都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2023年9月に見たい展覧会【京都・南山城の仏像/杉本博司 本歌取り/インド細密画】
9月に入っても猛暑は衰えることなく、大変に暑い日が続いています。展覧会ではまもなく会期末を迎える『ガウディとサグラダ・ファミリア展』(東京国立近代美術館)が大変な人気を集め、最終日の9月10日までの開館時間を20時まで延長し、通常休館日の月曜も開館することになりました。
今月は秋のシーズンに向けて多くの展覧会が開幕します。見ておきたい展覧会をリストアップしてみました。
展覧会
・『横尾龍彦 瞑想の彼方』 埼玉県立近代美術館(7/15~9/24)
・『日本画に挑んだ精鋭たち —菱田春草、上村松園、川端龍子から松尾敏男へ—』 山種美術館(7/29~9/24)
・『あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―』 静嘉堂@丸の内(8/11~9/24)
・『館蔵品展 狩野派以外学習帳』 板橋区立美術館(8/26~10/1)
・『恋し、こがれたインドの染織—世界にはばたいた布たち—』 大倉集古館(8/8~10/22)
・『美人画 麗しきキモノ』 太田記念美術館(9/1~10/22)
・『江戸時代の美術—「軽み」の誕生』 出光美術館(9/16~10/22)
・『Material, or』 21_21 DESIGN SIGHT(7/14~11/5)
・『特集展示 堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春』 半蔵門ミュージアム(7/19~11/5)
・『土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ』 世田谷美術館(9/9~11/5)
・『宇川直宏展 FINAL MEDIA THERAPIST @DOMMUNE』 練馬区立美術館(9/10~11/5)
・『めぐりあう大津絵』 八王子市夢美術館(9/15~11/5)
・『アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで』 そごう美術館(9/16~11/5)
・『ロイヤル コペンハーゲンと北欧デザインの煌めき』 横須賀美術館(9/16~11/5)
・『芥川龍之介がみた江戸・東京』 たばこと塩の博物館(9/16~11/12)
・『京都・南山城の仏像』 東京国立博物館・本館特別5室(9/16~11/12)
・『杉本博司 本歌取り 東下り』 渋谷区立松濤美術館(9/16~11/12)
・『春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ』 東京ステーションギャラリー(9/16~11/12)
・『山田寅次郎展 茶人、トルコと日本をつなぐ』 ワタリウム美術館(8/11~11/19)
・『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』 アーティゾン美術館(9/9~11/19)
・『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』 六甲山上(8/26~11/23)
・『村田コレクション受贈記念 西洋工芸の美』 日本民藝館(9/14~11/23)
・『超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA』 三井記念美術館(9/12~11/26)
・『インド細密画』 府中市美術館(9/16~11/26)
・『北斎のまく笑いの種』 すみだ北斎美術館(9/20~11/26)
・「横尾忠則 寒山百得展』 東京国立博物館・表慶館 (9/12〜12/3)
・『井田幸昌展 Panta Rhei|パンタ・レイ―世界が存在する限り』 京都市京セラ美術館(9/30~12/3)
・『装飾の庭 朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術』 東京都庭園美術館(9/23~12/10)
・『永遠の都 ローマ展』 東京都美術館(9/16~12/10)
・『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』 国立新美術館(9/20~12/11)
ギャラリー
・『落合翔平 THIS IS OCHIAI SHOHEI』 YUKIKOMIZUTANI(8/26~9/23)
・『Soh Souen(ソー・ソウエン)「Your Body is the Shoreline」』 √K Contemporary(9/16~10/14)
・『石内都 初めての東京は銀座だった』 資生堂ギャラリー(8/29~10/15)
・『ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(8/30~10/23)
・『杉本博司|火遊び——Playing with Fire』 ギャラリー小柳(9/5~10/27)
