hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

スタンプ散歩〜常磐線②

2020-10-21 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その283。南柏駅からもちゃんと10分で下り電車我孫子行がやってくる。柏駅は東武アーバンパークラインも乗り入れているからホームの数も多い。ただ、今の駅舎ができたのは1971年と古く、日本最初のペデストリアンデッキらしい。みどりの窓口そばにスタンプ台もすぐに発見。



押印してすぐにホームに戻る。さすがに乗降客は多いが下りはガラガラ、北柏駅に到着。ここも橋上駅、一度東口側に降りると立派なロータリー、しかし、人数はまばらである。





南柏あたりからは農地が目立ってくるが、我孫子駅が近くなるころには殆ど農地。我孫子駅は緩行の終点(朝夕は取手駅まで)、ここからは快速に乗車することになる。


我孫子駅の立食い蕎麦を経営する弥生軒は山下清画伯が5年ほど働いていたことがあるお弁当屋さん。画伯の絵が弁当の包装紙に使われていたこともある。ただ、残念ながら腹一杯で蕎麦は食べなかった。



我孫子駅のスタンプを押した後、天王台からの接続を見ると20分以上ない。これはまずいと取手まで行く。取手は銀行時代に茨城県の企業を担当していた際によく通った駅だが、その頃と殆ど変わっていない。


取手駅手前で利根川を渡り、ここからが茨城県。関東鉄道常総線の起点ともなっていてホームの数は多い。取手の名前は長禅寺のある高台に『砦』を築いたことと言われる。また、利根川を挟んで対岸にある小堀地区との間に『小堀の渡し』という有料渡船があり、一度乗りに行きたいと思っている。



取手駅は4分でスタンプを押して上りの快速に飛び乗り、天王台駅に到達。ようやく常磐線は終了、全78駅に対し残り15駅となった。

なかよし〜恵比寿ランチグルメ

2020-10-20 05:00:00 | グルメ
今日のランチは恵比寿でということになった。駅ビル(atre)にも店はいくつかあるが、代わり映えしないため、駅から駒沢通りを左折、次の角を曲がると飲食店が立ち並ぶ一角がある。ここには老舗の居酒屋からビストロやバルまで色々とあり、その中に『なかよし本店』がある。

この店は40年の歴史を持ち、土鍋炊きご飯を売りにする定食屋さんでメニューも『魚』『鶏料理』など色々ある。老舗とはいえ店構えは新しく、感染対策も意識している。

店に入り、メニューを見て悩むが、本日のおすすめメニューの中から『名古屋 鶏味噌カツ定食』(980円)を選択する。

ちょうど12時になる頃であったが、客の入りは四割程度、しかし、ここから来るわ来るわ、あっという間にほぼ満席となる。

7、8分でランチは到着、メイン、ご飯、味噌汁以外に小鉢が2つ付いてくるが、友人のサバの塩焼きとは小鉢が異なる内容である。

味噌汁はワカメ、とりたてて何かが違うわけではないが美味い。鶏の味噌カツは2切れ、かぶり付くと揚げたてのため衣がカリッとして食感がいい。また、トンカツと違い、あっさりとしている。

ご飯をいただくが、さすがに土鍋炊きを標榜するだけあって米が美味い。おかわりも自由だが、若い時なら必ずおかわりしていただろう。

小鉢は玉こんにゃくにそぼろ餡を掛けたものと切干し大根。いずれもご飯の友にちょうどよい。

『なかよし』は恵比寿駅周辺に3店舗のみのチェーン店だが、おかず一つずつを丁寧に作っていて恵比寿ランチには覚えておくとよい。若干、人形町に比べるとお値段がはる気はするが。ご馳走さまでした。


なかよし本店
渋谷区恵比寿西1ー8ー2
05055907410

リンドウの切手

2020-10-19 05:00:00 | 切手
『切手シリーズ』その80。1961年10月2日に発行された花シリーズの10月の花はリンドウである。リンドウは漢字で書くと『竜胆』となる。この由来はリンドウの根は健胃薬として広く知られているが、その苦さが熊胆(くまのい)よりも苦いことからその名前がついた。熊本県と長野県では県花に指定していてこのために以下のとおり、この両県での切手の発行が多い。

1985年5月に国土緑化で熊本県で全国植樹祭が開催されたことを記念して、リンドウと阿蘇山、柿の木という図案の50円切手が発行されている。 

その後の国土緑化では10面シートが発行されていてその中の1枚として2010年には神奈川県、2016年には長野県、2017年には富山県でもリンドウの図案が使われている。

