安倍晋三と手を組むのならば、大阪維新の会も可能性があるが、みんなの党や民主党の落ちこぼれを集めてのスタートでは、国民が付いていくわけがない。志を持った政治家ではなく、当選したいだけの政治屋ばかりでは、いくらテレビに踊らされる情報弱者あっても、背を向けることになるはずだ。さらに、橋下徹のブレーンが竹中平蔵と聞けば、それだけで私などはウンザリしてしまう。グローバリズムのお先棒を担いだのは、一番最初が「普通の国家」の小沢一郎。続いて「構造改革」の小泉純一郎。野田佳彦もそれに近い。このままでは日本の国柄が破壊されてしまうというので、保守派の大半はグローバリズムに批判的である。しかし、大阪維新の会は大歓迎のようだ。それで本当に保守派と組めるのだろうか。グローバリズムの先頭を走っていた中谷巌が『資本主義はなぜ自壊したのか』を書いたのは、今から3年前のことだ。その本で中谷は「民主主義も近代経済学も、エリート支配のツールであった」と懺悔したのである。大阪維新の会への支持が集まっているのは、漠然とした期待からであり、方向性が定まっていないからだ。竹中あたりを重用するのではなく、年間3万人といわれる自殺者のことを考えるべきだろう。テレビに出て有名になったり、大阪府知事や大阪市長に当選したりで、橋下は自分を成功者だと思っているのだろうが、国民の大部分は負け組なわけだから。
←保守主義と新自由主義は相容れないと思う方はクリックを