A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

剛田武著『地下音楽への招待』発売記念イベント情報:本日19:00 DOMMUNE/10/16 Naked Loft

2016年09月28日 02時12分28秒 | 書物について


【LIVE STREAMING PROGRAM】
実写版「地下音楽への招待」〜パンクよりも自由な世界へ
2016年9月28日 (水) 19:00~21:00 THE FINAL MEDIA DOMMUNE

70年代後半から80年代前半の日本に興った特異な音楽とその目撃者=体験者による遍歴の記録
出演:加藤彰、園田佐登志、松村正人、松山晋也 and ゲスト?



伝説のフリー・ミュージック・スペース「吉祥寺マイナー」に関わっていたミュージシャンや関係者の証言を元に70年代後半から80年代前半の日本のアンダーグラウンドミュージックを深く掘り下げた書籍『地下音楽への招待』(剛田武著、ロフトブックス刊)の発売を記念して、この本の編集加藤彰、登場する園田佐登志、解説の松村正人、「吉祥寺マイナー」の常連だった松山晋也によるトークイベント。貴重な未発表音源や図版も用意している。

■開催日時 09/28 (水)  ★スタジオ観覧ご希望の方は予約フォームからお申し込みください!

■ WEB上での「DOMMUNE」番組視聴については、予約なしでご覧いただけます。
■ 番組の視聴をご希望の方は、配信時間に DOMMUNE にアクセスしてください。



【TALK LIVE】
『地下音楽への招待』刊行記念イベント
2016年10月16日(日)ネイキッドロフト
OPEN 18:30/START 19:30

出演:剛田武(『地下音楽への招待』著者)、加藤彰(『地下音楽への招待』編集)
ゲスト:宮沢章夫、山崎春美

予約 2,500円/当日 3,000円/学割 1,500円(共に飲食代別)
※予約は店頭電話およびweb(予約フォームはこちら)にて受付中。
※学生の方は当日入場時に学生証をご提示下さい。
問い合わせ:ネイキッドロフト 03-3205-1556(16:30〜24:00)



AMAZON 「地下音楽への招待」剛田武 著、加藤彰 編集


ケラに勝ち
サエキに負けた
地下音楽

「弾くテンテンコ singsハルメンズ」クロスフェード
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【私のB級サイケ蒐集癖】第8夜<バイク映画のファズギター>デイヴィ・アラン&ジ・アローズ

2016年09月27日 01時23分47秒 | 素晴らしき変態音楽


60年代末のアメリカン・ニュー・シネマの代表作と言えば『イージー☆ライダー』。ピーター・フォンだとデニス・ホッパーがバイクに乗ってアメリカを旅するロードムーヴィーでありながら、ロックやヒッピーのカウンターカルチャーとアメリカ保守層との対立構造を描いた社会派映画であった。『イージー☆ライダー』に先立って全米でバイク映画が多数製作されていた。ベトナム戦争への反戦運動、学園紛争、反社会的な青春の暴走に触発され、若者の反抗を描くニュー・シネマ運動はバイクの排気音に似たファズギターが鳴り響くノイジーなサウンドトラックに彩られた。
低予算のガキ向け映画だから、サントラも制作費は極端に抑えられた。ギャラの少ないセッション仕事に駆り出されたのは地元のティーンガレージバンドが多かったが、その手のプロと呼べるミュージシャンがいた。ギタリストのデイヴィ・アラン率いるジ・アローズであった。



ベンチャーズでお馴染みのモズライト製ダブルネックギターを新規開発されたファズやトレモロやWOWOWにつなぎ、ガレージロックとサイケとラウンジミュージックを行き来するアローズのサウンドは、モーターサイクル(オートバイ)に引っ掛けて「サイクルデリック」サウンドと呼ばれた。暴力とセックスの刺激を求めてバイク映画を観に来たティーンエイジャーは、否応無しにファズギターを聴かされ、フラストレーションの解消に効果があると暗示にかけられた。ジミ・ヘンドリックスの機関銃のようなファズは」、バイク映画にヒントを得たものかもしれない。

ジ・アロウズ『サイクルデリック・サウンド・オブ・デイヴィ・アラン&ジ・アローズ』
The Arrows『The Cycle-Delic Sounds of Davie Allan & The Arrows』(Tower ‎– DT 5094)1968
¥100/1985.5.13/東大本郷生協


60年代半ばから数々の映画のサントラ用に楽曲を提供して来たアローズの集大成。『ワイルド・エンジェルズ』『デヴィルズ・エンジェル』『ボーン・ルーザー』など彼らが参加した映画用音源を中心に、新録音も含めて構成されたベスト・オブ・アローズ的アルバム。A-1「サイクルデリック」のサウンドエフェクト満載のギタープレイは、バイク事故で死んだ魂が天国へ向かって跳んで行くときに聴こえる音に違いない。

Davie Allan & The Arrows - Cycle Delic


暴走し
妄想したら
闘争だ


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マージナル・コンソート@六本木SuperDeluxe 2016.9.21(wed)

2016年09月26日 01時08分33秒 | 素晴らしき変態音楽


Sound Live Tokyo 2016
マージナル・コンソート
今井和雄, 越川T, 椎啓, 多田正美

9月21日 (水)
19:00開場 / 19:30開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)


(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

集団で即興をする為の場を準備すること、マージナルコンソート。音楽にならない音の形(Shape)と調和をとらない集団(Mass)、個(Individual)の着想と集団の流動性(Fluidity)、独立した個であり全体の部分でもある個、並存する時間と交差するリズムなどが、70年代から考えていた集団による即興のイメージ。だが、これらのイメージは具体的に何かを想定したものではないし、全体を規定するものでもない。音はあくまで個別に提出されるもので、その重なりから全体が生まれるという基本姿勢は崩さない。(今井和雄マージナルコンソートライナーノートより)

今井和雄


2008年に亡くなった不失者のベーシスト小沢靖がメンバーだった音楽集団マージナル・コンソートを生で観るのは初めて。フロアの4ヵ所に4人のミュージシャンの島が設置され、3時間の演奏の間観客は邪魔にならない限り自由に歩き回って鑑賞してよい。

