「おうちで体験!かはくVR」で探検する国立科学博物館

国立科学博物館が、3DビューとVR映像で館内を紹介する特設サイト、「おうちで体験!かはくVR」を公開しています。



「おうちで体験!かはくVR」
https://www.kahaku.go.jp/VR/

これは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休館している同館が、一般財団法人VR革新機構の協力によって高画質画像を撮影したもので、スマホやPCにて自由に閲覧出来ました。但しVR映像としての鑑賞には、専用ゴーグル、及びメガネが必要でした。



まずトップページでは、博物館の「日本館」と「地球館」が選択可能で、例えば「日本館」をクリックすると、建物のドールハウスの全景から、3階「日本列島の生い立ち」の一角にある、フタバスズキリュウの展示風景が表示されました。



さすがに高精細画像だけに、画像は明らかに鮮明で、作品のみならず、キャプション一部までも読めました。博物館の中に立ち入っているような雰囲気が得られるのではないでしょうか。



「かはくVR」で面白いのは、単に館内を3Dで画像で楽しめるだけでなく、ドールハウスの断面図やフロアマップが表示されることでした。また地下から3階までの移動も、フロアセクターのアイコンでスムーズに行えました。



3階の展示室からそのまま地下へ移動するとラウンジがあり、反対側のミュージアムショップも覗き込むことが出来ました。一般的に入場出来るほぼ全てのスペースが撮影されていて、入れない場所はトイレといった程度でした。



広大な面積を有する国立科学博物館だけに、一通り、館内を見て歩くのも相当の時間がかかりますが、3階から2階、1階へと、順に降りながら展示資料を見学するのも分かりやすいかもしれません。



一方で「地球館」も、地下3階から地上3階へ至る全フロアが、3D及びVR映像で公開されていて、「日本館」と同様に展示室を行き来したり、標本などを拡大して閲覧出来ました。



この「地球館」でおすすめなのは、3階の「大地を駆ける生命」のコーナーで、野生の大型獣の剥製が100体以上も並ぶ光景を、実際の会場と同じように、ぐるりと一周、360度の方向から眺められました。実に壮観ではないでしょうか。



上野公園のジャイアントパンダや、現存する3体のうちの1つであるニホンオオカミなど、どれもが貴重な剥製ばかりであるのは言うまでもありません。



また2階では、ラバウル沖で発見された零戦や、日本初の液体酸素ロケットエンジンの「LE-5」なども、高精細な画像で楽しめました。



「おたずねの多い展示」国立科学博物館
https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/permanent/imgs/otazune.pdf

以前より国立科学博物館では、「おたずねの多い展示」として、アンモナイト化石やダイオウイカ、それに月の石など、人気のある展示資料をPDFで公開しています。そちらを参照しながら3D画像を追っていくのも面白いかもしれません。



「おうちで体験!かはくVR」の制作に際しては、一辺25センチの3Dカメラを用い、博物館の約1500点もの箇所が休館中に撮影されました。またカメラの高さが約120センチと子どもの目線に合わせているのも特徴で、もちろんファミリーに人気の「親子とのたんけんひろば コンパス」も見られました。



この他では、まるでSF映画に登場する宇宙船のような「地球館」の全体を俯瞰したドールハウスも迫力がありました。



報道によると、一般財団法人VR革新機構では、国立科学博物館以外にも撮影を希望する施設を募集しているそうです。まずは新型コロナウイルスの一刻も早い鎮静化を願うばかりですが、ひょっとすると他の美術館や博物館でも高精細な3Dビューを見られるかもしれません。


youtubeで公開中の「かはくチャンネル」などと合わせて楽しむのが良いのではないでしょうか。率直なところ、想像以上に臨場感がありました。

「おうちで体験!かはくVR」 国立科学博物館
ウェブサイト:https://www.kahaku.go.jp/
YouTube: https://www.youtube.com/NMNSTOKYO/
Facebook: https://www.facebook.com/NationalMuseumofNatureandScience/
Twitter: https://twitter.com/museum_kahaku/
Instagram: https://www.instagram.com/kahaku_nmns/
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