議会制民主主義は選挙が絶対である。当選するためにはどことでも組むという野合に走りがちだ。とくに支持率が心もとない立憲民主党や国民民主党は、共産党頼みである。野党が結束しなければ、選挙にならないのである▼そこで下手な動きをするのである。国民民主党の玉木雄一郎代表が去る18日、共産党の元衆議院議員で、今回は無所属で共産党推薦の宮本岳志候補の選挙事務所に顔を出した。宮本候補は衆議院大阪12区の補欠選挙に立候補したもので、玉木代表はお忍びでの激励ということで、反自民の野党共闘の一角を担うことをアピールしたかったのだろう。支持母体の旧同盟系労組は、反共が原則であるため、そうした不可解な行動にならざるを得なかったのだと思う▼共産党を名乗る限り、革命を目指していることは明らかである。宮本顕治の時代には「敵の出方論」の立場から、過激な行動を取るかどうかは、相手の対応次第だとの立場であった。不破哲三の今の路線では、それが撤回されたかのような印象を与えているが、共産党自体が秘密のベールに包まれており、幹部が選挙で選出されることもなく、その点では秘密のベールに包まれたままである。前衛党であることも否定しておらず、党名を変えるまでは断じて信用することはできない。今の日本の議会政治が漂流しているのは、与野党ともそんな共産党に気兼ねするからだ。選挙を優先するのではなく、自らの政策で勝負すべきなのである。
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