2008.6.12(木)曇り、晴
「このケーキの看板なんでいがんでんのん」
「ケーキは右肩上がりやがな」
「・・・・・・・」
「じょんのびの木、榎やったんやて」
「じょんのび村長改め、榎の村長やなあ」
「いやー高級」
やばい事件が起こった。いつかは来ると予想していたが、やはり来てしまった。山水の中水道の出が悪くなってきたのだ。この中水道、30m程のホースで谷の上流から引いているのだが、なにしろもらい物の廃物利用で途中がよれてしまっているのだ。その部分は谷の中間点にあり、最も草深いところとなっている。この部分は例のシマちゃんの家族が蛙を追いかけ廻しているのを何度も目撃している。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず」
「蛇の巣に入らずんば水が出ず」
冬用の長めの長靴を履き、暑いのに合羽を着込んで、手袋もゴム手の長いのにして、谷に入る。「いやー気持悪る」
草刈り機で刈すすむと流木が沢山埋まっている。これを掘り起こすのがまた気味悪い。流木を掘り出しては刈り、掘り出しては刈りと進んでゆくと、村のあちこちに点在している茗荷がここでは群生している。しかもでかい。ちまちまと育ててきた茗荷は一体何だったんだ。
ところで今更聞けない茗荷の話だが、あの薬味としておいしい赤い部分は一体どこなんだろう。一所懸命育てている茗荷からもあの部分はできるのだろうか。これほど自生しているのに買ってきて食しているのである。なんかヘンだなあ。
この中水道はじょんのび村の生命線
ねじれた部分に近づいてきたので、ホースを揺すってみる。あたりが薄暗くなって気味悪くなってきた。祈りが届いたか、心持ち出が良くなってきた。かみさんはまだまだ良くないと言っているが、蛇の巣へ入っているのは私である。「こんなもんやで」と言って切り上げる。
生姜の芽も出てきた、梅も大きくふくらんできた、こないだの山椒も残っている。スローライフは忙しい。