・『ボスコ・ソディ「GALAXY」』 SCAI THE BATHHOUSE(9/16~11/5)
・『In Praise of Shadows – ヴェルサイユ宮殿 森田恭通 写真展』 CHANEL NEXUS HALL(9/27~11/5)
・『西澤徹夫 偶然は用意のあるところに』 TOTOギャラリー・間(9/14~11/26)
まずは仏教美術です。東京国立博物館にて『京都・南山城の仏像』が開かれます。
『京都・南山城の仏像』@東京国立博物館・本館特別5室(9/16~11/12)
これは浄瑠璃寺の九体阿弥陀の修理完成を記念し、京都府南部の南山城地域に伝わる諸仏を紹介するもので、『阿弥陀如来坐像』(九体阿弥陀のうち)をはじめ、海住山寺や禅定寺の『十一面観音菩薩立像』、または極楽寺の『阿弥陀如来立像』などが公開されます。
すでに奈良国立博物館にて『聖地 南山城―奈良と京都を結ぶ祈りの至宝』(会期:7月8日~9月3日)が開かれ、南山城と周辺地域の仏像や神像、また絵画に典籍、考古遺品などが一堂に展示されましたが、そのうちの一部の仏像に焦点を当てた展覧会となりそうです。
現代と古典の作品同士が、現代美術家、杉本博司の目を通して邂逅します。渋谷区立松濤美術館にて『杉本博司 本歌取り 東下り』が行われます。
『杉本博司 本歌取り 東下り』@渋谷区立松濤美術館(9/16~11/12)
ここでは杉本が制作において援用する「本歌取り」をテーマにした新作を公開しつつ、元になる古典作品を公開するもので、杉本が本展のために手がけた『富士山図屏風』をはじめ、新作の「Brush Impression」シリーズ、または15世紀の『法師物語絵巻』などが紹介されます。白井晟一による建物とのコラボレーションにも注目が集まりそうです。
ラストはインドに関する美術展です。『インド細密画』が府中市美術館にて開催されます。
『インド細密画』@府中市美術館(9/16~11/26)
16世紀後半から19世紀半ばにかけ、インドの宮廷などでは一辺20センチほどの小さな絵、すなわち細密画が楽しまれると、今に至るまで多くの人々の心をとらえてきました。
そのインドの細密画に着目したのが今回の展覧会で、日本画家、およびインド美術研究家の畠中光享のコレクションより細密画の優品、約120点が公開されます。「愛」やインドの神々や英雄をモチーフとした、インド細密画の多彩な魅力に触れるまたとない機会となるかもしれません。
イロハニアートにも今月のおすすめの展覧会を寄稿しました。
【9月のおすすめ展覧会5選】『超絶技巧、未来へ!』から『めぐりあう大津絵』、『永遠の都ローマ』まで。 | イロハニアート
それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
今月は秋のシーズンに向けて多くの展覧会が開幕します。見ておきたい展覧会をリストアップしてみました。
展覧会
・『横尾龍彦 瞑想の彼方』 埼玉県立近代美術館(7/15~9/24)
・『日本画に挑んだ精鋭たち —菱田春草、上村松園、川端龍子から松尾敏男へ—』 山種美術館(7/29~9/24)
・『あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―』 静嘉堂@丸の内(8/11~9/24)
・『館蔵品展 狩野派以外学習帳』 板橋区立美術館(8/26~10/1)
・『恋し、こがれたインドの染織—世界にはばたいた布たち—』 大倉集古館(8/8~10/22)
・『美人画 麗しきキモノ』 太田記念美術館(9/1~10/22)
・『江戸時代の美術—「軽み」の誕生』 出光美術館(9/16~10/22)
・『Material, or』 21_21 DESIGN SIGHT(7/14~11/5)
・『特集展示 堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春』 半蔵門ミュージアム(7/19~11/5)
・『土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ』 世田谷美術館(9/9~11/5)
・『宇川直宏展 FINAL MEDIA THERAPIST @DOMMUNE』 練馬区立美術館(9/10~11/5)
・『めぐりあう大津絵』 八王子市夢美術館(9/15~11/5)
・『アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで』 そごう美術館(9/16~11/5)
・『ロイヤル コペンハーゲンと北欧デザインの煌めき』 横須賀美術館(9/16~11/5)
・『芥川龍之介がみた江戸・東京』 たばこと塩の博物館(9/16~11/12)
・『京都・南山城の仏像』 東京国立博物館・本館特別5室(9/16~11/12)
・『杉本博司 本歌取り 東下り』 渋谷区立松濤美術館(9/16~11/12)
・『春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ』 東京ステーションギャラリー(9/16~11/12)
