟んだり、弓と指で音の出方を変化させたり、ヴィジュアル的にも飽きさせない。川島もソロでは聴けないテクニカルな運指や、細かいトリルのドローン演奏を披露する。単純な相互作用ではなく、同化と異化が入れ替わるような化学反応が露見した即興空間が生まれた。

このような演奏を目の当たりにすると、録音物や録画物が如何に感覚の遮断を強制するかが明らかになる。即興演奏に限らず自覚的な音楽制作には、現場以外の理想的な視聴覚環境はないことを実感する。この感覚は保存もしくは記録することは出来ない。再現することが不可能な五感すべてを駆使してのエクスペリエンスという奇跡を体感できる場として高円寺グッドマンは末永くお世話になりたいものだ。

良い男
良男と呼ばない
グッドマン

震える石 vol.11

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【地下アイドルへの招待】第5回:サブカル女子の死への誘い〜十四代目トイレの花子さん/みんなのこどもちゃん/幽世テロルArchitect

2018年04月14日 01時13分49秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


地下アイドルへの招待  
第5回:サブカル女子の死ヘの誘い


DJ Necronomicon ネクロノミコン(aka 剛田武)


そもそもリスカとかメンヘラなんて言葉がなかった昔は死を語ることはある種タブーであり、死後の世界は霊界や転生への憧れにつながるだけだった。しかし精神疾患や自殺願望が洒落たファッションと同レベルで口にされる現在、『死』は『愛』や『青春』と並ぶ世界共通の人気テーマである。世界に元気と笑顔を届ける存在とされる女子アイドルも思春期真っ盛りの悩める乙女だから、リスカを繰り返すメンヘラ女子も少なくない。一方オカルト/ホラー/呪い/エログロといった地下文化に魅了されたり、いじめ/陰口/村八分/パワハラに行き場を失ったりしてアイドル沼に辿り着くヲタクも少なくない。そんな需要と供給の関係を反映して『死』をテーマにしたアイドルやアイドルソングが存在する。偶像サブカル女子の『死』への誘いは処女の芳香か朽ちた乳房の腐臭であろうか。

●十四代目トイレの花子さん


2013年デビュー。「4時44分44秒に4階の女子トイレの4番目の個室で自ら首を切り命を絶った少女の妖怪。首が切れているので喋れないが、肝試死(ライブ)ではシャウトで歌う。また曲がかかってる間だけ喋ることができる」という設定だけで突っ込みどころ満載のソロアイドル。眼帯血糊ランドセルのルックスはWHITEHOUSEのジャケそっくり。所属レーベル殺害塩化ビニールらしいスカムメタルやデスハードコア炸裂のサウンドは痛快だが、フロアに小麦粉、牛乳、ソース、野菜や肉を撒き散らし、ヲタクを一人血祭りに上げるパフォーマンスは非常階段やスターリンよりも凄いかも。特典会ではヘッドロックをかまし「落とせ落とせ」コールが起きる暴虐無人ぶりに恐れをなして筆者はまだ接触無。聞くところによると性格はとても良いらしい。

ROSE OF KILLER/十四代目トイレの花子さん



●みんなのこどもちゃん


2016年2月結成、ほのかとしなもんの二人組アイドルユニット。キャッチフレーズは「人と関わりをうまく持てない『壁』を持つふたり、生きにくい今を生きる子供たちの心の叫び……最強バンドと伴に歌舞伎町から世界へ」。本当に背中に扇状の壁をつけてヘドバンするライヴには酸素ボンベが欠かせない。ドスの効いたメタルサウンドとハイピッチなアニメ声の落差は生と死の境目に口をあけた涅槃の坩堝である。「死ねばいい」「起きたら死んでたい」「朝を殺したい」など歌のテーマは『死』。まるでJOJO広重のソロ三部作『君が死ねって言えば死ぬから』『みんな死んでしまえばいいのに』『このまま死んでしまいたい』。死ね死ねと言われるたびに生きる希望が湧いてくるパラドックスこそ地下アイドル地獄から脱出する鍵かもしれない。

みんなのこどもちゃん 『ふたりはなかよし』 (Official Music Video)



●幽世テロルArchitect


2017年7月ライヴデビュー、"禁忌がタブーの電磁的恐怖こうげき"をテーマとするの3人組「かくりよてろるあーきてくと」。メンバーはのなめら、个喆、ヤマコマロ。「幽世」とは現世の反対語でで、永久に変わらない神域。 死後の世界でもあり、黄泉もそこにあるとされる。「ぜんぶ君のせいだ。」「ゆくえしれずつれづれ」といった病み系アイドルが所属する事務所コドモメンタルの切り札か?。意味の繋がりが読めない歌詞とこの世とあの世を腐敗させるジャンルのミクスチャーが沸騰するメンヘラ殺しの存在感。筆者はまだ観たことが無いのでこれ以上の妄言は差し控えるが、タブーがないと語るパフォーマンスは経験しないと分かるまい。現在1stアルバム『Cultural Mixing』リリイベツアー中。怖いもの見たさ欲が刺激される。

幽世テロルArchitect "Hide and Seek" Official MusicVIdeo


死にまくれ
死に絶えまくれ
死ぬなかれ

14Generations Toilet hanakosan Interview in Tokyo (Otsuka 04/01/2018)


Noise JOJO HIROSHIGE (1993 audio)
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