▲オープニングのナイアガラスターマインがまさかの着火せず…。
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昼花火が終わって、徐々に暗くなるにしたがって、会場の人が増えていく。花火と言えば夜のものという思い込みはなかなか払しょくされなくて、昼花火を見ることなく夜の花火だけにやってくる観客は少なくない。特にツアー客はその辺りが顕著だ。
山の端の残照もいつしか闇に溶け、桟敷席や通路の明かりが主張を強めるころ、夜花火の打ち上げが始まる。
いきなり、ナイアガラに着火しないというトラブル(;´・ω・)
昼の数度のゲリラ豪雨によって、火薬が湿ったか、はたまた線が切れたか…。ゲリラ豪雨の中、必死に祝詞を上げた神主の思いが通じてか天気は回復したが、おそらくの対価としてナイアガラが持ってかれたということか…。
偉い人のあいさつが終わり、会場に響き渡る「ひょーうじゅん しんーさ だまーーー」の声。夜の花火の審査基準となる花火が藍色の空を上る。
▲標準審査玉:10号芯入り割物「昇曲導三重芯変化菊」響屋大曲煙火(秋田県)
▲標準審査玉:10号自由玉「昇分火付彩り椰子に花雷の響き」響屋大曲煙火(秋田県)
今年は標準審査玉が78点と高く、自分もこの自由玉の完成度は印象に残った。煙っててなお、このクオリティである。
昼花火の時はそれほど気にならなかったが、花火に対して観覧席は風下となる。花火は光を発すると同時に、火薬を燃焼することで煙が少なからず発生する。その風が今年は観覧席側に流れてきて、ベストなコンディションではなかった。
以下、今年の入賞作を並べていくが、風下による煙害は致し方ないものとしてご理解ください。
10号割物花火の部は、各社「芯入り割物」と「自由玉」の2つの花火を打ち上げる。そののち、定められた時間と玉数で、一つのテーマを花火で表現する「創造花火」が打ちあがる。
▲10号芯入り割物の部優勝「昇曲付五重芯変化菊」野村花火工業(茨城県)
見た瞬間口から出た感想「昨年小幡さんに取られたからってやる気に満ち溢れていますな」※特別賞:日本煙火協会会長賞
▲10号自由玉の部優勝「新緑の躍動」野村花火工業(茨城県)
見た瞬間口から出た感想「メッチャ内閣取る気にミッチミチに満ち溢れていますな」
▲創造花火の部優勝「オバケも踊るハロウィン・パーティーナイト」磯谷煙火店(愛知県)※写真はコンポジ
この三角形の白い物体がオバケで、この煙火店ではおなじみで初回のネーミング「マシュー」と呼ばれている。ハロウィン仕様で、手があちこちに伸びていくという(飛遊星を用いているのだろう)
10号芯入り割物の部準優勝▲「昇曲付四重芯変化菊」マルゴー(山梨県)
えっとー、曲導は落ちているし(それ自体は大した減点ではないだろう)、四重芯って審査員席にしか見えないもの!?
すっげーぇ、悪口を言うと、このレベルで準優勝させちゃうって、近々「マルゴーに内閣上げるよ」という下ごしらえじゃないかって私なんかは疑っちゃうんだよね。さすがにこのレベルでは内閣どころか入賞だって危ないと思うんだけれどさ、少しずつ実績を下駄ではかせているんじゃないか疑惑が、湧いてきていたりいなかったり…。
10号自由玉の部準優勝▲「翡翠をちりばめたペンダント」響屋大曲煙火(秋田県)
そうか!準優勝は最初から曲導を落としたところにするって決めてあったんだ!?
創造花火準優勝▲「新緑の躍動」野村花火工業(茨城県)
(けむけむは心のフィルターで処理してください)
10号芯入り割物の部優秀賞▲「昇分砲付四重芯紅緑銀乱菊先」伊那火工堀内煙火店(長野県)
10号芯入り割物の部優秀賞▲「昇曲導五重芯変化菊」小松煙火工業(秋田県)
10号自由玉の部優秀賞▲「プリズム(光が分散屈折する多面体)」小松煙火工業(秋田県)
10号自由玉の部優秀賞▲「トリコロールの花」丸玉屋小勝煙火店(東京都)
あのー、あなた昨年まで市松ほにゃららと名乗っていましたよねw
創造花火の部優秀賞▲「月夜に現る幻想の滝」小松煙火工業(秋田県)
けむけむに和火はツラヒ
創造花火の部優秀賞▲「近未来幻想紀行」マルゴー(山梨県)
10号芯入り割物の部入賞▲「昇曲導付四重芯菊先銀乱」響屋大曲煙火(秋田県)
10号芯入り割物の部入賞▲「昇曲付四重芯変化菊」紅屋青木煙火店(長野県)
10号芯入り割物の部入賞▲「昇曲導付五重芯菊花の極」篠原煙火店(長野県)
10号自由玉の部入賞▲「雪どけの華」マルゴー(山梨県)
10号自由玉の部入賞▲「越のこころ」片貝煙火工業(新潟県)
これ、向きを選ぶ玉なんだよね。正面から見るとどうなるかは、柏崎の花火の方を見てくださいwww→★
10号自由玉の部入賞▲「ダイヤモンドダスト」三遠煙火店(静岡県)
錦よりも銀の方がらしく見えるけれど、燃焼速度が速いから難しいのかな…。
創造花火の部入賞▲「惑星ループ~Circle・Circus~」篠原煙火店(長野県)
昨年の秋、信州中野で見た色。コクのある独特な配色だ。
創造花火の部入賞▲「Trick or Treat~キャンディ ちょーだい~」齊木煙火本店(山梨県)
キャンディバージョン花火も上がったんだけれど、あえてカボチャ花火で!
上記で特別賞も重ねて受賞している煙火店もいるのだが、こちらは特別賞のみの受賞となった。
10号自由玉の部観光庁長官賞▲「夜光幻想花」新潟煙火工業
小泉家の家伝である「松島」という吊り物を単体ではなく他の花火と組み合わせて一つの玉に収めたという意欲作。自由玉だけでなく創造花火でも見せてくれた。今まではさすがの職人芸と思っていた松島が、こんな楽しい花火になるとだれも思わなかっただろう。完全に伝統の松島の印象を変えた一玉だと思う。
何かと話題になった大会提供ではあるが、毎年上げるものだから、今年はこの形というぐらいの認識でよいのでは…。見る方の欲としては、毎年最高of最高を求めてしまいがちだけれど、時には変革が必要だ。それがいい方向にすぐ発揮される場合と、熟成してから気付く場合があるんだと思うよ。まぁ、今年は撮っていて楽しいものではなかったけれどね…。
▲大会提供花火の冒頭で色のきれいな花火が上がった
▲大会提供花火。ちょっと変わったものを…。斜め打ちできるやんw
花火終了。
ホテルが盛岡だったが、臨時新幹線の座席が取れなかった。仕方なく、駅まで歩いて駅前のグルグルグルグルという人の列に並ぶ。何年か前は、最終の新幹線なら座席指定券がなくても余裕で座れていたのだが。今年はJRが臨時新幹線を精査しすぎて、大分臨時本数が削られた。撮影はたいてい立って撮るので、何時間も立ちっぱなしの上、新幹線からはみ出しそうになり、まっすぐ立てないまま盛岡まで座ることできずに、非常に疲れた。
さすがに今年は削りすぎですよ…。
JRさん、来年はもう1本増やしてください。あまりに辛くて、鬱るかと思ったよ…。
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