いろいろあるようだが理系女がもてはやされる、一方で子ども達が理科離れをしている、していなのと話題になることがある。
研究とまでゆかなくても、子どもや学生の科学的な知識が教科書だけであり、その評価が筆記試験の○×だけで行われている。自然体験活動を仕事している私の周りの若者を見ていると、知識はあるが、知恵へと醸造されない場面、生活と繋がっていないと感じる事態に遭遇することが多々ある。
例えば、木道の木材を剥がすのにテコの原理が使えない、カヌーが浮く原理を「浮力」としか言えず浮力はなぜ生じるのか説明できない、高地では平地と同じ方法ではコメが上手に炊けない理屈を「鍋の蓋がしまっていないから」とだけしか言えない理科系学生・卒業生がいる。
実はこれはひとりやふたりではない、10人に8、9人と言っても過言ではない。数年前の全国模試小5対象の概念問題で、「150c㎡相当する面積を持つものは、切手、葉書、教科書、教室のどれか」の正答率が1/4未満だったという実態も報告されている。先日は川からバケツで水を汲む体験が初めてで、水圧による重さに感激している20代がいた。
科学的にわかりやすく伝えるには、教科書だけの「お勉強」ではなく、生身の身体経験も必要だと思う。
逆もまたしかり、楽しく自然体験させているだけでは・・・、
自然体験活動は「遊び」だと、研究者や学校の先生に言われてしまう。