UFO Club15周年記念イベント今回は"幻の英国フォーク・シンガー"サイモン・フィンの初来日公演。サポート・アクトは工藤冬里+赤石拓海と割礼。
実は私はサイモン・フィン氏のことはゆらゆら帝国の坂本慎太郎氏のフェイヴァリット・アーティストである、という程度の認識しかなく、本来の目当てはサポートの割礼だった。
今回も開演の1時間半前に行ったら2番目だった。割礼のリハの音が漏れて来る。新作の「星を見る」が充実した出来だったのでライヴが楽しみだ。
最前列で観戦。ライヴ前のSEはダグマー・クラウゼが歌うヘンリー・カウだ。満員の会場が一種異様なムードに包まれる。
最初は工藤冬里氏。ギターの久保田氏とハーディーガーディーの赤石拓海氏とのトリオのライヴである。曲は用意せず、冬里氏の書いた詩を見て久保田氏が即興で伴奏を付け、冬里氏が詩を朗読する、という冬里氏らしいスポンテニアスな要素を取り入れた演奏だった。所々で入る冬里氏の不安定なギタープレイが面白い。30分のステージ。
続いて割礼。観るのは1年半ぶりだ。実は昨年「星を見る」レコ発ライヴに行く機会があったのだが、何故か行かずに終わってしまった。それが心残りでライヴを観るチャンスを狙っていたのだ。いつものように照明代わりにビデオをステージに向けて映写する。vo.gの宍戸氏のねっとりした唄と超スローテンポな曲調が唯一無二の個性。新曲を中心に5曲で45分間のサイケデリックな世界を堪能した。ゆらゆら帝国亡き後は割礼でどうだろう。2/11吉祥寺Manda-la2でワンマン。なんと5時間のライヴとのこと。これは行かなきゃ。
いよいよサイモン・フィン氏の登場。デビュー・アルバム「パス・ザ・ディスタンス」が1970年、彼が19歳の時リリース。ジャケット・デザインの権利問題が発生し回収となり、音楽活動から離れてしまった。以来デビュー作の再発をきっかけに活動再開する2005年まで35年間忽然と姿を消していた、正に"幻の"アーティストである。その彼が日本での紙ジャケ再発を期に初来日。音楽マニアの間では密かな話題となり、チケットは全公演ソールド・アウト。今年還暦を迎える伝説が目の前でギターを抱えて座っている。それだけで感動に包まれるが、演奏がこれまた良い。素朴なアコギの弾き語りなのだが、堂々とした艶のある歌声と英国らしい憂いを帯びたメロディーが素晴らしい。特に「Jerusalem」や「Big White Car」での魂を振り絞るようなシャウトにはシド・バレットにも通じる狂気の片鱗が伺え印象的だった。60分のステージは心に滲みる歌心が溢れるものだった。
物販で買ったCDにサインを貰い、一緒に写真も撮った。とても気さくないいおじさんだった。
伝説と
出会った夜は
ほっかほか
アルバムには実験音楽家のデヴィッド・トゥープも参加しており、英国アシッド・フォークの傑作だ。
実は私はサイモン・フィン氏のことはゆらゆら帝国の坂本慎太郎氏のフェイヴァリット・アーティストである、という程度の認識しかなく、本来の目当てはサポートの割礼だった。
今回も開演の1時間半前に行ったら2番目だった。割礼のリハの音が漏れて来る。新作の「星を見る」が充実した出来だったのでライヴが楽しみだ。
最前列で観戦。ライヴ前のSEはダグマー・クラウゼが歌うヘンリー・カウだ。満員の会場が一種異様なムードに包まれる。
最初は工藤冬里氏。ギターの久保田氏とハーディーガーディーの赤石拓海氏とのトリオのライヴである。曲は用意せず、冬里氏の書いた詩を見て久保田氏が即興で伴奏を付け、冬里氏が詩を朗読する、という冬里氏らしいスポンテニアスな要素を取り入れた演奏だった。所々で入る冬里氏の不安定なギタープレイが面白い。30分のステージ。
続いて割礼。観るのは1年半ぶりだ。実は昨年「星を見る」レコ発ライヴに行く機会があったのだが、何故か行かずに終わってしまった。それが心残りでライヴを観るチャンスを狙っていたのだ。いつものように照明代わりにビデオをステージに向けて映写する。vo.gの宍戸氏のねっとりした唄と超スローテンポな曲調が唯一無二の個性。新曲を中心に5曲で45分間のサイケデリックな世界を堪能した。ゆらゆら帝国亡き後は割礼でどうだろう。2/11吉祥寺Manda-la2でワンマン。なんと5時間のライヴとのこと。これは行かなきゃ。
いよいよサイモン・フィン氏の登場。デビュー・アルバム「パス・ザ・ディスタンス」が1970年、彼が19歳の時リリース。ジャケット・デザインの権利問題が発生し回収となり、音楽活動から離れてしまった。以来デビュー作の再発をきっかけに活動再開する2005年まで35年間忽然と姿を消していた、正に"幻の"アーティストである。その彼が日本での紙ジャケ再発を期に初来日。音楽マニアの間では密かな話題となり、チケットは全公演ソールド・アウト。今年還暦を迎える伝説が目の前でギターを抱えて座っている。それだけで感動に包まれるが、演奏がこれまた良い。素朴なアコギの弾き語りなのだが、堂々とした艶のある歌声と英国らしい憂いを帯びたメロディーが素晴らしい。特に「Jerusalem」や「Big White Car」での魂を振り絞るようなシャウトにはシド・バレットにも通じる狂気の片鱗が伺え印象的だった。60分のステージは心に滲みる歌心が溢れるものだった。
物販で買ったCDにサインを貰い、一緒に写真も撮った。とても気さくないいおじさんだった。
伝説と
出会った夜は
ほっかほか
アルバムには実験音楽家のデヴィッド・トゥープも参加しており、英国アシッド・フォークの傑作だ。