米国株、ダウ反発し11ドル高 住宅指標が改善 ナスダックは続落 2012年9月19日 日経
18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発した。終値は前日比11ドル54セント(0.1%)高の1万3564ドル64セント。米住宅市場の改善を示す指標の発表をきっかけに、「生活必需品」や「電気通信サービス」など一部業種の銘柄を中心に買いが入った。
全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した9月の住宅市場指数が6年3カ月ぶりの水準に上昇した。米景気の回復が続くとの期待を誘った。
ただ、ダウ平均は前日終値より安く推移する場面が目立った。約4年9カ月ぶりの高値圏にあるため、目先の利益を確定する売りが出やすかった。
一方、ナスダック総合株価指数は小幅続落し、前日比0.87ポイント(0.0%)安の3177.80で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10種のうち「生活必需品」、「ヘルスケア」、「電気通信サービス」、「資本財・サービス」の4種が上昇。一方「エネルギー」や「一般消費財・サービス」などが下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億3000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約16億7000万株だった。
アップル株は節目の700ドルを通常取引で初めて上回った。新型のスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」の予約好調を手掛かりとした買いが続いた。
世界の缶詰など加工食品事業とアジアの青果物事業を伊藤忠商事に売却すると正式に発表した食品大手のドール・フード・カンパニーは小幅高。ダウ平均構成銘柄では食品のクラフト・フーズや建機のキャタピラーの上げが目立った。
一方、四半期決算と同時に2013年5月期通期の1株利益見通しの引き下げを発表した貨物大手フェデックスが下落。アナリストが投資判断を引き下げた非鉄大手アルコアも売られた。前日夕に有力幹部である最高財務責任者(CFO)の退任を発表した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急落した。
NY原油、続落 10月物は95.29ドルで終了 前日急落で心理悪化 2012年9月19日 日経
18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は前日比1.33ドル安の1バレル95.29ドルで終えた。前日の大幅下落を受けて投資家心理が悪化した。米追加金融緩和の効果への懐疑的な見方も売り要因になった。
前日午後に10月物が短時間で4ドル程度急落したことについて、市場では米戦略備蓄放出のうわさのほか「オプション取引の清算に絡んだ売り」など諸説が飛び交ったが、明確な理由は不明なままだった。不透明な相場展開に投資家が警戒感を強め、原油の買い持ちを手放した。
米連邦準備理事会(FRB)が前週決めた量的緩和第3弾(QE3)について「景気浮揚の効果は期待ほど大きくない」との見方が浮上。米景気回復が滞れば原油需要が伸び悩むとの観測が売りを誘った。
ガソリン、ヒーティングオイルも続落した。
NY金、小反発 12月物は1771.2ドルで終了 プラチナは大幅安 2012年9月19日 日経
18日のニューヨーク金先物相場は小反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比0.6ドル高の1トロイオンス1771.2ドルで終えた。米国の追加金融緩和で生じる余剰資金が金市場に流入するとの期待が根強かった。ただ、最近の急速な相場上昇を警戒した売りも出て、上値は重かった。
銀は3営業日ぶりに反発した。
プラチナは大幅に続落し、中心限月の10月物は前日に比べ2%あまり下落した。プラチナ生産大手ロンミンの南アフリカの鉱山で8月中旬から続いていたストライキが終了し、鉱山は20日から操業を再開すると伝わった。ストによるプラチナ生産停止で強まっていた供給懸念が急速に後退した。
米FRB、雇用情勢を注視 必要なら追加緩和実施 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT820012620120918
米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は18日、連邦準備理事会(FRB)は雇用情勢を注視するとし、必要なら追加の資産買い入れを行うとの考えを示した。講演原稿で述べた。
また前週決定した量的緩和第3弾(QE3)については、実施に伴ういかなるコストも管理可能と確信しているとし、経済を「正しい方向へ向かわせる一押し」が必要と述べた。
雇用市場については、労働参加率に起因しない失業率の低下や、経済成長の加速に裏付けられた賃金の伸びといった「著しい」改善の兆候を注視しているとした。
ダドリー総裁は「経済が一段と弱まれば、さらに(資産買い入れを)行う」と言明した。「景気が力強さを増し、より早期に雇用市場の見通しに著しい改善が見られる場合」には、資産買い入れを減らすとした。
「ぬかるみにはまった車を引き上げようとしている時に車輪が回り出したら、車が無事に脱出するまで押すのをやめないはずだ」と述べた。
FRBは前週、あらかじめ規模や期限を定めず、月額400億ドルのペースでモーゲージ担保証券(MBS)を買い入れるQE3を発表。雇用市場の見通しが著しく改善するまで購入を継続する方針を示した。
この「雇用市場の著しい改善」の解釈をめぐり、ダドリー総裁は失業率のほか、雇用者数の伸び、求職断念者の数、就業率、就職率をFRBは注視すると明らかにした。
ツイストオペが期限切れを迎える年末以降、一段の国債買い入れを行うかどうかについては、費用対効果と雇用の改善状況次第との考えを示した。
FRBは一段と力強い回復と物価安定を求めているとし、「それが最終的に実現したら、今われわれが成し遂げようと取り組んでいる結果と整合すると考える。時期尚早に緩和措置を解除する理由とはならない」とした。
米FRB当局者、来年も緩和姿勢維持と強調 追加緩和も示唆 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK089675820120918
米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁と米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は18日、ツイストオペが期限切れを迎える年末以降も、米連邦準備理事会(FRB)は積極的な緩和スタンスを躊躇(ちゅうちょ)することなく維持するとの見方を示した。
また雇用改善に向け、一段の措置を講じる用意があるとし、雇用市場に有意義な改善の兆候が見られるか注視する考えを示した。
ダドリー総裁は、経済を「正しい方向へ向かわせる一押し」が必要と主張。
「経済が一段と弱まれば、さらに(資産買い入れを)行う」と言明する一方、「景気が力強さを増し、より早期に雇用市場の見通しに著しい改善が見られる場合」には、資産買い入れを減らすとした。
「ぬかるみにはまった車を引き上げようとしている時に車輪が回り出したら、車が無事に脱出するまで押すのをやめないはずだ」としている。
エバンズ総裁は、年末までに著しい雇用改善を示す十分な兆候が見られれば意外との見方を示し、「こうした状況では、FRBは850億ドルベースの買い入れを継続するだろう」と述べた。
FRBは前週、あらかじめ規模や期限を定めず、月額400億ドルのペースでモーゲージ担保証券(MBS)を買い入れるQE3を発表。
これとは別にFRBは、長期債を購入し同額の短期債を売却するツイストオペの下で既に月額450億ドルの買い入れを実施しており、エバンズ総裁は、年末のツイストオペ終了後も、FRBは恐らく月額850億ドルの資産買い入れペースを維持する必要があるとの見方を示した。
FRBはQE3について、雇用市場の見通しが「著しく」改善するまで購入を継続する方針を示している。
この買い入れ停止条件の解釈をめぐり、ダドリー総裁は失業率のほか、雇用者数の伸び、求職断念者の数、就業率、就職率をFRBは注視すると明らかにした。
ツイストオペが期限切れを迎える年末以降、一段の国債買い入れを行うかどうかについては、費用対効果と雇用の改善状況次第との考えを示した。
FRBは一段と力強い回復と物価安定を求めているとし、「それが最終的に実現したら、今われわれが成し遂げようと取り組んでいる結果と整合すると考える。時期尚早に緩和措置を解除する理由とはならない」とした。
<FRB内の意見対立は解消されず>
FRB当局者は、失業率は高すぎる一方で、インフレは十分に抑制されているとの意見でおおむね一致している。だが最善の政策対応が何かといった点については、なお一枚岩にはなれていない。
ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を今年有していれば、前週の追加緩和決定に反対していたと述べた。
「設備投資や雇用に関する企業の決定を妨げる他の要因があるため、現時点では効果は比較的低い」とし、「このプログラムに高い効果があるとは思わない」との見方を示した。
フィッシャー総裁は長らく、税制や規制をめぐる不透明感が企業の採用を阻害し、成長加速を妨げているとの立場を示している。
また減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」が迫る中で、金融政策だけで経済の問題を解決することはできないと主張。
