瑳里 meets 地下音楽
ネクロ魔 瑳里ちゃんの『地下音楽への招待』
モデル:瑳里(NECRONOMIDOL)
撮影・解説:剛田武(地下ブロガー/DJ Necronomicon)
2018年1月8日(月祝) 13:00〜13:25
中野区若宮 古民家 asagoro
白猫座集会~番外編~
瑳里主催の古民家での個人撮影会&トークショー
暗黒系アイドルユニット・ネクロ魔ことNECRONOMIDOLの瑳里ちゃんの21歳の生誕記念個人撮影会。写真はまったくの素人だが、推しメンとカメラのファインダーを越しに1対1で交歓する歓びを味わいたくて参加することにした。さてどんな写真を撮ろうかと考えて、自分が好きなレコードジャケットを使うことにした。瑳里ちゃんの妖艶な白塗りに、地下音楽の暗黒/気狂い/変態/エログロアートが映えるに違いない。40枚を超えるジャケットを簡単な解説を添えて1枚ずつ手渡しながら写真に収める行為は心躍る妄想デートだった。白猫ジャケットを愛おしそうに抱きしめる優しい笑顔が素敵だった。夢のような25分はあっという間に過ぎ去った。
Captain Beefheart & His Magic Band『Trout Mask Replica』(1969)
アメリカを代表する異端アーティストの3rd。ブルース、実験音楽、フリージャズなどを融合し世界の前衛音楽に影響を与え続ける重要作。
Throbbing Gristle『20 Jazz Funk Greats』(1979)
70年代後半英国から登場したインダストリアル・ミュージックの創始者ジェネシス・P・オリッジ率いるTGの3rd。
灰野敬二『わたしだけ?』(1981)
70年代から現在まで日本の前衛ロックの代表格として海外でも高く評価される灰野のデビュー作。すべてが黒で統一されたカルト作。
非常階段 『2ND DAMASCUS! / 蔵六の奇病』(1982)
1979年にJOJO広重を中心に京都で結成された世界初のノイズバンドの1st。過激なライヴの実況録音盤。ジャケットは日野日出志。
V.A.『愛欲人民十時劇場』(1980)
78〜80年吉祥寺に存在した伝説のライヴハウス「マイナー」のオムニバスライヴ。有名無名/ジャンル分け不能な異端音楽のアマルガム。
NORD『NORD』(1981)
及川洋と片山智による即興デュオNORD(ノール)の1st。TGなどの海外のインダストリアルとシンクロした秘境的なノイズ作品。
コクシネル『ライブ』(1981)
野方攝(vo.syn)と池田洋一郎(g)を中心とする4人組のライヴEP。清廉な女性ヴォーカルとヴァイオリンの調べが印象的な情念の地下ロック。
グランギニヨル『GRAN GUIGNOL』(1982)
初期は白塗りで猟奇的なライヴをしていたというロックバンドの唯一作。捻くれたポップなニューウェイヴが時代を象徴している。
タコ『TACO』(1983)
地下音楽のアジテーター山崎春美を中心に、坂本龍一、細川周平、町田町蔵、香山リカなどが参加した80年代サブカルオールスター的作品。
Grow-Up『The Best Thing』(1979)
英マンチェスター出身の5人組。サックスとトロンボーンをフィーチャーした軽快なネオアコ・サウンドが駆け抜ける青春アルバム。
Etron Fou LeLoublan『Batelages』(1976)
7〜80年代のフランスの前衛ロックトリオの1st。プログレ・実験音楽に大道芸人風のユーモアを融合した洒脱なサウンドで異彩を放った。
YBO2『Alienation』(1986)
『Fool's Mate』誌編集長の北村昌士が84年に結成したYBO2の1st。プログレとノイズを融合した猟奇的な世界観でカルト的人気を誇る。
Current 93『Swastikas For Noddy』(1988)
インダストリアル系音楽家デヴィッド・チベットのユニットの88年作。ヘブンリーなネオフォークに転身した記念碑的アルバム。
高橋アキ『アキ plays サティ : 夢見る魚』(1979)
「音楽界の異端児・変わり者」と呼ばれる仏作曲家エリック・サティの「再発見」に貢献した女流ピアニスト高橋アキのサティ作品集。
Half Japanese『Loud』(1981)
ジャド&デヴィッド・フェアを中心に1975年米メリーランド州で結成されたアート・パンク・バンドの2nd。元祖ローファイ脱力ロック。
H.N.A.S.『Melchior (Aufmarsch Der Schlampen)』(1986)
