ブロでもアマチュアでも野球にデッドボールはつきものである。5月8日ヤクルトvs阪神もデッドボールが試合の流れを左右した。1勝1敗で迎えた3戦目、お互いに12連戦の最終戦。譲れない攻防となり、6回まで阪神岩田は0に抑えていた。
まだ、投球も85球、2アウトランナーなし、ここでヤクルト3番の青木の頭にデッドボール、危険球退場となる。もちろん、それまでの経緯から遺恨ではない、完封ペースとはいかないが、投げ続けられシチュエーションである。ただし、阪神のリリーフは盤石で変わった守屋が山田をライトフライに抑える。一方、阪神は8回表梅野・木浪が作ったチャンスを代打糸原の三塁打で2点追加。ここまでは阪神ペース。
しかし、8回はヤクルトは1番からの好打順、その中で阪神は経験の浅い3年目の福永を投入。次の日に試合がないため、勝ちパターンの投手、ジョンソン-ドリスと行くのが定石なのに。やはりヤクルトはデッドボールを受けたけどは忘れていなかった。1番太田から5番雄平まで5連打、慌ててジョンソンを投入したが、押さえられず5対5の同点になってしまう。最後はお互いに2点ずつ取り合って引き分けにはなったのだが。
今の阪神は若い投手をこのタイミングで試す、そんなに余裕があるとはとても思えない。2軍で福永の成長を見ていた矢野監督は何とか使いたいと思ったタイミングだったのかもしれないが。私には空気が全く読めなかったとしか思えない、特にデッドボールがあり、危険球退場があったのだから。
実は4月17日の同じカードでも阪神が2対0で7回まではヤクルトを0に抑えていた。しかし、抑えの能見が不調で1死から大引、青木に四球、ここで慌ててジョンソンに変えたが、初球を山田の上半身にデッドボール(危険球退場とはならなかった)満塁となり、バレンティンにタイムリーを浴び、2点取られて引き分けた。この試合もデッドボールが試合の流れを大きく変えたのである。
1ヶ月前にも経験をしているにも関わらず、今回の継投策を組んだ阪神の首脳は猛省をすべきではないか。この1つの勝利を逃したことが10月に大きくなって返ってくるのだから。残念極まりない。