都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」 クリエイションギャラリーG8
クリエイションギャラリーG8
「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」
2020/2/25~3/28
クリエイションギャラリーG8で開催中の「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」を見てきました。
2007年にアートディレクターの原田祐馬によって設立された「UMA / design farm」は、グラフィックや空間、展覧会などの企画開発を通して、地域や文化に関するプロジェクトに携わってきました。
そうした一連のプロジェクトを網羅するのが「Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」で、デザインのプロダクトのみならず、サインデザインのプロセスや、プロジェクトに関わった人々の活動などを紹介していました。
まず前半は「UMA / design farm」の手がけたサイン、ピクトグラム、ロゴ、それにパッケージデザインなどで、中には展覧会のポスターも展示されていました。
そのうちポスターでは、ラフォーレミュージアム原宿で行われた「デヴィット・リンチ展」(2012年)や東京都現代美術館の「フランシス・アリス展」(2013年)なども並んでいて、気がつかずとも一度は目にしたことのある作品も少なくありませんでした。また最近では昨年、ひろしまトリエンナーレのプレ事業として開催された特別展「ここからむこうまで」もデザインしていて、実に幅広く活動していることを知ることが出来ました。
パッケージデザインで目を引いたのは、「走る日本市プロジェクト 大阪・兵庫編」(2017年)で、新幹線をモチーフにした手ぬぐいやマジックインキが紹介されていました。これはJR西日本が、中川政七商店とともに、「土産もの」を切り口に、山陽新幹線沿線のものづくりを発信するために企画されたプロジェクトで、大阪と兵庫エリアのプロデュースを「UMA / design farm」が担当しました。なお開催期間中は、新幹線の車内ワゴンにて、オリジナルの土産が販売されていたそうです。
続くフロアでは、現在進行中を含めた各種プロジェクトを壁と什器で取り上げていて、単なる資料展示ではなく、5コマ漫画を盛り込んだり、原田の独自の視点によるテキストを記すなど、プロセス全体を紐解くような内容となっていました。
ここでは奈良の福祉施設たんぽぽの家での活動や、福岡県福地町の図書館と歴史資料館の設計、あるいは瀬戸内国際芸術祭での小豆島の観光プロジェクトなどが紹介されていましたが、ともかく現地の人々との交流、ないし協働に重点を置いていて、「UMA / design farm」の「ともに考え、ともにつくる」という基本コンセプトが強く反映しているように感じられました。
この他、会場最奥部のフロアでは、2015年からUR都市機構と共に手がけた、団地の色彩やサイン計画を写真や映像で公開していました。そして興味深いのは、計画から2年経った風景が取り上げられていることで、団地や住民に溶け込んだサインの光景を見ることが出来ました。
かつて私が一度、見学した柴又のゲストハウス「柴又 FU-TEN(ふーてん)」の色彩計画とネーミング、サインデザインも「UMA / design farm」が行っていました。これからも全国各地で「UMA / design farm」によるサインやデザインを目にする機会が増えるかもしれません。
新型コロナウィルス感染予防対策のため、混雑時は一時的に入場制限を行っています。ギャラリーは通常通りオープンしていますが、お出かけの際はご注意下さい。
撮影も可能です。3月28日まで開催されています。
「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」 クリエイションギャラリーG8(@g8gallery)
会期:2020年2月25日(火)~3月28日(土)
休館:日・祝日。
時間:11:00~19:00。
料金:無料。
住所:中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
交通:JR線新橋駅銀座口、東京メトロ銀座線新橋駅5番出口より徒歩3分。
「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」
2020/2/25~3/28
クリエイションギャラリーG8で開催中の「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」を見てきました。
2007年にアートディレクターの原田祐馬によって設立された「UMA / design farm」は、グラフィックや空間、展覧会などの企画開発を通して、地域や文化に関するプロジェクトに携わってきました。
そうした一連のプロジェクトを網羅するのが「Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」で、デザインのプロダクトのみならず、サインデザインのプロセスや、プロジェクトに関わった人々の活動などを紹介していました。
まず前半は「UMA / design farm」の手がけたサイン、ピクトグラム、ロゴ、それにパッケージデザインなどで、中には展覧会のポスターも展示されていました。
そのうちポスターでは、ラフォーレミュージアム原宿で行われた「デヴィット・リンチ展」(2012年)や東京都現代美術館の「フランシス・アリス展」(2013年)なども並んでいて、気がつかずとも一度は目にしたことのある作品も少なくありませんでした。また最近では昨年、ひろしまトリエンナーレのプレ事業として開催された特別展「ここからむこうまで」もデザインしていて、実に幅広く活動していることを知ることが出来ました。
パッケージデザインで目を引いたのは、「走る日本市プロジェクト 大阪・兵庫編」(2017年)で、新幹線をモチーフにした手ぬぐいやマジックインキが紹介されていました。これはJR西日本が、中川政七商店とともに、「土産もの」を切り口に、山陽新幹線沿線のものづくりを発信するために企画されたプロジェクトで、大阪と兵庫エリアのプロデュースを「UMA / design farm」が担当しました。なお開催期間中は、新幹線の車内ワゴンにて、オリジナルの土産が販売されていたそうです。
続くフロアでは、現在進行中を含めた各種プロジェクトを壁と什器で取り上げていて、単なる資料展示ではなく、5コマ漫画を盛り込んだり、原田の独自の視点によるテキストを記すなど、プロセス全体を紐解くような内容となっていました。
ここでは奈良の福祉施設たんぽぽの家での活動や、福岡県福地町の図書館と歴史資料館の設計、あるいは瀬戸内国際芸術祭での小豆島の観光プロジェクトなどが紹介されていましたが、ともかく現地の人々との交流、ないし協働に重点を置いていて、「UMA / design farm」の「ともに考え、ともにつくる」という基本コンセプトが強く反映しているように感じられました。
この他、会場最奥部のフロアでは、2015年からUR都市機構と共に手がけた、団地の色彩やサイン計画を写真や映像で公開していました。そして興味深いのは、計画から2年経った風景が取り上げられていることで、団地や住民に溶け込んだサインの光景を見ることが出来ました。
かつて私が一度、見学した柴又のゲストハウス「柴又 FU-TEN(ふーてん)」の色彩計画とネーミング、サインデザインも「UMA / design farm」が行っていました。これからも全国各地で「UMA / design farm」によるサインやデザインを目にする機会が増えるかもしれません。
【UMA / design farm展】本日3月11日(水)19:10〜20:40開催を予定していた「第302回クリエイティブサロン 岡田栄造×原田祐馬」はライブ配信での開催を予定しております。ギャラリー会場での開催はございません。#クリエイションギャラリーG8 #umadesignfarm #tomorrowistoday
— クリエイションギャラリーG8 (@g8gallery) March 11, 2020
新型コロナウィルス感染予防対策のため、混雑時は一時的に入場制限を行っています。ギャラリーは通常通りオープンしていますが、お出かけの際はご注意下さい。
撮影も可能です。3月28日まで開催されています。
「UMA / design farm展 Tomorrow is Today: Farming the Possible Fields」 クリエイションギャラリーG8(@g8gallery)
会期:2020年2月25日(火)~3月28日(土)
休館:日・祝日。
時間:11:00~19:00。
料金:無料。
住所:中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
交通:JR線新橋駅銀座口、東京メトロ銀座線新橋駅5番出口より徒歩3分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 新型コロナウ... | 「背く画家 津... » |
コメント |
コメントはありません。 |
コメントを投稿する |
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません |