A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【セトリ&音源公開】6/22実施『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.25 Saison des pluies sombre(梅雨の暗黒日)』

2019年06月27日 01時13分48秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.25
Saison des pluies sombre

2019.6.22 sat Shibuya DJ BAR EdgeEnd
18:00 Open/Start Charge ¥1,000 incl.1drink



TIME TABLE
18:00-18:30 DJ Battle FREE ZONE(自由参加)
18:30-19:00 DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
19:00-19:30 DJ Paimon a.k.a. Moppy
19:30-20:00 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
20:00-20:30 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
20:30-21:00 DJ pianola (ideala/Soho Radio)
21:00-21:30 DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
21:30-22:00 DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
22:00-22:30 DJ Bothis a.k.a. 山田遼

●DJ Battle FREE ZONE
1. 左 とん平 / とん平のヘイ・ユウ・ブルース(DJ Vaby)
2. 春日井直樹 / film:music 1(DJ Necronomicon)
3. dip / クロウル(DJ Vaby)



●DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元


1. 黛 敏郎 / 葵の上
2. Oren Cantrell / Chardzhou For Kerki
3. Ghédalia Tazartès / Un Amour Si Grand Qu'il Nie Son Objet
4. Asmus Tietchens / Nahezu Unbewegt
5. 高砂族の歌 / 狩の歌(首狩りの歌)
6. 高砂族の歌 /ハウンハウン二重奏
7. Gyuto Monastery, Bomdie / Sangwa duepa Buddhist Chant



●DJ Paimon a.k.a. Moppy


1. Baneva / İhtiyacım Var
2. Ahiyan / Arap
3. Azap HG / Bad Trip
4. Ethnique Punch / Satirik
5. GNG / Semt Çocukları
6. Canbay & Wolker / Nefsi Müdafaa
7. Gazapizm & Cashflow / Sıfır Bir
8. Saian / Göğüs Kafesimde 1 Dakika
9. Cashflow / Mikrofon Biznezz
10. XIR / Angela Merkel



●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保


1: Coil / The Snow Driftmix
2: PIL / Four Enclosed Walls
3: El Mahdy Jr. / Primitive Methods
4: Saint Abudullah / ?
5: イランの日本向け短波ラジオ
6: Tape Beatles / Coneern About
7: King Coya / Otera Tierra
8: Suzmenba / ?
9: Raddio Ensembles Ajisawa / Radio Fred Bangkok



●DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫


1 Arseny Avraamov / Baku Symphony of Sirens
2 Cortex (Souvenir/Souvenirs) / Cortex F(track2)
3 Arseny Avraamov / Baku Symphony of Sirens
4 Pseude Code / Potlach Music (track8)
5 Vox Populi / Introduction a la theorie de la subjective relative(track1)
6 Mecanique Vegetale / Musique pour self-service(track2) –
7 Trax 1081 / Vietato Ai Minori(track1)
8 D.Z. Lectric / Tentatives(track1)
9 Mecanique Vegetale / 66’ de Musique Menagare(track4)
10 Trax 1081 / Vietato Ai Minori(track1)
11 Åke Hodell / Law and Order Inc.
12 秋山武 / ナンジャ
13 Karma Marata / Felder von Blut und Eisen
14 春日井直樹 / めくらのチャーリー –
15 ごくつぶし(春日井直樹) / 恨み節口ずさむ 
16 春日井直樹 / FREAK OUT   
17 Karma Marata / Rome is Rising
18 Lionel Marchetti / Inferno



●DJ pianola (ideala/Soho Radio)


1. Jean-Marie Massau / La Citerne De Coulanges
2. Lilli Lehmann / Operatic Recital Nn.2
3. Milan Knizak / Broken Music
4. John Cage / Variations IV
5. Minus Delta T / The Bangkok Project
6. The Glass Orchestra / Tales From Siliconesia
7. Pierre Bastien / Mecanium
8. Jean-Francois Gael / Musiques De Table
9. Andre Jaume,Michel Redolfi / Hardscore
10. Jon Appleton / Appleton Syntonic Menagerie
11. Roger Doyle / Oizzo No
12. Carl Stone / Shibucho
13. Christoph Heemann / Magnetic Tape Splicing
14. Pitchshifters / 不明
15. Alvin Curran / The Works



●DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武


1. Luciano Berio / CHemins IV
2. 小倉百人一首
3. György Ligeti / Volumina (original version 1961/2)
4. 土取利行 / DRUMYTHM 4 african drums ensemble
5. 創価学会 学会歌集 / 革命児の歌
6. The Fugs / We're the Fugs
7. 工藤礼子 / Kaihatsu-san
8. かざまきたかし 向井千恵 / ばしっ
9. 天鼓 / ちがうカタチの木の実をたべた
10. The Holy Modl Rounders / Sweet Apple Sider
11. 田中角栄 / 総裁就任の挨拶
12. The NEw Acoustic Swing Duo (Han Bennink & Willem Breuker) / Call from the Kerean Doctor
13. 春日井直樹 / Scum Treatment
14. NECRONOMIDOL / salem




●DJ Vaby a.k.a. 大場弘規


1. 山崎怠雅 / モノリスと海
2. Fugu And Jam / 新宿日高屋
3. 梵天太郎 / ズンドコ節
4.春日井直樹 / 彼女はミステリアス
5. J.A.シーザー / 首吊りの木
6.Libido / 低く飛んでゆく
7. Auschwitz / Destiny Moon
8.町田町蔵 / タイル
9.Drillman / Floating Sun
10.割礼 / 溺れっぱなし



●DJ Bothis a.k.a. 山田遼


1. 司馬遼太郎 - 私ども人類
2. Cio D'or - Tomorrow Was Yesterday
3. 司馬遼太郎 - 日本人と合理主義
4. My Bloody Valentine - Who Sees You
5. 三島由紀夫 - 古典主義からロマン派へ
6. Schaltkreis Wassermann - Psychotron
7. Stereolab · Nurse With Wound - Simple Headphone Mind
8. 司馬遼太郎 - キリスト教文化と日本
9. Burial Hex - The Book Of Delusions
10. 北村早樹子 - ルミエル聖歌第一番「てんよりくだりしはじめのてんし」


●FULL MIX音源DL試聴可

GIGAFILE Link
ダウンロード期限:2019年7月18日(木)

梅雨入に
異端音楽
盤魔殿

【次回告知】
ネクロ盤魔殿 Vol.3
2019.7.21 sun Shibuya DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start Charge ¥1,000 incl.1drink
魔ヲタDJs


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.26
2019.7.27 sat Shibuya DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start Charge ¥1,000 incl.1drink
盤魔殿DJ All Stars + Secret Guests


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【公演情報】美少女ノイジシャン沖縄電子少女彩が独サックス奏者フローリアン・ヴァルターと共演!7月24日千駄木Bar Isshee『TUBES & WIRES』共演:UH(内田静男+橋本孝之)/森田潤

2019年06月26日 10時08分29秒 | 素晴らしき変態音楽




【Florian Walter Japan Tour 2019】
TUBES & WIRES

2019年7月24日(水)
東京・千駄木Bar Isshee  http://www.bloc.jp/barisshee/

Florian Walter (sax)+ 沖縄電子少女彩 (electronics)
UH(内田静男(b) + 橋本孝之 (sax))
森田潤(synth)
open 19:30 / start 20:00
料金 投げ銭制(別途チャージ500円+ドリンクオーダー)