「FRBとして最善を尽くすが、単独では解決できない。単独で対応することを求められると、抜け出すことのできない極めて難しい状況に陥ることになる」とし、議会にも行動を促した。
投票権を有する12人のFOMC委員のうち、1人を除く全員が賛成に回った今回のQE3決定は、失業率が7%を下回る、もしくはインフレ率が3%を超えるリスクが出てくるまで超低金利を継続し、雇用改善が不十分なら債券買い入れを行うことを表明することが望ましいとしていたエバンズ総裁の主張に近いものとなった。
エバンズ総裁は「追加の金融緩和を通じて、より良い結果をもたらすことができると楽観している」とし、「今は行動する時だ」と述べた。
自身の想定通り、雇用市場が改善すれば、2014年から資産買い入れの縮小に着手できる見通しとしている。
FRBはQE3の悪影響と効果に関する評価を続けていく 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK820046620120918
ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は18日、量的緩和第3弾(QE3)がもたらす悪影響と効果に関する評価をFRBは今後も続けるとし、主たる狙いは米景気回復への信頼感をもたらすことだと述べた。
景気回復への「ワイルドカード」として、欧州債務危機と「米財政の崖」と呼ばれる財政問題の2つを挙げたうえで、FRBが「米財政の崖」がもたらす結果に対する政策対応を確実にすることになると述べた。
18日の米国株式市場は、米アップルが高値を更新した半面、宅配大手フェデックスの業績見通し引き下げなどが重しとなり、ほぼ横ばい。
NYダウは、前日比11ドル54セント高い13564ドル64セントで終了(0.09%高)。
ナスダックは、前日比0.87ポイント安い3177.80ポイントで終了(0.03%安)。
S&P500種は、前日比1.87ポイント安い1459.32ポイントで終了(0.13%安)しました。
米アップル株は、702ドル33セントまで上昇して、終値ベースでも2ドル13セント高の701ドル91セントで0.30%高。
米フェイスブック株は、35セント高の21ドル87セントで1.63%高。
フェデックス株は、2ドル73セント安の86ドル55セントで3.06%安でした。
NY原油は、前日比1.33ドル安い1バレル95.29ドルで終了。
NY金は、前日比0.6ドル高い1トロイオンス1771.2ドルで終了しています。
18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発した。終値は前日比11ドル54セント(0.1%)高の1万3564ドル64セント。米住宅市場の改善を示す指標の発表をきっかけに、「生活必需品」や「電気通信サービス」など一部業種の銘柄を中心に買いが入った。
全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した9月の住宅市場指数が6年3カ月ぶりの水準に上昇した。米景気の回復が続くとの期待を誘った。
ただ、ダウ平均は前日終値より安く推移する場面が目立った。約4年9カ月ぶりの高値圏にあるため、目先の利益を確定する売りが出やすかった。
一方、ナスダック総合株価指数は小幅続落し、前日比0.87ポイント(0.0%)安の3177.80で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10種のうち「生活必需品」、「ヘルスケア」、「電気通信サービス」、「資本財・サービス」の4種が上昇。一方「エネルギー」や「一般消費財・サービス」などが下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億3000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約16億7000万株だった。
アップル株は節目の700ドルを通常取引で初めて上回った。新型のスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」の予約好調を手掛かりとした買いが続いた。
世界の缶詰など加工食品事業とアジアの青果物事業を伊藤忠商事に売却すると正式に発表した食品大手のドール・フード・カンパニーは小幅高。ダウ平均構成銘柄では食品のクラフト・フーズや建機のキャタピラーの上げが目立った。
一方、四半期決算と同時に2013年5月期通期の1株利益見通しの引き下げを発表した貨物大手フェデックスが下落。アナリストが投資判断を引き下げた非鉄大手アルコアも売られた。前日夕に有力幹部である最高財務責任者(CFO)の退任を発表した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急落した。
NY原油、続落 10月物は95.29ドルで終了 前日急落で心理悪化 2012年9月19日 日経
