高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

教育改革

2018-03-09 15:48:46 | コラム風味

実は大きな教育改革が進行しているらしい。 これまでの詰め込み型教育から、思考力を重視した「考えるチカラ」をつける教育だ。アクティブラーニングもこのための手法として注目されているようだ。 例えば、高校の歴史だ・・・、これまではザビエルは何をした歴史上の人物であるかという知識というか、覚えさせる、覚える教育だったが、将来は次のような問題が想定されるらしい。

1「単純関係」は
もしあなたがザビエルの布教活動をサポートするとしたら、どのようにサポートしますか。200字以内で説明しなさい。

2「カテゴライズ」は
もしあなたがザビエルだとしたら、布教のために何をしますか。具体的な根拠とともに400字以内で説明しなさい。

3「全体関係」は
もしあなたがザビエルのように、知らない土地に行って、その土地の人々に何かを広めようとする場合、どのようなことをしますか。600字以内で答えなさい。

これは、かなり難しい設問ですなあ。今の私でも回答できるだろうか。まっ、それなりに人生経験を積んで来たので、なんとが言語化するだろうが・・・(ほんと?)、これを人生経験が浅い高校生が回答できるだろうか・・・。そもそも正解がない試験問題になるね。採点する教師の力量も問われるね。現在の教師は詰め込み教育で覚えたことを答える試験の難関を突破してきた人たちだからなあ、そもそも採点者になるのは無理でしょ。

 小中学高校の学び方そのものを大変革してゆく必要があるだろう・・。 さて、どうやって????

言えることは机についてガリガリ勉強したところで、問題解決力はつかないだろうな。 一方、基礎学力の低下も言われている。工学系企業の新入社員に中高校の物理を社内研修で実施していると、ある最大手自動車メーカーの技術役員から話を聞いたことがあった・・・。 

21世紀型スキルとは、いったいなんだろう、そしてどうやって身に付けてゆくべきか。しかし、そのベースの力は 間違いなく体験型教育でしか獲得できないであろうと思う。

 

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ありがとね。

2018-03-09 11:20:47 | 来訪者

3月8-9日と、かつての参加者・研修生だったNDKと妹のIBがそろって訪ねてくれました。 長期キャンプのたわいもない昔ばなしに一緒に笑ったり、お悩みを聞いたり、一緒にお酒を飲みながら過ごしました。 小中学校の先生と教え子の関係性は、先生が転勤でどんどんと移動して行ってしまうので、卒業後の子どもたちの成長というのはあまりみれないと思えます。

が、ここにずっとある、ここにずっといる自然学校という施設は、帰ってこれる場所でもあります。スタッフは変わりますが、みんな、どこで何を今しているかの消息もわかります。 大人になった、大人への階段を登っているかつての子どもたちの成長をみれることは、自然学校経営者冥利であります。

で・・・、アタシの使命は、ここに住み続けることだなあ。みんなの田舎で有り続けることだなあと、しみじみと思うのです・・・。

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チェック、改訂

2018-03-08 11:32:44 | いろいろシゴト

やろう、やろうと思いつつ、先延ばしになっていた運営安全管理マニュアルを一気に見直し・一部改定をしました。この作業は自分自身への戒めにもなります。

私自身の体力・気力がかつてほどではなくなっているので・・、アドベンチャラスなプログラムは自身ではディレクトできなくなってきたと実感している。そんなことも考えながら、つらつらと手引き書を読み返したのでありました。

交通事故の後遺症で肩や背中の痛みが残っています。 まだ腕立て伏せができませぬ。ぶな林も中間地点くらいの往復で息切れしてしまうしなあ・・・。 雪が溶けて春になったら、ことしこそは、トレーニングを日課にしようと、やろう、やろうと思うのでした・・・。

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里帰り?

2018-03-06 10:33:43 | 来訪者

元山村留学生のYSHさん、赤ん坊の頃からの自然体験活動の参加者KIが訪ねてくれた。 小学生だった子等と酒を酌み交わせるようになりました。嬉しい限りです。 

ここに居続けること、住み続けることが今の私たち夫婦にとっては大切なことだな。「新田舎づくり実践研究所」でありますからね。田舎=ジジババの存在ね。 だから そこで何をするかは、あとづけでいいわいさ・・・。

一日おいて、あさっては、IBUとKJK姉妹が訪ねてきます。

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窓が明く

2018-03-05 17:44:39 | 日記

昨日は小雨模様もある比較的暖かな一日でしたが、今日は一転して、昨日から比べると妙に寒く感じます。ただ今、零下2度、さほどではないな。 

校舎の廊下側が屋根から落ちてきた雪で埋まってしまっていましたが、人力では手に負えないので、教育委員会が重機を入れてくれました。ショベルカーでガサゴソと一気に掻き出して、窓を埋めていた雪が取り除かれました。

この時期は、春が近づいたかと思うと冷え込むの繰り返しです。 でも、これから一ヶ月は徐々に雪が消えてゆき、地面が見えるようになり、裏の小川の周辺には水芭蕉やヤチブキが咲き始めてゆきます。一年で一番ワクワクとする冬の終わりの季節です。