ドイツの奇才サックス/クラリネット奏者フローリアン・ヴァルターが3度目の来日。アイドルでありながらノイズ/電子音楽シーンで注目を浴びる沖縄電子少女彩との異色のコラボレーションが決定。対バンはこれまでの来日でヴァルターとの共演経験もある内田静男(b)と橋本孝之 (sax)のデュオ・ユニットUH、さらにモジュラー・シンセの鬼才・森田潤。まさに管楽器(TUBES)と電気配線&弦楽器(WIRES)が音で絡み合い、国境・ジャンル・スタイルを超えて先端音楽が交感する見逃せない夜になるだろう。(剛田武)
イベント情報 https://bloc.jp/event/7d20

【要予約】
・予約受付メールアドレス:barisshee@keh.biglobe.ne.jp
タイトルを「7/24予約」とし、
上記アドレスに氏名(フルネーム)と人数(最大2名)をお知らせください。整理番号を返信いたします。
予約は7月23日24時で締め切ります。
それ以前に定員に達した場合はその時点で予約終了となります。

メールにてご予約、整理番号順の入場となります。
携帯からメールされる方は、PCからのメールを受け取れるようにしておいてください。

なお事前連絡無しの無断のキャンセルの場合、
今後の予約ができなくなる可能性もありますので、
充分ご承知おきください。


出演者プロフィール
●フローリアン・ヴァルター Florian Walter (sax, clarinet, other)


フローリアン・ヴァルターは、2006年よりサックス、クラリネット奏者として、また現代音楽の作曲家として活動している。
エッセン(ドイツ)で音楽、ジャズ・サクソフォン、作曲、歴史科学を学んだ。実験的なポップ・ミュージック、モダン・ジャズ、即興演奏、現代音楽、演劇音楽といった分野の様々なアンサンブルで演奏し、既成の音楽概念のステレオタイプに後退せずに、音を展開し構築するするための、時代状況を踏まえて演奏するための、新たな方法を模索している。
例えば2010年より始めたコンヴィニエンス・ストアでの即興音楽のコンサート・シリーズのような、同時代の音楽と芸術を提示するための新たな方法をも打ち出している。(Gallery Nomart websiteより)

171126 Florian Walter solo at EKODA Cafe FLYING TEAPOT

www.florianwalter.yolasite.com


●沖縄電子少女彩 Okinawa Electric Girl Saya


生年月日:2000年8月7日
身長:160cm
特技:歌・ダンス
2018年より毎月実験CD−Rリリース中。
2018年1月ファーストアルバム
『サンジェルマン伯爵からの招待状』全国リリース
2018年1月 東京、大阪、熊本、福岡のアルバムリリースツアー
2018年3月 日本最大のノイズフェス GIGANOISE出演
2018年4月 ギュウ農フェス出演
2018年5月インドネシアのレーベルよりリリース
2018年5月 タンバリンアーティスツと業務提携
2018年7月 四次元フォーク歌手 神田川さや名義でリリース
2019年9月 沖縄より東京へ上京
2018年10月 スウエーデンのレーベルよりリリース
2019年2月 中華歌謡&ノイズ&エレクトロの双子の妹
中華電子少女彩ミニアルバムリリース
2019年3月 沖縄電子少女彩DOMMUNE5時間スペシャル放送
2019年5月 コラボレーションアルバム『Chastity』全国リリース
2019年6月 廣山哲史(RYUKYUDISKO)プロデュース新曲リリース
2019年8月 セカンドアルバム『黒の天使』リリース予定
2019年9月 全国&アジアツアースタート

『私は沖縄電子少女彩』I am Okinawa Electric Girl Saya

Twitter https://twitter.com/tincy_saya


●UH(ユー)


Hasegawa-ShizuoやNord、Galactic Abyss、albedo gravitasなど数々のユニットや、ソロでも演奏活動を行う内田静男(bass/etc)と、.es(ドットエス)を中心にサックスソロやギターソロ、そして様々なコラボレーションで活躍する橋本孝之(Sax/Harmonica/Guitar/etc)との2人組によって結成されたハードコアなインプロビゼーションDuo。2018年にはフランスのAn’archivesより1stアルバム「UH」をリリース。音と音の間を生かしながら、空気を切り裂くような演奏で、UHならではの空間を現出させる。

UH 2019.05.08 hikarinouma

内田静男 猫猫記録盤 http://www.neconeco-rec.com/index.html 
橋本孝之 .es http://www.nomart.co.jp/dotes/index.html


●森田潤 Jun Morita


モジュラー・シンセの自動演奏に即興を組み合わせたパフォーマンスでライブ活動中。
ソロ・アルバム "LʼARTE DEI RUMORI DI MORTE"、コンピレーションCD”Mutually Exclusive Music: Modular Synthesis Roundup” をɸononから2018年に発売。DJとしてワールド・ミュージック、ジャズ、エレクトリック・サウンドなどに幅広くコミットし、クラブやホテルでプレイするほか海外にも遠征。ノアミュージックスクールのDJ講師も務める。blackmadras名義で楽曲製作も行い、OMAGATOKIやVillage Musicからリミックス作品も発表。バンド形態のOmega f2;kは13年にポニーキャニオンよりデビュー曲をドロップ。DVD作品"THE DECLINE OF THE ORGY”を発表。また、レア・ヴァイナル復刻のマスタリング・エンジニアとしても評価され、ホセー・アントニオ・メンデス等の再発盤がベスト・セラーになっている。芥正彦企画/演出によるノイズ・オペラ「カスパー」の音楽をEP-4佐藤薫と共に担当。

JUN MORITA Live @"GIGANOISE 5" Akihabara Goodman,Tokyo.23Mar2018

Profile : http://www.slogan.co.jp/portfolio/junmorita/

管楽器
電気配線
絡み合い

【Florian Walter Japan Tour 2019】2019年7月15日〜27日 
詳細⇒JazzTokyo ドイツの鬼才サックス奏者、フローリアン・ヴァルターの3回目の日本ツアーが決定!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【地下アイドルへの招待】アイドルアナーキズム三態〜THE BANANA MONKEYS/さっきの女の子、/ナックルチワワ

2019年06月22日 11時58分48秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


【地下アイドルへの招待】第20回:アイドルアナーキズム三態
THE BANANA MONKEYS/さっきの女の子、/ナックルチワワ

DJ Necronomicon(剛田武)

アイドル戦国時代という言葉も遥か昔に聴いたような気がする今夜、時は流れて令和元年、アイドル論を語ることすら過去の遺物扱いされかねない光陰矢の如きタイムラインの間歇に蟠る怒張した激情の迸りは、雪の下から芽を出すふきのとうのJOJI FORKYにも負けず、アイドル妄想論『地下アイドルへの招待』として通算20回目を迎えた。パチパチパチ。以前筆者の地下アイドル歴7周年と書いたが、筆者にバンド女子じゃないガールズ・アーティストの扉を開いたのは2012年に出会ったきゃりーぱみゅぱみゅだった。当時から「あたしアイドルじゃねえし」と語っていたきゃりーが原宿系ファッションの凋落と年齢とともに保守反動化するのと反比例してカオス度を増す地下アイドル界は、もはやアナーキー(無政府主義)としか言いようの無い群雄割拠の様を呈している。規模の大小は比較にならないが、時代精神としては(地下)アイドルの勝利に違いない。そんな愛怒流亜無亜危異ズムを象徴するグループ3組を紹介しよう。

