ばあやの のんび~り日記  

還暦をむかえてからパソコンの勉強を始めて
傘寿も越えてしまいました。
いつまでパソコンできるやら・・・

一粒の飴玉 (2)通院生活の終わり

2014年01月24日 | ばあやの本棚

近くの花壇に咲いていた花が
ピンクの王冠に見えました

病院に8時半に到着。
いつものように満員状態、予約患者と新患者さんで座席もないほどの混みようだった。
「やれやれ、今日も一日がかりだな・・・」

予約してはいても、待機時間は早くても1時間以上、
会計完了までは、16時過ぎまで缶ずめ状態
もう慣れたので、適当に時間をやりすごしている。

ようやく主治医が診察開始。
「はい、ごくろうさんです。どうですか?調子は?」
「はい、最近は調子はとてもいいですよ」
「ほう、それはよかった。腰の痛みはないですか」
「はい、この頃はウオーキングが楽にできますから・・・」
「腸の運動不全による全ての症状は、腰の神経から来ていたものですからね。
腰が治ってきたのなら幸いです。
もう他に治療はなにもありません。この辺でもう治療はやめましょうね。」
「・・・え?そうですか  もう良いのですね」

永かった入院と通院生活に、終わりがやってきた瞬間だった。

   6年前の3月18日、春の嵐 暴風雨の日に紹介状を頼りに
   激痛に耐えながらJR列車に揺られて、駆け込んだ病院は、受付終了タイム直前だった。
   診察まで2時間余、廊下にある狭い長椅子の上で激しい痛みに
   バタバタ転げまわっていた。

   即入院が決まった。
   冷たい雨の中をすぐに引き返した夫は、入院準備に追われた。

   春まだ浅く、サクラのつぼみはまだ硬くて、強い雨風にさらされていた。

「やっと終わった・・・永かった・・・」 思わず口に出して言って見た。


看護師さんがにっこりして
「念のためにクスりは、もう少し出しておきましょうね、これで終わりです。」

運転手さんからもらった飴玉が、ポケットにあった。
かわいたのどを熱いお茶でうるおして、飴玉を口にほうりこんだ。

「甘い・・・・」 一息入れて、帰りの駅に向かった。

コメント (10)
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