ドイツの実験音楽家クリストフ・ヒーマンによるユニットの86年作。変態的なサウンドコラージュ絵巻を展開する。
バナナリアンズ『Boner』(1982)
後にネオアコバンドQujilaを結成する杉林恭雄が在籍したロックバンドの唯一作。レゲエやフォークの要素を持つクールなポストパンク。
非常階段 『King Of Noise』(1985)
JOJO広重と美川俊治のデュオ編成になり、デビュー当時の過激なパフォーマンスを脱却して純粋ノイズに転身した非常階段の3rd。
INU『メシ喰うな』(1981)
現在作家として執筆活動する町田康が、1977年に町田町蔵名義で結成したパンクバンド。大阪弁で捲し立てる恫喝ヴォーカルが圧巻。
アーント・サリー『AUNT SALLY』(1979)
INUと並ぶ70年後半の関西NO WAVEの中心的バンドの唯一作。現在も活躍するPHEWのクールな歌声が特徴の文学パンクロック。
THE GEROGERIGEGEGE『-SHOWA-昭和』(1988)
1985年に始動した山之内純太郎のソロユニットの2nd。スカムノイズの本領発揮のエログロ音響はコンセプチュアルアートの最下層。
宮沢正一『人中間』(1982)
スターリンの遠藤ミチロウがプロデュースしたSSW宮沢正一のソロアルバム。改造ギターの弾き語りによる暗黒フォークの極致。
Hermann Nitsch『Das 6-Tage-Spiel Des Orgien Mysterien Theaters』(2001)
ウィーン前衛芸術家の動物の死骸や血を用いた祝祭的猟奇イベントの実況録音。
The Residents『Eskimo』(1979)
70年代前半に米南部で結成して以来、40年以上にわたり正体不明のまま世界の前衛音楽シーンで活動する謎の目玉集団の6th。
The Pop Group『For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』(1980)
英ブリストル出身のポストパンクバンドの2nd。パンクとフリージャズとファンクを融合した前衛ロックの金字塔。
Psychic TV『Force The Hand Of Chance』(1982)
元TGのジェネシス・P・オリッジを中心に結成されたインダストリアル・バンドの1st。オカルト趣味と宗教思想に満ちたダークな世界。
タコ 『TAKO Second (LIVE)』(1984)
山崎春美率いる不定形ユニットの2nd。EP-4の佐藤薫等のカオスな演奏と山崎の痙攣ヴォーカルが聴けるライヴ盤。イラストは霜田恵美子。
太田蛍一『太田螢一の人外大魔境』(1983)
イラストレーターのソロ。ゲルニカ(戸川純と上野耕治)、細野晴臣、鈴木慶一、巻上公一等が参加したノスタルジックな冒険音楽活劇。
The Mothers Of Invention『Weasels Ripped My Flesh』(1970)
米アヴァンロックの親玉フランク・ザッパ率いるマザーズの7th。邦題『イタチ野郎』。インプロ満載の前衛ロックが炸裂する人気盤。
WHITEHOUSE『Quality Time』(1995)
80年英国から登場したノイズ第二世代パワー・エレクトロニクスの代表格の14th。イラストは日本でも人気のトレヴァー・ブラウン。
19/JUKE『JUKE』(1980)
日本の現代美術を代表するアーティスト大竹伸朗が学生時代にやっていたノイズユニットの1st。1分前後の即興ノイズを45曲収録。
吉野大作&プロスティテュート『死ぬまで踊りつづけて』(1981)
80年代横浜オルタネイティヴを代表するバンドの1st。ポップ・グループなど前衛ポストパンクに影響された過激でシュールなサウンド。
A-Musik『e ku iroju』(1984)
音楽評論家/大正琴演奏家の竹田賢一が80年代初頭に結成した「反ポップ」バンドの1st。世界の反戦歌や抵抗歌を収録した硬派な作品。
多加美『-天使行- Y.DE NOIR II』(1983)
「日本のニコ」の異名を持つ女性シンガーの1st。ジャーマンロックに通じるダークな電子音楽と静謐な歌声による悪夢の精神世界。
陰猟腐厭『陰猟腐厭』(1984)
横浜出身の個性派ユニットの1st。全曲即興で展開されるつかみ所のない曲展開は魑魅魍魎の地下音楽の真髄。手書きタイトルは究極のDIY。
Merzbow『Material Action 2 N·A·M』(1983)
秋田昌美のノイズユニットの1st LP。トレードマークのハーシュノイズを確立する前のサウンドコラージュ的な作風が聴ける貴重作。
Noise『天皇』(1980)