1999年に熊本県で開催された第54回国民体育大会の図案は『ゴルフとリンドウ』、熊本県の県の花であるリンドウが50円の切手の左上に描かれている。

ふるさと切手では1990年4月に発行された47都道府県の花で熊本県,長野県の花として発行されている。

1999年7月は岩手県、2005年4月は長野県、2005年5月は山梨県、2005年6月は九州の花の中で熊本県の花として発行されている。

2008年6月には『ふるさとの花シリーズ』第1集の長野県の花として2種類が発行。
2009年7月には『ふるさとの花シリーズ』第4集の熊本県の花として1種類が発行。

リンドウは県の花となっている長野県、熊本県はもちろん、日本中で咲く花であることがよくわかる。

松〜下北沢グルメ

2020-10-18 05:00:00 | グルメ
下北沢駅の変貌ぶりはすごい。以前は駅を降りると古ぼけた商店が並んでいた一角も全て更地になり、小田急線も地下に潜ったあとも再開発されている。

昔の南口方向に歩くが古くからのパン屋やパチンコ、ゲームセンターなどもなくなり、昔からあるのは小さな家具や家庭用品を扱う店とダイソーくらいのもの。ダイソーを左に行くと今日お邪魔する『松』がある。



店は階段を数段登ったところに店がある。6時ちょうどくらいに入店すると既にボックスは2つとも埋まり、カウンターも既に3人と我々以外はもう入れない。



まずはビールで乾杯。メニューは以前来た時のことを完全に忘れているのでなかなか決まらない。突き出しは卵焼き、ノドグロのみりん干し、落花生の塩茹で。特にノドグロが美味い。



お刺身はあまりたくさん欲しくないので『シマアジ』、鹿児島県産とある。醤油で食べる他に粗塩とワサビも勧められたが、刺身の味、香りが塩の方が断然に引き立つため、活きのいい刺身はこちらに限る。酒はまずは愛宕の松(宮城県)から。爽やかな食中酒、香りが素晴らしい。

蓮根饅頭は1人に1つずつ、粗く切った蓮根を纏め、銀餡に浸していただく。夏が終わり、秋が到来したことを感じさせる。とにかく銀餡が美味い。



酒を豊盃(青森県)に変えるが、こちらは濃厚な旨さ、炙り鳥貝のぬたによく合う。



続いて金目鯛のウニソースが来るが、想像を遥かに超える逸品。金目鯛をそこに敷き、その上に生うにを使ったソースをかけてオーブンで焼いた料理。アツアツをフーフー言って食べる。ウニのソースを混ぜながら金目鯛の身をいただくが、堪らない。かかっているあられもいい。

瀉樂(福島県)にして、少しゆったり。すると茄子の鴨ミンチ挟み揚げが登場。こちらは大きな茄子に挟んだ鴨、味付けは塩のみだが、油と相性のいい茄子がいい仕事をしている。



あと1品食べたくなり、自家製厚揚げを注文、酒は風の森(奈良県)。この酒は唯一無二の香がしてお気に入り、酸味がある。厚揚げは豆腐の部分が甘く、周りはカリッと仕上がり、家ではできない味。十分満足がいく料理でした。ご馳走さま。




世田谷区北沢2ー15ー11
05055908786

スタンプ散歩〜常磐線①

2020-10-17 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その282。久しぶりのスタンプ散歩、今回は馬橋駅より先のスタンプを押すことにする。スタートは北千住駅、南口にスタンプがあることを確認、広いコンコースにポツンとスタンプ台があった。デザインは『住』、ちゃんとネギも描かれている。



JRの北千住駅改札を出て隣にあるTX(つくばエクスプレス)のホームに上がる。いい具合に区間急行が到着、これに乗車する。実はJR東日本の新しいスタンプで唯一武蔵野線のスタンプがある南流山駅に向かうのである。


TXの南流山駅からJRまではエスカレーターを上り、すぐ前にある。スタンプはすぐに発見して押印する。






武蔵野線で一駅、新松戸駅で下車。武蔵野線のホームは2階、エスカレーターで1階改札口で降りる。目の前には流鉄の踏切がある。




新松戸駅から常磐線下りに乗るが、スタンプを押して回るには便利なように10分おきに電車(常磐線緩行)は出ている。






北小金駅は橋上駅、改札口の横にスタンプ。デザインは『金』の字を使い、本土寺と紫陽花、梅をデザイン化したもの。駅の周辺図を見ると『小金』だけでなく、『大金平』という場所があることに気づく。また、駅名の『北』小金の北は小金の北に位置するわけではなく、東北本線小金井駅と区別するためにつけた(東武東上線東松山駅、西武鉄道東伏見駅と同様)なのである。時間がなかったので行けなかったが南口にあるマツモトキヨシは創業の店である。






南柏駅、こちらも橋上駅のため、改札口は1つ。すぐに見つけて押印、スタンプは南の漢字を使い、真ん中の部分が柏の葉になっている。せっかく初めて降りる駅のため、外に出てみたが、構内に立食い蕎麦屋があることくらいであった。(以下、次回)

雑賀屋〜京成関屋ランチグルメ

2020-10-16 05:00:00 | グルメ
京成関屋駅と東武スカイツリーラインの牛田駅はわずか50mしか離れていない。現在は乗換扱いをしており、人の往来は盛んだが、その間には飲食店などが多い。牛田駅を出て左側にはマクドナルド、他にもコンビニや銀行ATMが並んでいる。最も京成関屋駅寄りにあるのが『雑賀屋』という立食い蕎麦屋である。(駅を出たらすぐ前にある。)



実はかつては『富士三屋』という立食い蕎麦屋が営業していたが、2018年1月に閉店。お隣や北千住で焼鳥屋を経営する雑賀屋が跡を継ぎ立食い蕎麦屋を始めたもの。最近ではマスコミに取り上げられて有名らしいが1時過ぎにお邪魔しても先客は1人。有名なのは『とり天蕎麦』らしいが、券売機の鳥唐揚げそばを誤って選択(510円)、まあいいか。

食券をおばさんに渡すとおじさんに伝え、次の瞬間、鶏肉が油の中に投入された。揚がるまではオープンテラスで待つことしばし。呼ばれてそばを取りに行くが大きな鶏唐揚げが2つも乗った蕎麦が渡された。

七味を振っていただきます。揚げたてだからと鶏肉からかぶりつくが予想通り歯ぐきにまでそな熱さが伝わる。なかなかジューシーで美味い。



蕎麦は名物極太麺にしてみたが、厚みはなく、幅があるきしめん風。喉越しがよく、細麺好きのわたしにも気にならない。ツユは見た目通りかなり濃いが、しっかり出汁がとってあって美味い部類にはいる。

よく見ると日本テレビの『沸騰ワード』という番組で佐藤栞里さんが一押ししたようである。それもうなずける。麺の量は少なめだが、鶏肉のボリュームがあり、十分満足。ご馳走さまでした。

雑賀屋
足立区千住曙町2ー3
05054570427

違う名前でも近い駅①

2020-10-15 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その281。名前は違うし、鉄道会社も違うのに近い駅というのは結構多い。特に地下鉄は駅間が短く、網の目のように走っているため、最近は乗換を認めているものすらある。水天宮前(東京メトロ半蔵門線)〜人形町(同 日比谷線外)、築地(同 日比谷線)〜新富町(同 有楽町線)、銀座一丁目(同 有楽町線)〜銀座(同 銀座線外)、虎ノ門(同 銀座線)〜虎ノ門ヒルズ(日比谷線)、淡路町(同 丸の内線)〜新お茶の水(同 千代田線)〜小川町(都営新宿線)などきりがない。

さらに地下鉄と他の線も明治神宮前(東京メトロ千代田線)〜原宿(JR山手線)、大門(都営浅草線)〜浜松町(JR山手線)、三田(都営三田線外)〜田町(JR山手線)、岩本町(都営新宿線)〜秋葉原(JR山手線外)、千駄ヶ谷(JR総武線)〜国立競技場(都営大江戸線)も多い。しかし、今回取り扱うのは地下鉄以外ですぐに乗り換えられる異なる名前の駅に触れてみたい。 

まず、行ったのは東武スカイツリー線牛田駅、北千住の一つ手前で足立区千住曙町にある。ホームに降りると出口の表示とともに『京成線のりかえ』と書かれている。反対側まで地下通路を歩き、改札口を出ると目の前に京成線京成関屋駅が出てくる。

こちらは橋上駅で京成線が東武線を見下ろす格好になっている。その先には墨堤通り、わたるとすぐに足立郵便局がある。牛田駅に戻る際に歩数を数えると改札口〜改札口で50歩あまり、近い。



なぜ、名前が違うのかというシンプルな質問だが、京成関屋駅は1931年、牛田駅は1932年とほぼ同じ頃に開業。当時はいかに浅草に乗り入れるかを東武と京成がしのぎを削っていた。京成は押上、東武は業平橋が始発であったのだが、結局、東武が浅草乗り入れを果たす。紆余曲折があり、京成は日暮里〜青砥を開通させたのだが、その際に開業したのが牛田駅である。



京成関屋の方はかつてこの辺りが『関屋の里』という景勝地であったたむや、牛田は江戸時代の牛田村からきているのである。


もう一つが常磐線と武蔵野線がクロスする新松戸駅、開業は1973年に武蔵野線の開業とともに開設された駅である。住所は松戸市幸谷である。

改札口を出てまっすぐ前に『幸谷』という大きな看板があるが、ここが流鉄幸谷駅。駅間は歩いて2分、しかし、流鉄の乗換駅は馬橋駅となっていて公式の乗換駅とはなっていない。駅はビルの1階がホーム、その上は住宅となっている。こちらの駅は1961年開業、こちらが先輩である。



ちょうど流山行き『さくら』号が入線したタイミング、元西武鉄道101系を改造、流鉄では最も新しい車両である。こちらも本当に目の前である。(以下、次回)

人形町生駒軒〜人形町ランチグルメ(町中華シリーズ②)

2020-10-14 05:00:00 | グルメ
以前に兜町の『生駒軒』という町中華の店についてブログを書いたが、生駒軒というピーク120店にもなった中華料理店グループはどうも人形町の店が発祥らしい。(日本蕎麦でいうと『藪そば』『砂場』のように同じ暖簾を受け継ぐもので同じ製麺所の麺を使っていた)ただ、製麺所も廃業し、創業の生駒軒自体は今はもうないが、『メビウスの帯』という生駒軒の事を書いたブログの中に『(人形町生駒軒は)現在も30軒がある生駒軒の創業者児玉彦治氏の娘さんが開いた店』とあった。日本橋周辺には新川、兜町(前出)、人形町など6店舗(うち1店はとんかつ屋)あったが、店主の高齢化などで水天宮前、浜町はすでに閉店してしまっている。

私がこのブログで始めた『町中華シリーズ』第2弾にふさわしい店だろうとお邪魔した。ただ、店に行こうとトライしたのは3回目、しかし、グルメサイトには11時45分オープンと書いてあるが、実際には12時にしか開かないのである。今日はほぼ12時に店に入ると最初の客であった。この店はカウンターはなく、奥の1人がけボックスに陣取る。



セットメニューは4つ、①レバ炒め、②肉野菜炒め、③肉ニラ炒め、④ラーメン+小チャーハン。値段は全て800円である。特に悩まず、④をお願いする。

ラーメンは5分くらい、さらに5分くらいでチャーハン到着。最初の客ということもあり、チャーハンも出来立てである。

まずはラーメンから頂く。単品ならば550円と廉価だが、ワカメもメンマもたっぷり、さらにネギもたっぷりなのが嬉しい。スープは東京ラーメンの典型で魚介も鶏もあまり主張しないスッキリとした醤油味。麺は細麺の縮れ麺で懐かしいの一言、オバQの小池さんが食べていそうなラーメン。トッピングもワカメがシャキシャキしているし、チャーシューも厚切りだが、よく煮込まれていて繊維を感じない柔らかさである。

チャーハンは色は地味だが、ややしっとりめでいわゆる卵チャーハン。味は薄めだが、ラーメンスープと共に食べるとちょうどよい。

少しするとご近所のおじさんやサラリーマンといったいつもの面子らしき人たちがやってきて『ご飯少なめ』など色々注文をつけながらメニューを選ぶ。ホールの女性も手慣れたもので愛想もいい。

テレビのお昼のニュースを見ながら、少しゆっくりして店を出たのである。町中華と言ってもテーブルもべたつかず、小綺麗で清潔な店内は好感がもてる。そして何より美味かった、ご馳走さま。
生駒軒
中央区日本橋人形町2ー3ー4
0336661633