●THE BANANA MONKEYS


2017年3月デビューした「世界中を感動の渦に」をコンセプトとするアイドルグループ。通称ばなもん。現在のメンバーは天下のちゃんゆき、モズク・サン、ほんま・かいな、ダイナマイト・マリン、水口じゃぐちの5名。注目を浴びることを目的にいわゆる炎上行為を度々おこなうことで知られる。筆者が初めて観たのは2018年夏頃。音楽的にはメジャー感のあるアイドルロックで然程アナーキーではないが、暴れ猿を彷彿させる躍動感溢れるパフォーマンスは楽しかった。運営の炎上商法故にメンバーとヲタクが振り回されている印象があるが、摩擦しながらも転がり続ける苔の生さない石であってほしい。

【MV】何者 - THE BANANA MONKEYS



●さっきの女の子、


2016年11月デビュー、オシャレで新しい"音楽"と普通とは"ちょっと違った空間"とそこから生まれる"これからの未来"にあなたが出会う話を送る4人組。メンバーは古川すい、乃々宮いぶ、有明ゆの、葉月まお。ピアノや生ドラムを取り入れたアブストラクトでジャズっぽいサウンドは、でんぱ組.inc「おやすみポラリスさよならパラレルワールド」に通じる前衛アイドルソング。昨年秋に観たときは先鋭的な音楽性とゆるふわなメンバーとのギャップが顕著だったが、デビュー2年半を経てリリースされた初の全国流通盤『さっきの女の子、はまた走り出す』の表現力豊かな歌声に胸熱、性徴する三次元アイドルにリアルに会える喜びに咽せび泣くしかない。

【MV】さっきの女の子、/ はまた走り出す



●ナックルチワワ


2019年3月21日デビュー、爆裂女子の零を中心としたファンシーアニマルパンクバンド、和文表記は拳鍔犬、メンバーはしばくぞ零ちゃん(vo)、サエキティ(g)、ベニ子(b)、ドンちゃん(ds)。まだ数回のライヴしかやっておらず、筆者は未体験ではあるが、動画を観ると爆裂女子現場に勝るとも劣らない激烈なカオスを産み出している。デモCD『おすわり』のレベルオーヴァーの爆音は、80年代自主制作カセットのDIY精神を引き継いでいる。地上も地下も、パンクもアイドルも、宇宙も地球もみんな獣道にぶち込んでしまえばいい。7月19日目黒鹿鳴館にて開催される「しばくぞ祭2019」で爆裂女子と対バンする。

ナックルチワワLIVE「ナックルチワワのテーマ」デビューライブin中野ムーンステップ


アナーキー
インザアイドル
しばかれたい



零生誕「しばくぞ祭2019」
2019.7.19(金)
場所:目黒鹿鳴館
open/start 17:30/18:00
前売り¥2500(+D)

爆裂女子
ナックルチワワ
めろん畑a gogo
漁港

★前売チケットはコチラ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【地下アイドルへの招待】オレ的二大地下アイドル新作レビュー〜爆裂女子『RIOT』/NECRONOMIDOL『scions of the blasted heath』

2019年06月19日 08時29分39秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


【地下アイドルへの招待】第19回:オレ的二大地下アイドル新作レビュー
爆裂女子『RIOT』/NECRONOMIDOL『scions of the blasted heath』

DJ Necronomicon(剛田武)


筆者が現代地下アイドルカルチャーに初めて触れたのは2012年7月11日渋谷O-Crestでのアーバンギャルドvsでんぱ組.incだった。それから7周年を目前にした2019年6月は三大推しグループのでんぱ組.inc、NECRONOMIDOL、爆裂女子が揃って新作を発表するという奇跡の月となった。もちろん嬉しいことは天にも昇る気持ちに違いないが、辛いのは時間と資金力。各グループのリリイベ続きで6月最後の2週間はほぼ連日イベントとライヴで埋まっている。最大の山場は6/27〜30のネクロ魔5周年4DAYS公演。それまで体力と財力を維持することが目下の筆者の短期目標である。

●爆裂女子『RIOT』 CD: BURST RECORDS / BRC1005 / 2019.6.19 Release / \2,500(incl.tax)


2018年1月デビューのパンクロックアイドル爆裂女子の初ミニアルバム。1年半の間にライヴで披露されフロアを暴動寸前の昂奮状態に陥れてきたお馴染みのナンバー7曲(うち初音源化5曲)を詰め込んだ25分は、正にライヴ現場を再現する怒濤のセットリスト。グループ名の元ネタ映画『爆裂都市』のサントラからバトルロッカーズ「セルナンバー8」のハードパンクカヴァーでスタート。映画の乱闘シーンをそのまま引き継ぐスピードパンク「バトル」、零が作詞したゴスロック「衝動」、ゆらぴこ作詞の青春パンク「All lie」、メンバー紹介を兼ねたダウナーな「DISTORTION」。ハードコアなテーマ曲「BURST GIRL」で爆裂したあとにストレートなポップチューン「GREAT FXXKING MY WORLD」で夢と希望を歌い上げる。この2曲はメンバー全員の作詞。それぞれにメンバーの個人史が刻まれている。これほどパワフルで真っすぐな歌を聴くことはJ-ポップ/ロック/パンク/ラップ/フォーク等ジャンルを問わず今の時代には稀である。心の中に蟠る思いを何の衒いも無く歌えることは「アイドル」の特権に違いない。音楽的にパンクの解釈は様々だろうが、本作はパンク本来のアティテュードである<DO IT YOURSELF>を体現して来た爆裂女子の自信に満ちた「暴動宣言」に他ならない。楽屋の様子が楽しめるボーナストラックとマル秘映像特典も嬉しい、コスパの高い1枚。"ライヴ現場の再現"と書いたが、実際のライヴは数百倍激しく楽しいことを強調しておきたい。観覧無料のリリースイベントにぜひ足を運んでいただきたい。

爆裂女子 2019年6月19日発売ミニアルバム『RIOT』トレーラー【公式】


<爆裂女子『RIOT』リリースイベント>
■6/18(火) 19:00 ヴィレッジヴァンガード下北沢店
■6/19(水) 19:00 ヴィレッジヴァンガード渋谷本店
■6/20(木)19:00ディスクユニオン新宿パンクマーケット館
■6/21(金) 19:00 ヴィレッジヴァンガード高円寺店
■6/22(土) 18:00 タワーレコード池袋店
■6/23(日) 13:00 タワーレコード錦糸町パルコ店
■6/25(火) 18:00 タワーレコード渋谷店
■6/29(土) 15:00 タワーレコード新宿店
■6/30(日) 20:15 ディスクユニオン下北沢店
■7/6(土) 12:30 タワーレコード梅田NU茶屋町店
■7/27(水)16:30タワーレコード名古屋近鉄パッセ店

