A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【現場からの呼び声】ネクロ魔/ブクガ/ヤナミュー/MMM/偶ドロ/フィロのス/ゴキ帝/草間etc.

2017年05月31日 01時13分27秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ふと気がつくと5月も終わり。ゴールデンウィークが遥か昔に思えるが、その間自分が何をしていたか、心を亡くす忙しさに釜けて、心が生きる性の営みを忘れていたのではないか、と不安になるが決して溜っている来はしない。冷静に思い返せばGW後の3週間強の間、思い出したように推しメンの現場を訪れ、心を生かす魔法をかけてもらっていた。しかも新たな推しを見つけた気がする。そんな歓びの声を日記代わりに記しておくとする、か。

●5月8日(月) 下北沢SHELTER



NECRONOMIDOLファン大感謝祭
op19:00/st19:45
入場無料+2D
【皆で組めるセットリスト】
皆様の投票で上位だったものを必ず入れてライブをします!
#ネクロ魔楽曲グランプリ



●5月9日(火) 赤坂BLITZ


Maison book girl
「major 1st album『image』release tour 2017 final
『Solitude HOTEL 3F』」




●5月13日(土) サンリオピューロランド


夢みるディアステージ in サンリオピューロランド
成瀬瑛美
藤咲あやね
寺島由芙ほか




●5月14日(日) 渋谷TSUTAYA O-nest


Malcolm Mask McLaren「6/3 ONEMAN LIVEチケット手売り即売会」
“不”定期公演「メロディック・ハードコア」~Road to 6/3 ONEMAN LIVE~

時間:OPEN 11:30 / START 12:00
入場無料※別途1D

●5月15日(月) 新宿dues


NECRONOMIDOL Blood Red Skies 
ワンマンチケット即売会

op19:30/st20:00
ライブ入場無料(ワンマンチケット購入必須)+1D

・ライブ30分セット
・メンバーがソロで自分の好きなネクロ魔の歌を一曲歌います!
・終演後物販有
*既にチケットをお持ちの方が入場する場合、当日貴方の携帯でメンバー1人と30秒動画を撮れます!




●5月16日(火) 新宿LOFT BAR SPACE



『偶想Drop「Painfully violent」Malcolm Mask McLaren 「Bordeaux」
リリースイベント&合同インストアイベント』リリースパーティー

時間:OPEN 18:30 / START 19:10
料金:2,000円(CD付き)+1 DRINK
※対象CD(下記のいずれか)
①偶想Drop「Painfully violent」(1枚) 
②Malcolm Mask McLaren 「Bordeaux」(2枚)

出演:偶想Drop、Malcolm Mask McLaren
ゲスト:FRUITPOCHETTE、PPP! PiXiON、NECRONOMIDOL、絵恋ちゃん

●NECRONOMIDOL


●偶想Drop


●5月17日(水) 新代田FEVER


クリトリック・リス
《HAGECOREリリース東名阪ワンマン》

ゲスト:日向ハル(フィロソフィーのダンス)



●5月24日(水) 渋谷SHIDAX Studio


渋谷crossFM@NETshibuya
偶想Dropのゆらぴこさんに招かれて、
NECRONOMIDOLから
柿崎李咲、今泉怜、月城ひまりがゲストとして参加します。
公開生放送なので観覧も可能です。是非宜しくお願いします!



●5月25日(木) 目黒鹿鳴館


『奇々怪々vol.1』
前売/3000円
開演/19:00
【出演】
ヤなことそっとミュート
NECRONOMIDOL
偶想Drop
劇場版ゴキゲン帝国
レッツポコポコ

●劇場版ゴキゲン帝国


●ヤなことそっとミュート


●偶想Drop


●NECRONOMIDOL


●5月26日(金) 下北沢ガーデン


フィロソフィーのダンス定期公演
「FUNKY BUT CHIC vol.14」

■開演 19:00
■前売 3000円(+1D)
■ゲスト Maison book girl



初音ミク
草間彌生と
夢眠ねむ

●5月19日(金) 国立新美術館


「草間彌生 わが永遠の魂」展



♥今一番気になる女子・・・都子さん@偶想Drop
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The Birthday TOUR 2017 “NOMAD”@横浜 Bay Hall 2017.5.27(sat)

2017年05月30日 00時49分00秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthdayが前作『BLOOD AND LOVE CIRCUS』以来、約1年7ヶ月ぶりとなる通算9枚目のオリジナル・アルバム『NOMAD』をリリース。アルバムを引っさげての全国ツアーの初日が横浜Bay Hallで開催された。<遊牧民>というロマンティックで詩的な名前を冠されたアルバムは「夢とバッハとカフェインと」「抱きしめたい」の2作のシングル曲を始め、詩の世界はこれまで以上にイマジネーション豊かで、より「聴かせる」ことに集中したミッドテンポの曲調が印象的。その中にデビュー当時から核にある荒々しいガレージロックの魂(ソウル)が内包され、凄みすら感じさせるジャケットに相応しい男気溢れる作品である。



みなとみらい線横浜・中華街駅からBay Hallへ向かう途中のドンキホーテがあった辺りが再開発で何も無くなり景色が一変していた。しかしながらBay Hallの周辺は記憶にあるままの風景で何となく安心する。完全ソールドアウトの会場内はメンバーと同世代か上の年配ロックファンと20代の現役ロックファンが入り交じり、特に女子の姿が目立つ。ロケンローに世代や性別の違いがないのは周知の事実だが、自分の目で確かめることで、自分の中のロケンローの火が再燃するのを感じる。前年の“シャム猫の絶叫” TOUR 2016もこの会場からスタートした。クハラカズユキは昔横浜に住んでいたというし、ロケンローの八百万の神のひとりはこの地の生まれに違いない。



前述したようにアルバム全体じっくり聴かせるナンバーが中心という印象を持っていたが、CDとライヴは全く別もの。オープニングの「24時」から本編ラストの「抱きしめたい」まで、ぐいぐい腰から下がグラインドするような、ロケンローの妖しいノリ(グルーヴなどという陳腐な言葉は使わない)に、知らず知らずに両足を踏み締めて、頭の中では言葉の重みを噛み締めてした。それにも関わらず気持ちは軽く空の彼方に舞い上がるのは、The Birthdayの音楽が魂のダンスを誘発するからに違いない。チバユウスケのハウリングシャウトと、クハラカズユキのドリルビート、フジイケンジのサーベルギター、そして柱の影で殆ど姿が見えなかったがヒライハルキのバイブレーションベース。四つの肉体の軋轢が擦り合って絞り出される果実こそがThe Birthdayのエッセンス、即ちロケンローなのである。終演後地下鉄駅を目指して上気した顔で、遊牧民の足取りで横浜通りを歩く散切り頭を絞って滲み出て来た翠(みどり)の液体がオレのすべてなのかもしれない。つまりロケンロージュースである。

The Birthday 9th Album「NOMAD」アルバムダイジェスト



遊牧民
流浪の民とは
違う筈

The Birthday 9th Album「NOMAD」初回限定盤Blu-ray&DVDダイジェスト

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【えいたそモダニズム】Episode 7『ゴーゴー成瀬』スターリン/けいおん/SPEED/ワム!/スパイダース/CKB/ストーンズetc.

