晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

上林の盃状穴(15) 八幡宮-2 

2013-04-06 | 歴史・民俗

2013.4.6(土)雨、春の嵐

 神社横の石垣を見るがそれらしいものは無い。いよいよ本殿周辺だ。
  まず左にある境内社の周辺から始める。境内社に上がる石段は二段になっており、下段の石段は自然石で組まれており、盃状穴はありそうに無い。自然石は山の石でいかにも硬そうで穿孔は難しそうだ。ところが最上段の一列は例の凝灰岩系の石が使われている。
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境内社の石段


 その左の石盤に目をやると土に埋もれているが、穴らしきものが見える。持参の柄付きたわしで土を剥がすと、やや深い穴があり土が固まっている。たわしでは間に合わないので、柄の方で掘り起こす。たわしで清掃すると、径6cmの立派な盃状穴だ。その右手にも同様のものがあり心が躍る。周囲にも小さめの穴が9個穿たれており、どうも作りかけの盃状穴のような気がする。この小さいものだけが存在するなら、擬盃状穴とすべきなんだろうが、先ほどの大2個が完璧のものなので、盃状穴としていいのではないだろうか。
 そしてその右の石にも小さくて不完全なものが6個見つかる。これも盃状穴としておこう。

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境内社の石段、最上段の左から立派な盃状穴発見。

 気をよくして境内社の周りを観察するが、どこにも見当たらない。境内社に上がる上部の石段は3段あまりなのだがそこには無く、その右の石垣をみるとここにも古い石材が2個ばかり使われている。その石材の表面にこれまた大きな穴が穿たれている。直径が10cm近くあり、なんとも立派な穴である。その右手の石にも滑らかな穴状のものが見えているが、他の石が覆っており確認できない。その石垣の下に同様の石材が転がっており、穴というより大きなスプーンカットのような窪みがある。

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石段に組み込まれている2個と下部に放置されている1個。

 これらをどう取り扱っていいのかわからない。
 この大きな穴はどこかで見たような気がする。村上さん宅の玄関の盃状穴に大きさといい石材の形といい似通っている。(上林の盃状穴(4)2013,1,26参照)
  昨年夏、京丹波町の猪鼻、熊野神社を訪れた際に、再利用されて植え込みの境に利用されている石材にも奇妙な穴が開いていた。これらはいったい何のために穿たれたのだろう。

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村上家玄関先(2013、1,22)猪鼻熊野神社(2012,7、31)の石材

 意識して調査していけばきっと判明すると思うのだが、今のところは真円で盃状に掘られたもののみ盃状穴としておこう。つづく

【晴徨雨読】192日目(2007.4.6)佐賀~福岡

吉野ヶ里歴史公園は広大な公園である。古代を探求するものにとっては必須科目のようなものだ。その後の背振越え、那珂川沿いの地域は古代の歴史そのものである。何を見たかということでなく、そこを自転車で通過するだけでいいのだ。様々な本を読んだときに、その景色がほうふつとするだけで十分値打ちがある。Img_3992




広大な吉野ヶ里遺跡

【今日のじょん】ドッグランど予定地でじょんの様子がおかしい。妙に嗅いでいる。そのあたりを見てみると、鹿が糞をしている。食害は無いようだが、癖になると徐々に荒らされるので困ったものだ。観察すると山から谷越えで獣道がついている。いずれドッグランどの柵が張られるところだが、すぐに対処しなければ、、、。P1040251
   

 

 
鹿の糞は始末悪し。

コメント
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