詳細はこちらから
爆裂女子公式サイト


●NECRONOMIDOL『scions of the blasted heath』 CD: IMPERIET IV / IMIV002 / 2019.6.12 Release/ \1,404 (incl.tax)


2014年デビューの暗黒系アイドルユニット、ネクロノマイドル通称ネクロ魔の5曲入EP。新メンバーみしぇると剣菱くのぎが加入し新体制になってから初の公式リリース作品。シェイクスピアの『マクベス』の第1幕で、3人の魔女がマクベスとバンクォーに運命の予言を語った場所が「荒れ果てたヒースの野(blasted heath)」。その「子孫(scion)」を意味するEPタイトルは<魔女狩り>というテーマに繋がる。鬼畜系漫画家早見純による死刑執行人の待つ(たぶん)13段の階段を上る少女のジャケットと裏ジャケの赤い縄で縛られたメンバー写真も然り。これほどコンセプトが統一された作品はネクロ魔でも珍しい。一方音楽的にもバラエティに富んでいる。分厚いギターと演劇的なヴォーカルの掛け合いがドラマチックな「salem」、キノコホテルのマリアンヌ東雲のペンになるシンセGS歌謡「phantasmagoria cosmos」、突進する3連パンク「the festival」、全編英語詞の哀愁チェンバロメタル「children of the night」、フェアライトシンセが印象的なニューウェイヴディスコ「lament configuration」。5曲それぞれ異なる音楽要素を含有したダイバーシティに富んだ作品である。全編を貫くクリスタルクリアなヴォーカルは暗黒世界というより光輝く天国からの呼び声に聴こえる。新メンバーの成長ぶりも著しいネクロ魔のライヴがますます楽しみになってくる。

NECRONOMIDOL / Scions of the Blasted Heath


リリースイベント日程(全て観覧無料!)
2019年
6/20(木)HMV record shop 新宿ALTA
7/2(火)HMVエソラ池袋店
7/6(土・夜)タワーレコード新宿店

NECRONOMIDOL結成5周年記念4days
「darkness, walk with me」

2019/6/27〜6/30
渋谷 chelsea hotel
OPEN18:30/START19:00
adv¥2500+1D/door¥3000+1D

6/27 w/ 絶叫する60度
6/28 w/ avandoned・カイ
6/29 w/ クロスノエシス
6/30 NECRONOMIDOL

ご予約はこちらから
http://necronomidol.com/ticket

水無月は
ネクロ魔爆女
でんぱ月

6/26リリースのでんぱ組.incニューシングル『いのちのよろこび』も楽しみでならない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【令和元年6月16日のライヴ日誌】ネクロ魔/さき女/おやホロ/カイ/亜無亜危異/GAUZE/爆裂女子/BBイコール

2019年06月18日 08時24分55秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


令和元年6月16日(日)前日の激しい雨が上がり気温が30度を超える快晴の夏日に筆者は三つのライヴ現場に足を運んだ。いずれも激しく熱いライヴスピリットに溢れるネ申現場だった。写真でふりかえってみよう。


合同リリースイベント
新宿マルイメン屋上
12:00 観覧無料!

4アイドルの合同リリースイベント。焼けるような太陽の下のステージはまるでTIF前哨戦。

●さっきの女の子、

不思議な名前のアイドルグループ。久々に観てパフォーマンスも楽曲も著しく向上しているにが印象的だった。

●おやすみホログラム

安定のフリースタイルデュオ。日差しの眩しさにサングラスをかけてのステージだがオーラは変わらない

●NECRONOMIDOL

新体制で屋外ライヴを観るのは初めて。黒い衣装が舞い踊る夏空に少し不穏な雲が沸いて来たマジック。

●カイ

There There Theres解散後ソロデビュー。80sアイドルポップ路線が意外だが、弾けたパフォーマンスは相変わらず。





亜無亜危異&ANTIKNOCK presents SHOWDOWN 2019
新宿ANTIKNOCK

出演:亜無亜危異/GAUZE
開場 17:00  開演 18:00
前売 1,700円(D代別途600円) 当日 未定

日本のパンクロックの伝説的バンドのツーマンライヴ。年季の入ったアナーキー親衛隊やハードコアなパンクスで超満員。

●GAUZE

ハードコアパンクの最古参。畳み掛ける変則ビートと捲し立てるヴォーカルに激しいモッシュが巻き起こった。

●亜無亜危異

シンプルなエイトビートに乗せた明快なメッセージが時代も世代も超えて突き刺さる。唯一無二の日本ンパンクの象徴。





『BBイコールの定期演奏会』
渋谷RUBYROOM


OP1830 ST1900
前売り¥1500 当日¥2500
出演:BBイコール/GEEKSTREEKS/HISTGRAM/爆裂女子
DJ:たかりな(TPP/Ms.feather)/yuzuki(Ms.feather)

ロックバンドBBイコールの定期公演。会場は小さなロックカフェ風だが凄まじい盛り上げを見せた。

●爆裂女子&BBイコール

会場の大小に関係なくぶち上がるパンクロックアイドル。カオスのステージは、BBイコールとのコラボでも炸裂した。



アイドルも
パンクもロックも
ぶち上がれ

▼本日フラゲ日
爆裂女子 2019年6月19日発売ミニアルバム『RIOT』トレーラー【公式】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【告知】6/22(sat)開催、聴かせどころ満載の異端DJイベント『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.25』

2019年06月14日 01時06分38秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.25
Saison des pluies sombre


2019.6.22 sat Shibuya DJ BAR EdgeEnd
18:00 Open/Start Charge ¥1,000 incl.1drink

梅雨空を暗黒に染める異端音楽と特殊映像のカルナヴァル。

盤魔殿 ALL STARS:
DJ Qliphoth / DJ Athmodeus / DJ Necronomicon / DJ BEKATAROU / DJ Bothis / DJ Vaby / DJ Paimon
+
Guest : DJ pianola (ideala/Soho Radio)



TIME TABLE
18:00-18:30 DJ Battle FREE ZONE(自由参加)
18:30-19:00 DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
19:00-19:30 DJ Paimon a.k.a. Moppy
19:30-20:00 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
20:00-20:30 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
20:30-21:00 DJ pianola (ideala/Soho Radio)
21:00-21:30 DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
21:30-22:00 DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
22:00-22:30 DJ Bothis a.k.a. 山田遼


*来場者全員にプレゼント
日本一濃い地下ZINE
「盤魔殿 AMALGAM vol.19』
●主な内容
地下アイドルへの招待〜爆裂女子/NECRONOMIDOL
ターン・オン,チューン・イン,スピン・アウト!〜秘密結社アセファルと太陽の塔
フリンジカルチャー〜山口小夜子
スプラッター千夜一夜〜Braindead
盤魔殿vol.24・完全セットリスト
and more.....