2017年05月29日 02時28分00秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


夢みるディアステージ in サンリオピューロランド
2017.5.13(sat)

でんぱ組.inc、妄想キャリブレーションなど秋葉原ディアステージ所属のアーティストがサンリオのキャラクターとコラボするイベントが開催された。でんぱ組はライヴ活動休止中の為メンバーに会える機会が減っているので、貴重なチャンスと抽選に申し込み、初日2回目のチェキ撮影会への切符を手に入れた。京王線/小田急線/多摩モノレール・多摩センター駅から徒歩5分のサンリオピューロランドは、生憎の大雨の為入場者が少ない気がした。十数年ぶりだが、内装やアトラクションは殆ど変わっていない気がする。おっさんのボッチ参戦も、家族サービスのお父さんに紛れて目立たないが、推し色アイドルグッズに身を包んだヲタの軍団は、ゆるキャラファッションの幼児に比べて邪念や煩悩でギラギラして見えるのは致し方ない。



お目当てはえいたそ☆成瀬瑛美さんと白い犬のキャラクター(名前失念)との3ショットチェキである。昨年クリスマスの横浜以来のチェキ会に昂奮は隠せないが、キャラクターショーを待ちわびて、背中に羽を付けた女児たちのお行儀の良さを見習って、なんとか取り乱すことなく整列した。順番が来ると目の前に立ち塞がる犬キャラの隣で瑛美さんがわぁーっと声をあげて迎えてくれた。「ゴーゴー!」と叫ぶ瑛美さんのハイテンションに煽られ、犬を挟んだチェキは片腕振り上げたガッツポーズで納まった。二人だけの合い言葉「キーワード」を口にすると、「ゴーゴー!でね。(ブログ)楽しみにしてます!」というご要望を賜った。さすが瑛美、ピューロランドのパワーを自分の力に変えてしまう。外の雨も幾分軽くなり、新宿JAMヘ向かうオレの心と足取りもゴーゴー!と弾んでいた。



●スターリン『GO GO スターリン』


日本の ロックバンドであるザ・スターリンの3枚目のシングル。1983年2月10日に 徳間ジャパンのクライマックスレコードから発売された。曲の内容は共産党、共産主義に対する懐疑的な思いを絶叫するようなボーカルで歌っている。 後にアルバムに収録された際は、イントロ部が変更され、叫び声が削除された。

政治思想は兎も角、ゴーゴー突進するパンクサウンドはでんぱ組を初めて観たときオレの心に焼き付いたイメージであった。それは物理的な速度ではなく表現の速さ(鋭さ)であり、気持ちを伝えるスピードであることは言うまでもない。

The Stalin - 虫/Mushi - 09 GO GO スターリン/Go Go Stalin



●放課後ティータイム『GO!GO! MANIAC』


BS系アニメ『けいおん!!』第2期(2010年4月~)のオープニング・テーマ。登場キャラクターの平沢唯(声優・豊崎愛生)、秋山澪(日笠陽子)、田井中律(佐藤聡美)らによるユニット、放課後ティータイムが歌唱します!オープニング・テーマのリード・ヴォーカルは、平沢唯が担当。

女子の間にバンドブームを巻き起こした音楽アニメの傑作テーマソング。バンドでやるには電波系過ぎて無理だろうと思ったら、バンドによるライヴ映像を発見した。どう見ても当てぶりだが、メンバーは可愛いし盛り上がりがハンパない。

K ON!! Opening [Go!Go! Maniac]


けいおん!『GO! GO! MANIAC』Live ver



●SPEED『Go! Go! Heaven』


日本の女性歌手グループSPEEDの3枚目のシングル。1997年3月リリース、グループ初のオリコンシングルチャート1位を獲得した作品。出荷ベースでミリオンセラーを達成した。

瑛美をはじめでんぱ組メンバーが幼い頃に憧れたであろうボーカル&ダンスユニットの出世曲。オケはホーン入のギターロック、ブラック衣装は現代のパンク系アイドルに近いものがある。彼女たちのダンスかロックかの分岐点だったのかもしれない。

[SPEED] Go! Go! Heaven



●Wham! - Wake Me Up Before You Go-Go


ワム!は1980年代前半から中盤にかけ大ヒット曲を連発し、世界的な人気を誇ったジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーの二人組デュオ。84年「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」の邦題でリリースされたこのシングルは英米でNo.1に輝き、彼らの人気を不動のものにした。

GO GOを「ウキウキ」と訳したとしたら天才的。瑛美さんのピューロランドでのテンションは、ウキウキ(浮かれ過ぎ)と行っても過言ではない。アルバム『GOGO DEMPA』を「ウキウキ電波」と呼ぶことにしよう。

Wham! - Wake Me Up Before You Go-Go



●ザ・スパイダース『青春ア・ゴーゴー』


エレキの魅力にとりつかれた5人の青年がエレキバンドを結成するまでの苦しみと喜びを、エレキのビートにのせて贈る青春明朗音楽映画。1966年日活。スパイダースが主演し、主題歌も歌った。

「勝ち抜きエレキ合戦」とは今で言えば「アイドルお宝くじ」みたいなもの。全国各地のご当地エレキバンド(アイドル)が実力と人気を競い合う熾烈な世界は、いつの時代も芸能界のどこかで繰り広げられている。アイドル戦国時代を勝ち抜いたでんぱ組のライヴを早く観たい。

青春ア・ゴーゴー(合同演奏)



●米津玄師『ゴーゴー幽霊船』


VOCALOIDクリエイターとしてトップクラスの人気と実力を持つ「ハチ」が米津玄師名義でソロデビューしたアルバム『diorama』収録曲。2012年SSWの新しいムーブメントの重要作と言われている。

ボカロPと呼ばれる人達は基本顔出し無し。この人もジャケはすべてイラストで匿名性を武器にしている。一方でんぱ組夢眠ねむのボカロアルバムがリリースされる。でんぱ組概念化計画は着実に前進している。

米津玄師 MV『ゴーゴー幽霊船』



●コニー with ゴーグルエース『ゴーゴーガールとツイストボーイ』


カーラジオから魔法の8ビート!!永遠のロックンロール・クイーンCONNY(ex.THE VENUS)と、ガレージ系エレキビート職人ゴーグルエースのプロジェクト!東京ビートルズや木の実ナナのカヴァーを含む、ゴーゴーとツイスト全10曲収録!