異端の音楽家・工藤冬里と大村礼子のユニットの唯一作。ハーシュなオルガンと呟くヴォーカルによる薄明の音響空間は地下音楽の桃源郷。
キノコホテル『マリアンヌの逆襲』(2013)
マリアンヌ東雲率いるガールズガレージバンドの2ndミニアルバム。昭和歌謡/フォーク/GSのカバー集。
Iggy And The Stooges『Raw Power』(1973)
イギー・ポップが67年に結成したガレージロックバンドがメンバーチェンジ後73年に発表した3rd。邦題『淫力魔人』。
NECRONOMIDOL『NEMESIS』(2016)
瑳里が在籍の暗黒系アイドルユニットの1st LP。結成当時のブラックメタル/ダークウェイヴ色の濃い楽曲を収録。イラストは丸尾末広。
NECRONOMIDOL『Deathless』(2017)
ネクロ魔の2nd LP。2016年末メンバーチェンジを経てヘヴィメタル色を強めた作品。LP盤のアートワークはトロント在住のPierre Weird。
卒業の
前に聖夜の
プレゼント
“Meet The Underground Music” Non-Stop DJ MIX
mixed by DJ Necronomicon Dec. 2018
1. Captain Beefheart & His Magic Band/ Frownland
2. Throbbing Gristle / Hot on the Heels of Love
3. 灰野敬二 Keiji Haino / つきぬけても
4. 非常階段 Hijokaidan / 創造道場(大阪)November 3rd, 1980
5. 白石民夫 Tamio Shiraishi / untitled
6. NORD / Utopie
7. コクシネル Cockc' Nell / ススメ
8.グランギニヨル GRAN GUIGNOL / バクテリア・マーチ
9. タコ Taco / 仏の顔は今日も三度までだった
10. Grow-Up / The Best Thing
11. Etron Fou LeLoublan / L'amulette Et Le Petit Rabbin
12. YBO2 / 猟奇歌
13. Current 93 / Black Sun Bloody Moon
14. 高橋アキ Aki Takahashi / 3つのジムノペディ
15. Half Japanese / My Concentration
16. H.N.A.S. / Brate Mich Auf Offenem Feuer
17. バナナリアンズ Bananarians / 気配
18. 非常階段 Hijokaidan / Tod dem Marxismus
19. INU / メシ喰うな
20. アーント・サリー Aunt Sally / アーント・サリー
21 .THE GEROGERIGEGEGE / 昭和 Pt.1
22. 宮沢正一 Shoichi Miyazawa / 抱いて
23. Hermann Nitsch / Day 3 11:30 A.M.
24. The Residents / A Spirit Steals A Child
25. The Pop Group / Forces Of Oppression
26. Psychic TV / Just Drifting
27. タコ Taco / Live untitled
28. 太田蛍一 Keiichi Ohta/ 人外大魔境
29. The Mothers Of Invention / Toads of the Short Forest
30. WHITEHOUSE / TOLD
31. 19/JUKE / GENERAL DYNAMIC F.U.N.
32. 吉野大作&プロスティテュート Daisaku Yoshino & Prostitute / 死ぬまで踊りつづけて
33. A-Musik / El Pueblo Unido Jamás será vencido
34. 多加美 Takami / 最后の夢
35. 陰猟腐厭 Inryo-Fuen/ untitled
36. Merzbow / Nil Ad Mirari
37. Noise / 死
38. キノコホテル Kinoco Hotel/ かえせ太陽を
39. Iggy And The Stooges / Search and Destroy
40. NECRONOMIDOL / あたいの爪痕
41. NECRONOMIDOL / End of Days