【異端DJの聴かせどころ】
■スペシャルゲスト: DJ pianola (ideala/Soho Radio)
幡ヶ谷フォレストリミッツトでマンスリー開催されるディープ・リスニングDJイベントidealaでの活躍や、グラスゴーのエクスペリメンタル・レーベル12th IsleオーガナイズForecastでのMIX音源リリースで話題沸騰中pianola(ideala/Soho Radio)ゲストDJ参戦決定!!!!!電子音楽、民族音楽、実験音楽、フィールド音のボーダー上に霧散する亡霊たちのダンス!!!!!
Soundcloud


●DJ Qliphoth a.k.a.宇田川岳夫
80年代カセットカルチャー偏愛白書・ベルギー・グラフィカ・エアラインズ、鼠派演踏館・秋山武、ピナコテカ…発掘カセットをCDRに焼いてプレイし、Touch Designerで映像とシンクロさせるスリー・ディケイドを超えた新旧テクノロジーの融合をお見せします。




●DJ Athmodeus a.k.a.持田保
汚れた指でマワすレコードとダダ漏れるショボイ音響空間の溶解!!!!!サンプリング感染する非衛生的思想としてのダブ・コラージュ?????




●DJ Necronomicon a.k.a.剛田武
【Acoustic Non-Swing】エレクトロニクスを極力使わないアコースティック音源をセレクト。ジャンゴ・ラインハルトの真逆を行くスイングしないアコースティカル・オルガニカで頭と心で踊りなさい。



BACH - ''Chromatic Fantasia'', BWV 903 - Wanda Landowska, 1935



●DJ BEKATAROU a.k.a.伊藤元
この度はうたものを響かせていただきたく よろしくお願いします…




●DJ Bothis a.k.a.山田遼
今回のテーマは「司馬遼太郎meets インダストリアル・テクノ」です。作家・司馬遼太郎の講演とインダストリアル・テクノの親和性を今こそ検証します。



Burial Hex - Book of Delusions



●DJ Vaby a.k.a.大場弘規
前回のオール「Klanggalerie」リリース作品とは対極と言っても過言では無いであろう(笑)「和物・男の唄もの」シリーズをぶちかましたいと思っています。但し、そこは盤魔殿に相応しいマテリアルをチョイス!さぁ、みんなで喉が枯れるまで「レッツ シンガロング!」...なんてね!(笑)

山崎怠雅 「北」



●DJ Paimon a.k.a.Moppy
今ではアメリカだけではなく世界中でポピュラー音楽の中心となっているヒップホップ。それはイスラム圏でも例外ではありません。芳醇な自国の音楽を消化し、英語とはまた違った語感のフローが魅力のトルコのヒップホップを特集します。

Ethnique Punch - Satirik feat. Orçun Atilla | Official Music Video


二十五回
回し続けた
盤魔殿

▼ネクロ魔や爆裂女子の新曲が大音量でかかるかも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【100フォークスのススメ】第4回:JOJO-FOLKの頂点を極める北国の加虐性愛桃色世界〜N.S.P(ニュー・サディスティック・ピンク)

2019年06月12日 01時58分58秒 | こんな音楽も聴くんです


1973〜74年小学校高学年の頃、筆者は石川県金沢市に住んでいた。通学路の途中に金沢工業大学の学生寮があり、年に2回ほど寮祭があり一般に開放された。ちょっとした模擬店が出る程度のささやかなイベントで、毎回同じ西遊記か三国志の古臭いアニメ映画が上映されていた。ヒッピーとかフーテンという言葉はもはや廃れていたが、寮の部屋に住むジーパンと褞袍を着た無精髭の大学生は、両親や普段目にする大人たちとは別の人種のような気がした。自由というより暇を持て余した趣味人という印象があった。もしかしたらこのレコードジャケットの3人に似ていたかもしれない。

彼らの名はニュー・サディスティック・ピンク=N.S.P。岩手県一関工業高等専門学校で1972年に結成され、73年ヤマハのポプコンで入賞しデビュー。74年高専卒業を機に上京したというから、筆者が見た金沢の学生とまさに同世代である。1987年の解散までの15年間に28枚のシングル、17枚のアルバムをリリースした多作ぶりは、当時の人気の高さを物語っている。それだけに中古レコード店の100円均一コーナーで遭遇することが多い。フォーク嫌いの筆者でも名前は知っていたが、同じ100均コーナーの王者であるアリス、谷村新司、さだまさし、松山千春、甲斐バンドらに比べると一般的な知名度は正直言って今ひとつ。そんな影の薄いレコードを再評価することこそ筆者が提唱する「100フォークス」の醍醐味であり、このN.S.Pこそ「100フォークス」の最高峰を成すBIG 2のひとつに他ならない。

彼らの魅力はまずそのバンド名である。元々サディスティック・ピンクというバンドを母体にメンバーチェンジでニュー・サディスティック・ピンクを名乗りロック中心に活動していたが、フォークでデビューすることになり、似合わないので頭文字を取ってN.S.Pと改名した、という嗚呼無情なストーリー。しかしそれを逆手に取って「ネコ・サル・ペンギン」という自虐ネタで笑いをとるしたたかぶりは、さすが昭和の趣味人だけある。そしてメンバーのルックスも捨て難い。育ちの良さそうな天野滋(リーダー, g,vo)と長い顔の好青年中村貴之(g,vo)も味があるが、何と言っても平賀和人(b,vo)の口髭が堪らない。45年前の金沢にもこういうチョビ髭の大学生は絶対いた筈。普段はTシャツにジーンズなのに、テレビ出演用のホワイトフレアスーツのお洒落な姿も好印象。

NSP 八十八夜 (Live)


音楽的に筆者が最も好きなのはデビュー・シングル「さよなら」である。霧に煙るギターサウンドに三声のハーモニーが幽玄に漂うアシッドフォークの傑作である。彼らがウッドストック/ヒッピー幻想に憧れを抱いていたかどうかは分からないが、雪国の冬の終わりの別れの切なさを歌う彼らの心に別の世界への憧憬があったことは間違いない。アルバム未収録のこの曲を皮切りに、N.S.PはJOJO-FOLK(叙情派フォーク)の代表格として人気を博する。特に初期のアルバムに描かれた日常風景に溶け込む孤独感の発露は、大人の入口に立った元廚二病の若者の心情として時代を超えてシンパシーを誘うに違いない。ジャケットが横井精二郎や矢吹伸彦のイラスト中心になった78年以降は切なさよりも優しさが強調されるようになり曲調も明るめが多くなる。アレンジもニューミュージック風に洗練されるが、清廉なハーモニーは相変わらず。「さよなら」の霧がかかった冬景色が、コンクリートの都市に降る冷たい雨に流されていく。

NSP さようなら


ベスト盤のタイトル『青春のかけら達』そのままにN.S.Pは青春をテーマに歌い続けたが、彼らの歌詞に「青春の痛み」はあまり登場しない。痛みをいつまでの引き摺るのではなく「もういいよさよなら」と置き去りにして次の出会いへと夢を馳せるポジティヴな姿勢が多くの人の心に届いたのではなかろうか。それは青春時代だけでなく、人生全体を通じてひとつの理想の生き方といってもいいかもしれない。100フォークスの真髄としてじっくり向き合いたい音である。

NSP初期プレイリスト


N:残された
S:素朴な青春
P:プレゼント

NSP NHK FM LIVE


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【セットリスト+音源公開】ネクロ盤魔殿 Disque Daemonium d'Necronomidol vol.2 #魔ヲタDJ #ネクロ魔