サザナミレーベル主宰者カマチガクが率いるエレキボーカルバンド、ゴーグル・エースは青春ア・ゴーゴーに出演しても不思議はない。ましてや「キッスは目にして」のTHE VENUSの歌姫との共演は優勝間違いない。

『ゴーゴーガールとツイストボーイ』 コニー with ゴーグルエース



●クレイジーケンバンド『マリンタワー・ゴーゴー』


横山剣率いる遅れてきた昭和歌謡ロックバンドCKBのメジャー・デビュー・アルバム『ガール!ガール!ガール!』(2009)収録曲。

横浜をベースにするバンドでも立ち入り出来ない工場跡地や廃墟の奥に権力をあざ笑う孤島の檻がある。CKBは倉庫生まれではないが、海辺のデートはお手の物。二人きりで波打ち際で瑛美さんとKxxxしたい。

クレイジーケンバンド - マリンタワー・ゴーゴー



●The Rolling Stones『Going TO A Go-Go』


1969年のスモーキー・ロビンソン&ミラクルズの全米ヒットナンバー。ローリング・ストーンズのライヴ盤『スティル・ライフ』(81)に収録。

ストーンズの81年ワールドツアーのライヴ盤。ロックンロールのカヴァーを含むイギリスでチャート4位、アメリカでは5位を記録しプラチナ・アルバムを獲得した。しかしながらそのサウンドの薄さからライブの模様を十分に伝えていないと批判的な評価が多かった。

The Rolling Stones - Going To A Go-Go (Live) - OFFICIAL PROMO


ゴーゴーと
風が呼んでる
行け!瑛美

●でんぱ組.inc『GOGO DEMPA』


2016年4月27日リリース。現体制のでんぱ組になって5周年という節目の年にリリースされた4thアルバム。!ゆず 北川悠仁×ヒャダインによる夏のアンセムチューン「おつかれサマー!」、漫画家・浅野いにお作詞による「あした地球がこなごなになっても」、でんぱ組.incらしさの詰まった三ヶ月連続配信シングル「破!to the Future」「ファンファーレは僕らのために」など豪華シングルを含む、“ベストオブでんぱ組"な内容!

瑛美さんがゴーゴーと言う気持ちを考えると、やはり6人揃ってでんぱ組、の掟は変わらない筈。それにしても最近何かと物議を醸すブログ発言や意味深インスタコメントなど、不安定要因は多々あるが、交通整理の要領で仲間に手振りで伝えるウキウキジェスチャーでライヴ再開をお願いしたい。

でんぱ組.inc「GOGO DEMPA TOUR 2016」 LIVE Blu-ray & DVD Trailer

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【推薦盤】ドクターズ・オブ・マッドネス 完全アンソロジー3CD BOX『PERFECT PAST:THE COMPLETE DOCTORS OF MADNESS』

2017年05月28日 11時06分38秒 | 素晴らしき変態音楽


既にイギリスでは大きな話題になっているが、70年代半ばのブリティッシュ・ロック・バンド、ドクターズ・オブ・マッドネスの完全アンソロジー三枚組CDボックスセットがリリースされた。活動中に英ポリドールからリリースされた三枚のアルバムに各アルバム制作当時のデモやライヴ音源がボーナス・トラック(内未発表トラック8曲)として収録されている。



28ページのブックレットにはMOJOマガジンの記者でダムドのバイオ本『Smashing It Up: A Decade Of Chaos With The Damned』の著者でもあるキーロン・タイラーによる詳細なライナーノーツを数多くの写真・図版入で掲載。紙ジャケは正直言って日本製に比べるとクオリティは劣るが、厚手のボックスは安価盤(£17.99=約¥2600)にしてはしっかりしている。

『LATE NIGHT MOVIES, ALL NIGHT BRAINSTORMS/精神錯乱』(MARCH 1976)+5


1. WAITING
2. AFTERGLOW
3. MITZI'S CURE
4. I THINK WE'RE ALONE
5. THE NOISES OF THE EVENING
6. BILLY WATCH OUT
7. B-MOVIE BEDTIME
8. MAINLINES

BONUS TRACKS
9. DOCTORS OF MADNESS **
10.BALLAD OF A THIN MAN *
11.WE DON’T GET BACK *
12.B-MOVIE BEDTIME *
13.OUT *

* PREVIOUSLY UNRELEASED DEMO’S
** OUTTAKE

『FIGMENTS OF EMANCIPATION/虚構の美学』(OCTOBER 1976)+3


1. BROTHERS (FOR JOHN & BRIAN)
2. SUICIDE CITY (FOR JACQUELINE)
3. PERFECT PAST (FOR RENE)
4. MARIE & JOE (FOR MARIE & JOE)
5. IN CAMERA (HUIS CLOS)
6. DOCTORS OF MADNESS (FOR ME & YOU)
7. OUT (FOR MITZI)

BONUS TRACKS
8. FRUSTRATION * 9. I MAKE PLANS *
10.TRIPLE VISION **

* PREVIOUSLY UNRELEASED DEMO’S
** ACOUSTIC DEMO

『SONS OF SURVIVAL/生存衝動』(MARCH 1978)+5


1. 50s KIDS
2. INTO THE STRANGE
3. NO LIMITS
4. BULLETIN
5. NETWORK
6. SONS OF SURVIVAL
7. BACK FROM THE DEAD
8. TRIPLE VISION
9. KISS GOODBYE TOMORROW 10.COOL (LIVE IN THE SATIN SUBWAY)

BONUS TRACKS
11.DON’T PANIC ENGLAND
12.WILLIAM BURROUGHS INTRO TAPE (LIVE)
13.TROUBLE (LIVE)
14.MAKING MACHINES (LIVE)*
15.WHO CRIES FOR ME? (LIVE)*

* PREVIOUSLY UNRELEASED

「デヴィッド・ボウイとセックス・ピストルズのミッシングリンク」「パンク以前にパンクだった」プロトパンク・バンドとしての再評価は、不遇のバンド、ドクターズ・オブ・マッドネスが解散から約40年目にしてやっとロック史に居場所を見つけることで成仏できたと言えるだろう。ライナーノーツや海外プレスを読みながらパラノイアロックの迷宮の旅に終わりを告げるとしよう。

【海外記事】
【The Guardian】Doctors of Madness, the band that prophesied punk – and then disappeared
【It's Psychedelic Baby】Doctors Of Madness interview with Richard Strange

【海外ラジオ】
BBC Radio: Robert Elms: Listed Londoner: Richard Strange 1 May 2017
BBC Radio 2: Jools Holland Former Doctor of Madness Richard Strange guests Mon 15 May 2017

【過去インタビュー】
再録インタビュー】ドクターズ・オブ・マッドネス~狂気の医師団・奇跡の来日!(2003年4月)
【来日直前インタビュー】リチャード・ストレンジ(ドクターズ・オブ・マッドネス)(2016年8月)

【私のドクターズ・オブ・マッドネス溺愛史】
第1回:『精神錯乱』『サンズ・オブ・サヴァイヴァル』
第2回:『虚構の美学』『修正論:狂気の医師団1975-1978』
第3回:『リチャード・ストレンジのライヴで立身』『リチャード・ストレンジの驚異の出世』
第4回:ジ・エンジン・ルーム/インターナショナル・ノイズ・オーケストラ

ドクターズ
狂気と病気の
継承者

そう思っていたら、現在UKツアーを敢行中のリチャード・ストレンジ、アーバン・ブリッツのオリジナル・メンバーに日本のシスター・ポールを加えたドクターズ・オブ・マッドネスが9月に再び日本にやってくるという。狂喜の旅の終着駅はまだまだ先になりそうだ。


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【特報】灰野敬二率いる不失者、アメリカツアー直前ワンマン公演を6/20に急遽開催。最新アー写も公開。

2017年05月27日 01時05分22秒 | 灰野敬二さんのこと

Photo by Kazuyuki Funaki

●灰野敬二率いる不失者のアメリカツアー詳細発表、渡米直前東京ワンマンが急遽開催決定。

灰野敬二率いるロックバンド、不失者のアメリカツアーが7月に開催される。
ニューヨーク公演は「Silent」「Heavy」として内容の異なる2デイズ。
また、不失者としては18年ぶりロサンゼルス公演は最新の人気ライブ会場。

