『野口哲哉「this is not a samurai」」』 ポーラ ミュージアム アネックス

ポーラ ミュージアム アネックス
『野口哲哉「this is not a samurai」」』 
2022/7/29~9/11



ポーラ ミュージアム アネックスで開催中の『野口哲哉「this is not a samurai」」』を見てきました。

1980年に生まれた現代美術家の野口哲哉は、鎧兜を身につけた人間をモチーフとした絵画や彫刻で知られ、国内外にて作品を発表するなどして活動してきました。



その野口の新旧作によって構成されたのが『this is not a samurai』と題した個展で、立体や平面など約40点あまりの作品が公開されていました。



野口の手がけるサムライの特徴として挙げられるのが、極めて精緻な甲冑の造形で、実際に歴史的資料を参照するなど綿密な考証に基づいて制作されました。



またいずれの人物も人間の内面を巧みに表現していて、途方に暮れていたり、手を額に当てて座り込んでいたりと、同じ表情を見せている者は一人としていませんでした。



そして時にジーンズを履いていたり、スマホらしく物体を操作しているなど、あたかも現代の若者のような出立ちや仕草をしていて、古のサムライがあたかも現代に生きているようなすがたを見せていました。



とはいえ、彼らはサムライであるかどうか厳密に規定されているわけではありません。いずれも鎧をまとい、兜をかぶりながらも、必ずしもサムライをそっくりそのまま表現していない点こそ、野口の作品の醍醐味といえるのではないでしょうか。



今回の個展のタイトルに「this is not a samurai」、つまり「サムライではない」と付けられていましたが、たとえば戦国の武将でもなく、かといって現代人でもない、いわばどの時代もさまざまな内面を持った一人の人間として表現されているのかもしれません。



展示は昨年の高松市美術館にはじまり、山口県立美術館、群馬県立館林美術館、刈谷市美術館にて行われてきた巡回展で、東京ではポーラ ミュージアム アネックスでの開催となります。


「もし現代にサムライがいたら・・?! 野口哲哉の個展へ行こう!」 | イロハニアート

会期中は無休です。9月11日まで開催されています。*写真はすべて『野口哲哉「this is not a samurai」」』より。撮影が可能です。

『野口哲哉「this is not a samurai」」』 ポーラ ミュージアム アネックス@POLA_ANNEX)
会期:2022年7月29日(金)~9月11日(日)
休館:会期中無休。
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は18:30まで 
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
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