18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は前日比1.33ドル安の1バレル95.29ドルで終えた。前日の大幅下落を受けて投資家心理が悪化した。米追加金融緩和の効果への懐疑的な見方も売り要因になった。
前日午後に10月物が短時間で4ドル程度急落したことについて、市場では米戦略備蓄放出のうわさのほか「オプション取引の清算に絡んだ売り」など諸説が飛び交ったが、明確な理由は不明なままだった。不透明な相場展開に投資家が警戒感を強め、原油の買い持ちを手放した。
米連邦準備理事会(FRB)が前週決めた量的緩和第3弾(QE3)について「景気浮揚の効果は期待ほど大きくない」との見方が浮上。米景気回復が滞れば原油需要が伸び悩むとの観測が売りを誘った。
ガソリン、ヒーティングオイルも続落した。
NY金、小反発 12月物は1771.2ドルで終了 プラチナは大幅安 2012年9月19日 日経
18日のニューヨーク金先物相場は小反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比0.6ドル高の1トロイオンス1771.2ドルで終えた。米国の追加金融緩和で生じる余剰資金が金市場に流入するとの期待が根強かった。ただ、最近の急速な相場上昇を警戒した売りも出て、上値は重かった。
銀は3営業日ぶりに反発した。
プラチナは大幅に続落し、中心限月の10月物は前日に比べ2%あまり下落した。プラチナ生産大手ロンミンの南アフリカの鉱山で8月中旬から続いていたストライキが終了し、鉱山は20日から操業を再開すると伝わった。ストによるプラチナ生産停止で強まっていた供給懸念が急速に後退した。
米FRB、雇用情勢を注視 必要なら追加緩和実施 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT820012620120918
米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は18日、連邦準備理事会(FRB)は雇用情勢を注視するとし、必要なら追加の資産買い入れを行うとの考えを示した。講演原稿で述べた。
また前週決定した量的緩和第3弾(QE3)については、実施に伴ういかなるコストも管理可能と確信しているとし、経済を「正しい方向へ向かわせる一押し」が必要と述べた。
雇用市場については、労働参加率に起因しない失業率の低下や、経済成長の加速に裏付けられた賃金の伸びといった「著しい」改善の兆候を注視しているとした。
ダドリー総裁は「経済が一段と弱まれば、さらに(資産買い入れを)行う」と言明した。「景気が力強さを増し、より早期に雇用市場の見通しに著しい改善が見られる場合」には、資産買い入れを減らすとした。
「ぬかるみにはまった車を引き上げようとしている時に車輪が回り出したら、車が無事に脱出するまで押すのをやめないはずだ」と述べた。
FRBは前週、あらかじめ規模や期限を定めず、月額400億ドルのペースでモーゲージ担保証券(MBS)を買い入れるQE3を発表。雇用市場の見通しが著しく改善するまで購入を継続する方針を示した。
この「雇用市場の著しい改善」の解釈をめぐり、ダドリー総裁は失業率のほか、雇用者数の伸び、求職断念者の数、就業率、就職率をFRBは注視すると明らかにした。
ツイストオペが期限切れを迎える年末以降、一段の国債買い入れを行うかどうかについては、費用対効果と雇用の改善状況次第との考えを示した。
FRBは一段と力強い回復と物価安定を求めているとし、「それが最終的に実現したら、今われわれが成し遂げようと取り組んでいる結果と整合すると考える。時期尚早に緩和措置を解除する理由とはならない」とした。
米FRB当局者、来年も緩和姿勢維持と強調 追加緩和も示唆 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK089675820120918
米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁と米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は18日、ツイストオペが期限切れを迎える年末以降も、米連邦準備理事会(FRB)は積極的な緩和スタンスを躊躇(ちゅうちょ)することなく維持するとの見方を示した。
また雇用改善に向け、一段の措置を講じる用意があるとし、雇用市場に有意義な改善の兆候が見られるか注視する考えを示した。
ダドリー総裁は、経済を「正しい方向へ向かわせる一押し」が必要と主張。
「経済が一段と弱まれば、さらに(資産買い入れを)行う」と言明する一方、「景気が力強さを増し、より早期に雇用市場の見通しに著しい改善が見られる場合」には、資産買い入れを減らすとした。
