自民党の総裁選で、会津人の私が長州人の安倍晋三を応援する。ためらいがないわけではない。しかし、安倍は長州人とは言え、島根県令佐藤信寛の流れを汲むだけに、その点で親近感を抱いてならない。萩の乱の首謀者で、会津人からも信望があった前原一誠を捕縛した佐藤は、非礼な扱いを一切せず、あくまでも武士として前原らを遇したのだった。祖父の岸信介が高等文官の試験を受けるために、表磐梯の押立温泉で一夏過ごしたことも、有名なエピソードとして語り伝えられている。会津人の長州人への怨念が消えるまでには、100年かかると言われてきたが、もはや私たち会津人も、未来に向かって長州と手を結ぶべきなのである。戊辰戦争においては、お互いが敵味方となった。それぞれの言い分があったからだ。会津藩が掲げた大義を否定するつもりはないが、今もまた日本は危機的な状況下にある。幕末期に欧米列強の脅威にさらされたと同じく、中共や韓国やロシアが虎視眈々と日本を狙っている。にもかかわらず、日本の政治家の多くは、与野党を問わず理想論を語るのみで、手の打ちようがないのが実情だ。会津も長州も、尊皇の志においては、いずれも引けを取らない藩であった。平成の世にあっても、そのパトスが求められるのである。安倍が再度首相となって戦後レジームを解体するためにも、まずは会津と長州が中心にならなければ。
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