2019年06月11日 00時47分53秒 | 素晴らしき変態音楽


ネクロ盤魔殿 Disque Daemonium d'Necronomidol vol.2
2019/6/8 Sat Shibuya DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start
Charge ¥1,000 incl. 1 drink



【TIME TABLE】 各20分
18:00 DJテキサス
18:20 DJ Minoloux!
18:40 DJ 闇鍋
19:00 DJ LUNA
19:20 DJ META-cheeee
19:40 DJ PX
20:00 DJ Necronomicon
20:20 DJ なまず
20:40 DJ luvis666
21:00 DJ せまし
21:20 DJ matsuton
21:40 DJ 憑琉陀ケ
22:00 DJ TKD

クトゥルフの邪神像とDJの人数に合わせた13本の電気ロウソクが灯る厳かな雰囲気の中に響き渡るジャンルを横断した音楽の数々を思い思いに楽しむオーディエンス。ネクロ魔の曲がかかった途端にみんなの心がひとつになる。たかがDJイベントだと侮るなかれ。異端アイドルという存在の持つ根源的なパワーに触れることが出来る類い稀な神現場だった。

●DJ テキサス

DJは初めてと言いながらもピッチを変えて曲を繋げ、20分間に16曲の怒濤のDJプレイを披露した。

1. Igo kantor,bert shefter and paul sawtell / intro/Run pussy cat
2. the Blue Cats / Billy RUFFIANS
3. whip crackin' daddies / playng with Knives
4. the Stargazers / Tossin' and Turnin'
5. the Magnetix / Cool Daddy-O
6. the Long Tall Texans / Taxi !
7. the Rockats / Make that Move
8. Imelda May / Tainted Love
9. the Monsters / More you talk less i hear you
10. the Quakes / Brakedown
11. the Quakes / I gotta go
12. April March / Chick Habit
13. the Monsters / The creature from the black lagoon
14. Wanda Jackson (feat' the Cramps) / Funnel of love
15. Kathy X / I love rock'n'roll
16. the hillbilly moon explosion / i'm gonna dry my eyes
〜特典ボイス/柿ちゃんと渋谷ランデブー妄想編

●DJ Minoloux!

4月25日に急逝した遠藤ミチロウへのトリビュート。スターリンの貴重なフライヤーの配布芸もさすが。

1. STALIN / ASK THE ANGELS
2. STALIN / 石のような雪が降る
3. MICHIRO-ENDO / Pop Revolution
4. 遠藤ミチロウ / JUST LIKE A BOY
5. Michiro,Get the Help! / HELP!



●DJ 闇鍋

戦う女の子をテーマに女子ロック&アイドルを聴かせる。現代の地下アイドルが如何にロックであるかを改めて実感した。

1. BiS / MY Ixxx
2. UPLIFT SPICE / オメガリズム
3. HANGRY&ANGRY / sadistic dance
4. COLOR’z / VICTORIA
5. No Surprises / proof
6. G-Schmitt / farewell
7. NECRONOMIDOL / 暗黒少女戦隊
8. PiGU / DAY

●DJ LUNA

ハードコアテクノでノリノリのフロア以上にDJ LUNA自身のトランス状態のプレイが印象的。

1. Laurel Halo / Tru
2. Jam & Spoon / I Pull My Gun Twice
3. SCB / Intelligence Fetish (Rebekah Remix)
4. Thomas Schumacher / The Fuzz
5. Igorrr / Opus Brain
6. Amelie Lens / Purge
7. μ-ziq / Monji2
8. NECRONOMIDOL / Innsmouth
9. Bliss Signal / Swarm



●DJ META-cheeee

クトゥルフ神話縛りのセトリは日米欧の暗黒系メタラーの繋がりを明らかにする激情プレイ。

1. 人間椅子 / 宇宙からの色
2. Blue Oyster Cult / In The Presence of Another World
3. 沙耶の唄 OST / SONG OF SAYA II
4. SHUB NIGGURATH / Yog Sothoth
5. いとうかなこ - 機神咆吼デモンベイン OST / Shadow In The Dark (Short Ver.)
6. NECRONOMIDOL / R'LYEH
7. Metallica / The Call Of Ktulu

●DJ PX

暗黒縛りで飛出したのは辺境ロックとポストパンク。漂うエスノ色がDJ PXの持ち味。

1. she luv it / scars of the hail
2. Bauhaus / In The Flat Field
3. Silent Stream Of Godless Elegy / Tváří V Tvář
4. Sabbath Assembly / Let Us Who Mystically Represent...
5. Kælan Mikla / Hvernig Kemst Ég Upp?
6. NECRONOMIDOL / Azathoth(霊魂消滅ver.)

●DJ Necronomicon

日本のフォークに特化したアングラなセトリ。ネクロ魔曲ではみしぇるドールが登場した。

1. グレープ / 精霊流し
2. カルメン・マキ / 時には母のない子のように
3. ガロ / 学生街の喫茶店
4. 山崎ハコ / 望郷
5. ジャックス / からっぽの世界
6. ピーター / 愛の美学
7. NECRONOMIDOL / celephaïs
8. 森田童子 / さよならぼくのともだち



●DJ なまず

エレポップ/シンセポップ縛り。90年代渋谷系の香りたっぷりのお洒落なセトリ。

1. ラ・ムー(菊池桃子)/青山killer物語
2. 土岐麻子/FOOLS FALL IN LOVE
3. チロリン/途中にしてね
4. とみにか共和国/眠り姫
5. 南野陽子/はいからさんが通る
6. Guiter/free
7. CoCo/EQUALロマンス
8. 鈴木亜美/それもきっと幸せ
9. 猫沢エミ/目に見えないもの

●DJ luvis666

ヴィジュアル系縛り。ライヴで観るとバンギャの激しさに気を取られるが、音を聴くとカッコ良さに痺れる。

1. RENTRER EN SO/ 分裂LE +DD人格
2. Crucifixion / Gebet
3. Laputa / ケミカルリアクション
4. Merry Go Round / ノイローゼ
5. SEX VIRGIN KILLER (Cho.瑳里)/ Under The Hopeless World /
6. La'veil MizeriA / ヘマトディプシア
7. Phantasmagoria / 神歌(会場限定盤)
8. NECRONOMIDOL / SARNATH(再録)
9. DEZART /「切断」
10. DIAURA / TRIGGER

●DJ せまし

1980年代の布袋寅泰。こだわりのレア曲連発。ネクロ魔のリフとAUTO-MODのミックスが素晴らしかった。

<アーティスト名|曲名|アルバム/Single名>
1. BOØWY|Do The Afrockabilly|live at Shinjuku LOFT 1984.3.31*
2. 布袋寅泰|Waiting For You (Tension mix)|GUITARHYTHM
3. BOØWY|OH! MY JULLY Part II|live at Shinjuku LOFT 1984.3.31*
4. 山下久美子|Why|POP
5. AUTO-MOD|Dangerous Communication (Tsubaki mix) |DEATHTOPIA
6. THE PETS|Across The Rainbow|live at Shinjuku LOFT 1985.2.2*
7. AUTO-MOD|時の葬列 (Witching Hour mix)|時の葬列
8. BOØWY & SUZI QUATRO|THE WILD ONE|「MARIONETTE」EP
9. 星野アイ|コンガラ コネクション|「ストップ!! ひばりくん!」EP