さらに、6月20日に渡米直前ワンマン公演が高円寺HIGHで開催されることが発表された。チケット発売は5/27から。


Photo by Kazuyuki Funaki

<Live Schedule>
【Fushitsusha USA Tour 2017】
7月19日(水) ニューヨーク Pioneer Works
Fushitsusha (不失者) : Silent

7月20日(木) ニューヨーク Pioneer Works 
Fushitsusha (不失者) : Heavy

7月22日(土) ロサンゼルス Zebulon Cafe Concert
Fushitsusha (不失者) with special guest 75 Dollar Bill

【不失者 Fushitsusha東京ワンマン】
6月20日(火) 東京KOENJI HIGH 
不失者
Fushitsusha


灰野敬二 : vo, g
森重靖宗 : b
Ryosuke Kiyasu : ds

open 19:00 / start 19:30
adv 3500円+1D / door 4000円+1D

チケット発売・入場順
1.HIGH店頭(5/27 17:00発売)
2.イープラス(5/28 10:00発売)http://eplus.jp/
3.当日券

灰野敬二公式ウェブサイト
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【特集:フォー・アルト#3】メテ・ラスムセン アルトサックス・ソロ@六本木・妙善寺 2017.5.22(mon)

2017年05月25日 01時16分17秒 | 素晴らしき変態音楽


【アルトサックスソロ】メテ・ラスムセン Mette Rasmussen

デンマーク出身・ノルウェー在住のアルトサックス奏者メテ・ラスムセン(Mette Rasmussen)が、西麻布・妙善寺の本堂でソロを吹きます。至近距離でジャズ・即興シーン席捲中のアルトを聴くことができる稀な機会です。
◎入場料 1,000円
◎日時 2017/5/22(月)20:00-(本堂内なのでお席は特になし)
◎場所 妙善寺
◎予約 特になし。直接時間までにお越しください。

日本・デンマーク外交樹立150周年記念イベントのひとつとして「オポジット2017」(OPPOSITE 2017)が5月11日から20日まで六本木SuperDeluxeで開催された。30人以上のミュージシャン、10人を超える来日スタッフ、日本のデンマーク大使館や観光・企業関係者が多数関わり、ライヴ・コンサートだけでなく、会場のアートやインテリアや装飾、飲食までデンマーク産で統一した本当の意味でのショーケースだった。殆どは初めて名を聞くミュージシャンだったが、2年前に来日公演を観たギタリストのヤコブ・ブロと並んで馴染みがあるのが女性アルトサックス奏者メテ・ラスムセンだった。彼女の名前を最初に知ったのはNY即興シーンを伝えるサイトJazz Right Nowの紹介記事だった。今回の来日では、ドラマーのクリス・コルサーノとのデュオで日本各地をツアーした。OPPOSITE 2017には最終日の5月20日(土)に坂田明とジム・オルークを加えたカルテットで出演、ハードコアな演奏を繰り広げた。


Jazz Right Now - Report from New York 今ここにあるリアル・ジャズ - ニューヨークからのレポート第6回

その翌日、OPPOSITE関係のミュージシャンとスタッフはデンマークへ帰国し、さらにクリス・コルサーノは次のツアー先のオーストラリアへ旅立ったが、ラスムセンは単身東京に残り、ソロや日本のミュージシャンとの共演ライヴを行っている。その最初の六本木の日蓮宗の寺院でのソロ・コンサートに参戦した。このお寺の住職は元吉本興業の芸人という異色の経歴の持ち主で、妙善寺の境内をいろいろなイベントの場として提供しているという。



現在ノルウェー在住のラスムセンは自己のトリオTrio Riotやマッツ・グスタフソン率いるFire! Orchestra、ノルウェーのTrondheim Jazz Orchestraの他、クリス・コルサーノやアラン・シルヴァ等との共演で活動しつつ、ソロ演奏のライヴ活動も行っているという。自分の楽器=アルトサックスの自然の原点を探るために様々な表現方法を実験している。この日の演奏は、突き抜ける音色で滑らかなメロディーを紡ぎ出す正統なプレイの間に、椅子に座って様々な実験的手法でアルトサックスの多彩な音色を披露した。1.マウスピースを外して、管を笛のように吹いて音を出す。 2.ベルの中に空き缶やペットボトルや紙コップなどの異物を入れたり、小さなタンバリンでベルに蓋をしたりする。3.トリ笛を吹いたり、小さな鐘を鳴らす。といった手法、特に2はプリペアード奏法でのアプローチ。併しそれは伝統的演奏への破壊行為や対抗心ではなく、ラスムセン本人が心から納得する音作りへの好奇心に違いない。最後にナイフを突き刺すような殺気に満ちた短いフリーク演奏を披露して45分程度のソロ演奏は終了。テナーサックス奏者JUNとの即席デュオでコール&レスポンスで流れるようなフレーズを奏でたのは、爆音に色めき立った先祖の霊への鎮魂歌のつもりだったかもしれない。



サックスの
サックスアピール
錯乱会

【マスク女子のライヴ告知】
●Mette Rasmussen メテ・ラスムセン


Mette Rasmussen Tokyo Concert
5月25日 thu 阿佐ヶ谷 天
Kiyasu Orchestra Concert
19:30 / 20:00
¥1000+オーダー
ヒグチケイコ(voice)+TOMO(hurdy gurdy)
*Ghost Bastards(Cal Lyall+Darren Moore)
Kiyasu Orchestra feat. Mette Rasmussen

5月27日 sat 飯田橋 ftarri
午後7時30分開場、8時開演
Mette Rasmussen [from Norway/Denmark] (アルト・サックス)、
中村としまる (ノーインプット・ミキシング・ボード)
2,000円

●Makcolm Mask McLaren マルコム・マスク・マクラーレン


6月 3日 sat Shinjuku club SCIENCE (地図)
Malcolm Mask McLaren ONE MAN LIVE
「Turning Point」

open 17:00 / start 18:00
前売¥2,500※別途ドリンク代
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【地上に降りた地下音楽&IDOL】『Tokyo Flashback P.S.F.』/橋本孝之『ASIA』/MMM/バンもん

2017年05月24日 08時12分37秒 | 素晴らしき変態音楽


オムニバス
Tokyo Flashback P.S.F. ~Psychedelic Speed Freaks~

CD 3,024円(税込)


本年2月末に亡くなった生悦住英夫氏が主宰したレーベル、P.S.F.は80年代より多数の個性派アーティストを擁し、他の追随を許さない日本の伝説的アンダーグラウンドレーベルとして君臨し200枚を越えるタイトルをリリースし続けました。P.S.F.でのリリースを契機に海外へ進出したアーティストは数知れず、世界の前衛音楽通には特に知られた存在でした。また、氏によるモダーンミュージックは、ポストパンクとして台頭したニューウェーブ全盛の当時に我関せずと、独自の価値観とセンスで良いと思うものだけを集めた極めて風変わりなショップでした。本作は、P.S.F.のアーティストが有志で集い、未発表音源を集めたオムニバス・アルバムです。
JazzTokyo CD/DVD Disks #1408 『V.A. / Tokyo Flashback P.S.F. 〜Psychedelic Speed Freaks〜』 Text by 剛田武 (Takeshi Goda)
【Disc Review】極私的東京地下音楽シーン回想録〜『V.A. / Tokyo Flashback P.S.F. 〜Psychedelic Speed Freaks〜』


