[ヒカシューの春 2018]
ヒカシュー
member:巻上公一[vo,theremin,cor],三田超人[g],坂出雅海[b],清水一登[kb,b-cl],佐藤正治[Ds]
開場 18:30 / 開演 19:30
前売¥3900+1drink / 当日¥4300+1drink
ヒカシューのデビューライヴは1978年8月29日吉祥寺・羅宇屋だったという。当時筆者は高校一年生で吉祥寺に住んでいた。レコード屋には出入りしていたが、ライヴハウスには行ったことはなかった、だからヒカシューのことはまったく知らなかったし羅宇屋へ行くのは4年後大学に入ってから。その頃にはインド料理屋に変わっていた。
ヒカシューのデビューライヴの6日前の1978年8月23日に筆者は中学時代の友人と小学校の体育館でコンサートを企画した。出演した3組はいずれも中学の同期のグループだった。筆者のバンドは「あらまあ」という名の4人組で、夏休み中にドラマーの父親の不動産屋の2階の空いてる部屋に一晩泊まって練習した。安いウヰスキーを買ってきて初めて酒を飲んだ。窓を開けっ放しで一晩中楽器を鳴らして騒いだのによく苦情が来なかったとあとで思った。
メンバーそれぞれがやりたい曲を持ち寄ってレパートリーにした。キッス、クイーン、レッド・ツェッペリン、CHAR、ジョニー・ウィンター、クラッシュ、スティーヴ・ハケット。リード・ギターは結構上手かったが、筆者を含め3人はほとんど初心者だった。当時の高校生はPAとかミキサーとか音響機材の知識は皆無で、体育館の放送用マイクをヴォーカルに使い、ギターとベースはアンプからそのまま、ドラムはマイク無しの生音だから、録音テープを聴くと、体育館の反響がナチュラルリヴァーブとなり、演奏の拙さと相俟って60年代のB級ガレージサイケ顔負けのアシッド感がある。70年代末、東京・練馬区関町で密かに開催されたジムナスティック(体育館)ハードサイケ幻の音源としてそのうち何らかの形で発表しようと考えている。
すまない、またもや自分語りで紙幅が過ぎた。ヒカシューワンマンライヴの話に戻ろう。
特に40周年イベントは考えていないと巻上公一は語る。もし「あらまあ」が細々とでも活動を続けていれば今年40周年だったが、どう考えてもそこまでのテクニックもモチベーションもない。ソロなら兎も角、メンバーチェンジはあるとしてもバンドという形で40年続けるのは並大抵のことではないだろう。しかしオリジナルメンバーの巻上と三田超人の軽妙過ぎるトークの応酬には、歳月の塵や垢はまったく感じられない。ずっと一緒ですべてツーカーになってしまったのかもしれないが、むしろ40年経った今でも新鮮な気持ちでつき合っているのではないだろうか。
至高の妄想
この日はアルバム『あんぐり』リリースツアーだから昔の曲はやりませんと宣言して第一部は『あんぐり』の曲のみ、第二部別のアルバムの曲もあり、で本編は終了し、アンコールで登場して3rdアルバム『うわさの人類』(81)のタイトルナンバーを歌った。ロックバンドの激しさよりも、音楽集団の振幅の深い身体の奥から吹き出す精神パワーの波動が、聴き終わったあとでじわじわ聴いてきて、帰宅して風呂に入って暖まっているとそのまま寝落ちしてしまう。これをヒカシュー快眠法と名付けよう。ただし風邪など召さぬようお気をつけいただきたい。
Selfish Shelfish:HIKASHU
ヒカシューと
ドッツの対バン
お楽しみ
Hearts+ presents ヒカシュー×・・・・・・・・・ 2マンライブ「ヒカ・」
2018年5月25日(金)東京都 大塚Hearts+
<出演者>
ヒカシュー / ・・・・・・・・・
dotstokyo - 1998-