●DJ matsuton

機材の不調に悩まされたが、メジャーから地下までアイドルソングの輝きに溢れたプレイだった。

1. アイドルカレッジ / 制服恋物語
2. Doll☆Elements / ミラクル☆エレメンツ
3. AKB48teamB / Two years later
4. BELLRING少女ハート / アイスクリーム
5. BiS / DiE
6. 月曜日の朝、スカートを切られた / 欅坂46
7. 鶯籠 / 森
8. uijin / 001
(削除)SDN48 / GAGAGA
9. スマイレージ(アンジュルム)/ 夢見る15歳
(削除)私立恵比寿中学 / チャイム!
(削除)妄想キャリブレーション / 忘れられないクロニクル
10. NECRONOMIDOL / Tamam Shud

●DJ 憑琉陀ケ

初期ノイズ・インダストリアル縛り。80年代インダストリアルの手作り感と地下アイドルソングとの絶妙なマッチング。

1. Test Dept / Efficiency
2. Psych Krist Kastrator / PsychKrist In The Slaughterhouse
3. Haus Arafna / Holocaust
4. Mademoiselle Bistouri / Nice Stinky Asshole
5. NECRONOMIDOL / 重慶REDLINE
6. Einstürzende Neubauten / Steh auf Berlin
7. Selected Killing / Dungeon Of Torment
8. Psychic TV and The Angels Of Light / Godstar
9. COUM Transmissions / Sugarmorphoses (Side-B)
10. めろん畑a go go / YAM YAM POO POO
11. めろん畑a go go / 灼けたらマッハ
12. Whitehouse / A Cunt Like You
13. soejima takuma / UPHAKI'A feat. SARI



●DJ TKD

LAメタルのキラビやかさがアイドルヲタクの欲求を解放し、アンコールではライヴハウス顔負けの盛り上がりを見せた。

1. Slash / Ghost
2. Aerosmith / Just Push Play [Radio Remix]
3. Jane's Addiction / Been Caught Stealing [Remix]
4. Mötley Crüe / Kickstart My Heart
5. NECRONOMIDOL / MIDNIGHT DOMINATOR
encore NECRONOMIDOL / SKULLS IN THE STARS



MIX音源ダウンロードリンク【ダウンロード期限 2019年7月9日(火)】

PART 1: DJテキサス / DJ Minoloux! / DJ 闇鍋 / DJ LUNA / DJ META-cheeee / DJ PX / DJ Necronomicon / DJ なまず

GIGA FILE Part1

PART 2:DJ luvis666 / DJ せまし / DJ matsuton / DJ 憑琉陀ケ / DJ TKD

GIGA FILE Part2

ネクロ盤
魔殿昇天
霊魂消滅

【ネクロ魔ニューEPリリースイベント】


NECRONOMIDOL NEW EP「scions of the blasted heath」
リリース記念ライブ「welcome the blasted heath」


6/12(水) 池袋 CYBER
入場無料(+1drink)
op19:00/st19:30


【次回盤魔殿のお知らせ】


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.25
Saison des pluies sombre


2019.6.22 sat Shibuya DJ BAR EdgeEnd
18:00 Open/Start Charge ¥1,000 incl.1drink

梅雨空を暗黒に染める異端音楽と特殊映像のカルナヴァル。

盤魔殿 ALL STARS:
DJ Qliphoth / DJ Athmodeus / DJ Necronomicon / DJ BEKATAROU / DJ Bothis / DJ Vaby / DJ Paimon
+
Guest : DJ pianola (ideala/Soho Radio)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【Disc Review】ケヴィン・モービー Kevin Morby『オー・マイ・ゴッド Oh My God』〜天国巡りの夢から醒めたら自分が神になっていた〜

2019年06月07日 01時38分17秒 | ロッケンロール万歳!


何処か冴えない顔の小太り青年が上半身裸でベッドに横たわる内ジャケに大きくOMGのロゴ。OMG=OH MY GOD/オーマイガッ!=なんてこったい!やっちまった!マジか!ヤバい!といった激しい感情の揺れを表現する英語の表現である。それにしても青年の安穏とした表情は何だろう。感動・驚き・喜び・怒り・失望など感情の波とは真逆の悟り顔は、神に祈るよりも神に倣うことを決心したかのように見える。OH MY GODとは自らを神と称するキチガイと紙一重の精神状態に置かれた男の述懐にも聴こえなくない。

彼の名はケヴィン・モービー。アメリカ・テキサス生まれの31歳のシンガーソングライターである。これまで『ハーレム・リヴァー』(2013)、『スティル・ライフ』(14)、『シンギング・ソウ』(16)、『シティ・ミュージック』(17)の4枚のソロ・アルバムをリリース、派手なヒットは無いものの、ピッチフォークをはじめとするネット音楽メディアから高い評価を受け、才能豊かな若手作曲家として着々と足元を固めて来た。ケヴィンの5作目のアルバムが『オー・マイ・ゴッド』である。初の2枚組LPとなった本作は、タイトル通り宗教的な崇光さに満ちた静謐な作品になっている。これまでのアルバムではオルガンやサックスを取り入れつつも基本はギター/ベース/ドラムのバンド編成だったが、本作ではオルガンやピアノだけの伴奏に、ゴスペル風の女性コーラスをフィーチャーした荘厳なナンバーが多い。幼い日に教会の聖歌隊で歌った賛美歌や、薄日の射すステンドグラスの影を数えた記憶が、ベッドの中の微睡みの夢に現れたのであろうか。目を覚ました瞬間に自らが神であることを悟り「オーマイガッ」と声をあげたのかもしれない。
【速報】ケヴィン・モービーの待望のニューアルバムから先行シングルのPVが公開!!!
【Disc Review】ケヴィン・モービー『シティ・ミュージック』〜鏡の向こうの自分が歌う都会の唄〜



ラグタイムピアノのノスタルジックな響きに「Oh My God(オー・マイ・ゴッド)」と喘ぎながら、2曲目にしてアルバムからの第1弾MV「No Halo(後光は無い)」。アンビエントなピアノとせわしないハンドクラップ、ムーディなサックスに乗せて歌うモービーの気怠い声は「子供の頃 どこも どうやっても 誰も 何もかも 火から出来ているものは無かった 何度呪文を唱えても 後光など無かった」と繰り返す。鬱なのではなくケヴィンにとっては平常運転である。

Kevin Morby - No Halo


「Nothing Sacred / All Things Wild(神聖なものは無い すべてがワイルド)」。エコーのかかった歌がボンゴとオルガンに導かれ「若いときはすべてを知っていた すべてが神聖で ワイルドなものは無かった」と歌う。すると神に捧ぐ女性聖歌隊が相乗りする。ケヴィンの夢は若い頃の自分と成長した自分の間の葛藤に起因することが明らかになる。セクシーなサックスの甘いムードが忘却の中へ滲んで行く。

Kevin Morby - Nothing Sacred / All Things Wild (Official Video)