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探険あるっくぅ

2018-03-04 11:05:31 | プログラム 子ども

3月3-4日は、子どものための自然体験活動いえてぃ倶楽部でした。 大人向けプログラム名の「あるっくぅ」を使った2日間でした。 あるっくぅとは、歩く、Look(見る)、くう(食べる)を合わせた造語で、プログラムのコンセプトワードです。なかなかよいネーミングでしょう!と、自画自賛しております。

で、さて今回は、天然記念物の日本北限の歌才ぶな林の中にあるという樹高が一番高いといわれるブナに会いにでかけました。夏は、笹薮で到達することが不可能ですが、積雪期にはアプローチできます。 当日は朝から生憎のお天気、なんと小雨が降っていました。が、参加者の士気は十分なので万全な服そうででかけました。

最近の時間毎の天気予報の正確度はすごいですね。私は雰囲気から止まないだろうと感じていましたが、インターネットを覗き込んでいるスタッフは、「今が雨のピークです、あがると思いますよ」との見通し。 そのとおりに雨はあがりました。

で、湿った雪道を歩き、川を渡り(写真では、大きな深いクレバスのように不気味に真っ暗闇の溝が足下にあるようね)進みました。みんなで作ったお菓子のもぐもぐタイムをとってから、この川渡りの後の急な雪壁に挑みましたが、グサグサ雪に阻まれて、登れず・・・、時間切れとなりお目当てのブナには到達できずに、引き返すことになりました。

ちょっとしたアドベンチャラスな半日でした。

イエティ活動の報告ブログはこちらから ⇒

https://blog.goo.ne.jp/yeti-club/e/594abac684455b06ac83d0c3cba571c1

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電子証明書

2018-03-03 20:13:09 | 日記

社会保険事務所や労基局に出す書類が電子書類でつまりインターネットで作って提出できるしくみがあるのですが、そのためにはまずは電子証明書申請をしてそれを発給してもらう手続きができるようにならないとダメらしい・・・。 ちんぷんかんぷんなことばかりで非常に手間取っています。育ててきたNPOで総務経理の仕組みを作った(私が作ったわけでなく優秀なスタッフが作った)が、それを解散し、新たに小さなNPOとなったが総務経理のマネージメントスタッフは配置できるほど体力がないので、そういった仕事が自分ごとになってしまった・・・。 わかっている人には、決められたルールどおりにこなせばいいのだろうから、簡単な仕事なのだろうが、アタシには苦渋である・・・。

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裁量労働制

2018-03-03 09:58:55 | コラム風味

裁量労働制についてニュースが流れています。 このことにコメントを書くのは、ちいさくともいち組織の代表であり、巷でいうような残業手当を出していない(出せていない)事実上の裁量労働制な仕事場であるので、なかなか大儀なことなのでが・・・。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224312

私たちの仕事は、常に企画仕事であり、常に地域を巡るフィールドワークであり、子どものキャンプがあれば24時間付添う仕事なわけです。成果をあげるためには常時働いている必要がある・・・、8時間労働制をきっちりシフトすると今の何倍の雇用がなければこなせないでしょう。しかし、それに見合うだけの給与待遇を出すだけの利益を上げるプログラム(商品)は高価になり販売できないし、需要がなくなってしまうので、ことは更に至難である。そもそも、経済ビジネスにはなじまない仕事をしています。 まっ、NPOは儲からないということなのですが・・・。

「高木さん、高木さんがやりたいことをすすめるのだったら、公務員になったらいかがですか?」とずいぶん以前に役場職員から嫌味のように言われたことがありますが、しかし、それじゃあ、もっといろいろと制約・ルール・縛りがあってやりたいことはできないでしょう。だから、NPO組織活動なんですから・・・。

 「働き方改革」が現政府の重点施策であるわけですが、経済ビジネス世界の生産性の問題として経営者側の立場からの都合であることは否めない。そもそも公務員には裁量労働制は適応されないだろうな、論点外ですね、きっと・・・。

 仕事には それぞれに性質・結果にいたるプロセスがあるわけで、一概に同じルール・法律で縛ることはできないと思うね。

労働者側の問題として、その仕事が好きなのか嫌いなのか、自分に合っているのか合っていないのか・・・、つまり、自分がやりたいことなのか否かが重要なポイントだと思う。組織・会社のミッションと個人のミッションが重なっているのか、同じなのかの自己評価が常に大切だと思います。 好きなこと、やりたいことであれば、もちろん物理的な重労働でカラダを壊しちゃいけませんが、肉体的ばかりでなく精神保健も含めた健康づくりをしながら自分で仕事をコントロールすれば、いくらでも仕事できるはずだ。

仕事の報酬は、いちにお金でしょうが、二に、仕事ができるようになること、三に、人としての精神的成長でしょうね。この3つのバランスを個々人がとれるようになることが、大人になるということだとアタシは思います。 楽しく仕事ができているかですね。 「働き方改革」は、お金の報酬のあり方というよりも、死ぬ人がでないような職場環境の改革だと思うなあ・・。

まっ、しかしながら、裁量労働制に見合うだけの給与補償をNPOたりとも経営努力はせんとあかんですが。

余談ですが、欧州エストニア国では、ノマドビザというのを発給するらしいです。なんでも、移動一時滞在して仕事をしてもいいというビザらしいです。ワーキングビザより使いやすいらしい。世界中の有能な若者を集めてゆく手段でもあるらしいです。こういうのこそ、働き方改革だよなあ。

*写真は本文とは直接関係がありません。私たちの仕事のひとつのイメージ写真です・・・。

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嘆きの樹

2018-03-02 08:49:45 | 日記

爆弾低気圧、春一番の嵐・・・、一晩中、ベッドのそばの窓ガラスがガタガタ鳴って風の唸りも聞こえた。朝の学校送迎のワゴン車を駐車場から道路に出せるか・・・? 朝っぱらからの除雪を覚悟して珍しく早起きした。 そっとカーテンを開けたら・・、意外や雪はほとんど降り積もってはいなかった。 気温も下がらず、駐車場前は長靴の半分位はもぐってしまう深さのシャーベット氷水状態でした。 とりあえずは、送迎ワゴン車のエンジンをかけて家に戻ってくると・・・、休校の知らせが届いていた・・。 送迎車に発地なので一番に乗る山村留学生の「YZには教えないで」と意地悪なMRKさん。

朝食、忘れ物チェック、歯磨きと終わった出発定刻直前に 「今日は休校です」

「え~~、なんで教えてくれなかったのぉ! うそつき!」

「うそなんか、ついてないじゃない!!」と擬似母娘のバトルを聞いて朝のひとときを過ごした。 

通常、朝送迎を7時35分発で学校往復すると1時間かかり、帰ってきてから私の朝食、そして事務所に出るのは9時半頃なのですが、今日は1時間得をした感じで始まりました。

写真と文章は関係ないのですが、この写真は数年前に月越峠で見つけた「嘆きの樹」です。 その後、再度出会いたくで付近を通過したのですが、わからなかった。ざっくりと場所はわかっているので、春休みのキャンプで子ども達と探しにゆくかなあ・・・。

風はまだ強いが徐々に収まりそうです・・・。 この嵐で北海道では亡くなった方々もいらっしゃいます。不要不急の外出ではなくて、動けなくなった車を救助に行った作業員さんのようで、ホワイトアウトの中で道を見失ったらしい・・・。痛ましい事故・・・、ご冥福をお祈り致します。

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荒天

2018-03-01 12:18:29 | コラム風味

 除雪が玄関前に山積みになってしまった。ブロアータイプでなくてブレードで押し付けられている。

それはそうと、ふたつ玉低気圧が接近しており、午後からは猛烈に荒れるようです。今は小雨交じりで風が強まってきています。「春一番」ということなので、嬉しくもありますが、2,3年前に北海道で何人も亡くなった荒天と同じくらいの威力らしいので、TVや防災無線では不要不急の外出はしないようにと盛んに注意を呼びかけている。 私は、悩んだ末、本日の東京行き出張をキャンセルしました。

例年北海道は3月下旬の春分の日もお天気は荒れるとのジンクス・傾向があります。

この時期になると思い出されるのは、あれは、確か昭和53年か54年の3月春分の連休のことだ。 知床半島で北大山岳部の遭難事件があり3名が亡くなった・・・。 そのうちひとりは、大学の学科の同級生Hであり、もうひとりは私の出身高校の山岳部の後輩であったEだった。 猛烈な吹雪で雪が吹きだまりテントが押しつぶされ、夜間になんどもテント周りの除雪をしたらしい。たぶんびしょ濡れの上、睡眠が取れず、疲労もしたのだろう・・、避難下山をして遭難した、疲労凍死であった。

その時、私は十勝のオプタテシケ山に入っていた。出発の前日に札幌の飲み屋でEと偶然に同席して、お互いの健闘のエールを交わしたのだった・・・。 十勝はさほど荒れることはなく、前夜のテント場も森林限界下の林の中であり風の影響もなかった。翌日、彼らが決死で下山を試みていた頃に、私たちはカリカリに凍った尾根に小気味いいくらいにアイゼンを効かせて登頂し、下山できたのだが、彼らは知床の猛烈な荒天の中で凍えた身体の命を燃やし・・・、逝ってしまった・・・。

その翌週に、学科の現場視察旅行あり、農業機械のメーカー見学に本州に出かけた。ヤンマーがある松本で学科生皆で、夜飲みに出かけ、寄宿舎への帰路、夜間照明で美しく浮かび上がった松本城のお堀のほとりで、皆で肩をくんで♫都ぞ弥生の雲紫に・・・♫と涙を流しながら寮歌を朗詠した。 

あれから、40年以上、私も何度か死に目に遭遇した(岩場での転落、雪崩遭遇、交通事故)が、結婚もし子どもも孫もでき、仕事は何度か転職しつつも、自然体験活動に勤しみながら、なんとか生き延びて来た。 あと何年生きれるか、わからんが、若くして命を落とした彼らの分まで、ちゃんと老後を過ごそう・・・

などと、窓の外の風雪を感じながら想っている・・・。

合掌

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