A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二+狩俣道夫/亞弥+本田ヨシ子@渋谷Last Waltz 2014.10.29(wed)

2014年10月31日 00時15分15秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野敬二 with 狩俣道夫
【出演】灰野敬二 + 狩俣道夫、亞弥 + 本田ヨシ子(オープニングアクト)

昨日の灰野・オルーク・アンバーチは活動6年目だったが、灰野・狩俣デュオはその倍の歴史を持つロングプロジェクト。調べたら前回が2010年7月だから、観るのは4年3ヶ月ぶり。渋谷Last Waltzは初登場である。前日のSDLXの盛況ぶりに比べれば、グッと少ないが、地下芸術に蘊蓄のありそうな雰囲気の観客が静かな炎を灯している。オーレン・アンバーチもひとりで観にきていた。

●亞弥+本田ヨシ子

(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

オープニングアクトはどちらも初見のヴォイスとダンスの女性デュオ。Last Waltzのステージは広くて舞踏に適している。下手に本田が座り、マイクを持って息を吹きかけると、深いリバーヴが空中に声を拡散させる。上手から亞弥が静かに歩み寄る。本田の声がサンプラーを通して幾重にも重なり合うと、亞弥の動きが大きくなり、パイプ椅子を使ってパントマイムの様に舞う。客席も使ったダイナミックなダンスが変幻した声の波をかき混ぜ、頭に飾った花が天使のファルセットに揺れる。ふたりの女性の発する静寂の粒子が、空気を群青に染めた30分だった。

 
亞弥公式サイト


●灰野敬二+狩俣道夫


灰野のライヴに通い出した2003年頃、狩俣とのデュオは高円寺ペンギンハウスで定期的にやっていた。その頃の灰野は、高円寺ShowBoatで不失者(小沢靖デュオ)、渋谷アピアで哀秘謡、西早稲田ジェリージェフでサンプラーソロ、横浜ドルフィーで梅津和時デュオ、大泉学園inFで即興セッション、と会場に応じて特徴ある活動をしていた。だからこのデュオにはペンギンハウスの香りを感じる。



灰野がテーブルに並べた円盤状のパーカッションをハンマーや木片で叩き、ガムランのようなサウンドを鳴らす。狩俣はフルートでアタックの強いプレイ。ハードコアだったSDLXのトリオ演奏に比べると、牧歌的といえる程隙間の多い演奏だが、発する気合いは変わらない。ダラブッカや竹笛やリコーダーを持ち替え、無心に奏でる自由度の高さは、寧ろこの日の方が勝っている。ソプラノ・サックスの狩俣がアルトを吹いたのが新鮮だった。灰野はギターを弾くことなく第1部は終了。



休憩時間にアンバーチと話す。今回は単身の来日だが、来週クリス・コールと合流し、タイで共演ライヴを行い、オーストラリアにも行く。灰野を初めて観たのは、1992年ニューヨークでのジョン・ゾーンとミック・ハリスとのトリオ。それ以来アメリカ/ヨーロッパ/日本で何度も灰野を観てきた。何度となく共演したが、まだ一対一のガチンコ共演はない。「是非ともデュオの実現を」と頼むと「恐れ多くて」との返事。



第2部では灰野がドラムを叩く。独特のリズム感と閃光一撃の気合いで叩き付ける打撃音は、一度観たら忘れられない程個性的。ふたり不失者で叩いていたが、小沢亡き後は狩俣デュオでしか観れない。不規則なビートに絡む流麗なアルトが美しい。続いて椅子に座ってギター演奏。爆音の壁ではなく、"Another Side of Keiji Haino"のシャープな即興プレイ。サンプラーも使ったアブストラクトな演奏は、10年前のジェリージェフを想起させもした。かつてデレク・ベイリーとタイマンを張ったこのスタイルも近年余り目にすることはない。エンディングで再びガムラン風パーカッションに回帰したのは、前日のトイピアノとのリエゾンだろうか。



【ARCHIVE】灰野敬二・狩俣道夫DUOの12年間

2002
10.4 デュオwith狩俣道夫(ss,fl,voice)

2003
1.24 デュオwith狩俣道夫(ss,fl,voice)
4.25 デュオwith狩俣道夫(ss,fl,voice)
8.15 デュオwith狩俣道夫(ss,fl,voice)
11.14灰野敬二(vo,g)、 狩俣道夫(ss,fl,voice)、河合拓始(p)(代官山クラシックス)

2004
6.18 灰野敬二(ds,g,vo) with 狩俣道夫(ss,fl,vo)、沢田譲治(b)&坂本健吾(b)(公園通りクラシックス)
7.2 灰野敬二(g)+狩俣道夫(ss,fl,vo)+金澤美也子(p)
9.17 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,voice)、ゲスト:ヒグチケイコ、モリシゲヤスムネ

2005
1.26 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) ゲスト:新井陽子(pf) 
灰野敬二さん2連発
4.28 灰野敬二+狩俣道夫(ss,fl,vo)+a qui avec Gabriel+河村純
高円寺ペンギンハウス

2006
1.18 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) 
9.25 灰野敬二(vo,g,etc)+狩俣道夫(ss,fl,vo)+沢田守秀(ds)

2007
4.27 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) 
灰野敬二x狩俣道夫@高円寺ペンギンハウス

2008
1.22 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) 
5.28 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) 

2009
4.1 デュオ with 狩俣道夫(ss,fl,vo) 

2010
7.4 灰野敬二 +狩俣道夫+上地“gacha” 一也
灰野敬二、狩俣道夫、上地一也@高円寺ペンギンハウス10.7.4(sun)

こりゃ驚き
最初のブログが
狩俣デュオ


阿呆船/愚弁/水晶の舟/Guignols Band@高円寺 ShowBoat 2013.1.14 (mon)


広瀬淳二+狩俣道夫@渋谷Bar Isshee 2011.4.26(tue)
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灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチ@六本木SuperDeluxe 2014.10.28(tue)

2014年10月30日 00時45分08秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野・オルーク・アンバーチ
出演:灰野敬二 + ジム・オルーク + オーレン・アンバーチ



(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

極端音楽界随一のパワートリオ「灰野・オルーク・アンバーチ」は年一回のハズだったが、2014年は掟破りの二回目公演。前年のライヴアルバムを販売するのが恒例のレコ発ライヴとも言えるが、今年3月には製造が間に合わなかった。そのリベンジ公演という意味合いがないとも言えないが、結局、予告された「エレクトリックセット」のリリースが間に合わなかった。SDLXディレクターのマイク・クベックの話では、オーレン・アンバーチがテストプレスに3回ダメ出ししたというから、相当音に拘ったアルバムになりそう。「アコースティックセット」はCDもリリースされたが、「エレクトリックセット」はアナログLPオンリーらしい。