つづいて「OMG Rock n Roll(OMG ロッケンロー)」。ケヴィンらしいもっさりしたロッケンナンバー。「神よ僕を家へ連れてってくれ もし若すぎるときに死んだら もし狼がきたら」。子供でいるのが嫌になり、弾丸ビートと足踏みオルガンで武装するが、突然昇天してコスミックワールドへワープする。ここから夢はあらぬ方向へ発展する。

Kevin Morby - OMG Rock n Roll


のんびりしたバラード「Seven Devils(七人の悪魔)」の捩じれまくったキレキレギターで天国の扉を突き破り、「Hail Mary(あられのマリー)」となって下衆な地上に落下する。「Piss River(小便河)」で「オーマイガッ」と歌うケヴィンを攻めるハープの音にトリップしつつ「Savannah(サバンナ)」の噎せ返る熱波に負けずオルガンとコーラスが信心を歌い上げる。

遠くで聴こえる暴風雨「Storm (Beneath the Weather)」を挟んで現実の享楽の世界へ「Congratulations(祝福)」の歌。アルバムのハイライトと言えるテンションの高い曲だが偏執狂のギターのあとケヴィンは倦怠へと陥る。「I Want To Be Clean (清潔になりたい)」「Sing a Glad Song (喜びの歌を歌おう)」「Ballad of Faye (フェイのバラード)」とケヴィンらしい軽妙なロックナンバーがつづくが、ラストナンバー「O Behold (おお、見よ)」はピアノとオルガンの伴奏で切々と歌い上げるバラード。「空に開いた穴を見よ 青い鳥のベイビーは死んだらどこへ行くのか 空には鎖は無いから 天の向こうまで飛んで行く」と歌ったところで夢から目覚めたケヴィンの顔が内ジャケの写真である。

Kevin Morby - Congratulations (Live on KEXP)


物心ついた時から神に祈り、神に願い、神に背き、神を罵って生きて来た。ケヴィンが歌うのは自らの成長と周りの世界の変化と、それでも変わらないものがある奇跡。OMGと口にする度に神の不在を強く感じる大人の心の何処かに子供時代にBehold(見る)していたGODの残り香が燻っているに違いない。

天国の
門を叩いて
叩き割る

Kevin Morby - Records In My Life (2019 interview)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【クラシックの嗜好錯誤】第三回:箱入レコード純愛論〜リスト/オネゲル/一柳慧

2019年06月05日 01時40分48秒 | こんな音楽も聴くんです


箱に入ったレコードに心惹かれる。幼少の頃、父親のレコード棚に鎮座するワーグナーやプッチーニのオペラのボックスセットの威容に畏れに似た気持ちを抱いたからであろうか。もしくは宮沢賢治全集や森鴎外全集といったシリーズ本の並ぶ本棚の埃臭い空気に咳が止まらなかった苦しみの記憶だろうか。作家のすべてを所有することはできないが、何作かを箱に収納するだけで彼または彼女の人生の頂点の一部を閉じ込めて我がものにした錯覚に陥るのは筆者だけだろうか。かつて高額商品としてレコード店の鍵を掛けた陳列ケースに飾られたボックスセットは、今ではオリジナル盤の粗雑且つ安易なセカンドプレスとして、中古レコード店の安売りコーナーに投げ売りされている。そんな数奇な没落物語を経て筆者の前に現れた箱入レコをどうして放置しておくことが出来るだろう。それに加えて俺はレコードを愛している。出来るだけ多くのお気に入りのレコードを自分の部屋に連れ込むこそ我が歓び。ボックスセットなら一度に複数のレコード盤を手に入れられるし、例え全部が気に入らなくても、必ずガチ恋の1枚/1曲があるに違いない。そんな野望を胸に、今日も我はレコを掘るのであった。

●リスト/オルガン曲全集
クルト・ラップ(リンツ大聖堂ルディギエ・オルガン使用)

LP3枚組 定価 ¥6,000/購入価格 ¥680

フランツ・リスト(ドイツ語: Franz Liszt、ハンガリー語: Liszt Ferenc、1811年10月22日 - 1886年7月31日)は、王政ハンガリー出身で、現在のドイツやオーストリアなどヨーロッパ各地で活動したピアニスト、作曲家。

リストと言えばピアノの魔術師のイメージが強いので、このボックスを見つけたときは驚いた。エンボス入の黒いアートワークはまるで「ラヴクラフト全集」。主に1860年以降の後期〜僧籍に入った晩年に作曲されたオルガン曲は、深遠な宗教観に貫かれながらも、音色や自然の反響が醸し出すコズミックな音響が、宇宙からの呼び声のように聴き手を包み込む。荘厳な響きにリストの魂の叫びが刻まれている。

F.リスト:「バッハの名による前奏曲とフーガ」より前奏曲



●オネゲル/交響曲全集
セルジュ・ボード指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

LP3枚組 定価 ¥6,600/購入価格 ¥450

アルテュール・オネゲル(フランス語: Arthur Honegger、1892年3月10日 - 1955年11月27日)は、スイスとフランスの二重国籍を持ち、主にフランスで活躍した作曲家である。

ダリウス・ミヨーやフランシス・プーランクとともにフランス6人組と呼ばれたオネゲルは、オンド・マルトノの為の「呪文」という曲で知っていたが、実のところあまり聴いたことはない。日本での人気・知名度もあまり高くはないと思われるので、彼の全5作の交響曲を網羅したこのボックスセットは貴重かもしれない。特に気に入った交響曲2番・3番はストラヴィンスキーの影響が色濃いフォービズム(野獣派)作品で、何かに取り憑かれたかのように速いテンポで疾走する第一楽章は新古典主義のパンクスでありRIOT(暴動)に他ならない。

オネゲル: 交響曲第3番「典礼風」:第1楽章



●日本の現代管弦楽作品集
外山雄三指揮 NHK交響楽団 数住岸子(vln) 中村紘子(p) 堤剛(cello) 木村かおり(p)

LP4枚組 定価 ¥10,000/購入価格 ¥1,200

1982年3月に行なわれたN響の尾高賞30周年記念コンサートのライヴ。山田耕筰, 近衛秀麿, 伊福部昭, 早坂文雄, 小山清茂, 尾高尚忠, 小倉朗, 芥川也寸志, 外山雄三, 三善晃, 尾高惇忠, 吉松隆, 一柳慧の13人の作曲家の管弦楽曲を収録。

「現代」とは言っても戦前から80年代までの幅広いタイムスパンの作曲作品なので、筆者の好む前衛的作品は後半のLP1枚半ほど。山田耕筰, 近衛秀麿, 伊福部昭といった古典的な作曲家の作品に満ちあふれた国民讃歌の響きに酔うと共に、吉松隆, 一柳慧, 三善晃等の異質感・異物感に頬が弛む。現代音楽界に於ける『インピレーション&パワー』と思って聴くと、近・現代日本の激動の時代に斬新な演奏/解釈/作曲を求めて鍛錬を続けたクラシック音楽家の先取性が実感できる。

外山/N響:一柳慧:ピアノとオーケストラのための「空間の記憶」


箱の中
レコと解説
黴の臭い

▼内田裕也さんっぽいフランツ・リスト氏
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする