今年の阪神タイガースは弱いのか。何を今更と言われてしまいそうな話。現在、セントラルリーグで最下位なのだから弱いのだとは思うが。
しかし、守備面の数字を見ると防御率は2.92でヤクルト2.83に次ぐ2位、失策もヤクルト・DeNAに次いで3位と去年より改善されている。
先発陣も西勇輝、西純矢、ガンケル、青柳、ウィルカーソン、伊藤将司と6枚揃っていてさらに秋山がいる。しかも防御率トップは青柳1.33、2位は西勇輝1.87となっている。
中継ぎ投手も始めは乱れていたが、今では渡辺、岩貞、加冶屋、湯浅、アルカンタラ。クローザーも安定感があるとは言いづらいが、岩崎と何とかなるレベルにある。
それならば弱い原因は打撃面にあるのか。まずは得点、阪神の総得点は144点とDeNA・中日に次ぐ4位、1位の広島202点と比較すると144点は少ないが。ホームランも巨人・ヤクルトに届かないが3位、盗塁に至っては29個で1位なのである。つまり、攻撃面・守備面の何を取ってもビリの要因はわからないのである。
もちろん、対戦を見ると広島には0勝7敗1分と大幅に負け越している。やはり苦手がいることは厳しいが、巨人には勝ち越している。
試合内容を見ると47試合終わったところで、29敗の中身を見ると0点負け(阪神得点0)が9試合、1点差負けが15試合(うちサヨナラ負が4試合)ととにかく内容が悪く、ベンチの差配で差がついた試合が少なくない。負けは僅差、勝ちはバカ勝ちというがまさにその通りである。
試合を見ていてもエースの調子がよく、1点先取点を取るだけでかなり雰囲気が変わる時に強行してダブルプレーでチャンスを潰すケースも多すぎる。打てないなら打てないなりに3番だろうが、4番だろうがバントしてスコアリングポジションに進めようとする意識が無さすぎて情けない。巨人の中田ですらバントをするのである。打線が不振にも関わらず昨年と同じ攻めをしていても勝利は転がり込んでこない。
『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』と言うが、今の阪神タイガースには敗戦の反省無くして勝利なしということを是非交流戦以降は心がけてもらいたい。(数字は5月24日現在)