10日前の「WAILS TO WHISPERS」以来のSDLXだが、今回も外国人客がとても多いことに気づく。前回はRedbull Music Academy英語サイトでの告知が徹底していたから頷けたが、今回はいったい何故??ギロッポンの外人ポピュレーションが増量しているのか、Keiji Hainoが欧米文化圏でトレンド入りしたのか、オーレン・アンバーチの磁力なのか、計り知れないが、2000年代半ばのSDLXの活況が戻ったようで目出度くはある。



これまではオープニングアクトにオーレンの彼女?のクリス・コールが出演することが多かったが、今回は帯同せず、トリオのみ完全ワンマン。オーディエンスに緊張感が伝わったのか、ロックコンサート前とは思えぬ静寂が支配する。予定時間を20分過ぎてトリオ登場。いきなりSGのハイトーンの悲鳴が耳に突き刺さる衝撃のオープニング。すさまじい気合が立ち込める静けさのカーテンを引き裂く。トレモロアーム付6弦ベースのジム・オルークが激しいアクションで、灰野以上の音数で弾きまくる。オーレン・アンバーチは二人のハードコア演奏に安易に追従せず、ストイックにパルスビートを延々と刻み続ける。ミニマルドローン効果で聴き手の意識が混濁したところで一気にドラミングが爆発し、得も言えぬカタルシスへ導く。仰々しいほど感動的なダイナミズムは、どんなプログレバンドやシンフォニックオーケストラでも太刀打ちできないに違いない。筆者の経験では、唯一対抗しうるのは、2013年2月19日代官山UNITの最前列で体験したスワンズの2時間半に亘る聴覚破壊ライヴくらいである。
スワンズ@代官山 UNIT 2013.2.19 (tue)



1時間のハードコア演奏に続き、休憩を挟んで第2部。一転して微弱音でスタート。灰野が操るテーブルの上の楽器からポロンポロンと乾いた金属音が流れる。鉄琴か大正琴かと思ったが、終演後見るとタイプライターの中身のような金属の骨組。ポーランド・ツアーの時に入手した50年代製トイピアノとのこと。灰野にそれをプレゼントしたのは、ちょうど今来日中のトイミュージックバンド“Male Instrumenty”のメンバーだという。オルークのEMSシンセとアンバーチのアンビエントなパーカッションが絡み、灰野が小型シンセでノイズ演奏に突入。オルークがベースのアームを握りフィードバックを操る中、強力な言葉が発せられる。ドラムの連打で爆音一斉掃射が始まり、再び手にしたSGが火を吹く緊縛の無間地獄(天国)が爆走。最初の静寂を忘れるほどのドラマティックな鬩ぎ合いが絶頂に達し恍惚に蕩けた瞬間、ビッグバンの後の白色矮星の如くトイピアノのクリアな打鍵音の響きに回帰。演者も聴者も無事に現世に舞い戻ることが出来た。




【ARCHIVE】灰野・オルーク・アンバーチの5年間

●2014年 灰野の英語の歌に外人客が感涙

灰野+オルーク+アンバーチ/スティーヴン・オマリー他@六本木スーパーデラックス 2014.3.2(sun)


●2013年 アコースティックの後のエレクトリックセットでリビドー発散


Only Wanting To Melt Beautifully Away Is It A Lack Of Contentment That Stirs Aff
ただ美しく溶けてしまいたいのに まだまだ満ち足りていないから まだ見えてないはずの ほうが愛おしく 思えてしまう



灰野敬二+ジム・オルーク+オーレン・アンバーチ@六本木スーパーデラックス 2013.3.17 (sun)


●2012年 トリオ史上初!シャルルマーニュ・パレスタイン&石橋英子がゲスト参加


Now While It's Still Warm Let Us Pour In All The Mystery
まだ 暖かい内に この今に 全ての謎を 注ぎ込んでしまおう



灰野敬二 + ジム・オルーク + オーレン・アンバーチ@六本木Super Deluxe 2012.1.30 (mon)


●2011年 落語家も登場した新春興行


Imikuzushi
いみくずし



灰野敬二/ジム・オルーク/オーレン・アンバーチ他@六本木SDLX 2011.1.6(thu)


●2010年 パワートリオ初見参に激震が走る。


In A Flash Everything Comes Together As One There Is No Need For A Subject
またたくまに すべてが ひとつに なる だから 主語は いらない



灰野、オルーク、アンバーチ@六本木Super Deluxe 10.1.24(sun)

5年間
見つめてきたよ
パワートリオ

●2009年 観た方がいたらレポよろしくお願いします


Tima Formosa
(ギヤマンクラゲ)



録音:2009年1月現代美術センター・CCA北九州
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【バンドブーム30周年】萌えキャラアニメ『SHOW BY ROCK』で二次元バンドやろうぜ!

2014年10月29日 01時05分19秒 | ラジオやテレビのこと


言ったもん勝ちだから誰よりも先に言おう。

来年2015年を『バンドブーム30周年』と定める。

NHK TV『インディーズの襲来~解き放たれたサウンド~』が放映され「インディーズブーム」が巻き起こった1985年こそ『バンドブーム元年』に違いない。また、別冊宝島・音楽誌が書かないJポップ批評『バンドブームクロニクル』が1985年からスタートしていることも、この年が『元年』であることの証明である。



布袋寅泰(BOOWY)や筋肉少女帯が新作をリリース、PERSONZやジュン・スカイ・ウォーカーズが(日本)武道館公演を成功させ、ラフィン・ノーズ、ニューロティカ、少年ナイフなど往年のロックバンドがバリバリ活躍する一方で、ゲスの極み乙女。、グッドモーニングアメリカ、RADWIMPS、SPYAIR、ONE OK ROCK、SEKAI NO OWARI、MAN WITH MISSIONなど新世代ロックバンドが大きな注目を集める。30年前とは社会状勢は異なるが、アイドルやダンス音楽に飽き足らない若者たちが、バンドに回帰していることは間違いない。

一方、電脳世界でもバンドブームが一斉に開花する予感がWKTKである。サンリオ初のゲーム・アニメファン向けキャラクタープロジェクト「SHOW BY ROCK(ショウ・バイ・ロック)」が、2015年深夜帯にテレビアニメ化されることが決定した。



「SHOW BY ROCK」はバンドをテーマにしたキャラクタープロジェクト。「ミューモン」と呼ばれる音楽生命体が夢や名誉、金のため……などさまざまな目的で仲間を集めバンドを結成し、音楽活動をしている物語で、2013年7月末にスマートフォン向け音楽ゲームアプリとしてリリースされた。サンリオには珍しい萌えキャラにイケメンキャラ、人気声優の起用で注目を集めている。テレビアニメでは、個性的なバンドサウンドの数々と、魅力的な登場人物が織り成すドラマをアニメならではの映像表現とオリジナルストーリーで展開するとのこと。
TVアニメ『SHOW BY ROCK』公式サイト

●萌えきゅん電脳バンド紹介

PLASMAGICA(プラズマジカ)


音楽都市【MIDICITY】。ゴスロリ好きなネコの女の子【シアン】(CV.稲川英里)は、通りすがりの怪しい音楽事務所社長【有栖川メイプル】にスカウトされる。優等生ウサギの【チュチュ】(CV.上坂すみれ)、ネットギークイヌの【レトリー】(CV.喜多村英梨)、宇宙ヒツジ?の【モア】(CV.佐倉綾音)、3人の仲間と出会い、ガールズバンド【Plasmagica(プラズマジカ)】を結成。バンドで世界の頂点を目指す事になる。
だが、トップバンドへの道は長く険しく、ノリが大事。数々のクセのあるアーティスト達と対バンし、Plasmagicaは少しずつ成長して行く。やがてMIDICITYの音楽シーンを牽引する存在にまで上り詰める・・・かも?
Gonna be a music millionaire!(音楽で億万長者になってやる!)


