映画「劇場版TOKYOMER 走る緊急救命室」を観た。
面白かったし、感動する場面もたくさんあった。ドラマシリーズも全部観たし、本作品の公開に先駆けて4月16日に放送された「隅田川ミッション」も観た。それでも飽きることはない。生きるか死ぬかの瀬戸際で冷静に医療を施すプロフェッショナルたちの話だから、臨場感はあるし、緊張と弛緩の間で必ず感情が揺さぶられるという構図になっている。
鈴木亮平がいい。演じた喜多見チーフは、難しいことは考えず、善悪の判断もしない。ただ救える命を救うだけだ。そんなひたむきさな姿勢に敲たれる。喜多見チーフの信念にチームの全員が共感しているところも感動要素のひとつだと思う。多くの危機を乗り越えた大団円は、ホッとするとともに、爽やかな鑑賞感がある。
本作品のシーンの殆どはランドマークタワー内部を模したセットで撮影されていると思われるが、CGを含めて、なかなかリアリティがあった。邦画のVFX技術の向上は喜ばしいことだ。それほど深い世界観の物語ではないが、エンタテインメントとしては優秀な作品である。