TAKAYUKI HASHIMOTO 橋本孝之
ASIA / エイジア

CD 2,160円(税込)


エクスペリメンタル音楽シーン屈指の存在、鬼才・橋本孝之が放つ、
サックスソロ第2弾!WIRE誌で絶賛された前作からさらなる高みへ!
.es(ドットエス)、Kito-mizukumi rouber(キトミズクミロウバー)のメンバーであり、2016年にはグンジョーガクレヨン新譜へのゲスト参加でも話題を集めた橋本孝之。過去3枚のソロアルバム(サックス、ギター、ハーモニカ)全てが国内音楽メディア及びWIRE誌で高評を得た、エクスペリメンタル音楽シーン最注目のアルトサックス奏者・橋本孝之が放つ完全ソロライブの最高傑作!
JazzTokyo CD/DVD Disks No. 229 #1402『橋本孝之 / ASIA』 Text and photos by 齊藤聡 Akira Saito
【特集:フォー・アルト♯2】橋本孝之 Takayuki Hashimoto / Alto Saxophone Solo『ASIA(亜細亜)』


Malcolm Mask McLaren マルコム・マスク・マクラーレン
Bordeaux

CD 1,080円(税込)


mone、ai、naoからなる3人組マスクアイドル、Malcolm Mask McLaren。通称MMM。
メロコア(メロディックハードコア)、イージーコアなどを取り入れた楽曲でパフォーマンスを行い、年間250本ペースでライブを重ねるライブアイドルが繰り出す曲間、MC一切なしのノンストップステージを積み重ねてきた彼女たちが送り出す最新曲は、春を感じた瞬間に過去を想い出す、切なくて激しいTHE MMM的な1曲。作曲、アレンジにお馴染み平地考次を起用し、切なくてポップなメロディと激しさと重低音の絶妙なバランスが何とも言えない独特の世界観を作り出している。

Malcolm Mask McLaren/「Bordeaux」MV



バンドじゃないもん!
METAMORISER

CD 1,296円(税込)


今勢いに乗るアイドルグループ、バンドじゃないもん! 初のアニメタイアップシングル。表題曲「METAMORISER」は4月よりスタートとなるTVアニメ「つぐもも」のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲。プロデュースを手がけるのは再メジャー1stシングル「キメマスター! 」を手がけた畑 亜貴、田代智一、黒須克彦、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)によるプロデュースチームQ-MHz。

バンドじゃないもん!/METAMORISER[MUSIC VIDEO]


地上から
地下への階段
昇っていこう

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【特集:フォー・アルト#2】橋本孝之 Takayuki Hashimoto / Alto Saxophone Solo『ASIA(亜細亜)』

2017年05月23日 02時46分37秒 | 素晴らしき変態音楽


『橋本孝之 / Takayuki Hashimoto/ASIA /エイジア - ALTO SAXOPHONE SOLO』

2017.5.24 Release
CD Nomart Editions NOMART-113
Price:¥2,000+tax

1. ASIA 26: 42

Recorded live at ART SPACE BAR BUENA, Shinjuku, Tokyo on Oct 14th 2016
Art direction & Produce: 林聡 Satoshi Hayashi
Art work: 韮澤アスカ Asuka Nirasawa “incarnation 1 (Cover)”, “cell 1 (Back cover)”
Liner notes & Comment: 剛田武 Takeshi Goda
Design: 笹岡克彦 Katsuhiko Sasaoka
Management: sara (.es)
in memory of 生悦住英夫 Hideo Ikeezumi

注:このレビューは『ASIA』ライナーノーツの続編です。5/24発売のCD『橋本孝之/ASIA』をご購入いただき、付属ライナーノーツを熟読した上でお読みいただくと3倍お楽しみいただけます。

アルトサックスは射精する。

音楽がセックスだとすると、犯すのは演者、犯されるのは聴き手かというと、性愛の世界はそう単純には出来ていない。「愛し合ってるかい?」と連呼するロックシンガーは観客同士の乱交を誘導した罪に問われ、「セックスはお好きですか?」という問いかけにティーンエイジャーの女子たちが嬉しそうに「大好きでーす!」と応えるコール&レスポンスは、未成年者姦淫容疑で拘束されて然るべきなのだろうか。否、いずれも衆人環視の中で行われる疑似性愛であり、参加者は嘘だと理解した上で騙された振りをする茶番劇にすぎない。疑似セックスに興じるロックファン及びアーバンギャル&ギャルソンは無害安全印のテーマパークで遊ぶ家族連れと変わりはない。

しかし演者が一人きりで音楽を奏でる行為に耽溺する、即ちソロ演奏、更に言えば棒状の突起物の端を銜えて、唇と舌で舐め回しながら息を吹き込みリードと呼ばれる極薄の木片を微細に振動させることにより得も言えぬ金切り声を鳴らすサクソフォン、その中でも特に老若男女を問わず両腕で抱きかかえて丁度いいサイズのボディを握り、十指を愛撫するように細かく蠕動させ喘ぎ声の高低を思いのママに操ることが出来るアルトサックスを、勃ったひとりで奏でる陶酔の表情は、所謂オナニスム、若しくはマスターベイション、日本語で自慰・手淫・マスと呼ばれる行為に限りなく近いと云えはしまいか。

而してそれは18世紀スイスの医師サミュエル・オーギュスト・ティソが著書『オナニスム』(L'Onanisme, 1760年)にて論じたように、掻き手に悪影響を齎すのであろうか。ティソのオナニー有害論では行為の結果の放出物が体内から大量に失われると体力、記憶力が低下するという。ところが実際はその真逆で、アルトサックスのベルから空気中に放射される振動は演者の悩みや苦しみを同時に体外へ吐き出す効果があり、精力を回復し記憶中枢を刺激することは、経験者であれば誰もが同意するところに違いない。

では古よりカトリック教会で守られてきた戒めを1986年に宗教学者ジョン・ハードンが編集した『カトリック小事典』に記されたように、「生殖機能のひどい乱用であって、完全に同意して意識的に行う場合は大罪」であり「自然の行為、神から定められた目的を達成させるのを妨げる」神の掟に反する不道徳的行為なのであろうか?(Masturbationの語源はラテン語manu「手によって」+stupare「自分自身を汚す」)。つまりソロ演奏の陶酔の果てに抄出される粘着質の音の精(エキス)が、本来の目的の雌蕊と受粉することなく、無駄にシーツや地べたに打ち蒔かれて大気の露と消えてしまうことに対する罪悪感と紙一重であると言いたいのであろう。

では、アルトサックス・ソロ演奏はどうすれば神に赦されるのか。それには射精された音が無駄に塵とならないように、誰か相手を見つけて交尾・交配・受精・懐胎すれば問題ない。神が望む通りの射精の目的を達する(同時に絶頂に達する)ことが出来るのである。そう考えると2017年1月28日(土)大久保ひかりのうまで、橋本孝之がカッと目を見開いてアルトサックス・ソロ演奏を行ったことを思い出す。鷹のように鋭い眼光は、理想の受精相手(サックスパートナー)を品定めしていたに違いない。アルトサックス奏者の本能は、知らず知らずのうちに神の摂理の実践者となっていたのである。
陰猟腐厭/蔦木俊二+吉本裕美子/橋本孝之@大久保ひかりのうま 2017.1.28 (sat)

