晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

鳥垣のこと(2) 12/28

2011-12-29 | 上林地名考

2011.12.28(水)曇

 市志の太郎垣について、小平地が小山の上にある稲荷神社を表すとすれば垣は崖を表すと考えられます。この神社と鳥垣の坂尾呂神社の前にある坂尾呂の里と命名された小山はよく似ています。どちらも急な石段があって、鳥居があって、その先に神社があるのです。どちらにも麓に宮の腰という地名が在るようです。
 鳥居のある崖→鳥居崖→鳥垣というのも鳥垣地名の候補に上げなければなりません。坂尾呂神社は周囲の古墳の状況なども鑑み、地名発生時代に至る充分に古い神社だと思います。
トリイ→タリイ→タローの訛化は少し無理があるでしょうか。
 坂尾呂の里は馬場先(ばばさき)といわれています。「シデの思い出」には馬に関する地名考がいくつか上げられていますが、ババ、ハバは崖あるいは崖上の平坦地を表す言葉とされています。柳田国男「地名の研究」では語源は不明だが、その意味だけはほぼ判明していると書いています。塙静夫「とちぎの地名を探る」では語源は「岨(はば)」としています。馬場先の先はそのまま突端ととれば、馬場先とは崖上の平坦地となった尾根の突端となり、現状の坂尾呂の里にぴったりの地形で、ほぼ間違い無いかと思います。Img_4174
 
坂尾呂の里案内図(2010.4.2) 


鳥地名はタオ、タワ、タオリつまり峠からの転という説もありますが、鳥垣の場合直接峠とは関係がないとして除外していました。
 ところが今、いわゆる近道ということを考えていると鳥垣から小野田に行くのには馬場先と坂尾呂神社の鞍部が日常的に使われていたのでは、、と思えてきました。現在のように車社会の時代には考えもしないことですが、徒歩がすべての時代には小さな鞍部でも峠として充分機能していたと思われます。実はわたしはこの小道を越えたことはないのですが、鳥垣側はかなり急な崖ではないでしょうか。さすれば峠の崖→タオリガケ→タオリガキ→鳥垣の構図が考えられます。雪が解けてその道を歩いてみて、予想どおりだったらこの説も候補に上げなければなりません。Img_4173 Img_4172

 


左:鞍部から馬場先を望む 右:同じ場所から小野田方面、この鞍部は最短距離となる。(2010.4.2)

今日のじょん:今日ハナちゃんが初めてじょんのび村に来た。ユキちゃんと遊んでいたじょんはみんなで遊びたいみたいだけど、ハナちゃん慣れていないのでカワイソウ。いわゆる社会性をつけるためじょんも苦労したもんなあ。P1000674 P1000675 P1000676   
 

コメント
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