「巨大映像で迫る五大絵師」 大手町三井ホール

大手町三井ホール
「巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─」
2021/7/16~9/9



大手町三井ホールで開催中の「巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─」の特別内覧会に参加してきました。

桃山時代から江戸時代に活躍した俵屋宗達、尾形光琳、伊藤若冲、葛飾北斎、歌川広重の5名の絵師の作品を、大型の映像と音楽にて体感的に楽しめるイベントが、東京の大手町三井ホールにてはじまりました。



それが「巨大映像で迫る五大絵師」展で、5名の絵師の主要作品、及び同時代の金屏風など42作品が上映されていました。

まず冒頭、会場入口奥にて展示していたのが、各作品の緻密な部分を拡大して魅力に迫る「解説シアター」でした。ここでは超高精細デジタル画像にて作品をスクリーンに投影しつつ、解説ナレーションにて見どころを紹介していました。いわばメインの巨大映像の予習ともいえる内容だったかもしれません。

浮世絵を3Dデータとして組み上げ、実に20億画素にデジタルリマスターした画像は極めてクリアで、スクリーンに拡大しても全くぶれることはなく、和紙の繊細な質感や微細な凹凸までも目の当たりにできました。また屏風絵においても金箔や切箔、それに金砂子などの素材や表現の違いまでを再現していて、絵師の筆遣いを映像を通して感じられるかのようでした。



「解説シアター」に続くのがメイン会場である「3面シアター」でした。縦7メートル、横幅45メートルにも及ぶ3面スクリーンが観覧席を囲んでいて、ほかでは目にしたことのないような巨大映像空間が築かれていました。



そして「3面シアター」では北斎の『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』や宗達と光琳の2点の「風神雷神図屏風」、はたまた若冲の「仙人掌群鶏図」などの作品が、ドラマテックな動きのある視覚効果を加えながら投影されていて、あたかも作品の中に入り込むような錯覚にとらわれました。



巨大映像とコラボレーションした音楽も重要な要素を占めていたかもしれません。ジャズ風のピアノや三味線、和太鼓などによる音楽が時に大音量で会場内に響きつつ、作品を演出していて、巨大スペクタクルともいえるショーが展開していました。



「3面シアター」の上映の後は「フォトタイム」が設定されていて、スクリーンを前に記念撮影を自由に楽しむことができました。(本エントリの写真も全てフォトタイムにて撮影。解説シアター、及び3面シアター上映中は撮影できません。)



ラストは「Digital北斎×広重コーナー」で、「冨嶽三十六景」と「東海道五拾三次」からセレクトされた58作品を12台の大型モニターにて鑑賞できました。(同コーナーも撮影可)

「新感覚のアートエキシビション」とも案内されていましたが、実際の美術作品を目にするのとは全く異なった鑑賞体験が得られるのではないでしょうか。高精細な巨大映像にて作品にのめり込みつつ、熱気に満ちた音楽のライブを前にするように楽しみました。

最後に上映、及びチケットの情報です。上映は会期中、プログラムが毎日入れ替わるダブルプログラムです。AプログラムとBプログラムにて上映作品が異なります。公式サイトから開催カレンダー、もしくは上映作品一覧にてご確認ください。

チケットは期間中有効の平日フリー入場券と、土日祝日と最終日の日付指定券があり、それぞれ指定された日にちの10時半から18時半の好きな時間に入場できます。ぴあやローソンチケットなどで購入可能です。


定員に空きがある場合は会場窓口にて当日チケットが販売されます。当日券の販売は10時半から18時半で、定員枚数に達した段階で販売終了となります。

所要時間は「解説シアター」と「3面シアター」が各20分、計40分(着席制)でした。「Digital北斎×広重コーナー」の鑑賞には特に時間の制限はありません。



9月9日まで開催されています。なお東京での会期を終えると、大阪の堂島リバーフォーラムへと巡回(2021年12月3日〜2022年1月30日)します。

「巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─」@faaj_staff) 大手町三井ホール
会期:2021年7月16日(金) ~9月9日(木) 
時間:10:30~19:30。
 *最終入館は閉館の60分前まで。
休館:無休。
料金:一般2000円、大学・専門学校生1500円、中学・高校生1000円、小学生以下、70歳以上は無料。
住所:千代田区大手町1-2-1 Otemachi One 3F
交通:東京メトロ千代田線・丸ノ内線・半蔵門線・東西線、都営三田線大手町駅C4出口直結。東京メトロ東西線竹橋駅徒歩2分。
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