『ASIA』と題された2作目のアルトサクソフォン・ソロ・アルバムに於いて、金色のベルから流れ出すサウンド(トーン)は精液宛らに粘度が高く、空気中に散逸することなく音響彫刻のようにベルの先に固体化する。あたかも草間彌生の立体作品を覆う男根状の突起そっくりに、前作『COLOURFUL(カラフル)』の名残でイロトリドリの角細工(女子独悦の秘具)が乱立して勃起する様は、南アフリカに移住した女流画伯・韮澤アスカがジャケットアートに描き出した通りの淫らな幻覚を夢想させる。

このアルバムを聴いて、今夜淫夢に魘(うな)されて38年ぶりに夢精したとしたら、それこそ懐胎的交感の証であり、人生最後の至福体験に違いない。

アジアの血
大草原で
大沸騰

【参考文言】
ヒトを含めた動物では、恐怖体験の記憶として恐怖記憶が形成(固定化)される。この恐怖記憶の実体は、恐怖を感じさせたこと(例えば、交通事故)を非条件刺激、一方、恐怖体験時の文脈(視覚、聴覚、嗅覚など五感で感じたこと全て)を条件刺激とする恐怖条件づけ記憶である。従って、恐怖体験時の文脈の一部(何れかの条件刺激)に遭遇すると、この条件刺激に反応して、恐怖記憶が想起(思い出)され、恐怖反応が表出される。恐怖条件づけ後に恐怖記憶を保持するためのプロセスが「固定化」である。恐怖記憶は生物が危険を予測することを学ぶ行動現象であり、動物にとっての一種の防御反応であると考えられている。

河合孝治 Chaosmasの実践プロセス(『Free music 1960-80』)
記憶の再現=固定した自我により音を自由に開放できない(ジョン・ケージの即興についての考え)

「書かれた音楽」は作曲家という観察者によって音楽全体の構造が規定され、音と音の関係は固定的且つ同一的に保たれ、入力から ... またプレイヤーは自らがChaosに陥りそうになれば、Cosmosへと導こうとするし、Cosmosによって固定化された状況が長く ...

固定した思考からの脱落は聴く者を「無化」する。そして無は不安をもたらし、死をもイメージすることもあるだろう。

「呪(しゆ)」とは、形のないものを第三者が言葉(ことだま)によって固定化すること。つまり、「名前」には、日に見えないエネルギーが凝縮し、「名前」により、「自分」という根本的な存在が固定化しているのです。『ことだま50音「名前」占い』著者: 水蓮

ゼンマイ/薇/紫萁/銭巻/狗背/撥条
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【特集:フォー・アルト#1】クリス・ピッツィオコス 2ndソロ・アルバム『Valentine's Day(バレンタインデー)』

2017年05月22日 01時29分25秒 | 素晴らしき変態音楽


『Chris Pitsiokos / Valentine's Day』

2017 .5.18 Release
Self Release Digital album
Bandcamp DLサイト

Chris Pitsiokos - alto saxophone and composition

1. Ballad25 04:47
2. Four Alto (dedicated to Anthony Braxton) 07:20
3. Flutter 02:28
4. Arentwe 02:58
5. Waiting 06:30
6. blue24 04:38
7. Kettle of Birds 04:20
8. Two lines one dotted 07:12

All tracks recorded at Issue Project Room in Brooklyn, NY in March of 2017. Track 2 contains several overdubs--all other tracks done without overdubbing. No effects used on any tracks.

Recorded and Mixed by Chris Pitsiokos
Mastered by Philip White
Cover photo by Anna Ekros
Special thanks to Bob Bellerue, Zev Greenfield, and Issue Project Room

祝福の日の慈愛に満ちたアルトサックス独演の進化のしるし

NYハードコアジャズの台風の目クリス・ピッツィオコスの2ndソロ・アルバムが突然リリースされた。
ピッツィオコスは6月2日にニューヨークの実験芸術の会場ISSUEプロジェクト・ルームに出演予定で告知にはこうある。

クリス・ピッツィオコスは、2017年3月下旬にISSUE Project Room 22 Boerum劇場で録音されたサウンドを組み込んだ作曲作品を初演する。特に劇場のユニークな反響効果を活かして、ピッツィオコスの叙情的な音楽的精神をこのスペースの音響的性格に統合する。 これらの新しい作品の中には、(アンソニー・ブラクストンに捧ぐ)「4つのアルト」があり、4チャンネルサウンドで演奏される。劇場の空間内の位置や場所や場所の違いにより、劇的に聴こえ方が異なる画期的な試みである。

『Valentine's Day(バレンタインデー)』と題されたデジタル・アルバムには、告知文の記載通りにISSUEプロジェクト・ルームで2017年3月にレコーディングされた8つのトラックが収録されている。M2「Four Alto」でサックスを四重にオーバーダブしている以外は、オーバーダブ無しの一発録音で、エフェクトは一切施されていない。

2015年4月にリリースされた1stソロ・アルバム『Oblivion/Ecstasy(忘却/恍惚)』から丸2年。同じアルトサックスによる無伴奏演奏作品でありながらその性質・感触・意義は全く異なる。1st制作時にピッツィオコスが語ったのは、自らのアルトサックスへの愛を楽器への学習・実験・探求に昇華させ、何種類の音色を産み出せるかの実践であった。それは演奏している自分の魂が忘却の彼方に消え去り、ただ恍惚だけが残る無償の愛の行為の記録であった。息継ぎのないフリークトーンの超音波に始まり、裏も表もフラジオだけの急旋回、目にも留らぬ高速運指の連打音、これでもかと繰り出される驚異のテクニックは、ピッツィオコスがブルックリンにやって来た頃の即興セッションで、共演者を驚かせた怒濤のプレイの幻影が宿っていた。
『バベルへの帰還』NY即興シーンの新鋭、クリス・ピッツイオコス・ミニ・ドキュメンタリー

それから2年の間に、ピッツィオコスの活動範囲は即興セッションだけではなく、レギュラー・ユニットでの作曲作品の実践へと進化してきた。それがこの2作目のソロ作品に如実に表れている。最初の曲「Ballad25」で聴ける、自然な深いリバーブの中に立ち現れる静謐なアルトの音色は、教会の賛美歌の独唱を思わせる。メロディというよりドローンの旋律がグレゴリア聖歌のレチタティーヴォを形作る。M-2が敬愛するアンソニー・ブラクストンに捧げた「Four Alto(4つのアルト)」。ハイトーンのフラジオを含め途中から加わる中音域のロングトーンも殆ど音程を変えることなくカモメの鳴き声/サイレン/警報のように鳴り響く。5分経過すると聴覚が麻痺して管楽器ではなく電子音楽にいたぶられる快感に溺れていく。生演奏で、しかも4チャンネル(前後左右のスピーカーから立体的に音が放射される)で聴いたら、耳ばかりか五感すべてに影響が出そうである。