あぶさん

2020-10-13 10:30:00 | 日記

あぶさんといっても酒の種類ではなく、景浦安武というのんべの選手が活躍する野球漫画の方。その『あぶさん』が2月に41年の歴史を閉じる。連載はあと2回らしい。こち亀やゴルゴなど長期連載の漫画は他にもあるが、実在の選手と主人公が一緒に年を重ねて行く漫画でこれだけ続いたのは例がない。
実は小生はこの漫画を高校生の時から愛読し、阪神ファンのくせに当時の南海の選手はよく知っていた。しかも実物は知らなくても漫画の顔はよく覚えている。

連載している ビックコミックオリジナルは1972年創刊でこの漫画がはじまったのが、1973年だから、ほぼ同じ長さである。小生が読み始めた頃は他にバロン吉元『ドン亀野郎』、古谷三敏『寄席芸人伝』、今も連載されているジョージ秋山の『浮浪雲』、黒鉄ヒロシの『赤兵衛』などが載っていた。

あぶさんこと景浦安武は新潟県北明高校出身、野花食品を首になり北大阪電機に拾われる。しかし、酒のトラブルでまた首になったところを南海のスカウト岩田鉄五郎に大虎という大阪の居酒屋で再会し、南海にドラフト外で入団するというのがスタート。

当時、打者では藤原や桜井、青野、定岡、島野、広瀬、投手では江本、佐藤道、西岡などが実名ででていた。藤原は『チャイ』というあだ名で呼ばれ、佐藤道は当時の奥さんだったアンジェラ浅丘の名前がよく出てきたのを思い出した。違う球団の選手も良く出てきて、例えば数少ない新潟県出身の阪急の今井雄太郎なども印象深い。

まだ、始めの頃は一流選手ではなく、代打屋としての存在感を出すまでの下積みの苦闘とそのギラギラとした目。野球だけでなく、いつも飲みに行く大虎の常連や看板娘のサッちゃん、景浦と同じアパートに住んでいてサッちゃんに嫉妬する女の子カコちゃんなどとの人間臭い絡みが楽しみであった。正直、一番好きだったのはこの時代。
その後南海球団も身売りされて杉浦監督が苦節の時代を戦うが、当時偶然に博多にいてその頃も熱心によんだ。ただ、三冠王の頃からは一流選手になりすぎ、やや神格化されてきたこともあり、また、あまりにまともな男と書かれ始めたことから、読んではいたもののあまり好きではなかった。

それでも連載41年、単行本107冊の歴史がある漫画がなくなるのは少し寂しい。やはり、小生には永遠の90番とは長嶋茂雄ではなく、景浦安武である。

色のつく表現を考える

2020-10-13 05:00:00 | 日記
『改めて日本語を考える』その23。日本語の慣用句・強調表現ではよく色を使う。まずは『赤』、例えば『赤の他人』『真っ赤な嘘』『赤っ恥』『赤裸々』などと使われる。

赤の他人は『阿伽(あか)』を由来とするという説もある(阿伽は仏前に供える水のことで他人には冷たいことが由来)が、この他の表現に色の『赤』とすると強調する際に使われたようである。

『白』は『白々しい』『しらばっくれる』という表現は『知る』と『白』を掛けたものと思われるが、『白ら(しら)』は明け透け、『ばくれる』は化けるという意味であり、化けているのが明け透け、見え見えのことを知らないフリをしているということのようである。

他にも『白日の下に晒す』『白紙に戻す』『白黒を付ける』などがある。

『黒』は『白』の対義、白が正義なら黒は悪と言った言い方に使われるものが多く、『腹黒い』『黒幕』『黒い霧』などは皆そうである。

面白いのは『這っても黒豆』という表現。黒い小さなものを指して黒豆と言ったが、これが這っても黒豆と主張する、つまり間違ってもこれを認めない者に言う言葉である。

『青』は色々な意味がある。『青(蒼)くなる』は恐怖のために血の気が引いて顔が青白くなる、『青筋を立てる』はこめかみに青く血管が浮くほど興奮する、『青二才』は未熟で経験の乏しい男。青い空を使った表現は『青雲の志』『晴天の霹靂』などがある。

私が好きな言葉として『人間至る所青山あり』、これは四字熟語で『人間青山』とも言う。青山とは墳墓のことで幕末の僧『月性』の言葉。世の中のどこで死んだとしても骨を埋める場所はある、ひいては大望を達するために故郷から出て活躍せよ、という言葉である。

実はこれ以外の色を使う慣用句(四字熟語を除く)はあまりない。相撲の土俵の周りの総ではないが、やはり日本語は青赤白黒が昔から使われた色なのかもしれない。