越川T


音が出る物なら何でもかんでも持ち込んだ各自のテーブルは、謎のオブジェやガラクタに占拠されて見るだけでも楽しい。どのように音を出すのか想像すらできない物も多い。しかし見た限りでは4人とも殆どすべての物体を使ったようだ。

椎啓


天井から吊るした金属片を擦ったり叩いたり、竹の筒を身体に巻き付けて踊り出したり、ブランコを漕ぎながらピアノ線を弾いたり、竹箒でコンクリートの床を掃除したり。個々で行われる行為はどう考えても楽器演奏には見えない。

多田正美


目をつぶって聴くと、何が音源か分からない音が四方から攻めてきて、恐怖心に冷や汗を書いてしまう。会場内の移動を自由にしたのは、そんな閉塞状況に推し潰されないように、聴き手の耳を解放する為のマニュアルに違いない。



時既に
周辺音楽
芽を出した

Marginal Consort




Sound Live Tokyo 2016
貪欲な耳と疲弊した耳のための非挑発的音楽フェスティバル.
会場:六本木SuperDeluxe
公式サイト

9月27日 (火)
ツァイトクラッツァー × 灰野敬二
七つの日より (カールハインツ・シュトックハウゼン, 1968)

9月29日 (木)
ツァイトクラッツァー × ジェームズ・テニー
パーカッションのために一音も書いたことがなく (ジェームズ・テニー, 1971)
スウェル・ピース 第3番 (1971)
臨界帯域 (1988/2000)
ハルモニウム 第1番 (1976)
たぶんパーカッションのための、あるいは.... (夜) (1971)

9月30日 (金)
ツァイトクラッツァー × テーリ・テムリッツ
スーパーボーナス (テーリ・テムリッツ, 1999)
500年間の軌道 (1997)
42丁目のべとべと2連チャン (1998)
上作延村立 (2006)
タートルネック (1997)
浮浪者 (2006)
*ポスト・パフォーマンス・トークあり
各日 19:30開場 / 20:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)


10月1日 (土)
アイシャ・オラズバエヴァ
6つの幻想曲 (ゲオルク・フィリップ・テレマン, 1735):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン)
夢みながら “歩かねばならない” (ルイジ・ノーノ, 1989):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン), エロイザ=フルール・トム (ヴァイオリン)
未来のノスタルジー的ユートピア的遠方 (ルイジ・ノーノ, 1988):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン), ペイマン・コスラヴィ (エレクトロニクス)
18:30開場 / 19:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)
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Malcolm Mask McLaren@渋谷club asia/Queen+Adam Lambert@日本武道館 2016.9.22(thu)

2016年09月25日 02時07分14秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


昼と夜の長さが同じになる秋分の日に昼/夜ライヴ二連荘。奇しくも反体制/労働者階級の象徴であるパンクロックの仕掛人マルコム・マクラーレンを名乗るパンクアイドルと、体制/王室公認大物ロックバンドの両者を1日で体験できるとは、会場規模やチケット代金の格差も含めて、1977年英国ロックシーンを凝縮したような奇跡に違いない。しかも夜の部の日本武道館は20年前にセックス・ピストルズ初来日公演を体験した聖地。まさに「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」繋がりのAmzing Equinox Day(驚異の秋分の日)と相成った。

Sex Pistols (Live in Japan, The Filthy Lucre Tour 1996)- God Save The Queen


"ボヘミアン・ラプソディ"の一年後、パンクが勃発し、巨大に膨張していたロック・ミュージックとオーディエンスのライフスタイルは悉く糾弾されていった。ところがクイーンは、例えばEMIのレーベル仲間であり、隣り合わせのスタジオで仕事をしたこともあるセックス・ピストルズと陽気に冗談を交わす間柄になっていた。フレディなどはシド・ヴィシャスによく「あら、こんにちは、愛しの凶暴君!」と声をかけていたという。とはいえ、ジョニー・ロットンの歌う"ゴッド・セイブ・ザ・クイーン"とクイーンのショーの締め括りを飾るきらびやかな英国国歌("ゴッド・セイブ・ザ・クイーン")のギター・ヴァージョンとの間のあまりにも大きなギャップがクイーンにとって心地のよいものではなかったのは想像に難くないことである。(By Phil Sutcliffe from Q magazine / rockin'on 91年5月号)


●マルコム・マスク・マクラーレン Malcolm Mask McLaren


Malcolm Mask McLaren 2ndワンマンライブ
「Melodic Hardcore 1st Anniversary ONE MAN 」

9.22(木祝) 渋谷club asia
OPEN11:30/START12:00
【チケット料金】 前売り¥2,500/当日¥3,000(共に1ドリンク別料金)



アイドルグループ・Malcolm Mask McLaren(マルコム・マスク・マクラーレン)。2015年9月22日に東京・赤坂BLITZで開催されたイベント「アイドル甲子園」でデビュー。通称はMMM。mone、ai、naoの3人からなり、Sex Pistolsの仕掛け人とされるマルコム・マクラーレンの名前を冠する通り“パンクアイドル”をコンセプトに往年のパンクロック由来の楽曲群を歌う。またグループ名の通り、ビジュアル面のキーアイテムにはマスクが採用されている。

7月28日に一目見て恋に落ちてから約2ヶ月、マスク姿のパンク女子トリオMMMこと「マルコム・マスク・マクラーレン」の晴れのワンマンライヴは、しかし朝から生憎の大雨。「250人動員でアルバム制作」という目標を掲げて臨んだが、約2週間前の定期公演で筆者が購入したチケットの整理番号は80番。それでも「人数に関係なく全員を楽しませるステージを見せる!」という3人の心意気に、イントロの「アナーキー・イン・ザ・UK」の手拍子も今まで以上の気迫が籠る。

ハイテンションでスタートしたライヴ中盤のブレイクで再登場した3人は、筆者のフェイバリットナンバー「じるみー」のイントロでいきなりマスクを投げ捨て、素顔を初めて公開した。突然の出来事に何が起きたか分からないまま、頭の混乱と胸の動悸がフロアの熱狂とシンクロし、無我夢中で眩しい生顔に向けて拳を挙げてジャンプしモッシュする。それは恰も聖母マリアの処女懐胎に似た神々しい姿への宗教的昂奮のようだった。

これは「メロディック・ハードコア」を掲げる彼女たちが「ノー・マスク」即ちそのものズバリの「マルコム・マクラーレン」に転じることを意味するのではなく、ライヴ時のみマスクを外すことにより、パフォーマンスの質と幅を広げようとする、メンバー自身が常々表明して来た上昇志向への決意であった。それに応じて運営側からサプライズ発表されたアルバム制作決定の報に驚きポカンと口を開けるメンバーの表情がマスクに隠れて分からないアイロニーはマスクアイドル推しの醍醐味でもあった。

Malcolm Mask McLaren/じるみーLIVE ver.2016.3.21@TSUTAYA O-Crest

マスクアイドル「MMM」が1周年記念ワンマンで素顔公開! アルバム制作も決定


●クイーン+アダム・ランバート Queen+Adam Lambert


クイーン+アダム・ランバート
LIVE IN TOKYO 2016

2016年9月22日(木・祝) 日本武道館
開場18:00/開演19:00
◆料金:S席 16,500円 A席 14,500円  B席 12,500円
    SS席 40,000円 (※SS席はグッズ付き、数量限定の良席です。)



英国を代表する伝説的ロックバンド「クイーン」の来日公演が9月22,23日に日本武道館で開催されることが分かった。日本武道館公演は、85年の公演から31年ぶりとなる。今回は「神の声域」といわれる米歌手アダム・ランバート(34)をボーカルに迎え「LIVE IN TOKYO 2016」と銘打って開催する。ランバートとの来日は2年ぶり。91年11月にエイズのため45歳で死去したボーカリスト、フレディ・マーキュリーさんの没後25周年、生誕70周年と記念すべき公演となる。

90年代まではクイーンをきちんと聴いたことがなかったが、家人の影響で21世紀になって聴くようになり、トリビュート・バンド「グイーン」の定期公演にも通う一方で、2005年のポール・ロジャースとのさいたまアリーナ来日公演、2014年アダム・ランバートとのサマーソニック公演を観た。フレディじゃなきゃクイーンじゃないという意見はごもっともだが、彼らのライヴ演奏が世界で100万人を超える観客を熱狂させている事実は、たとえメンバー自身によるセルフカヴァーだとしても、超一流のロックアイコンであることは間違いない。

アダム・ランバート・ファンの叶姉妹も参戦し、ゴージャスな照明と良好な音響、そして何よりも"BUDOKAN MAGIC"で魅了するステージを、MMMでは使う機会のなかったキンブレを手に照明の変化に合わせて色を変えて観戦していたら、2年前のでんぱ組.inc武道館公演を思い出して胸の熱いトキメキと全身が震える歓びが沸いてきた。アイドルだろうがロックだろうがパンクだろうがジャズだろうが、武道館では集う観衆を楽しませることが最大の使命であり歓びである。その意味ではクイーン+アダム・ランバートもでんぱ組もセックス・ピストルズも相対性理論もThe Birthdayも上原ひろみも皆最高のエンターテインメント武道家なのである。

チケット発売中!31年ぶりの日本武道館公演決定!【クイーン+アダム・ランバート】テレビSPOTが到着!


パンク女子
ゲイクイーンには
負けませぬ

【衝撃の新事実】セックス・ピストルズ対クイーンの知られざる秘密


【秘密その1】セックス・ピストルズ『勝手にしやがれ』とクイーン『世界に捧ぐ』は同じ日に発売された!
『勝手にしやがれ!!』(Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols)
リリース:UK 1977年10月28日/日本 1977年11月
チャート:全英1位/全米106位/日本29位

『世界に捧ぐ』 (News Of The World)
リリース:UK 1977年10月28日/日本 1977年11月25日
チャート:全英4位/全米3位/日本3位

セックス・ピストルズのデビュー作にして唯一のスタジオアルバム『勝手にしやがれ』とクイーンの6thアルバム『世界に捧ぐ』はイギリスで同じ1977年10月28日にリリースされた。『勝手にしやがれ』日本盤の発売日に関しては1977年11月としか分からないが、当時の日本でのレコード発売日は月一回(レコード会社によって21日か25日、1日というのもあったかも)に決まっていたことを考えれば、『世界に捧ぐ』とほぼ同じだったと考えられる。アメリカ盤の発売日は不明(州によって違っていた)だが、イギリス盤と同じ頃だった可能性が高い。つまりこの2枚は同じ日にレコード店に並び、どちらが売れるか競ったのである。その結果本国イギリスではピストルズの勝利で、クイーンは「伝説のチャンピオン」にはなれなかった。アメリカ、日本ではクイーンの圧勝だが、『勝手にしやがれ』はアメリカでロングセラーになり15年後の1992年にプラチナディスク(100万枚)に輝いた。

【秘密その2】セックス・ピストルズは足音、クイーンは手拍子ではじまる!
恐らく世界初の発見かもしれない。『勝手にしやがれ』の1曲目「さらばベルリンの陽 Holidays in the Sun」は行進する足音でスタート。一方『世界に捧ぐ』の1曲目「ウィ・ウィル・ロック・ユー We Will Rock You」はライヴでお馴染みの手拍子ではじまる。パンクは戦争や危機を予感させる軍靴の響き、大物ロックは呑気に「幸せなら手を叩こう」。似たような音でも両者の意識の違いを如実に物語っている。経済危機に喘ぐ70年代末の大英帝国では、逼迫した軍靴の行進に共感し革命を求める民衆が多かったのだろう。

Sex Pistols - Holidays In The Sun


Queen - We Will Rock You (Official Video)


そう考えると、マルコム・マスク・マクラーレンのオープニングSEのセックス・ピストルズ「アナーキー・イン・ザ・UK Anarchy in the U.K.」で手拍子が起こるライヴ現場は、パンク革命と主流派王朝が手を結んだ幸福な世界の訪れを告げる福音に違いない。つまり世界はこれからMMMが描き出す新世界の予感にワクワクするしかないのである。

Malcolm Mask McLaren/myself(MV)








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【速報】NECRONOMIDOL(ネクロ魔)1stアルバム『NEMESIS』アナログ盤で海外デビュー!

2016年09月23日 08時29分08秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


NECRONOMIDOL1stアルバム「NEMESIS」 アナログ版発売記念サイン会
2016年9月20日(火)19:00〜20:00 中野タコシェ

フランスのヴィニール専門のレーベルSpecific RecordingsよりNECRONOMIDOLの!st アルバム「NEMESIS」(ジャケットのイラストは丸尾末広! 2500円+税)の発売を記念してサイン会を行います。当日、アルバムをご購入のお客様に、その場でNECRONOMIDOLの全メンバーがサインをいたします!



台風16号の接近で大雨の降る夕方、中野ブロードウェイ3Fのカルトコミック/自主制作書籍専門店「タコシェ」には20人近い魔ヲタが集まり、フランスから届いたばかりの30センチ塩ビ盤を手に取って、私服メンバー5人に思い思いのサインをもらっていた。魔ヲタの中にはアナログレコードを生まれて初めて手にする者もいたかもしれないが、推しのグループの音源が30センチ大キャンパスに描かれた美麗なジャケットに満足しきり。5人のメンバー自身も同様で、アナログ盤を聴くためには「おばあちゃん家に行く」(九十九ほたる)しかなく、中には「8ミリの・・・・なんだっけ?(8cm CDのこと)」(柿崎李咲)と勘違いする娘もいる。それでも大きなジャケを嬉しそうに愛でる仕草は乙女の恥じらいそのものだった。

リリース元はBiS階段や水曜日のカンパネラのアナログ盤を発売しているフランスのSpecific Records。全曲リマスターされ、アナログ盤のA/B面の収録時間に合わせた選曲はCDとは異なる曲順で『ネメシス(Νέμεσις/義憤の女神)』の新たなストーリーを描き出している。輪郭のハッキリした音像は今まで気がつかなかったサウンドの拘りや、メンバーの吐息を生で感じる臨場感に満ちていて、再生する度に音楽体験の歓びに身が震える思いがする。

そして何よりも重要なことは、ネクロ魔が海外デビューを果たしたという事実である。今やYouTubeやデジタル配信で世界の何処でも音楽を共有できる時代だが、フィジカル(物体・肉体)として人の手に渡ることこそ、二次元(仮想)ではなく三次元(現実)の接触の証である。500枚限定で世界の人口73億人に対しては、数量的には微々たるものだが、手にした者の心に値千金の爪痕を残す丸尾末広のアートワークが世界各地を侵食する有様は、死民解放軍による暗黒聖戦を勝利に導くための最終兵器になるだろう。

NECRONOMIDOL
NEMESIS


A1. Atai no Tsumeato
A2. VULTURE
A3. SARNATH
A4. LAMINA MALEDICTUM
A5. SKULLS IN THE STARS
B1. AZATHOTH
B2. NAYENEZGANI
B3. puella tenebrarum
B4. Ankoku Shoujyo Sentai
B5. Warabeuta
B6. 'Umr at-Tawil


2016年9月19日(月・祝)『断然LIVE #35』目黒鹿鳴館 

これは
侵入ではない
侵略だ
(九十九ほたる)

▼戦友タチ
スターリン『虫』(Climax Records/1983)/オートモッド『レクイエム』(Telegraph Records/1983)


バルザック『全能ナル無数ノ眼ハ死ヲ指サス』(Diwphalanx Records/2000)/恐悪狂人團『NO!~有為転変を乗り越えて不壊不動の境地に至れ!~』(太陽レコード/1988)
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【発売中】剛田武著『地下音楽への招待』特典CD曲目公開

2016年09月22日 02時25分00秒 | 書物について


パンクよりも自由な世界へ。70年代後半から80年代前半の日本に興った特異な音楽とその目撃者=体験者による遍歴の記録。書籍『地下音楽への招待』(剛田武・著)がロフトブックスから9月22日発売
amass「70〜80年代の日本に興った特異な音楽とその目撃者による遍歴の記録 書籍『地下音楽への招待』が発売」




『地下音楽への招待』
体裁:A5判、並製、424頁、特典CD付(18曲76分 未発表音源収録)
定価:3,000円+税
発売日:9月22日(木)
ISBN :978-4-907929-14-5
Cコード:0073
発売:LOFT BOOKS
著者:剛田武
編集:LOFT BOOKS

1978年、吉祥寺に開店した一軒のジャズ喫茶は、その一年後「Free Music Box」を名乗り、パンクよりもっと逸脱的(パンク)な音楽やパフォーマンスが繰り広げられる場となっていく──「Minor Cafe」として海外でも知られるようになったこのスペース、吉祥寺マイナーの“伝説"は近年とみにマニアたちの関心を惹くものとなった。しかし、そこには前史や後史、あるいは裏面史など時間的にも空間的にもさらなる広がりと深さを持った、さまざまな出来事と人物たちの「流れ」と「つながり」があったことは、あまり、否、あまりにも知られていないのではないか。本書は、そうした現場の一端に立ち会ってきた一人の目撃者=体験者が、ミュージシャンやパフォーマー、オーガナイザーたちとの再会や対話、またメディアの再検証を通じて、日本のメジャーな音楽シーンが80年代の多幸症に向かうなか、そのパラレルワールドのようなものとしてあった「地下音楽」の世界を描き出す、初めての試みである。

○列伝形式による人物の体験と記憶の紹介──園田佐登志/藤本和男/鳥井賀句/竹田賢一/白石民夫/工藤冬里/原田淳・増田直行/安井豊作/生悦住英夫/山崎尚洋/山崎春美etc.
○吉祥寺マイナー、高円寺ブラック・プール、横浜 夢音、法政大学学生会館、モダーンミュージックなど伝説のスペース、『ロック・マガジン』『フールズ・メイト』『ZOO』『マーキームーン』『HEAVEN』など伝説の音楽誌、サブカル誌にまつわるエピソードを多数掲載
○間章、阿部薫、高柳昌行ら今は亡き伝説的人物、灰野敬二、裸のラリーズなど今もなお地下音楽の世界に君臨するアーティスト、また若き日の坂本龍一、近藤等則、町田康らの活動と、その時代背景や文脈を詳細な註釈で解説紹介
○吉祥寺マイナーほかの秘蔵フライヤーを誌上公開
○CDは全18曲(うち14曲は未発表音源)・計76分を収録

*書店によっては入荷が遅れる場合があります。ご了承ください。



特典CD『Japanese Underground Music in the Late 70S and 80s』Special Sampler CD

①「Free Music Rev. vol.1」より
霜月〔岩永多旗夫(g)、皆川修(ds)、河野優彦(fl,tp)〕

1976年11月21日、明治大学駿河台校舎5号館地下踊り場

②「Free Music Rev. vol.2」より
芦川聡(syn)・服部達雄(vln)Duo

1977年4月30日、明治大学和泉校舎6番教室

③「インプロヴィゼーション」(overdubbed)
GALAPAGOS〔清水一登(p,b-cl)、桜井良行(bs,g)〕

『GALAPAGOS TAPES(’73.12~’78.7)』SideA-4(1977年10月)より抜粋

④「INTERVIEW; NEXT QUESTION PLEASE」
Anode/Cathode

『PUNKANACHROCK』(ピナコテカレコード、1981年2月)より

⑤「ファースト・ライヴ」
白石民夫とダメなあたし〔白石民夫(as,g)、篠崎順子(vo)、南條麻人(g)、緒巻健一(ds)〕

1981年8月21日、横浜・ミッキー

⑥「釜山港へ帰れ」
A-Musik〔竹田賢一(大正琴)、工藤冬里(vo, kbd)、西村卓也(b)、箕輪攻機(ds)〕

1983年11月12日、大阪・スタジオあひる

⑦「阿頼耶の世界から」より
GAP〔佐野清彦(p)、多田正美(p, org)、曽我傑(b)〕、三浦崇史(as)、火地風水(ds etc.)

1978年6月18日、吉祥寺マイナー

⑧「まり」
工藤冬里(kbd)、大村礼子(vo)

1979年5月12日、吉祥寺武蔵野ビリヤード

⑨「マイナー・セッション」
渡辺敏子(ds)、佐藤隆史(b)、工藤冬里(syn)、園田佐登志(g, tape, monkey toy)

1979年6月20日、吉祥寺マイナー

⑩「Flying Baby Festival」より
大木公一(g)、曽我傑(b)、秋葉裕子(kbd)、ベンソン富塚(tp)ほか

1979年6月24日、東京・明大前・キッド・アイラック・ホール

⑪「妥協せず」
陰猟腐厭〔増田直行(g)、大山正道(kbd)、原田淳(ds)〕

『妥協せず』(クラゲイル・レコード、1981年3月)より

⑫「Turn You Cry 1986 PSF Alternate Mix Version」
ハイライズ〔南條麻人(vo,b)、成田宗弘(g)、Dr.Euro(ds)〕

1986年、東京・JAM STUDIO プロデュース:南條麻人

⑬「LACRYMOSA」
ラクリモーザ〔Chihiro S.(Aria Pro II RSB 9000 bass)、佐々木政博(ds, perc)、山崎尚洋(p)、Ash(vln)、中川つよし(recorder)、山崎慎一郎(as)、小山景子(vo)〕

1985年7月、9月、東京・四谷STUDIO DIG 作曲:山崎尚洋 編曲:Chihiro S. プロデュース:Chihiro S.、高沢悟 エンジニア:ササキ・ミチアキ 『LACRYMOSA』(LLE、1985年)より

⑭「アンヘドニア 」
VEL〔園田佐登志(g)、中村わかめ(vo)、上中恭(vln)、西村卓也(bs)、篠田昌已(as)、中尾勘二(tb)、高橋幾郎(ds)、ひろ新子(vo,vln)〕

1986年2月2日、東京・スーパー・ロフトKINDO「<鳥の歌 1986 → 山谷> 山谷(やま)やられたらやりかえせ」より

⑮「山谷越年越冬わっしょいデモ」
山谷争議団

1984年12月〜1985年1月、台東区・玉姫公園周辺

⑯「ウェーベリアン小骨」
園田佐登志(tapes, sampling "toy" keyboard)

1988年、Narihira Plant

⑰「テン・ミニッツ・ソロ・インプロヴィゼイション・フェスティバル」より
山崎春美

1981年9月6日、東京・豊島公会堂(フェスティバルのカセット・テープより)

⑱「遠い部屋」
Other Room〔Takashima(g)、Goda(s)、Miyawaki(ds)〕

1982年11月11日、渋谷・ラ・ママ

こんな本
読んでくれれば
ありがたす



「地下音楽への招待」刊行記念イベント

日程:2016/10/16
会場:新宿ネイキッドロフト
出演:剛田武、加藤彰
ゲスト:山崎春美、宮沢章夫(劇作家)
時間:OP 19:00 ST 20:00
料金:前売り¥2500 当日¥3000
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ジェイコブ・レン/The Hardy Rocks/工藤礼子/マヘル/モーマス@六本木SuperDeluxe 2016.9.19 sun

2016年09月20日 00時38分07秒 | 灰野敬二さんのこと


Sound Live Tokyo 2016
私がこれまでに書いたすべての歌:バンド・ナイト
モーマス, 工藤礼子, マヘル・シャラル・ハシュ・バズ, The Hardy Rocks, ジェイコブ・レン
9月18日 (日)
18:00開場 / 18:30開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)

●ジェイコブ・レン

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

今年で5年目になる<貪欲な耳と疲弊した耳のための非挑発的音楽フェスティバル>サウンド・ライヴ・トーキョー(以下SLT)。昨年は灰野敬二『奇跡』を世界初演した草月ホールや青山スパイラルホールなど数カ所で開催されたが、今年は会場を六本木SuperDeluxeに定め、様々なスタイルのイベントが企画された。9月17、18日はカナダの無名のシンガーソングライター、ジェイコブ・レンの作品による2形態のライヴ。ジェイコブは自作曲58曲をインターネットで公開し、ダウンロードもカヴァーもフリーで提供している、SLTの紹介によれば「インターネット時代の最先端をゆくプロジェクト」。初日の17日は「ソロ」、二日目18日は彼の曲を別のアーティストがカヴァーする「バンド・ナイト」。ネットで聴くソロ演奏は、ギター一本の伴奏で物悲しいメロディーを歌う、所謂アシッド・フォーク。自然な歌い方はこの手の音楽にしては灰汁がなく、気楽に聴ける。あっち側の世界に連れて行かれることもなかろう。そんな歌を、地下音楽界の猛者たちがどう料理するのか楽しみにしてスーデラを訪れた。
Jocob Wren / Every Song I’ve Ever Written

●The Hardy Rocks


主催者の話では前日のソロライヴは動員が厳しかったとのことだが、地下音楽のメインフォギュアが揃うバンド・ナイトは、立見が出る盛況ぶり。トップのThe Hardy Rocksは灰野敬二(vo)、川口雅巳(g)、片野利彦(ds)のトリオ編成での出演。灰野によると元曲と同じコードを使っているというが、独自過ぎて聴き取れない。ベースレスだが、物理的な低音域の有無を超えたヘヴィネスに貫かれる。川口の切れ味鋭いギターと変則ドラムの絡み合いはレッド・クレイヨラを思わせる。灰野のヴォーカルのパワーが圧倒的。灰野はジェイコブの書く詩の世界が気に入っているとライヴ後の対談で明かした。

●工藤礼子


工藤冬里と礼子の夫婦デュオ。工藤のピアノはいつものように奇怪な奏法やフレージングを連発する。それが当たり前のように平然と天使の歌声で歌う礼子は、地上に降り立った歌の精であろうか。ジェイコブの歌3曲を日本語替え歌バージョンで披露。礼子のプライベートな日記を紐解く和やかな歓びに心がリフレッシュされた。

 

●マヘル・シャラル・ハシュ・バズ


<劇団としてのバンド>というコンセプトを貫き拡張する近年のマヘルは、行き過ぎるところのその先を目指したアクションを追求して来た。彼らにとってジェイコブの作品は福音なのかもしれない。58曲全曲を寸劇仕立てで演じるステージは、ギャグとかコメディとかウィットとうありきたりな言葉では語れない。砂を噛むようなセンスレスなセンス溢れるナンセンスのコンテンツは、ファッグスの歌ではないが「We Are Nothing」と吐き捨てる以外に活用方法は思いつかない。

●モーマス


ジェイコブ憧れのシンガー、80/90年代英国のネオアコシーンで活躍した独眼竜男モーマスは現在大阪在住。ネットを駆使して音楽/文筆活動している。自作のカラオケパフォーマンスは、ダイナミズムは希薄だが、軽いフットワークはインターネット世代への啓示として絶妙なバランスを保っている。ネットを介して交歓したジェイコブとモーマスのネットを飛び出したリアルコラボは2.5次元感覚に溢れていた。

 

インターネットとリアルの間の断絶がほんの少し縮まった気がした一夜であった。

Momus / Wren: Of Course


ネットから
リアルへ滲む
交歓劇



Sound Live Tokyo 2016
貪欲な耳と疲弊した耳のための非挑発的音楽フェスティバル.
会場:六本木SuperDeluxe
公式サイト

9月21日 (水)
マージナル・コンソート:今井和雄, 越川T, 椎啓, 多田正美
19:00開場 / 19:30開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)


9月22日 (木・祝)
ゴールデン・シニア・トリオ:鍋島直昶 (ヴィブラフォン), 大塚善章 (ピアノ), 宮本直介 (ベース)
Old School:Soon Kim (サックス), 壱太郎 (和太鼓), 井野信義 (ベース)
18:30開場 / 19:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)


9月27日 (火)
ツァイトクラッツァー × 灰野敬二
七つの日より (カールハインツ・シュトックハウゼン, 1968)

9月29日 (木)
ツァイトクラッツァー × ジェームズ・テニー
パーカッションのために一音も書いたことがなく (ジェームズ・テニー, 1971)
スウェル・ピース 第3番 (1971)
臨界帯域 (1988/2000)
ハルモニウム 第1番 (1976)
たぶんパーカッションのための、あるいは.... (夜) (1971)

9月30日 (金)
ツァイトクラッツァー × テーリ・テムリッツ
スーパーボーナス (テーリ・テムリッツ, 1999)
500年間の軌道 (1997)
42丁目のべとべと2連チャン (1998)
上作延村立 (2006)
タートルネック (1997)
浮浪者 (2006)
*ポスト・パフォーマンス・トークあり
各日 19:30開場 / 20:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)


10月1日 (土)
アイシャ・オラズバエヴァ
6つの幻想曲 (ゲオルク・フィリップ・テレマン, 1735):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン)
夢みながら “歩かねばならない” (ルイジ・ノーノ, 1989):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン), エロイザ=フルール・トム (ヴァイオリン)
未来のノスタルジー的ユートピア的遠方 (ルイジ・ノーノ, 1988):アイシャ・オラズバエヴァ (ヴァイオリン), ペイマン・コスラヴィ (エレクトロニクス)
18:30開場 / 19:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)
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LAND FES:小暮香帆×橋本孝之/伊東歌織×高原朝彦/政岡由衣子×清水博志@仙川 2016.9.17sat

2016年09月19日 14時12分54秒 | 素晴らしき変態音楽


LAND FES vol.8
9/17(土)
18:00〜19:20
政岡由衣子(ダンス)×清水博志(パーカッション)
伊東歌織(ダンス)×高原朝彦(10弦ギター)
小暮香帆(ダンス)×橋本孝之(サックス)
LAND FES公式サイト

第9回 JAZZ ARTせんがわ 2016同時開催イベント「ランドフェス」に参加した。実はどういうイベントか把握しておらず、せんがわ劇場でのライヴが終ってから受付に行くと、既にイベントが始まっているとのことで、指示されるままに商店街の中の広場へ向かうと、甲高いサックスの悲鳴が聴こえて、人だかりができていた。

●小暮香帆(ダンス)×橋本孝之(サックス)


買い物客や通行人も見守る広場の中にアルトサックスを持った橋本が立ち、その周りを女性ダンサーが踊っている。階段の上や建物の中まで風のように駆け回りクルクル回転する小暮の後ろを2,3歳の女の子がついて回って真似するのが可笑しい。野外に鳴り響く鋭いサックスとスピード感のあるダンスが融合して、スラップスティックコメディを見ている気分になる。終ると係員の後について商店街を次の会場へと移動する。

●伊東歌織(ダンス)×高原朝彦(10弦ギター)


ファッションブティックのショーウィンドウでダンサーが無言のパントマイムを演じ、そのまま隣のビアバーへ招き入れる。暗い店内にアコースティックギターを持った高原が座っている。狭い空間での伊東の踊りはダンスというよりパフォーマンス。障りの多い12弦ギターのサウンドは地を這うような舞踏劇の伴奏には申し分ない。テーブルとカウンターの上のコミカルなダンスで終了。バーを出て暫く歩き踏切を渡った道の右手の八百屋に向かう。

●政岡由衣子(ダンス)×清水博志(パーカッション)


プラスチックケースにスネアを乗せた簡素なドラムキットで清水が演奏。ビートに乗せて政岡がエネルギッシュなダンスを踊る。コンクリートの床に裸足。野菜ケースを背景に飛んだり跳ねたりのダイナミックな動きが日常と非日常の境界を越える。幼児が二人飛び入りしてのユーモラスな即興劇から、最後の5分は本気のダンス。息を切らして床に倒れ込む政岡のやり切った清々しい笑顔が観客全員に共有された。

生活の
中に生きる
芸術を

最も楽しんだのは幼児だったに違いない。

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【PV】マーク・ジェイコブス2016秋コレクション☆灰野敬二/ジェネP/コートニー/マンソンetc.

2016年09月18日 03時20分02秒 | 灰野敬二さんのこと




ミュージックビデオの巨匠Hype WilliamsによるMarc Jacobsのプロモーションビデオが公開

ミュージックビデオ界の巨匠Hype Williamsが監督を務めた、Marc Jacobsの2016年秋コレクションのビデオが公開された。3分間の映像には、Missy Elliottから、Marilyn Manson、Courtney Loveまで様々な音楽界のレジェンドたちが次々と登場する。また日本からは灰野敬二が出演している。

Marc Jacobs x Hype Williams - Fall 2016 Campaign Video


始終ディスコが鳴っているこのビデオであるが、撮影時はそれぞれのアーティストたちが自らのムードを高めるために、各々異なる音楽をチョイスして撮影に臨んだようだ。St. VincentのAnnie ClarkはThe Prodigy、また驚くことにMarilyn MansonはJastin Tinberlake。そして灰野敬二は静寂、での撮影を求めたらしい。

●コートニー・ラヴ Courtney Love


●ミッシー・エリオット Missy Elliott


●マリリン・マンソン Marilyn Manson


●灰野敬二 Keiji Haino


●セイント・ヴィンセント St. Vincent


●デイヴィッド・ヨハンセン David Johansen


●ジェネシス・P・オリッジ Genesis Breyer P-Orridge


●マーク・ジェイコブス Marc Jacobs


Marc Jacobs | Fall Winter 2016/2017 Full Fashion Show | Exclusive


きっかけは
エナジーチャイムの
鐘の音



灰野敬二ライヴ・スケジュール2016

9月18日 (日) 六本木SuperDeluxe
Sound Live Tokyo
「私がこれまでに書いたすべての歌:バンド・ナイト」
18:00開場 / 18:30開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)
出演:モーマス/ 工藤礼子/マヘル・シャラル・ハシュ・バズ/ The Hardy Rocks:灰野敬二(vo),川口雅巳(g),片野利彦(ds)/ジェイコブ・レン



9月27日 (火) 六本木SuperDeluxe
Sound Live Tokyo

ツァイトクラッツァー × 灰野敬二
七つの日より (カールハインツ・シュトックハウゼン, 1968)
19:30開場 / 20:00開演 / 2,500円 (1ドリンクつき)



10月23日(日) 六本木SuperDeluxe
mu h / Surreal Release Party

開場 18:30 / 開演 19:00
料金 予約2500円 / 当日3000円 (ドリンク別)

出演:灰野敬二 (Electronics Set)/Mesa And The Lost Women Feat. Junko/テンテンコ/藤田陽介/Kazuma Kubota/Takeshi Yoshimori (BLOCNOIZ.com)/ホンマカズキ/mu h (moph records)



10月28日(金) 渋谷LUSH
不失者 Fushitsusha

■Open 19:00 / Start 19:30 
■Adv 3500 / Door 4000 (+1D)
LIVE
不失者 Fushitsusha :
灰野敬二 (vo, g)
森重靖宗 (b)
Ryosuke Kiyasu (ds)

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【白塗りの一夜】ネクロ魔・瑳里/ディラン/リード/ミチロウ/ジュネ/ウィラード/洋輔

2016年09月16日 02時28分26秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ネクロ魔 「暗黒1日店長計画」
第二夜「スナック 白夜」

自由が丘 コラソンBAR ルチャリブレ



暗黒系アイドルユニット・ネクロ魔ことNECRONOMIDOLのメンバーが日替わりでバーの店長を務めるネ申企画。ノンスモーク/ノンアルコールの筆者としては常に割り勘負けする定めではあるが、推しメンにお酌してもらえる機会を逃しては魔ヲタの男が廃ると参戦。限定15名という枠は、2000年代初頭に灰野敬二や工藤冬里や大友良英ら地下音楽家が出演した新宿ゴールデン街の「裏窓十人劇場」を思わせるが、狭いカウンターに頭を垂れてひたすら音楽に集中したあの頃と打って変わって、萌える心を包み隠さず開示して、目と耳と口で美少女の微笑の微妙な美味をマッタリと味わえる一期一会のトキメキ空間であった。



「ネクロ魔白塗り」でググると当ブログ記事がトップに出てくる瑳里ちゃんが店長を務める「スナック白夜」は、【同じ空間にいる人が全員白塗り】という彼女の夢を叶える為に参加者全員白塗りが義務。至近距離で瑳里ちゃん自ら化粧を施してくれる歓びは、目を瞑ることにより自虐の快感にすり替わり、完成した自分の白塗り姿をスマホに映して悦に入るナルシストの集いは、白夜の筈がいつしか倒錯のワルプルギスの夜へと変幻した。その刹那に筆者の頭に浮かんだのは30余年前に噂を耳にした『時の葬列』という異端の宴であった。



【白塗りの一夜のBGM】

瑳里ちゃんが影響を受けた白塗りはおそらくヴィジュアル系バンドやアングラ劇団だと思われる。しかし年齢が倍以上の筆者にとっては白塗り=異端のロック/パンクというイメージが強い。そこでオレが白塗りの夜のDJやるならこれだよな、という珠玉のアルバムを選んでみた。若き白塗リストの皆様に、ぜひ参考にしていただきたい。

●ボブ・ディラン『激しい雨』


1975年秋から始まった“ローリング・サンダー・レビュー”ツアーの模様を収録した1976年発表のライヴ・アルバム。白塗りのディラン、予定調和一切なしのライヴの緊張感、興奮、高揚感、すべてが詰まったロック史上最高峰のライヴ盤のひとつ。

白塗りのロックと言えば筆者の世代にとってはKISSが代表格だが、仮面ライダーショーの怪人のようなガジェット感は日常の中で印象が失われていった。むしろ旅芸人のジプシー風のディランの白塗りに非日常の浪漫を感じて憧れていた。

Bob Dylan - One More Cup Of Coffee (Live 1975 )



●ルー・リード『トランスフォーマー』


ルー・リードが1972年に発表したソロ・セカンド・アルバム。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを脱退した彼が、デヴィッド・ボウイとミック・ロンソンの協力を得て制作。グラム・ロックの最重要作として、また彼の名を世に知らしめた代表作としても評価が高い名盤。

ルー・リードを知ったのはパンクの頃かその前か、記憶が定かではないが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのバナナを初めて聴いた時は、可愛いポップソングの裏に流れる醒めた視線に汚れた心を射抜かれそうで顔を覆いたくなった。白塗りすれば正体がバレなくて済む。

Lou Reed - Walk on the wild side ( Original Footage 1973 Audio Remasterd High Quality )



●遠藤ミチロウ THE END『0(ゼロ)』


遠藤ミチロウが最後のバンドとして結成した“THE END” 。最初に向かった先は“0”、そこにはドアーズの音楽があった。ミチロウの音楽的原体験の一つでもあるドアーズの楽曲を、手練れのメンバーとともにこの二十一世紀に蘇らせることを試みた、初音源となるミニ・アルバム。自身の終着点を見据えながらもアグレッシブに原点回帰 してみせたミチロウが提示するのは、かつて通過したフォーク、パンク、ニューウェーブ、それら全てを内包した、現代のサイケデリック・ ミュージック。2015年作品。

白塗りロックはパンク/ニューウェイヴの時代に成熟したと言っていい。豚の頭を客席に投げ入れてスキャンダラスな話題を振りまいたTHE STALIN時代から、白塗りは遠藤ミチロウのトレードマークに。ディラン的なナチュラル白塗りがパンクを主張する。

ミュージシャン遠藤ミチロウに密着!映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』予告編



●オートモッド『セレモニー』


「TOKYO DARK CASTLE」のオーガナイザーであるGENET(ジュネ)が1980年に結成し、フロントマンとして活動を続けるバンド。80年代当時盛り上がりを見せていた、日本のポジティブパンク・シーンを牽引する形で1985年にメジャー・デビュー。AUTO-MODの解散を最終目的とした13回限定のシリーズ・ギグ「時の葬列」を主催し、1985年11月3日に後楽園ホールにて「時の葬列・終末の予感<最終夜>」を行い解散。

『徳の葬列』の首謀者であるジュネは、ヴィジュアル系/ゴス系の元祖と呼んで間違いない。初めて観たのは1979年6月23日吉祥寺マイナーでのMARIA023の多分デビューライヴ。そのときジュネが白塗りだったかどうか覚えていないが、対バンで出たSYZEやミラーズに比べ、とてもロンドンっぽいキッチュさを感じた。

AUTO-MOD - 世紀末キャバレー live clip



●ザ・ウィラード『グッド・イヴニング・ワンダフル・フィエンド』


本作はキャプテン・レコードの第1弾として85年にリリースされ、2万枚という当時としては驚異的なセールスを記録。インディーズ音楽の可能性を一気に押し広げ、シーンを活性化させた日本ロック史におけるエポック・メイキングな重要作。ポップな疾走感をたたえたハードパンク・サウンド、独自の美意識に貫かれた世界感は今もなお、追随を許さない孤高のウィラード・ワールド。ジャンルを越えて影響を受けたバンド・キッズは計り知れない。

ラフィン・ノーズ、有頂天と並ぶ80年代インディーズ御三家のザ・ウィラード。格好付けた海賊白塗りメイクが鼻について聴かず嫌いをしていたが、ラフィンとの対バンライヴをどこかの大学の学園祭で観て、完成度の高い演奏に驚いた覚えがある。現在の評価が他の2者に比べ低いのは、セックス・ピストルズとクラッシュに対するザ・ダムドの評価の低さに似ている。ザ・ダムドが映画『地獄に堕ちた野郎ども』で再評価される今、ウィラードの名誉回復を期待したい。

The Willard - Stinky Vice/Outlaw



●山下洋輔トリオ,ジェラルド大下,大駱駝艦『嵐』


ジャズと舞踏の競演! ヨーロッパ進出直前の、麿赤児率いる大駱駝艦公演に、(鯨の鳴き声との共演で名を馳せた)パーカッショニスト、ジェラルド大下を加えたカルテット(山下洋輔/坂田明/小山彰太)で挑んだライブ録音を80分に編集したアルバム。サン・ラ&ヒズ・アーケストラに通じる大スペクタル一大絵巻的傑作。足音、うめき声、唸り、などが、A・アイラー「ゴースト」のカバーまで含む演奏の音と同じ比重で記録され、70年代の熱い息吹を感じることが出来る高テンション作品。

山下洋輔トリオのデビューLP『DANCING古事記』は69年に学生運動のバリケード内でのゲリラ演奏を収録した問題作だったが、アングラ度ではこの2LPがサバを抜く。現物を手に入れるまで、この白塗りがジェラルド大下だと思い込んでいた。暗黒舞踏家および白猫座の参考書的一枚。

バリケードの中のジャズ 山下洋輔トリオ


ネクロ魔は
世界を救う
ホワイト企業


暗黒系アイドルNECRONOMIDOL 新メンバーオーディション〜日本のアンダーグラウンドから世界を狙う野望を持っている方

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