6月半ば発売の最新シングル『おつかれサマー』でタオルを回し始めて、共に駆け抜けた"2015年なつ"が遂に終わりに近づき、最後の打ち上げ花火まで秒読み段階。トキメキ愛好家の筆者が勤め先に申請した夏休みスケジュールは、すべてでんぱ組のイベントとシンクロしていることに気づく者はおるまい。しかしながら『めざましライブ』と云う想定外の平日昼間イベントが入った為に、急遽追加で休暇申請することとなった。労組が提唱する有給休暇取得キャンペーンに貢献したので、労働者の鑑として表彰されることはなかろうか?
急に寒くなり小雨が予想される曇天だったが、逆にでんぱ組にとっては最高のライヴ日和。30分の短い時間にでんぱ組のエッセンスが凝縮された濃厚なライヴ空間。「夏うた」「タオル曲」「バカソング」の三拍子揃った『おつサマ(おつかれサマー)』のお陰で、このヲタ女セクステットが大きくステップアップしたことは緋を見るよりも明らかだ。
翌日にはアイドル122組が出演した横浜アリーナでの『@JAM EXPO 2015』に参加、最大のストロベリーステージのトリで出演。満場のヲタが@@@@@@@と回すタオルの熱狂は、夏の終わりを告げるでんぱの神神の詔(みことのり)の神風だった。筆者はSHOW ROOMのライヴ配信で見ただけだが、気持ちの良い風が横アリを吹き抜けたことは間違いない。
夏の終わりと共に、6/25からスタートにした『えいたそ改革論』も佳境に差し掛かった。最終章直前の今回は「おつサマ」における成瀬瑛美さん語録『極楽鳥』をテーマにえいたそ改革の秘密に迫るとしよう。
【用語説明】
極楽鳥(ゴクラクチョウ)
英名 Bird‐of‐Paradise
フウチョウ科(英名 Paradisaeidae)は、鳥類スズメ目の科である。フウチョウ(風鳥)と総称される。ゴクラクチョウ(極楽鳥)の別名でも知られるが、正式な和名としては採用されていない。
●オレンジペコー『極楽鳥~Bird of Paradise』
神戸市出身のナガシマトモコ、宝塚市出身の藤本一馬によるユニット、orange pekoeの2003年の6thシングル。「人間が生み出す生のグルーヴ」を志向してきた2003年のオレペコだが、このシングルは、ひとつの到達点といってよいだろう。ナガシマトモコの歌も、質の高いサウンドを体中に吸収しながら、さらに美しいバイブレーションを生み出していて、秀逸。
エゴ・ラッピンと並ぶ21世紀型クラブ系ジャジーポップの代表格。どちらも関西出身だが、渋谷系の影響があるように感じる。大阪の渋谷といえばアメリカ村か?いいえ。「東京の渋谷といえばハチ公前、ほんじゃ大阪の渋谷といえば?(なぎさ前ー!) これからはずーっとなぎさ前で待ち合わせやで 大阪府出身・高校2年生・17歳のなぎさこと渋谷凪咲です」フォローミー♡」 (NMB48の渋谷凪咲の自己紹介)。
●鏡音リン『極楽鳥 -bird of paradise-』
鏡音リン・レン(かがみね リン・レン、KAGAMINE RIN/LEN)は、クリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)ソフトウェアの製品名、およびキャラクターとしての名称である。リンは性別:女性/年齢:14歳/身長:152cm/体重:43kg、レンは性別:男性/年齢:14歳/身長:156cm/体重:47kg。
極楽鳥歌いは人とは限らない。今や初音ミク(16歳)がMステに出演する時代である。より若い双子の兄妹、鏡音リン・レンも様々な楽曲・動画が制作されており、ゆうゆというボカロPによる『極楽鳥 -bird of paradise-』がどの程度知られているのか分からないが、エモいギターロックは悪くない。
●チャーリー・パーカー『Bird Of Paradise』
チャーリー・パーカー(Charles Parker Jr, 、1920年8月29日 - 1955年3月12日)は、ジャズミュージシャン。アルトサックス奏者でコンポーザー。1940年代初頭から、モダン・ジャズの原型となるいわゆるビバップスタイルの創成に、ディジー・ガレスピーと共に携わった。これにより「モダン・ジャズ(ビ・バップ)の父」とも言われる。
ジャズの巨匠チャーリー・パーカーのニックネームは「バード」だから、鳥に因んだ曲名やアルバム・タイトルが多い。当然極楽鳥と呼ばれることになる。若きマイルス・デイビスとの絡みが聴ける『Bird of Paradise』は、パーカー作曲となっているが、ジャズのスタンダード・ナンバーのパクリ。デザイン界よりジャズ界の方が盗作に甘いのかも。
●スノウィー・ホワイト『Bird Of Paradise』
スノウィー・ホワイト(Snowy White)はイギリス出身のギタリスト。本名テレンス・チャールス・ホワイト。1977~80年にピンク・フロイドのサポートギタリストとして『アニマルズ』、『ザ・ウォール』ツアーに同行。並行して1979年にシン・リジィのギタリストとして2枚のアルバムやフィル・リノットのアルバムに参加。83年ソロ活動を開始して、インディペンデントでリリースしたオリジナル曲「Bird of Paradise」が英国で最高位6位をマークする。
名字がホワイトだから「雪のように白い」と名乗ったのか、実際色白だったのか写真やビデオでは分からない。スティーヴ・リリーホワイトというプロデューサーもいたな。それはさておき、実力派セッション・ギタリストがメロウな歌を唄ってヒットする構図は柳ジョージに似ている。しかしスノウィーはどうやら一発屋だったようで、その後セッション稼業に戻った。
●リトル・ジミー・ディケンズ『May The Bird Of Paradise Fly Up Your Nose』
リトル・ジミー・ディケンズ(Little Jimmy Dickens、本名ジェイムズ・セシル・ディケンズ(James Cecil Dickens) 1920年12月19日 - 2015年1月2日)は、アメリカ合衆国のカントリー・ミュージック歌手。
カントリーなんて興味ないって方が大半だろうが、ちょっと待って。写真のギターが何だか大きく見えるでしょ。映像見てもギターがでかいし、老け顔も大きすぎ?歌い終わって司会者と並ぶと謎が解ける。身長4'11" (150 cm)はアメリカ人ではもちろん日本人でもおチビさん。歌っているのは「極楽鳥がおいらの鼻先に飛んできた」。ラインストーンを散りばめた衣装でユーモラスなコミックソングを歌い、アメリカのお茶の間で人気を誇った。
極楽鳥
極楽浄土
極楽蜻蛉
●THE RYDERS『極楽トンボ』
THE RYDERS(ザ・ライダーズ)は、SANDINISTA!所属の日本のパンク・ロックバンドである。1987年結成。ボーカルのJ.OHNOとベースのKOJIを中心として都内を中心に活動中。『極楽トンボ』は2001年の7thアルバム『RYDERS ARMY』に収録。
同じ極楽でも、鳥ではなくトンボになると、人間サマのことになる。安楽で何も心配ない極楽ですいすい飛ぶトンボのように、のんきに暮らす者をからかう言葉。しかし、せせこましい現代社会に於いては、齷齪(あくせく)しないで楽天的に生きることが、逆に処世術として有効ではなかろうか?
あわてないあわてない。ひとやすみひとやすみ。
【愛踊祭】でんぱ組.inc『とんちんかんちん一休さん』