イタリア南部のナポリに近い小さな街ノセラを拠点に音楽オフィスOttagono Design Of Musicを主宰するDJ/プロデューサーのClaudio Mateが、Angelo "Tenshi" AmorelliとGiovanni "Fudo" Bresciaと共に立ち上げた日本音楽専門レーベルTANOSHII RECORDS。2024年9月に第一弾としてアイドルシンガーソングライター、ルカタマのシティポップ・ナンバー『Rukatama 1994』をアナログ7インチ・シングルでリリース。同時に日本カルチャー雑誌『Tanoshii Magazine』を発行した。
https://tanoshiirecords.bandcamp.com/album/rukatama-1994
レーベル第2弾として、日本の地下音楽の個性派を集めたコンピレーション・アルバム『Tanoshikatta (楽しかった) 』が2025年夏にリリースされる。エレクトロ/アンビエント/ヒップホップ/ストレンジポップ/インダストリアルメタル/アヴァンギャルドなどジャンルにこだわらず、80年代~現代に至る日本のアンダーグラウンド・シーンの個性派を独特のセンスで選んだラインナップは、近年海外からの評価が著しい日本の音楽の知られざる魅力を世界へアピールするきっかけとなるに違いない。
『Tanoshikatta vol.1 (楽しかった1巻)』(Vinyl / アナログLPレコード限定盤)
Side A: JUMA(吉松幸四郎)、及川禅、nii-otto、小方祐馬、フードゥー・フシミ
Side B: 彩Saya (ex 沖縄電子少女彩 Okinawa Electric Girl Saya)、GARUDA(崎村ゆふぃ)、MOGRE MOGRU
記念すべきリリースにあたり、予約を兼ねてKickstarterでクラウドファウンディングがスタートしている。限定アナログLPの他、スペシャルブックレット、Tanoshii Magazine、スペシャルフォトグラフ、トートバッグ、Tシャツ、パーカーといったリワードも用意されているのでぜひご覧いただき応援よろしくお願いします。
https://www.kickstarter.com/projects/octagonstudio/tanoshikatta-volume-1
【収録アーティスト】
●JUMA
80年代前半に200タイトルを超える日本のアンダーグラウンド音楽をリリースしたカセット・レーベル「D.D.レコード」から、 吉松幸四郎のプロデュースで'82年にリリースされたプロジェクトJUMA(ジュ―マ)の作品。現在映画監督として活躍する吉松が学生時代に作成しD.D.からカセットテープで発表された初期音楽作品は、複数の海外のレーベルからアナログ盤で再発されたことで、新たな生命と関心を得ることとなった。収録曲の「Night Chapel」は、夢見るような雰囲気のオブスキュアな名曲で、80年代のホラー/スリラー映画のサウンドトラックとしてもピッタリ。
Juma - Night Chapel
●及川禅
日本のアンダーグラウンド・ミュージック・シーンで最も尊敬される人物の一人である。伊勢出身の及川は、スタジオジブリの元ディレクターでもあり(『たのしいマガジン』の独占インタビューでも言及されている)、宮崎駿、故・高畑勲、久石譲といった著名人とコラボレーションしている。「Flow」 は現在のCDアルバム 『69』からの曲。1975年に結成したスペース・マンダラ、80年代のエレクトロ/アンビエント・デュオBe-2(ハーツヴァイス)での活動依頼、及川が”コズミック・ミュージックのゴッドファーザー”と呼ばれてきた理由がよくわかる。
Zen oikawa Solo
●nii-otto
Nii-ottoは、このコンピレーションで意外性のある存在だろう。日本ではイラスト・アーティストとして知られ、多くの出版社と仕事をしている。最近ではTanoshii CrewとOttagono Studioを通じて、欧米で初のムック/アートブックを出版した。彼女がいつも言っていることだが、彼女は10代の頃から音楽を作っており「天文虫」はアニメ番組のオープニングにもなりそうな完璧なサウンドトラックだ。
【nii-otto's】天文虫(オリジナルMV)
●小方祐馬 Yuma Ogata feat Kohei Uchida.
小方祐馬(Praparat)は、日本で目覚ましく活躍している作曲家であり、いくつかのアルバムを発表し毎週ライブを行っている。彼の音楽は、日本の美しい風景を想起させる自然環境の要素を特徴としている。「アネモネ」で聴ける祐馬のサウンドは、広島からTanoshii Crewの本拠地であるナポリにつながるバレアリック・ディスコのようだ。
映画『アネモネ』ダンスシーン抜粋 Koshiro Yoshimatsu Film Picture [ Anemone ] DANCE
●フードゥー・フシミ
日本のヒップホップ・エレクトロ・ファンクのゴッドファーザーの一人と評されるフードゥー・フシミ(Minoru 'Hoodoo' Fushimi)がA面を締めくくる。長年に渡る彼のディスコグラフィーは、多くのレコード・コレクターにとって最も高価なコレクションのひとつとなっており、入手困難となっている。「Noudashi- Redline mix」が初めてアナログ・レコードで発表される。
Noudashi (Taking Out The Brain/The Man Who Was Only A Brain)
●彩Saya
彩Saya(ex-沖縄電気少女彩)が日本国外でアナログ・レコード・デビューを飾る。ノイズ・アヴァンギャルド音楽家でシンガー・ソングライターの灰野敬二、そして栄光のノイズ・バンド非常階段との素晴らしいコラボレーションを経て、彩Sayaはセルフ・タイトルのアルバム『彩Saya』を1年前に発表し、常に日本のセールス・チャートの上位にランクインしてきた。オブスキュア・ミュージックのアイドルとして、90年代を彷彿とさせるパワフルなアリーナ・レイヴ・アンセム「リズム-鼓動-」を披露している。
リズム-鼓動-
●GARUDA
GARUDA(ガルーダ)は、アイドルユニットめろん畑a go goのメンバーとしても知られる崎村ゆふぃのソロ・プロジェクト。ここでは、ゆふぃの素晴らしい才能と音楽的スキルを発揮する2曲を収録。「もうすぐ雪が」はインダストリアルとメタルの完璧な融合。「Silent Kill」は、アンダーグラウンドな会場から大規模なライヴまでピッタリなダークでドリーミーな曲で『デスノート』のようなロックなアニメに使われてもおかしくない。
【MV】GARUDA - 『もうすぐ雪が...』Official Music Video
Garuda - Silent Kill (live @hoofdorp Cpunt 7-9-2023)
●MOGRE MOGRU
日本のサブカルチャー・シーンで活躍する実験的ノイズ・アヴァンギャルド・バンド、MOGRE MOGRU(モグレモグル)が「Volume 1」を締めくくる。メンバーは剛田武、黒い瞳、Tanaoの3人。「HOPE ~Kakera(flagment)」は、永続する音楽の旅でリスナーを徐々に異次元へと誘う。また、この広範囲にわたるコンピレーションの最後にチルアウトするのにも最適だ。この曲は昨年12月にスタジオ・ベイドで行われた即興ライヴ・セッションでの演奏である。
MOGRE MOGRU @ "HOPE LIVE vol.11" 2024.12.15 sun Studio Bayd 自由ヶ丘 #ambient
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