「ぬかるみにはまった車を引き上げようとしている時に車輪が回り出したら、車が無事に脱出するまで押すのをやめないはずだ」としている。
エバンズ総裁は、年末までに著しい雇用改善を示す十分な兆候が見られれば意外との見方を示し、「こうした状況では、FRBは850億ドルベースの買い入れを継続するだろう」と述べた。
FRBは前週、あらかじめ規模や期限を定めず、月額400億ドルのペースでモーゲージ担保証券(MBS)を買い入れるQE3を発表。
これとは別にFRBは、長期債を購入し同額の短期債を売却するツイストオペの下で既に月額450億ドルの買い入れを実施しており、エバンズ総裁は、年末のツイストオペ終了後も、FRBは恐らく月額850億ドルの資産買い入れペースを維持する必要があるとの見方を示した。
FRBはQE3について、雇用市場の見通しが「著しく」改善するまで購入を継続する方針を示している。
この買い入れ停止条件の解釈をめぐり、ダドリー総裁は失業率のほか、雇用者数の伸び、求職断念者の数、就業率、就職率をFRBは注視すると明らかにした。
ツイストオペが期限切れを迎える年末以降、一段の国債買い入れを行うかどうかについては、費用対効果と雇用の改善状況次第との考えを示した。
FRBは一段と力強い回復と物価安定を求めているとし、「それが最終的に実現したら、今われわれが成し遂げようと取り組んでいる結果と整合すると考える。時期尚早に緩和措置を解除する理由とはならない」とした。
<FRB内の意見対立は解消されず>
FRB当局者は、失業率は高すぎる一方で、インフレは十分に抑制されているとの意見でおおむね一致している。だが最善の政策対応が何かといった点については、なお一枚岩にはなれていない。
ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を今年有していれば、前週の追加緩和決定に反対していたと述べた。
「設備投資や雇用に関する企業の決定を妨げる他の要因があるため、現時点では効果は比較的低い」とし、「このプログラムに高い効果があるとは思わない」との見方を示した。
フィッシャー総裁は長らく、税制や規制をめぐる不透明感が企業の採用を阻害し、成長加速を妨げているとの立場を示している。
また減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」が迫る中で、金融政策だけで経済の問題を解決することはできないと主張。
「FRBとして最善を尽くすが、単独では解決できない。単独で対応することを求められると、抜け出すことのできない極めて難しい状況に陥ることになる」とし、議会にも行動を促した。
投票権を有する12人のFOMC委員のうち、1人を除く全員が賛成に回った今回のQE3決定は、失業率が7%を下回る、もしくはインフレ率が3%を超えるリスクが出てくるまで超低金利を継続し、雇用改善が不十分なら債券買い入れを行うことを表明することが望ましいとしていたエバンズ総裁の主張に近いものとなった。
エバンズ総裁は「追加の金融緩和を通じて、より良い結果をもたらすことができると楽観している」とし、「今は行動する時だ」と述べた。
自身の想定通り、雇用市場が改善すれば、2014年から資産買い入れの縮小に着手できる見通しとしている。
FRBはQE3の悪影響と効果に関する評価を続けていく 2012年09月19日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK820046620120918
ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は18日、量的緩和第3弾(QE3)がもたらす悪影響と効果に関する評価をFRBは今後も続けるとし、主たる狙いは米景気回復への信頼感をもたらすことだと述べた。
景気回復への「ワイルドカード」として、欧州債務危機と「米財政の崖」と呼ばれる財政問題の2つを挙げたうえで、FRBが「米財政の崖」がもたらす結果に対する政策対応を確実にすることになると述べた。
18日の米国株式市場は、米アップルが高値を更新した半面、宅配大手フェデックスの業績見通し引き下げなどが重しとなり、ほぼ横ばい。
NYダウは、前日比11ドル54セント高い13564ドル64セントで終了(0.09%高)。
ナスダックは、前日比0.87ポイント安い3177.80ポイントで終了(0.03%安)。
S&P500種は、前日比1.87ポイント安い1459.32ポイントで終了(0.13%安)しました。
米アップル株は、702ドル33セントまで上昇して、終値ベースでも2ドル13セント高の701ドル91セントで0.30%高。
米フェイスブック株は、35セント高の21ドル87セントで1.63%高。
フェデックス株は、2ドル73セント安の86ドル55セントで3.06%安でした。
NY原油は、前日比1.33ドル安い1バレル95.29ドルで終了。
NY金は、前日比0.6ドル高い1トロイオンス1771.2ドルで終了しています。