主人公「Cyan(シアン)」ちゃん。「プラズマジカ」のヴォーカル、ギターを担当。伝説の名器とウワサされる「ストロベリーハート」というハート型のギターを愛用している


「Chuchu(チュチュ)」ちゃん。「プラズマジカ」のヴォーカル、ギターを担当。しっかり者の優等生タイプで、バンドの中でのリーダー的存在。愛用楽器(ギター)は「アンティークバットマン」


「Moa(モア)」ちゃん。「プラズマジカ」のヴォーカル、ドラムを担当。宇宙から来たらしく、「ぴゅる~」という口癖がある。愛用楽器(ドラム)はスーパーコスモ


「Retoree(レトリー)」ちゃん。「プラズマジカ」のヴォーカル、ベースを担当。普段はクールに装っているが実は恥ずかしがり屋な性格。愛用楽器(ベース)はブルーステーション



SHINGANCRIMSONZ(シンガンクリムゾンズ)


痛い中二病全開の、V系ロックバンド。怪しい音楽事務所の社長、【有栖川メイプル】に「オマエラならこの音楽世界をひっくり返せる!」と意味不明な説得をされ、メンバー結成した。
「オレ達は深紅色の心眼でこの澱んだ世界を見続けル・・・。」
自分たちの信じる音楽で、世界の頂点へ上り詰めるため、シンガンクリムゾンズは今日も紅蓮のヴォイス&サウンドでアバロンから信徒を召喚する。クロウ(Vo)はファンの事を【家畜】と罵る。みんなジモティー。


「クロウ」。ヴォーカル、ギターを担当。怖いもの知らずで「世界で一番オレがかっこよくてモテる」と信じて疑わない。荒削りだが聞く者を戦慄させる研ぎ澄まされたボーカルが持ち味。実家は酪農家で牛乳大好き。愛用のギターの名は「レッドトマホーク」


「アイオーン」。ギター担当。挙動不審でポーズを決めないと滑舌よくしゃべれないが、超絶イケメン。ライブで見せる天才的なギターテクニックで女性ファンを魅了しているらしい。愛用のギターの名は「ホーリーアーク」


「ヤイバ」。ベース担当。ロック魂と武士道をリスペクトしている。自称「龍狐無想神威流」で会得したベーステクニックは超一流。愛用のベースの名前は「龍剣伝」


「ロム」。ドラム担当。口より先に拳が出る熱い性格でメンバーをまとめるリーダー。会社員とバンド活動を両立している。愛用ドラムの名は「スカルジャガー」



TRICHRONICA(トライクロニカ)


若手イケメンアーティストを多数擁する超大手レーベル【ジューダス】から、彗星のようにデビューした3人組バンド。フロントマンのシュウ☆ゾーは、元V系バンドのボーカルだったが、今の事務所にスカウトされ、アイドルバンドとして生まれ変わった。双子の新人ダンサー、カイ(兄)とリク(弟)がサポートメンバーとして付いている。公式グッズのウチワがバカ売れ中☆


「シュウ☆ゾー(Vo+Gt)」 大手アイドルレーベル「ジューダス」のNo1タレント。アイドルバンド「トライクロニカ」のフロントマン、シュウ☆ゾー。甘いボイスと銀河の王子様のようなルックスで、ファンの心をつかんで離さない。以前はとあるV系バンドのボーカリストだったらしいが…?


「カイ(D)」 大手アイドルレーベル「ジューダス」に所属する、双子の新人アーティスト、兄のカイ。活発で大雑把な性格のカイは、弟のリクをいつも上から目線で見守っている。シュウ☆ゾーのことをとても尊敬している。


「リク(B)」 大手アイドルレーベル「ジューダス」に所属する、双子の新人アーティスト、弟のリク。勉強家で生真面目な性格のリクは、兄カイの大雑把さや、先輩シュウ☆ゾーの破天荒な性格にいつも振り回されている。



この3バンド以外にも数多くの個性派萌えキャラバンドが続々登場する予定。リアルとヴァーチャル、2015年はバンドやろうぜ!!!

アニメから
革命起こす
バンドブーム

バンドじゃないけどこちらも注目!
ドアマイガーD

祝!えいたそ☆成瀬瑛美さん、声優デビュー。COOL JAPANに昭和のテイストを加えた新作アニメ『ドアマイガーD』。2015年1月より放送決定!


『ドアマイガーD』公式サイト




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【このブログ、ネタ切れにつき】その辺に落ちてるフライヤーを並べてみた

2014年10月28日 00時21分27秒 | アート!アート!アート!






フライヤー
歴史を刻む
ドキュメント


椅子物語~フライヤーとカセットテープで辿る音の記憶
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【趣々悠々】秋も深まり寒くなったので先週出た非常階段と灰野敬二の新作に想いを馳せてみた。

2014年10月27日 01時08分23秒 | 素晴らしき変態音楽


2014年10月22日遂に惑星直列以上の奇跡が起り、灰野敬二と非常階段の地下音楽界東西横綱が全国の優良CDショップ及びネットストアの一郭を占拠することとなった。しかも後述する通り両雄同舟は店頭&ウェブ上の二次元だけでなく、三次元のリアル邂逅も実現する。両者が出会ってから参拾余年が過ぎて、いずれも現役バリバリどころか新たな次元にRev-Upする新局面を迎えた今、再び出会う表現行為の極北は、お前のそのクソッタレの世界への福音であろうか。

●非常階段『咲いた花がひとつになればよい』結成35周年記念LIVE (DVD)


2014年8月29日(金)初台The DOORSにて開催された結成35周年・発売記念ライヴ「咲いた花がひとつになればよい」の記録DVD。初音階段&非常階段、ゲストに戸川純、PANTA、坂田明が出演。そのライヴのハイライトにリハやレコーディング風景などを収録。コンサート収録というよりドキュメンタリーっぽいクリアな映像がVシネマ(おもにレンタルビデオ市場で流通されることを前提とした、低予算・短期間で製作される映画の総称。ヤクザ物や金融など、アンダーグラウンドな世界を描いたものが多い)のように生々しい。筆者は当日最前列被り付きで観ていたので、パーツパーツは観えても会場全体の雰囲気は判らなかったので、二階席やステージ後方からのショットが嬉しい。PANTAや坂田の怪演も凄いのだが、注目すべきはマル非メンバー、特にJOJO広重の活き活きした表情に違いない。自分が音楽、というよりノイズを始めるきっかけとなった先達達と同じステージで記念すべき日を迎えることが出来る歓び。NOISE・ROCK・JAZZといったジャンルに関係なく広重の笑顔は充実した人生への感謝が滲み出ている。