・『山田寅次郎展 茶人、トルコと日本をつなぐ』 ワタリウム美術館(8/11~11/19)
・『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』 アーティゾン美術館(9/9~11/19)
・『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』 六甲山上(8/26~11/23)
・『村田コレクション受贈記念 西洋工芸の美』 日本民藝館(9/14~11/23)
・『超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA』 三井記念美術館(9/12~11/26)
・『インド細密画』 府中市美術館(9/16~11/26)
・『北斎のまく笑いの種』 すみだ北斎美術館(9/20~11/26)
・「横尾忠則 寒山百得展』 東京国立博物館・表慶館 (9/12〜12/3)
・『井田幸昌展 Panta Rhei|パンタ・レイ―世界が存在する限り』 京都市京セラ美術館(9/30~12/3)
・『装飾の庭 朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術』 東京都庭園美術館(9/23~12/10)
・『永遠の都 ローマ展』 東京都美術館(9/16~12/10)
・『イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル』 国立新美術館(9/20~12/11)
ギャラリー
・『落合翔平 THIS IS OCHIAI SHOHEI』 YUKIKOMIZUTANI(8/26~9/23)
・『Soh Souen(ソー・ソウエン)「Your Body is the Shoreline」』 √K Contemporary(9/16~10/14)
・『石内都 初めての東京は銀座だった』 資生堂ギャラリー(8/29~10/15)
・『ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター』 ギンザ・グラフィック・ギャラリー(8/30~10/23)
・『杉本博司|火遊び——Playing with Fire』 ギャラリー小柳(9/5~10/27)
・『ボスコ・ソディ「GALAXY」』 SCAI THE BATHHOUSE(9/16~11/5)
・『In Praise of Shadows – ヴェルサイユ宮殿 森田恭通 写真展』 CHANEL NEXUS HALL(9/27~11/5)
・『西澤徹夫 偶然は用意のあるところに』 TOTOギャラリー・間(9/14~11/26)
まずは仏教美術です。東京国立博物館にて『京都・南山城の仏像』が開かれます。
『京都・南山城の仏像』@東京国立博物館・本館特別5室(9/16~11/12)
これは浄瑠璃寺の九体阿弥陀の修理完成を記念し、京都府南部の南山城地域に伝わる諸仏を紹介するもので、『阿弥陀如来坐像』(九体阿弥陀のうち)をはじめ、海住山寺や禅定寺の『十一面観音菩薩立像』、または極楽寺の『阿弥陀如来立像』などが公開されます。
すでに奈良国立博物館にて『聖地 南山城―奈良と京都を結ぶ祈りの至宝』(会期:7月8日~9月3日)が開かれ、南山城と周辺地域の仏像や神像、また絵画に典籍、考古遺品などが一堂に展示されましたが、そのうちの一部の仏像に焦点を当てた展覧会となりそうです。
現代と古典の作品同士が、現代美術家、杉本博司の目を通して邂逅します。渋谷区立松濤美術館にて『杉本博司 本歌取り 東下り』が行われます。
『杉本博司 本歌取り 東下り』@渋谷区立松濤美術館(9/16~11/12)
ここでは杉本が制作において援用する「本歌取り」をテーマにした新作を公開しつつ、元になる古典作品を公開するもので、杉本が本展のために手がけた『富士山図屏風』をはじめ、新作の「Brush Impression」シリーズ、または15世紀の『法師物語絵巻』などが紹介されます。白井晟一による建物とのコラボレーションにも注目が集まりそうです。
ラストはインドに関する美術展です。『インド細密画』が府中市美術館にて開催されます。
『インド細密画』@府中市美術館(9/16~11/26)
16世紀後半から19世紀半ばにかけ、インドの宮廷などでは一辺20センチほどの小さな絵、すなわち細密画が楽しまれると、今に至るまで多くの人々の心をとらえてきました。
そのインドの細密画に着目したのが今回の展覧会で、日本画家、およびインド美術研究家の畠中光享のコレクションより細密画の優品、約120点が公開されます。「愛」やインドの神々や英雄をモチーフとした、インド細密画の多彩な魅力に触れるまたとない機会となるかもしれません。
イロハニアートにも今月のおすすめの展覧会を寄稿しました。
【9月のおすすめ展覧会5選】『超絶技巧、未来へ!』から『めぐりあう大津絵』、『永遠の都ローマ』まで。 | イロハニアート
それでは今月もどうぞよろしくお願いします。
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