草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

危機感が乏しい岩屋防衛相の発言はあまりにも弱腰だ!

2019年04月03日 | 自衛隊

日本の安全保障が重大な危機に直面しているにもかかわらず、安倍内閣にしても、危以前ほど危機感がなくなってきている。その典型が岩屋毅防衛相である。「ハト派」と呼ばれることが嬉しいようで、安全保障を担っている重要なポストにありながら、軽率なことばか口にしている▼昨日の記者会見でも、陸上自衛隊の宮古島駐屯地の迫撃砲や中距離多目的ミサイルの弾薬について、島外に搬出するように命じたことを明らかにした。産経新聞が伝えたもので、とんでもないことである。丸腰のままで侵略者と戦えというのだろうか。地元への説明がなかったからというが、自衛隊が来れば、武器や弾薬をともなうのが普通で、そこまで説明する必要があるのだろうか。そうした弱腰が我が国の防衛の力を削ぐのである▼今年度末にも配備される地対空・地対艦ミサイル部隊の弾薬庫が島内に完成するまでは、そうした異常な状態が続くのである。安倍首相もどうかしている。不甲斐ない防衛相を首にできないのは、それを容認しているからだろう。自民党には自称「ハト派」の政治家を、防衛相に就かせるという決まりがあった。加藤紘一などはその典型であった。理想を語ることよりも、現実の厳しさを理解させようとしたのである。しかし、そうであっても、人は選ぶべきであって、岩屋防衛相では務まらないのである。

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新元号の説明を政治権力のトップがすべきではなかった!

2019年04月03日 | 思想家

新元号が「令和」と決まったことを寿ぐ気持ちには変わりはないが、一つの課題が明らかになったことは否定できない。憲法上の制約もあって、時の政治権力が関与することはいたしかたないとしても、安倍首相が元号の意味を説明するというのには、かなり違和感を覚えざるを得なかった▼佐伯啓思が『国家についての考察』において「国民国家」の成り立ちについて、彼なりの説明を加えている。日本の国柄を考える上で、重要な論点を炙り出しているのだ。日本語の国家というのは「ネーション・ステート」を指すが、「ネーション」はその元となっている「ナチオ」からもわかるように、一つのまとまりであり、共通の祖先、文化、言語などを持つと信じている人々がつくり出す集団である。「ステート」は統治機構を意味する。佐伯はこの二つは明確に区別されるというのだ▼今回の新元号の制定は、統治機構としての「ステート」が口出しをし過ぎたのではないだろうか。自分たちの人気取りに利用したと思われても仕方がない。元号制定にあたっては、特定の有識者の識見に委ねるべきであって、何人かが集まって、そこで決定するというのは、政治ショーそのものではないだろうか。日本という国家の特徴として、「ネーション」が近代的な「統治機構」に発展したというのが、佐伯の見方である。統治機構としての「ステート」は「ネーション」を尊重すべきであり、それが我が国の国柄なのである。

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