<同時発売>
T.美川『私はノイズ』(2CD)


スター階段『京大西武講堂LIVE 1983.9.17』(CD)


Junko『Noise Of Voice』(5CD+1DVD)



●灰野敬二 experimental mixture『The Greatest Hits of the MUSIC』


3枚組の『in the world』に続く灰野敬二 experimental mixture(DJ Keiji Haino)のミックスCD第二弾。音楽のジャンルは勿論、人種・民族・言語・国境・性別など人類を区別(差別)するすべての障壁を無化するかのような2時間半の壮大な叙事詩だった『in the world』の世界のエッセンスを凝縮し、21篇の短編にまとめた簡潔な68分は、驚く程ポップで聴き易く、不思議な音が幾重にも重なり合うモワレ音響にWKTK(ワクテカ)している内に、あっという間に聴き終わってしまう。タイトル通り偉大な『音楽』の打点(ヒットポイント)の抽出作品。灰野の感性は、インタビューで語る通り、体験するものすべてに興味を持ちすべてを吸収する子供たちに通じている。情報量の圧縮度の高さは、21世紀の未来派芸術と呼んでもいいかもしれない。
⇒【インタビュー】僕は“音の触媒"なんだよ――灰野敬二、驚愕の“DJ"ミックス“experimental mixture"第2弾

<同時発売>
NAZORANAI なぞらない(Keiji Haino, Stephen O’Malley & Oren Ambarchi)『一番痛い時は 一度だけ それは もう 訪れているのかな... the most painful time happens only once has it arrived already..?』(2LP+CD)


Keiji Haino, Jim O'Rourke & Oren Ambarchi『ただ 美しく 溶けて しまいたいのに まだまだ満ち足りて いないから まだ見えていないはずの ものの ほうが 愛おしく 思えてしまう Only Wanting to melt Beautifully away is it a lack Of contentment that stirs affection For those Things Said to be as of yet unseen』(2LP+CD)
 

Zeitkratzer+Keiji Haino『Live at Jahrhunderthalle Bochum」(LP+CD)


両雄が
相まみえる日
何が起る

11月1日(土) 秋葉原Club Goodman
<Alchemy Records presents 「頂上決戦!激闘編」>
灰野敬二/JOJO広重/ドラびでお/七尾旅人


11月3日(月・祝) 秩父 番場町商店街
秩父4D 
灰野敬二 x JOJO広重(非常階段)x 河端一(Acid Mothers Temple)

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【囁き系女子】カヒミカリィ/ハイポジ/PGF/相対性理論/アーバン/浅香唯/早瀬優香子/でんぱ組

2014年10月26日 01時32分56秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


渋谷系と呼ばれる音楽スタイルの主要な要素はR&Bとフレンチではないか、というのが俄渋谷系ヲタの筆者の持論である。フレンチの神髄はセルジュ・ゲンズブール&ジェーン・バーキンの「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」(Je t'aime... moi non plus)に違いない。

愛しているわ、愛している…。ええ、愛しているわ…。(男)…さあね?(女)ねぇ、あなた、つれない波みたい。(女)愛しているわ、愛している。ねぇ、愛しているのよ、(男)…うん、どうかな?…。ねぇ、あなた、あなたは波で、私は裸の島ね。私の腰の間で、あなたは行ったり来たり繰り返すのね。そして二人は結ばれるのよ

エロエロな十八禁の世界をジェーンの喘ぎ声がより過激に彩る。渋谷のレコ屋に集う音楽好き男子たちは、店内に流れるこの曲に劣情を催し、自分の彼女が囁き声で歌う夢を見て、エロ妄想に耽ったのであろう。




【渋谷系女子】
●カヒミカリィ


で、夢見るだけじゃイカン、と実行したのが後のコーネリアスこと小山田圭吾であった。女友達ふたり、嶺川貴子とカヒミカリィを唆(そそのか)してユニットを組ませ歌手デビューさせる。歌唱力の劣るカヒミはウィスパー専門で地場を固め、青江三奈の「東京のためいき」の向こうを張って「渋谷系の囁き」として君臨する。昨年ゲッツ・ジルベルト・トリビュートに参加し、見事な囁きを聴かせてくれた。現在ニューヨーク在住だが、是非とも来日コンサートを開催して欲しい。夫でタップダンサーの熊谷和徳のゲストでもOK。




●ハイポジ


カヒミ以外にもフレンチ・ウィスパー女子が多数渋谷系界隈に出現した。現在ガーリー風水アドバイザーMireyとしても活躍するもりばやしみほを中心とするユニットがハイポジ(hi-posi)。88年結成、91年デビュー、94年リリースの「身体と歌だけの関係」において独自の世界観を確立。「がんがんやって 早くあきてね」と囁く魔性の魅力に参ったのは、渋谷系デザインの第一人者コンテムポラリー・プロダクション (C.T.P.P.) の信藤三雄だけではあるまいが、身体と歌以上の関係を求める信藤の熱烈なラブコールが通じてふたりは結婚。




●POiSON GiRL FRiEND


ポイズン・ガールフレンド(以下PGF)は、女子アーティストnOrikO(ノリコ)によるソロユニット。ユニット名はモーマスのアルバム『ポイズン・ボーイ・フレンド』 から採った。92年メジャーデビュー、ライナーノーツでは「ゲンズブールの映画のようだった」とPGFのフレンチ気触れが礼賛されている。産まれた時から囁くことが貞女(さだめ)だったのだろう。2000年代は日仏を股に駆けて活動し、現在は日本在住。今年PGFとして20年ぶりの『rondoElectro』をリリース。




【新世代ロック女子】
●やくしまるえつこ(相対性理論)


新世代の囁き系女子の筆頭は、"ポップ・シークレット・プロジェクト"=相対性理論のコンセプター、やくしまるえつこ。とは言ってもデビュー作『シフォン主義』が話題になった2008年には魅力に気付かず、5年後に突然まるえつウィスパーにビリビリ感電した後追い理論ヲタの筆者にはエラそうに語る資格はあるまいに。セクシー声優まるえつなら、5200円もする『ν TOWN AGE』アナログ12インチ 3枚組を間違えて2セット購入するという新規にありがちなヘマも囁き声で赦してくれるに違いない。




●浜崎容子(アーバンギャルド)