アルト管の中を息が通過する摩擦音(M-3)が、短いフレーズが繰り返されるミニマリズム(M-4)に転化する。遠くで木霊するアルトの音色が聴き手を包み込み柔らかい残響が安心感を育むM-5「Waiting(待ち合わせ)」は、タイトル通り暫しの憩いの時間(とき)。M-6「blue24」は1曲目と同じくフリークトーン一本のナンバーだが、ブルージーなしわがれた音が延々と続く哀しい歌。本作で最も音の躍動感に富んだM-7「Kettle of Birds(鳥のケトル)」は鳥のさえずりを模した微細なフレーズが反復されるミニマル狂想曲。ジャズやロックではなく、クラシカルな基礎に基づいた超絶技巧を遺憾なく発揮する。怒濤のテクニックに眩惑された聴き手に深い残響の霧に煙るジャジーな旋律(M-8)が別れを告げる。

ピッツィオコスのアルトと一緒に薄明の森の中を旅する41分間。即興ジャズの攻撃性とも、現代音楽の冷淡さとも異なる、豊潤な音色と温かい反響の中に溢れる慈愛に心を拓かれる体験。バレンタインデーの愛の誓いの祝福がハードコアジャズの進化を促している。

母の日も
お祝いしよう
アルトサックス

『Antony Braxton / For Alto』
Delmark Records ‎– DS-420/421


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【翻訳】NECRONOMIDOLと日本のメタルの新たな方向〜ネクロ魔/Vampillia/OVUM/Looprider/Legion of Andromeda/pale

2017年05月21日 10時56分58秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


NECRONOMIDOL and New Directions in Japanese Metal
by Patrick St. Michel twitter @mbmelodies
from bandcamp daily May 18, 2017
translated by Takshi Goda under kind permission from author
live photos by Takeshi Goda

多くの点でNECRONOMIDOL(ネクロノマイドル、以下ネクロ魔)は日本の「女性アイドル」ーー若い女性が集団で踊りながら快活な歌を歌うJ-POPのいちジャンルーーの他のグループによく似ている。10代後半から20代前半の5人のメンバーで構成され、アイドルならではの若さを武器にしている。しかしネクロ魔は、友情と破局をテーマにしたアップビートなシンセ主導の典型的なアイドルソングは歌わない。ネクロ魔はメタル・グループなのだ。彼女たちは暗黒に手を差し伸べる。シンボルはスカルズ(骸骨)であり、音楽は暴力的なインダストリアルとメタルのスピード感を十分に持ち合わせている。

一方で彼女たちのライヴショーは典型的なメタルとは言えない。例えば、ステージにはギターもドラムもなく、その代わりにバックトラックにあわせて、5人のメンバーがユニゾンで踊り、歌い、時々血が凍るような叫びをあげる。表現方法は非典型的ではあるが、ヘヴィメタルの境界を超えた新しいサウンドを追求する日本のバンドはネクロ魔だけではない。彼女たちは大阪を拠点とするバンドVammplliaや東京のインダストリアルとメタルのフュージョン・ロッカーLegion of Andromeda、その他数多くのバンドを含むシーンの一部なのである。



日本のメタルバンドが、メタルというジャンルを音楽的にもビジュアル的にも、それまでにない新たな方向へ押し広げようとするのはこれが最初ではない。日本で最もビッグなメタルバンドのX JAPANは、シアトリカルな演劇性と過剰な化粧でリフを増強し、ビジュアル系というサブジャンルを創り出した。マキシマム・ザ・ホルモンのようなバンドはニュー・メタルの要素を組み込み、一方でBorisはドローンとシューゲイズを取り込んだサウンドで国際的な注目を集めた。最近では、BABYMETALの世界規模の成功の後を追うように、可愛らしいメロディーとハーシュ・ノイズを合体させた、ネクロ魔のサウンド・コンセプトに似たスタイルのアイドル・グループの人気が上がっている。

「たくさんのバンドが同じことをしています。もっとアングラでもっとサブカルな人達もいますが、殆ど露出されていません」とネクロ魔のメンバー瑳里(苗字は無い)は、この日1時間のライブをやる会場近くの練習場で言った。彼女はトレードマークの白塗りで、左頬にはプラスチックの蜘蛛を付けている。「私たちはアイドルだから、もっと簡単に先へ進めますし、私たちの音楽を幅広い人々に伝えることが出来ます」。ネクロ魔のサウンドには、突進するエレキギター、へヴィなドラム・ビート、そして随所にダークウェイヴ風のシンセがある。彼女たちの個性的なルックスとパフォーマンスにより、日本のアイドル音楽の中心の振付ダンスーーそれもネクロ魔の要素のひとつだがーーに馴染みのないファンをも魅了している。



日本で最初の「オカルト系」アイドル・グループと称するネクロ魔は、ピッツバーグ生まれのマネージャー、リッキー・ウィルソンが募集したオーディションにより2014年春に結成された。瑳里は白塗りペイントへの興味をステージで披露したいと思っていた。一方同期のメンバー柿崎李咲は別のアイドル・グループから来た。「(前の)グループは最初に考えていた通りに物事が進まなくて解散しました」と李咲は言う。「その後暫くアイドル活動を休止しました。でも考えてみたら、私はステージでパフォーマンスするのが大好きだし、まだ自分の望みをすべて達成してはいないと気付いたのです」。

2、3年後、ネクロ魔のオリジナルメンバーは瑳里と李咲の二人だけなったが、それは日本のアイドル・グループの運営手法に準じている(多くのグループで脱退するメンバーの「卒業」イベントが開催される)。現在のラインナップは、柿崎李咲、瑳里、夜露ひな、今泉怜、月城ひまり。このラインナップで、今年2月にダーク・メタルにインスパイアされた2ndアルバム『DEATHLESS』をリリースした。収録された楽曲は主に外部の作曲家が作ったが、そこにメンバー自身の意向が強く反映されているーーそれは他の殆どのアイドル・グループの創作プロセスとは明らかに対照的である。アルバムは死やギリシャ神話に多くの題材を得たヘヴィな歌詞に溢れている。それにも拘らず、アルバム全体は、キャッチーなフックとハイテンションなスタイルに貫かれている。



ネクロ魔だけが今の日本でメタルとポップの境界をなくそうとしている存在ではない。多くのバンドが、ストリングスをフィーチャーしたり、非メタル的なヴォーカルの反復を取り入れたりして、ジャンルを拡張している。「伝統と新しいものの境界は曖昧になっています」とメタル・インスト・バンドOVUMのリーダーNorikazu Chibaは言う。「本当に伝えたいことを昔より自由に表現することが出来ます」。たいてい小規模で薄汚い会場に集まるファンはメタルヘッズと一般のロックファンのミックスで、いずれも純粋なメタルバンドが好む古風な地下の会場を避けている。ネクロ魔の場合は、観客はモッシュピットで暴れたがる一群と、ヲタ芸に興じグループの曲にあわせフリコピするファンに別れている。

「メタル・ファンとアニメ・ヲタクはとても似ていると思います」とLoopriderの創設者のRyotaro Aokiは言う。「深くて幻想的な世界を心の中に創り出して、それが別の現実になるのです。メタルは世界の創造のようなものです。テクスチャーとアトモスフィアとストーリーを通してヘヴィネスを創り出せるのです」。

