outdoor life by mizota

ヨットでのクルージング日本の名山に登るキャンピングカー旅ダイビング野鳥撮影ジギング等溝田正行がした事する事を報告します

周辺で遭難続発

2016年05月03日 22時17分48秒 | 日本三百名山に登る旅
今回の旅で最初に登った「野伏ヶ岳」は登山道が無い山で、残雪期に登るのが一般的で三百名山のガイドブックにもその様に書かれています



しかし例年ならゴールデンウイークなら残雪があってその「残雪期」なんですが、今年は冬の降雪が非常に少なかったそうで

4月26日に僕らが登った時に頂上に僅かに雪が残ってるだけで、南東尾根に入って暫くは藪も浅く尾根を登ってる事が簡単に確認できたけれど、標高1400メートルを超えてからの藪はネマガリダケの太いのが密生していて尾根の頂点を登れば良いと解ってるけれど視界が狭く慎重に確認する必要がありました

しかし登る時は急斜面だし濃い藪で登る速度が遅いのと、這うように藪の下を進むので視界は狭くても尾根の頂点を確認出来るんですが、下りになると這う事が出来ない上に勝手に下ってしまうような感じで登りと違って尾根の頂点部を下れば良いと解っていても、どっちに進んでも同じように下りで・・・知らない間に
間違った方向へ下ってしまいます

ネマガリタケが密生する藪は竹の長さが三メートル程あるので視界は前方の竹を倒した時に見える僅かな隙間だけで、左右が全く見えませんから磁石を確認する事も非常に大事です。

僕らは登山道が無い山に藪漕ぎで登る経験がありませんでしたから、初日は間違って下っても戻れるようにと一日掛けて裾野の殆ど藪になっている林道を一日中探っていました

その僕らが探っていた日に途中の林道で単独で追い越して行った足が速い東京の人と少し話をして「同い年」と言う事と野伏ヶ岳に登る事を知っていました。

翌日僕らは何とか藪を漕いで頂上に立ち、昨日の単独の人が頂上に立ったことを踏み跡から確認も出来ました。

下りでは極めて慎重に下っていたのに少し間違って隣の尾根に入り込んで・・・引き返し何とか間違わずに登って来た南東尾根(ダイレクト尾根)を下山しました

下山して翌日道の駅の駐車場に居ると、九州から来て野伏ヶ岳に登りたいと言う人に会ったので・・・

登って来たばかりだから・・・藪漕ぎが酷いけど根性出して登れば登れない事は無いと言う事と・・

下りでは方向を間違うので極めて慎重に下るように、僕らも間違ったので注意すように伝えて別れました

その人に昨日の夕方笈ヶ岳から下山したら・・・登山口の中宮温泉ビジターセンターの駐車場でバッタリ会ったので、挨拶をして野伏ヶ岳の結果を聞くと・・・



登山口で出会った人と二人で登ったそうなんですが・・・

下山時に方向を間違えて下ってしまい・・・救助を要請・・・岐阜県警のヘリコプターに救助して貰ったそうです

携帯電話が無い時代だったら・・死んでいた??

ヘリコプターに救助して貰っても・・・めげずにまた登山道が無いオイズルヶ岳に登りに来るのは反省してるのかしてないのか??

その辺は別として・・・その人は今日は笈ヶ岳に登った様ですが下山は確認してません。

さて話は戻りますが・・・今日ビジターセンター周辺で野鳥の写真を写そうと歩き回っていたら・・・

野伏ヶ岳から下山してない人が居ると聞きました

それでニュースを見ると・・・僕らが登った26日の朝に家族に電話があって・・・「道を間違えたけど間もなく林道に出れると思うので心配しないで」・・・と言ったそうですが・・・

帰って来ないので・・・27日の昼前から捜索を開始したそうです。

ニュースを見ると東京の人で同い年、26日の朝に電話があったと言う事は・・・25日の僕らが下見をしていた時に追い越して登ってた人に間違いないと思います

見つかったのか見つからなかったのかは判りませんが・・・道が無い山の危険性はそれだけ高いと言う事でしょう。

僕の場合ダイビングのインストラクターを長くしていたので視界が無い海中を磁石だけを頼りに思うように進み思う場所に戻る事が出来ます。

それでも今回の下りでは少し間違って引き返した位ですから・・・一般の人に無雪期の野伏ヶ岳は難し過ぎるのかも知れません

僕らに前後して登った人は三人なのに・・・三人ともが遭難したと言うのはそれだけ「道が無い山」は難しいと言う事と思います。

これだけかと言うと・・・昨日オイズルヶ岳でテントを張ってる人が昼前にビジターセンターに下山してきたので・・・僕らが下山時の一時頃その人と会った時に藪漕ぎの事を少し話してあったので・・・どうだったかと聞きに行きました。

藪は言った通りで頂上に三時に到着して、テントに戻ったら五時を過ぎていたと思うんですが・・・

そのテントへ一人の男性が頂上の方へ向かって歩いて来たそうで・・・「下山する道が解らなくなった」と言ったそうです

実はその人なんですが・・・僕らが頂上から10分程下った時に登って来ていて・・・「僕らが最後と思ってたのに後が居て安心した」と話してました。

そして僕らが雪道を下ってカモウリ山の稜線でアイゼンを外してコーヒーを入れてオヤツを食べて居た時に・・・すぐ近くまで下って来ていたんです。

それが・・・その後ジライ谷を僕らが下ってる間・・・追い越してこないからどうしたのかと少しは気になっていたんですが・・・

まさか最後に藪に入る場所で道に迷ってしまっていたとは・・・驚きました。

もしもあの人がテントを張って無かったら・・・雪の中で方向を失うと・・・遭難していてたと思います。

その人が下山したとのは多分暗くなってからでしょうが・・・僕らは気付きませんでした。

しかし「登山道が無い山」二つの山でこの様に遭難や遭難しそうな事故が続いて発生しています

そして今日は非常に強い風が吹いて・・・山は酷い風だと思いますから・・・今日も山岳事故が発生してると思います。

高齢者から始まった百名山ブームがいつの間にか山ガール、山ボーイと波及して10年余り前から比べると登山者の人口は五割も増えている気がします。

そして人口が多くなると・・・山を甘く見る人も増えてきます。

しかし山は今も昔も一歩間違えば滑落死もあれば迷って凍死する事も当然の様にあり・・・毎年山で行方不明になる人は数えきれません。

特に登山道が無い山には一つの標識もありませんから・・・極めて慎重にしっかりコンパスを見て行動して頂きたいと思います

さて僕らの今後ですが・・・

300名山(301座ある)の内現在293座に登っていて・・・残りは8座です

15年掛けてですから・・・同じ山に何度も登っているとは言ってもゆっくりですね

しかし今年は・・・後2~3座を減らすだけにしようと思っています。

今まで登った山には今年もまだまだ登ると思いますが・・・登って無い山が無くなってしまうのは・・・

寂しい気もしますから・・・

そんな事で山登りを少し置いて・・・暫く野鳥撮影の方に精力を向けたいと思います

雪目の状態ですが・・・今日は目が乾いて乾いて・・・何度も目薬をさしています。








コメント (2)
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