バンドは中学時代はキッス、高校ではピストルズやジェネレーションXやクラッシュのカヴァー。大学のサークルで結成したバンドは、最初のうちこそ女子ヴォーカルのパワーポップをカヴァーしていたが、オリジナル曲を始めるとポジパンやネオサイケ風のダークな曲ばかりなった。大学卒業後はサイケにハマり背中までの長髪にベルボトムパンツのヒッピー野郎に転じた。バンドブームが盛り上がり、タテノリビートパンクや和風パワーポップが隆盛を誇る中、それに背を向けお香臭いラーガロックや変拍子ナンバーに没頭したので、ロケンローバンドは高校以来やったことがない。しかし、アルバム全曲コピーして、ギターを構えて鏡の前でポーズつけたり、ジャンプをしたり、腕を回したりして、法悦・恍惚・昇天していたレコードがある。特にスコットランドのパワーポップバンド、レジロスの1st『Can't Stand The Rezillos(邦題:レジロス登場』(1978)は、一度はバンドでやってみたかった。
1 BUDDY
2 I Know
3 NIGHT LINE
4 JOIN
5 ダンス・ナンバー
6 PIERROT
7 情熱のブルーズ
8 stupid
9 BECAUSE
10 STORM
11 BABY YOU CAN
12 シルエット
13 なぜか今日は
14 星の首飾り
15 くそったれの世界
16 Waltz
17 MOTHER
アンコール
18 Come Together
19 READY STEADY GO
アンコール2
20 ローリン
9月15日日本武道館公演LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015"GOLD TRASH"開催
9月16日BESTアルバム「GOLD TRASH」リリース
PERSONZ
ROAD TO BUDOKAN FINAL
DREAMERS ONLY SPECIAL 2014-2015
バンドブーム当時はサイケ道一筋だったので、PERSONZは聴いていなかった。その後28年間縁も所縁も無かったのだが、2013年6月渋谷で開催されたYATUI FESTIVAL(でんぱ組、BiS、アーバンギャルドが目当)で遭遇し、当時と変わらぬスタイルを追求し続けるロケンロー愛に共感。バンドブーム30周年(筆者提唱)の象徴として再評価するに至った。最新アルバム『夢の凱旋-TRIUMPH OF DREAM-』のジャケットの神々しさにはひれ伏すしか無い。
モートン・フェルドマンはかつて、作曲家がそれぞれ独自の言語を確立していっている様を述べ、それを『バベルへの帰還』と呼んだ。近年の作曲家やアーティストはみな、たくさんの異なった音楽的言語を放出させる機会があって、バベルの塔は個々人の中に存在すると思う。問題は、どうやってそれを意味の通じるものにしていくか、そして、そこからどうやって面白いものを作り上げていけるかだ。
(Transcribed by Nonoko Yoshida)
■Weasel Walter(ds) / Chris Pitsiokos(sax) duo
■live performance at Palisades in Brooklyn February 8th 2015
■Track List
Palisades 1
Palisades 2
Palisades 3
Palisades 4
Palisades 5
8/90年代ジャパノイズの中でも激烈さでは一二を争うハーシュノイズの雄『K2』こと草深公秀は、現在静岡に住み病理医者として働きながら精力的に作品を作り続ける。昨年年間12枚に亘るCDRシリーズ”Audio Pathology Archives”を完結させたK2のレーベルKinky Musik Institute、久々の東京での主催イベント。集まったのは新旧ジャパノイズの象徴的アーティストばかり。新ユニット、初顔合わせばかりで、何かが起る予感にわくわくしながら、2年ぶりの落合soupへ向かった。
石橋の本領発揮のビーフハート流ドラミングと、草深ハーシュノイズに、コサカイの非チューニングギターと突発的なヴォーカルが三つ巴に摩擦する音像世界は、80年代NO WAVEの香りに満ちている。が、ノイジーだけど基本ロックなスタンスと、何かを産むことを意図しないストイックさは「NWOJNW(NEW WAVE OF JAPANESE NO WAVE)」と呼ぶべき。