ネクロ魔はこのリストの他のバンドと同じく、日本でのメタルの意味の境界を拡張している。「アイドルの寿命は比較的短い」と李咲は言う。「でもネクロ魔として、私たちはやり続けて、ネクロ魔独自のジャンルを突き進みたいのです。自分たちだけのものにするのです」。
その気持ちを次のレベルへ引き上げる6つのグループを紹介しよう。

NECRONOMIDOL


『DEATHLESS』は1stアルバム『NEMESIS』よりも早いペースで制作された。「スケジュールはとてもタイトでした。歌詞とヴォーカルのメロディーがレコーディングの3日前に届いて、直ぐにスタジオ入りして録音しなければなりませんでした」と夜露ひなは言う。短期間の作業にも関わらず、アルバムは、シンセ・ポップ・ナンバー「Skulls In The Stars」から伝統的なメタル「End Of Days」まで、この5人組がこれまでリリースした中で、最も集中力があり自信に満ちた作品になった。

「(昨年のミニ・アルバム)『From Chaos Born』の時は、自分の意見を言いたいと思っても、言ってはいけないかなと思って黙っていました。聴き返してみて、やっぱり言うべきだったと反省しました」と柿崎李咲は言う。「『DEATHLESS』では、自分の意見を言う必要がある時は、言うようにしました」。

最新作に表現され、聴かせるのはテンション(緊張感)である。「ラウド・ミュージックを歌うアイドルの多くは、音楽に合わせた歌い方をしています。でもネクロ魔に感じるのは、ヴォーカルと実際の楽曲のサウンドとの間の多くのアンバランスーー良いアンバランスーーがあることです。不確実な感情、それを私たちは追求したいのです」と柿崎は語る。

NECRONOMIDOL - ITHAQUA



Vampillia


大阪出身のグループVampilliaはすべてをドラマティックに変えてしまう。ギタリスト、ヴァイオリニスト、ピアニストを含む10人を超えるメンバーを擁し、幅広いゲストを迎えて目紛しい創造活動をしている。これまでにエレクトロニクスのプロデューサーμ-Ziqや日本のノイズの先駆者Merzbowとコラボした。

Vampilliaは数多いスタイルを持っているが、メタルが彼らの発作的なサウンドの中心にある。例えば「Endless Summer」は、ピアノの爪弾きにあわせたスポークン・ワードのモノローグではじまり、突然激しいギターのフィードバックに突入し、ヴォーカルの叫びで頂点に達したあと、再び洗練されたパッセージへ戻る。Vampilliaの捩じれたストリングスにアクセントを置いたメタルへのアプローチは、最近の戸川純とのコラボレーション・アルバムに明らかに表現されている。大阪の彼らがこの日本のセレブ歌手のバック・バンドを務め、彼女の曲をドライヴするギターとヴァイオリンで再創造しているのだ。

戸川純 with Vampillia / わたしが鳴こうホトトギス / MUSIC VIDEO



OVUM


東京の4人組OVUMのリーダーNorikazu Chibaによると、2ndアルバムが出るまで多くの人は彼らを伝統的なポストロック・バンドと看做していた。「その頃から、サウンドによりヘヴィでよりアグレッシヴなアプローチを進めました」とChibaは言う。「今は自分たちのスタイルを“メタルよりのインスト・ロック”と定義しています」。ヨーロッパ・ツアーに刺激されたこの変化は、OVUMのギター・ディストーションとヘヴィ・ドラムの比重を増すことになった。昨年の雷鳴のようなアルバム『Nostalgia』と同胞の日本のバンドa picture of herとのスプリット・シングル「Cinder」で聴けるように。

「僕等はメタル的なアプローチをしているかもしれませんが、純粋なメタルバンドではありません」とChibaは言う。彼らは現在次のアルバムをレコーディング中。ハイライトはよりハードエッジなインストゥルメンタル・アプローチの自信に満ちた成長ぶりである。

OVUM - Cinder



Looprider


東京の4人組Loopriderは自らを特定のジャンルに限定しない。これまでの3枚のアルバムを通じて、シューゲイズとハードコアをその他のスタイルと融合してきた。「でもメタルはいつも頭の中にありました。リフが好きだし、大音量のディストーション・ギターも好きだし、自分自身の世界を創り出せるバンドが好きなんです」とバンドの創設者Ryotaro Aokiは言う。彼はBorisの大ファンでもある(「彼らは様々な異なるスタイルとジャンルを取り入れていますが、僕にとってはその多くがメタルとヘヴィ・ミュージックの基礎の上に築かれているのです」)。Loopriderの音楽はハーシュなスピード・ナンバーを集めたアルバム『Ascension』に代表されるようにしばしばメタルのテリトリーに入る。今年リリースしたアグレッシヴなギター中心のパッセージを多くフィーチャーした25分の長尺ナンバー『Umi』にも顕著である。Aokiが言うように、最新作をメタルと呼ぶのは言い過ぎだが、ヘヴィな要素は確かにある。

Looprider - "Mustafar"




Legion of Andromeda


この東京の二人組はインダストリアル・ミュージックとブラック・メタルを粉砕する境界線をぼかし、繰り返しを最大限に活用する。デビュー・アルバム『Iron Scorn』のライナーノートは「全体的な憎しみに満ちた残酷なほどヘヴィな7つのスラブ。世界は死に絶え人類はクソである」と記している。スティーヴ・アルビニが録音とミックスを担当した楽曲は、この記述にかなり忠実なサウンドを提示する。対抗できるのはGodflesh、アルビニのバンドShellac、そして日本のブラック・メタルとノイズの融合ユニットEndonくらいだろう。しかし二人のメタルをぶん殴るようなアプローチは、このリストの中でもっとも対立的なエントリーと言える。そのスタイルは彼らのインタビューにも及ぶ。「オレ等はどのシーンにもフィットしない」と彼らは言う。日本のメタルの状況を尋ねられると「クソだらけ」と答えた。

Legion Of Andromeda - Scourge Of Pestilence




pale


このリストの中で最も若いバンドpaleは2016年夏に結成された。それ以前に彼らは別のバンドで3年間一緒にプレイしていた。ヴォーカリスト Sakaguchi Junichiro, ギターのWatanabe Hirofusa、ベースのYoshida Kensukeの3人は大学の同じ音楽サークルに所属しており、お互い長年の知り合いである(ドラマーのOikawa Yukiは後に参加した)。今までに2月にデモEPをリリースしただけだが、その2曲は迫力に満ち、叫びに満ちたヘヴィなアプローチを提示している。彼らの曲はスタート/ストップの繰り返しで突進するのが常で、幾分静かなパッセージもあるが、すべてSakaguchiのしわがれた吠え声に貫かれている。デモの曲は5分に満たないが、短い時間に曲がりくねった展開が多数ある。彼らの存在は、若い世代がメタル・サウンドを進化させようとしていることを想起させる。

pale - (Demo EP) ( first demo album )


にっぽんの
メタルの世界の
レボルーション

6月13日 渋谷 WWW
NECRONOMIDOL
「SCREAMING FOR VENGEANCE」
ONE MAN TOUR 2017年
〜原点振り返りツアー〜
「BLOOD RED SKIES」
OPEN 19:00 / START 20:00
ADV. ¥2500 / DOOR. ¥3000

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