かつて大阪に住んでいた、と言ってもかれこれ20年以上前のことだが、ラーメンと言えば『金龍ラーメン』か『どうとんぼり神座』かと思っていた。金龍ラーメンのまったりとした豚骨スープ、神座の野菜の甘みが全面に出たスープ、この二つは忘れられない。
しかし、東京ではラーメンは群雄割拠、塩ラーメン、鯛だしラーメン、濃厚豚骨、豚骨醤油、さらにご当地ラーメンと種類がおおすぎるのである。
アトレ恵比寿でレストランマップを見ていると何と『かむくらダイニング(KAMUKURA DINING)』を発見。しかし、アトレ2階は分かったのだが、恵比寿アトレの2階に行くのが難しすぎる。地上からアトレ本館はエスカレーターでは直接3階に着く。建物の中に入っても1フロア降りる階段もエスカレーターもないのである。もう一度よくマップを見て外にあるエスカレーターなら行けることを発見、ようやく到着した。
外観はパスタの店のような造り、ドアが開くとすぐにレジになり、ここで注文する形式となっている。注文はシンプルな『おいしいラーメン』(760円)、『焼き餃子』(6ケ260円)をオーダー、席まで案内してくれる。
1人の客はカウンター、2人以上はテーブルにしているようで大きなロの字カウンターの真ん中が厨房となっている。ダイニングというだけあって中にいる料理人はフランス料理のシェフのような格好でラーメンを作ってくれる。
5分ほどでラーメンが到着。かつて大阪で食べた時の経験からとにかくスープが熱いことを思い出し、ゆっくりと白菜から頂く。ちょうど良い大きさに切られていて甘い。ラーメンに浮かんでいるのは薄切りのチャーシューと白菜のみ。チャーシューではなく、この白菜が神座の真骨頂である。
すぐに焼き餃子も到着。皮は薄く、ニンニクも程よく効いていて特徴はあまりないが、安心していただける味。たれにラー油を加えて食べる。
それにしてもラーメンは冷えない。途中でニラの酢漬けを加え、辛味を足す。熱々のまま汗だくになって頂いていると季節の変わり目を感じる。平凡に見えて非凡なラーメンを堪能することができた。ご馳走さまでした。
KAMUKURA DINING
アトレ恵比寿2階
0364503748