『久我山歳時記』㉘、立秋が8月8日、処暑が8月23日だから暦の上ではかなり秋が深まってきている。次の白露は9月8日だからほぼその中間あたり。ちなみに『処暑』は『暑さが峠を越えて後退し始める頃』、『白露』は『夜中に大気が冷え、草木に朝露が宿り始めるころ』だからこの間に実質的な季節の変化がある。
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さらに細かい七十二候では『天地始粛(てんちはじめてさむし)』、つまり朝夕に秋の風が吹いて冷たい空気を運ぶ(8月28日〜9月1日)とされている。とは言ってもまだノウゼンカズラは赤い花を咲かせてはいるが。
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今年に限っては8月最終週であっても毎日35℃の日が続くらしい。足も完治したのでうろうろと近所を歩く。ついこの間まで咲いていたブラシの木などは終わってしまっている。
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庭ではまだモミジアオイがたまに花を付けたり、日々草がまた盛り返して白や赤の花を咲かしている程度でまだ夏模様。種から育てたアサガオは2鉢を行燈仕立てにしたが、茎ばかり伸び、花はまだつかない。
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道を歩くと百日紅の花が今を盛りに咲いている。通勤路にはピンクが最も多く、やや濃い赤。
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白は大きな木が1本生えているだけである。この木も2年ほど前に枝を落とし、ようやく復活したようである。
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他に花はムクゲ(槿)の花をよく見る。白の中に赤があったり、ピンクの花を付けたり。紫や白のみの花もある。
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いずれも花が1〜2日で落ちるため、掃除が大変である。
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果実がなるブルーベリーは収穫済み。ブドウは房が大きくなってきたがまだ緑色のまま。同じようにいちじくの木もあるが、まだ実は小さく、なるにはまだ時間がかかるだろう。
帰り道ではさすがに蝉の声は減り、秋の虫の声がかなりうるさくなってきた。コオロギ、スズムシ以外にも色々といるようである。
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また、古今和歌集の藤原敏行朝臣の歌のように『秋来ぬと目にはさやかに見えねども、風の音にぞ驚かれぬる』というほどの慣性はないが、私は雲を見ると秋を感じる。
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もちろん、入道雲(積乱雲)はもくもくと育っているが、うろこ雲(巻積雲)やすじ雲(巻雲)など秋に多く見える雲も増加中。
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蛇足ながら、最後の雲の写メは横にすると『犬が横を見ている』ように私にはみえる。まさに雲は芸術家なのかもしれない。
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