現代囁き系女子のもう一方の最左翼は、前衛都市アーバンギャルドの"ひとりアナ雪"=よこたんこと浜崎容子でキマリ。元々シャンソン歌手だから、下心ある仏(フレンチ)ヲタ男子に強制されたウィスパーヴォイスでは無い。セーラー服と血玉模様が日本一似合う前髪パッツン女子として、鬱向き女子&男子に支持層の厚いカルトヒロイン。まもなくバンド殺っている真っ最中。


アーバンギャルド、2マンバンド対決<バンド殺ろうぜ☆三番勝負!!!開催


【アイドル系女子】
●浅香唯


3回に亘って掲載した『80'sアイドル洋楽COVERS』特集のキッカケになった浅香唯のスザンヌ・ヴェガ「ルカ」のカヴァーは、92年の12thアルバム『STAY』に収録。80年代後半トップアイドルとして君臨した浅香は、90年に「ロックをやりたい」と語り"脱アイドル宣言"し、音楽性とメッセージ性を深めて行く。同時に歌唱法も従来のアイドルらしい直線歌唱から、吐息混じりのウィスパー唱法に変わり、ルックス含めセクシーオーラ全開。メンズハートをそそり立(勃)たせる。93年に突然引退したのは、ボディとマインドのセクシー度数が食い違い、芸能活動と私生活に軋轢を生じたからかもしれない。


【熱愛!アイドル洋楽COVERS①】浅香唯/倉田まり子/宮沢りえ/小林麻美/原田知世/中山美穂


●早瀬優香子


子役出身、85年に女優デビューし、翌年1月シングル「サルトルで眠れない」、アルバム『躁鬱 SO・UTSU』で歌手デビュー。おニャン子クラブで売れっ子の秋元康がプロデュースした早瀬優香子は、個性的な舌足らずヴォーカルと独特の欧州POP感覚で、アンニュイな魅力を振りまいた。デビュー時のフレンチ感覚が、徐々にエスニックサウンドに向かい、それと共に囁き系を卒業。女優活動も同時進行したが、90年代前半に芸能界からフェイドアウトし、死亡説、失踪説などの噂も流れる。2009年にテレビ出演し、生存が確認された。リリースした作品はすべて現在入手困難。再発を強く望む。




囁き系
呟き系
ぼやき系

●最上もが(でんぱ組.inc)


今一番動向が気になる女子6人組・でんぱ組.incのボーカルワークは日本の最先端!と、西新宿在住のスーパーギタリスト"マーティ・フリードマン"に絶賛された。

彼女たちの声は本当に特徴的だよね。アニメの声優さんっぽいというか、極端な萌え声だったり、キンキン声だったり、ほんわかした声だったり。その声でラップ風(ボカロのような?)の超高速なメロディを歌ったりするのだから(中略)、これだけシンガーの声質、メロディ、サウンドがクレイジーな音楽は世界にないからね。サイコーだよ! 」。

でんぱ組のMCは全員超高音のアニメ声で、誰が誰だか判別不能だが、歌になると6人それぞれ超個性的。マーティの言う"キンキン声"は最愛のえいたそ☆成瀬瑛美に違いないが、"ほんわかした声"こそ、金色の異端児・最上もがしかいない。総じて高周波が乱れ飛ぶ中で、吐息たっぷり囁き系のもが歌唱は、アルファー波を発して、ハイテンションなでんぱ現場に癒しの時を齎(もたら)すのである。言葉がわからなくても確実に伝わるこの絶妙なバランスこそ、でんぱ組の元気が世界に届く大きな要因に違いない。


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あの男たちがピアノを弾いた~浅川マキ/阿部薫/大友良英/坂田明/吉田達也/灰野敬二

2014年10月24日 00時15分15秒 | 素晴らしき変態音楽


浅川マキ「あの男がピアノを弾いた」 taken from the album『ONE』(80)

あの夜は
あの男がピアノを弾いたの
あの男が
ピアノを弾くなんて知らなかった
あの男の
指が早く早く動いて行く
ほんとよ
ペテン師みたいで
とてもじゃないが
あの男がいったわ 
「ね、
どうして
ね、あんた
唄わないの」ってね 
あの男の好きなうたをはじめて知った 
あの夜をわたしはわすれない 
そう 
最后のチャンスだったのに

試聴サイト

●阿部薫


70年代を流星のように駆け抜けた前衛ジャズ演奏家・阿部薫は、アルトサックス、バスクラリネット、ハーモニカ、ギターの他に、極稀にピアノを演奏することがあった。音源は残っていないが、阿部の名言集には以下のような記載がある。

「お詫びの演奏をただで聴かせる、あなたたちは幸運だ」
明田川荘之の「アケタの店」に阿部が出演。ピアノ演奏後、ピアノをドライバーで破壊。明田川は電話で抗議し、阿部は申し訳ないと再び来店。阿部は店のピアノの消音機を再びドライバーでダメにし、鍵盤を肘打ちで折っていった。


そんな破壊的なパフォーマンスだけではなく、浅川マキが山下洋輔のピアノや近藤等則のトランペットと共に唄ったように、スピード感のある指使いでうたうようなメロディーを紡ぎ出すこともあったらしい。




●大友良英


即興演奏家としてはギターとターンテーブルを主に演奏する大友は、これまで何度か「フィードバックピアノ」の試みをしている。グランドピアノのボディにピックアップマイクを取り付けて振動を増幅し、ピアノ線をフィードバックさせ、エフェクターやPCで変調してドローンノイズを発生させる演奏装置・演奏方法である。音響・ノイズ・即興と音楽の領域を開拓していく大友が、西欧大音楽の象徴であるグランドピアノに立ち向かう姿は一見の価値がある。

  

▼大友良英『Piano Solo』

大友良英が2009年3月、ロンドンのクラブ、Cafe OTO でおこなったピアノ・ソロ演奏を、LPサイズ・レコードに45回転で収録。両面それぞれ12分33秒。時に荒々しく、時に静的に進行する圧巻のフィードバッック・ドローン。



●坂田明


山下洋輔トリオでドシャメシャのフリージャズを吹き捲くり、現在も世界のガイキチ音楽シーンのトップに君臨する坂田は、タモリと並ぶハナモゲラ語のエキスパートにして宴会芸の達人。メチャクチャなフリージャズピアノに乗せて、誰でも知ってる童謡を悉く音程を外して歌う名人芸は「新童謡」と呼ばれ80年代お茶の間をカオスな笑いに巻き込んだ。近年は滅多にやらないので、観れた人はラッキーなのか一生の運を使い果たして屍と化すのか。

▼坂田明『20人格』

ジャズ・ミュージシャンであると同時にミジンコ博士としても名高い坂田明による、80年に発表された代表作のひとつ。ヴォーカルをはじめ、ピアノ、サックスなどを駆使、さまざまな楽器で多彩な表現に挑んでいる。




