'70年代イギリスでクーム・トランスミッションを名乗りメンタル/セックスをテーマに過激なアート・パフォーマンスを展開したジェネシス・P・オリッジとコージー・ファニ・トゥッティを中心に1975年結成されたスロッビング・グリッスル(TG)が1977年設立したINDUSTRIAL RECORDS Ltd. のスローガンが"Industrial Music For Industrial People"(工業人間のための工業音楽)。「工業生産される大衆音楽」へのアンチテーゼ(皮肉)だった。このレーベルからリリースされたTGを中心とする音楽作品はパンクで目覚めた反主流精神に支えられセンセーションを巻き起こし同調する非音楽集団が次々登場し世界にインダストリアル・ミュージックのウェーヴを起こした。
通勤電車の事故で30分遅れで着いた職場のパソコンを立ち上げAmazonからの案内メールを何気なく開くと「きゃりーぱみゅぱみゅのニューアルバム予約開始」の文字が。「なななななんだこれぇぇぇっ!!!」という心の声がそのまま文字になってWEB上に書かれている。「ズキュウウウン」「メメタア」「パパウ パウパウ 波紋カッタ―――ッ!! フヒィーン」という漫画の擬音が背後に飛び出して実体化し現実と仮想の逢魔時に思わずジョジョ立ちしてしまった。鮮やかに恋してにんじゃりばんばんとキマッた不意打ち。真珠湾攻撃(1941年12月8日)の如き世紀の奇襲に脳髄は完全に戦闘能力を喪失。この「What the Fxxk is This ?=なんだこれ?」攻撃がいつ開始されたのか調べたところ昨夜深夜0時に第一声が発せられたことが判明。NET時代の情宣戦略に長けたKPP陣営が綿密なマーケティングリサーチの上でコンピューターウイルスサイバー攻撃を仕組んだことは確かだ。非同時多発的に世界各地のユーザーのパソコン上で発生する一瞬の衝撃の為だけに名づけられたタイトルの予想以上の破壊力にKPP攻撃隊総指本部はトラ・トラ・トラ=ワレ奇襲ニ成功セリと拍手喝采したに違いない。
Attack on Pearl Harbor
「不意打ち(Lady In A Cage)」は1964年アメリカのサスペンス映画。「サイコ」「血だらけの惨劇」など当時モノクロのサイコホラーやベテラン女優が老醜をさらす映画がブームを呼んでいた中で登場。不運にも自宅のエレベーター内に閉じ込められた東京生まれのオリヴィア・デ・ハヴィランド(1916-)扮する哀れなヒロインの苦難をよそに、屋敷内に侵入した近所のごろつきたちが好き放題の乱行を繰り広げる、という衝撃的な内容が良識派の憤激を買うこととなり、公開時に大きな論議を呼んだ。日本ではこれまでビデオ化もDVD化もされていないレアな作品。籠の鳥ならぬ蝙蝠と醜いごろつき怪物が古屋敷で乱痴気騒ぎとはまさにファッションモンスターの世界である。良識やコンサバへの挑戦がKPP革命の基幹を成すことは周知の事実。KPP陣営がこの映画を観ながら今回の作戦を練っていたとしても驚きはしない。
2回目の開催は2008年。
Weekend Lovers 2008 全国8都市9公演
Live Act:The Birthday, FRICTION, JOY HEIGHTS, EOR, TOKYO No.1 SOUL SET, NICO Touches the Walls, METALCHICKS, MO'SOME TONEBENDER, THE BACILLUS BRAINS, SHERBETS.
DJ:村上淳
3回目にしておよそ5年ぶりとなる今回。
The Birthday & MANNISH BOYS Presents
Weekend Lovers 2013 全国9都市10公演
Live Act : MANNISH BOYS, The Birthday.
Opening ACT : Heavenstamp(5/16&20)
DJ : 村上淳(5/14&16)
4月30日(火) 仙台 Rensa
5月2日(木) 東京 Zepp Tokyo
5月4日(土) 札幌 Zepp Sapporo
5月7日(火) 沖縄 音市場
5月9日(木) 福岡 Zepp Fukuoka
5月10日(金) 大阪 Zepp Namba
5月12日(日) 岡山 CRAZY MAMA KINGDOM
5月14日(火) 広島 クラブクアトロ
5月16日(木) 名古屋 Zepp Nagoya
5月20日(月) 東京 新木場 CLUB COAST(ママ)
シンプルな編成なのでセットチェンジは15分くらいで完了。前説に続き毎度お馴染み「シクスティーン・キャンドルズ」のSEでThe Birthdayが登場。観客が波のように前方へ押し寄せる。以前からThe Birthdayのステージに何となくプレミア感漂う気品を感じていた。リリースされたばかりの昨年の武道館ライヴDVD「RAISE YOUR BLACK FLAG」を観て気づいた。ステージの床に絨毯を敷きアンプに布を被せ骨董品店または妖しい地下倶楽部または場末のライヴハウスを作り上げているのである。大ステージの上に出現したプライベートな小ステージ。その親密な空間で展開する最高のロケンロー。彼らは1万人を相手に演奏しているのではなくひとりひとりのファンに向かってマンツーマンでがなり・弾き・叩いているのである。ハンドメイドR&Rホームパーティーの千秋楽に相応しいハード&ブルージーなロケンローナンバーを連続プレイ。空飛ぶ絨毯のように大きく波打つ客席が壮観だった。
<The Birthday Set List>
1.涙がこぼれそう
2.Buddy
3.2秒
4.カレンダーガール
5.あの娘のスーツケース
6.SATURDAY NIGHT KILLER KISS
7.狂っちゃいないぜ
8.ALRIGHT
9.Red Eye
10.READY STEADY GO
11.ローリン
●MANNISH BOYS
中村達也と斉藤和義のデュオMANNISH BOYS。先月The Golden Wet Fingersのライヴの後に寄ったタワレコで黄色いジャケの限定CDを見つけた時はこれ以上カオスを助長するのかと目を疑った。斉藤については昔子供番組でヒットした「歩いて帰ろう」と3.11震災直後に発表した反原発の替え歌「ずっとウソだった」が印象にあるくらいで詳しくない。遠目にルックスがベンジーにちょっと似ているが「これからもヨロチクビ」ツアーを行うC調キャラはベンジーの硬派イメージとは真逆。どこでこのR&R無間地獄に巻き込まれたのかは知る由もないがご愁傷様と言うしかない。早速試聴機で聴いたが線の細い歌がどうもしっくりこない。その後この人心攪乱工作対バンツアーを知りこりゃ勝てんわと降参した次第。
*クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスの名前:ジョン・シポリーナの証言
『マレイとフライバーグが名前を思いついたんだ。俺とデヴィッド・フライバーグ(b)は同じ日に生まれている。ゲイリー・ダンカン(g)とグレゴリー・エルモア(ds)も同じ日に生まれている。みんなおとめ座だった。マレイはふたご座。ふたご座とおとめ座の守護星は水星(マーキュリー)。マーキュリーの別名はクイックシルヴァー(水銀)。水銀は古来ギリシャ神話になぞって神の使い(the messenger of the Gods)とされている。そしておとめ座(Virgo)はそれに仕える人(servant)。そしてフライバーグが言ったんだ。 'Oh, Quicksilver Messenger Service'』