●吉田達也


超絶変拍子ドラマーにして、コバイア語オペラ歌唱の第一人者・吉田達也は、アルトー・ビーツのユミ・ハラに唆されて、2013年12月初ピアノに挑戦。ドラム同様に鍵盤を叩きまくる神風奏法に、痙攣ファルセットヴォイスで歌いまくる有様は、マグマのクリスチャン・ヴァンデによる『トリスタンとイゾルデ」のサントラ盤を彷彿させた。


坂田明+吉田達也+ユミ・ハラ@荻窪ルースター 2013.12.19(thu)

●灰野敬二


ピアノ嫌いで知られていた灰野敬二は、安井豊作監督のドキュメンタリー映画『Rocks Off 』に於いて宿敵の鍵盤と対峙した。この映画は法政大学学生会館の末期――解体時の映像と灰野のピアノ演奏によって構成されている。前者は人の息吹きさえ感じず、がらんどうの廃墟となってべったりと大学に張りついているホール棟。後者は法政学館音楽文化の象徴である灰野が、これまた西洋音楽の象徴であるピアノを即興によって解体していく。がらんどうの学館にピアノの痛切な(決して哀切ではない)音が響きわたる。灰野の演奏自体が、法政学館のアバンギャルドな音楽性を代弁しているかのようでもある。


僕は“音の触媒"なんだよ――灰野敬二、驚愕の“DJ"ミックス“experimental mixture"第2弾

ピアノとは
鍵盤だけじゃ
ありません

▼私もピアノ



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ザ・クロマニヨンズ@渋谷 TSUTAYA O-EAST 2014.10.21(tue)*カラオケランキング付き

2014年10月23日 00時32分50秒 | ロッケンロール万歳!


ザ・クロマニヨンズ TOUR ガンボ インフェルノ 2014-2015



毎年好例のザ・クロマニヨンズの長期レコ発ツアーが今年もスタート。2006年の結成から今年でまる8年目の8thアルバム『Gumbo Inferno』を引っさげて10/10~3/21全国60公演。今回は東京初日と来年2月の渋公に参戦する予定。10月7日The Birthdayが渋公デビューを飾った丁度2週間後にクロマニヨンズTがSUTAYA O-EASTに出現。スタンディングはキャパ2400の新木場STUDIO COASTが続いたので、1300の会場はステージが近くて嬉しい。初っ端から容赦なしのロケンロー天国と地獄に巻き込まれ、アンコール時には前から5列目で両拳を突き上げていた。ヒロトの締まった身体に引き寄せられた結果だが、同時にカラオケのマイクを取り合う競争にも近かった。実際には勿論マイクセットはステージ上にしか無いのだが、オーディエンス一人一人がエアマイク&エアマイクスタンドを手に大声でリアルヴォーカルを張り上げるのがクロマニヨンズ流なのである。名付けて全員ヒロト状態。時にはマーシーばりにエアレスポールJr.をストロークする場合もあるが、基本は甲本ヒロトになり切ることである。そうすれば「気ーがー狂いそう」からの「ブッ飛ばしてブッ飛ばしてブッ飛ばす」からの「今日はサイコー今日はサイコー今日はサイコーの気分だー」なのである。



90年代筆者の周りはカラオケブームだった。小室ファミリーやモー娘。SMAP、サザン等が全盛だった。同時代のヒット曲をフォローしていなかった筆者は最初はグループサウンズか、巻上公一が『民族の祭典』でカヴァーした東海林太郎やイヨマンテでお茶を濁すだけだった。ある日「人にやさしく」が歌本にあるのを見つけて目から鱗、以来ブルーハーツ専門に歌うようになった。余りパンク過ぎると引かれる場合も多いが、そんな時は「青空」や「ラブレター」が役に立った。ハイロウズになると、アニメ主題歌やCMソングが増えて、ウケ狙いだけじゃなく一般にも通じるようになったこともあり、初対面の外国人にも大ウケだった。贔屓にしていた中目黒のカラオケ店には、10数人用の大部屋があり、小振いだが立派なステージがあった。そこで歌う時はオイラはヒーロー気分だった。マイクスタンドは危険なので置いてなかったが、両足を大きく広げて顔の真正面に両手で握ったマイクに胸いっぱいの愛をシャウトした。自己流でサイコーにカッコいいロケンローラーを気取ったそのスタイルが、甲本ヒロトの歌い方に瓜二つだと知ったのは、渋公で初めてハイロウズのステージを観た時だった。カラオケにはもう10年近く行っていないが、今でもロケンローラーぶりを思う存分発揮できる場がクロマニヨンズのGIGなのである。この燃えたぎる血を抑えることは、ジジイになっても不可能だろう。



THE BLUE HEARTSのカラオケ人気曲ベスト30カラオケ機能徹底解説 カラカイ」調べ(以下同)

第1位 情熱の薔薇

THE BLUE HEARTS 6番目のシングル曲。1990年7月25日発売。テレビドラマ「はいすくーる落書2」の主題歌。「グロンサン強力内服液」、「オリンパス」のCMソング。「earth music&ecology 」のCMで宮崎あおいが歌唱。ドコモ「スマートフォン」のCMで新井浩文と渡辺謙が歌唱。

第2位 リンダリンダ

THE BLUE HEARTS 最初のシングル曲。1987年5月1日発売。オリンパス「デジタルカメラ μ-DIGITAL」のCMソング。「earth music&ecology 」のCMで宮崎あおいが歌唱。

第3位 TRAIN-TRAIN

THE BLUE HEARTS 3番目のシングル曲。1988年11月23日発売。ドラマ「はいすくーる落書」の主題歌。

第4位 青空

THE BLUE HEARTS 5番目のシングル曲。1989年6月21日発売。キリンビバレッジ「温キリン 日本茶玄米」のCMソング。

第5位 人にやさしく

THE BLUE HEARTS 自主制作のシングル曲。1987年2月25日発売。「レナウン」のCMソング。映画「ジュリエット・ゲーム」の挿入曲。

第6位 終わらない歌

THE BLUE HEARTS 最初のシングル「THE BLUE HEARTS」に収録。1987年5月21日発売。「日本中央競馬会」のCMソング。

第7位 ラブレター

THE BLUE HEARTS 4番目のシングル曲。1989年2月21日発売。映画「ラブレター 蒼恋歌」の挿入歌。KDDI「au」のCMソング。

第8位 キスして欲しい(トゥー・トゥー・トゥー)

THE BLUE HEARTS 2番目のシングル曲。1987年11月21日発売。レナウン「I.N.EXPRESS」、ソニー「プレイステーション2」、「花王アタックNEO」のCMソング。

第9位 1000のバイオリン

THE BLUE HEARTS 12番目のシングル曲。1993年5月25日発売。

第10位 夢

THE BLUE HEARTS 番目のシングル曲。発売。ドラマ「人にやさしく」の主題歌。サントリー「ライツ」のCMソング。

第11位 僕の右手
第12位 少年の詩
第13位 1001のバイオリン
第14位 ロクデナシ
第15位 チェインギャング
第16位 夕暮れ
第17位 電光石火
第18位 TOO MUCH PAIN
第19位 未来は僕等の手の中
第20位 ダンス・ナンバー
第21位 月の爆撃機
第22位 君のため
第23位 星をください
第24位 チューインガムをかみながら
第25位 シャララ
第26位 ハンマー(48億のブルース)
第27位 旅人
第28位 世界のまん中
第29位 1985
第30位 すてごま



↑THE HIGH-LOWS↓のカラオケ人気曲ベスト8

第1位 日曜日よりの使者 

↑THE HIGH-LOWS↓ 22番目のシングル曲。2004年2月11日発売。映画「ゼブラーマン」の主題歌。

第2位 青春 

↑THE HIGH-LOWS↓ 14番目のシングル曲。2000年5月24日発売。ドラマ「伝説の教師」の主題歌。

第3位 胸がドキドキ

↑THE HIGH-LOWS↓ 4番目のシングル曲。1996年2月21日発売。アニメ「名探偵コナン」の初代オープニングテーマソング。

第4位 千年メダル

↑THE HIGH-LOWS↓ 9番目のシングル曲。1998年4月29日発売。

第5位 サンダーロード

↑THE HIGH-LOWS↓ 26番目のシングル曲。2005年5月18日発売。リクルート「From A」のCMソング。

第6位 ミサイルマン 

↑THE HIGH-LOWS↓ 最初のシングル曲。1995年10月25日発売。「タモリのSUPERボキャブラ天国」のエンディングテーマソング。

第7位 ハスキー(欲望という名の戦車)

↑THE HIGH-LOWS↓ 13番目のシングル曲。1999年6月9日発売。「王様のブランチ」のエンディングテーマソング。

第8位 即死 

↑THE HIGH-LOWS↓ 12番目のシングル「罪と罰」のカップリング曲。1999年4月21日発売。



ザ・クロマニヨンズのカラオケ人気曲ベスト5

第1位 突撃ロック 

ザ・クロマニヨンズ 11番目のシングル曲。2012年5月23日発売。アニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」のオープニングテーマソング。

第2位 ナンバーワン野郎! 

ザ・クロマニヨンズ 9番目のシングル曲。2011年9月14日発売。日清「カップヌードル」のCMソング。

第3位 エイトビート 

ザ・クロマニヨンズ 3番目のシングル曲。2007年8月15日発売。

第4位 タリホー 

ザ・クロマニヨンズ 最初のシングル曲。2006年9月20日発売。

第5位 雷雨決行 

ザ・クロマニヨンズ 10番目のシングル曲。2011年12月14日発売。



オレのヒロト&マーシーカラオケベスト3「A Challenge To Fate」調べ

第1位 月光陽光(↑THE HIGH-LOWS↓)




第2位 紙飛行機(ザ・クロマニヨンズ)




第3位 パンク・ロック(THE BLUE HEARTS)



 
次点 未来は僕らの手の中(THE BLUE HEARTS)




今日はたくさん
ロケンロー歌って
ハイな気分!



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その少女はピアノを弾いた~田中茉裕 MAHIRO TANAKA/『I'm Here』

2014年10月22日 00時46分16秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


「誰にも書けない」田中茉裕論

●秘密の女子たち
筆者が育った家庭は転勤族で、高校入学まで地方都市の父の会社の社宅のアパート住まいだった。小学校の頃は同じ社宅に住む同年代の友達と一緒に、塀の上を歩いたり、壁の隙間に潜り込んだりして遊んだ。ベランダの下のジメジメした暗がりには大きな蝦蟇蛙が潜んでいた。むせるような土埃に顔を真っ黒にして遊ぶ男子にとっては、女子が学校から帰ってから何をしてしているのかは知る由もなかった。当時は女子と一緒にいるのを目撃されただけで、遠くから「アツイね~、アッチッチ」と冷やかされたり、翌日教室の連絡用黒板に相合傘が落書きされるのが常だったので、殆どの男子にとって女子は忌避すべき生き物だった。時折戸外でゴム飛びや縄跳びをする姿を見かけたが、それ以外は室内でままごとやお手玉やあやとりをしたり、着せ替え人形で遊んでいたものと思われる。もうひとつ、大抵の女子が自宅ですることといえば「ピアノの練習」だったのではないか。

外で遊んでいると、どこからともなく、ポロンポロンというピアノの調べが聞こえてきたものだ。それがオトナやピアノ上級者でないことは、同じ曲を何度も演奏するたどたどしいフレーズで明らかだった。男子が剣道や野球、そろばんや習字に通うところを、女子は、活発な娘はバレエ教室へ、大人しめの娘は五線譜と音符模様の手提げを持ってピアノ教室に通っていた。バレエ教室は勿論、ピアノ教室も女子の園と看做されていた。クラスにひとりだけピアノ教室に通っている男子がいた。面と向かってそれを囃し立てるような意地悪はしなかったが、彼が居ないところでは、おかまっぽくピアノを弾く真似をして笑い者にすることはあった。しかし心の中では、筆者を含め男子の殆ど全員が彼の音楽の才能と共に、女子だらけの教室に入れることを羨ましく思っていたに違いない。女子とピアノ、その組み合わせは今でも仄かな憧れとともに、立ち入ることが許されない秘密の香りに彩られている。


●鍵盤の女子力
最近の音楽業界のトレンドのひとつは「ギター女子」だと言われる。それに対抗する訳ではないが「ピアノ女子」も確固として存在する。ギター女子の多くが前向きに元気を振りまくのに対し、ピアノ女子はもっと複雑である。ある者はエレガントな指さばきで大きな愛を歌い、ある者は童謡をアレンジした変な歌声で笑いのオーラを発する。また人生に疲れたかのような呟きをノクターンに乗せる者も居る。ギターやアコーディオンのように持ち運びが出来ないので、何処でも演奏OKという訳ではない。代わりに電子キーボードを使えば可能だが、紛いなりにも「ピアノ」を名乗るからにはあくまで仮の姿と心得るべし。一方で、ある程度の財力がないと高価なピアノを自宅に置くことは出来ないので、ピアノ女子には必然的に良家のお嬢さんのイメージが伴う。




●私はここにいる(I’m Here)
“ピアノ弾き語りシンガーソングライターにはなりたくない”と明言している1993年生まれのシンガーソングライター田中茉裕を「ピアノ女子」と決め付けるのは、本人にとっては迷惑に違いない。それを承知で筆者がピアノ女子の枕詞に拘るのは、彼女の歌に、40年前の女子にまつわる原体験がオーバーラップするからである。間もなくリリースされる『I'm Here』と題されたアルバムには、幼女のようなハイトーンの歌声と、ポロンポロンというピアノと、一回聞き流しただけだと見逃してしまいそうな謎かけが収められている。3年前のデビュー・アルバム『小さなリンジー』は、ピアノだけの文字通り弾語りの小品集だったが、今作は鈴木慶一のプロデュースでストリングスやバンドを迎えて色彩豊かなサウンドを聴かせる。しかし筆者の耳には、新作の方が小学生時代に耳にした街に漂うピアノの不思議な音色を色濃く反映しているように聴こえるのだ。幼い子供の呟き、オトナへの憧れと恐れ、明日を生きる為の秘訣、無理解への憤りと開き直り、女心に潜む残酷さ、月に支配される血の匂い、性徴の悦びと不安、などと女性論を論じることも可能だろう。しかし、ジャケットの穏やかな無表情には、男子お断りのピアノ教室で育まれた透徹した女子力が感じられる。そんな彼女の歌を世間一般の女性に当て嵌めて語るのは間違いであろう。




●深窓のピアノ少女
田中茉裕は、3年前に体調を崩し暫く活動を中断、現在も本調子ではない為、ライヴ活動は当分行わないという。そんな彼女に捧げる妄想ストーリー。

その屋敷は閑静な住宅街の僕の家の隣にひっそりと建っていた。噂ではさる外資系銀行の頭取の家だと言われていたが、朝晩家政婦が買い物のために出入りする以外はほとんど動きがなく、近所付き合いもなかったので、誰が住んでいるのかは謎だった。その屋敷の2階のバルコニーの部屋の窓から、天気のいい日の午後に、ピアノのメロディが聴こえることがあった。雨の日や曇りの日には決して聴こえることはなかった。ほんのたまに、か細く高い歌声が聴き取れることもあった。

どんな時でも凜としていたい
はやくおおきくなりたい

(夕日のリリー)

それを聴いて、病気がちな少女が、体調のいい時だけベッドから起き上がり、気晴らしのためにピアノを弾いているのではないか、と僕は夢想していた。体調が安定しないのか、時折不意にピアノが中断されることもあり、そのたびにハラハラしながらも、次第に想いを募らせるばかりだった。

秋晴れの続く10月下旬、一週間続けてピアノの音がしないことがあった。僕は心配の余り居ても立ってもいられなくなり、真夜中過ぎに豪邸に忍び込む決心をした。道端のごみ箱を足掛かりに塀を越えて庭に足を踏み入れ、雨どいに掴まって壁をよじ登った。蔦の茂ったバルコニーのテラスに手をかけて、まさに少女の部屋の窓ガラスを覗き込もうとしたその瞬間、僕の耳に歌声が忍び込んできた。

みんないなくなっちゃえばいいな
みんないなくなっちゃえばいいな

(菫)



この続きは
CD聴いて
妄想してね



田中茉裕 MAHIRO TANAKA/『I’m Here』

11月12日発売  POCS-1188 ¥1.800(税抜価格)+税
発売元 グレートハンティング/UMEA 販売元 ユニバーサルミュージック
<収録曲目>
1、夕日のリリー、2、5月の太陽、3、じょうずにわらう 4、ゆるして 5、あの風は
6、菫 7、嘘ついて 8、夕焼け色の風  9、ゆるして(Demo)Bonus Track

Produced by 鈴木慶一(except track 9)
Words & Music  田中茉裕 Arranged By 田中茉裕,鈴木慶一
Vocal & Piano 田中茉裕  Programming 田中茉裕、 鈴木慶一
Drums 鈴木さえ子Cello 徳澤青弦 Guitar近藤研二 Violin 柴 由佳子




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カンパニー・フィリップ・ジャンティ『忘れな草』@渋谷PARCO劇場 2014.10.18(sat)

2014年10月21日 01時25分48秒 | アート!アート!アート!


カンパニー・フィリップ・ジャンティ
忘れな草
Compagnie Philippe Genty
Ne m’oublie pas

公演日程2014年10月16日 (木) ~2014年10月26日 (日)
作/演出フィリップ・ジャンティ
振付メアリー・アンダーウッド
音楽ルネ・オーブリー
出演カンパニー・フィリップ・ジャンティ

パリ発。愛と幻想の夢旅行

昨年、傑作「動かぬ旅人」リニューアル版を携えて6年振りの来日を果たした夢の配達人フィリップ・ジャンティが、この秋、名作「忘れな草」リニューアル版とともに帰ってきます!今回も不思議で幻想的な世界で、私たちを新しいイマジネーションの旅へと誘い出します。ちょっと早い雪とともに雪ゾリに乗って現れる配達人たちが紡ぎ出す現実と幻想が交差する舞台空間から、いざ出発です。たぶん、一生 忘れない夢旅行、どうぞお楽しみください!!



80年代にレジデンツやラモーンズを観た西武劇場(現パルコ劇場)は、90年代前半にローリー寺西主演の『ロッキーホラーショー』を観たのを最後に、近年は音楽系イベントはめっきり減り、演劇やミュージカルのプログラム中心になった。クラブクアトロやリキッドルーム、AXやブリッツなどのライヴハウスが増え、混雑した公園通りの中腹のビルの9階まにわざわざ訪れる音楽ファンが減った為かもしれない。この通り沿いにあったCSVやハンター、ディスクポート西武(後のWAVE)、クララレコードなどのマニアックなレコード店が姿を消したことも原因のひとつかも。山手教会地下のアングラの牙城渋谷ジァンジァンの跡地で孤軍奮闘する公園通りクラシックスだけでは、渋谷公会堂&NHKホールへと足早に通り過ぎる音楽人を引き止めることは無理な注文である。



10年程前に神野美鈴の演劇を観たパルコ劇場を久々に訪れた。演目はフランスの劇団カンパニー・フィリップ・ジャンティの出し物。若い知人の誘いである。演劇は音楽と似て非なる独特の趣があり、客層(人種)もかなり異なるので、慣れないとなかなか敷居の高い現場である。以前やはり知り合いの誘いで下北沢の小劇場の舞台を観に行ったことがあるが、繰り広げられる劇団員と演劇ファンの間の奇妙な連帯感に、背中がモゾモゾするような気恥ずかしさを感じた覚えがある。逆にもっとコアな人種が集まる舞踏だと、余りに濃厚な趣味性に共感を持ち居心地が良かったりする。そんなことを思いながらパルコ・パート1の9階までエレベーターで上る。



結果的に、カンパニー・フィリップ・ジャンティは演劇ではなかった。ダンスでもないしパントマイムでもなく、人形劇でもない。テーマパークのステージ・アトラクションを、数十倍に芸術的・文学的にした、高度なエンターテインメントだった。ノルウェーの役者・ダンサー・マイマーが演じる、風変わりで狂人めいたキャラクターは、自分にそっくりなマネキンに命を吹き込み、怪奇と幻想のステーリーを描き出す。子供でもオトナでも楽しめる無言劇は、まさに魔法にかかる体験。目の前で生で繰り広げられる迫真性は、喩えようもなくファンタジック。最初の不安は見事に霧散し、夢の世界に想像の翼を広げた90分だった。



忘れない
忘れちゃいけない
忘れられない





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