さくらって
この、春って季節に咲くからまたいいのね。
お別れや旅立ち、そして出逢いの季節。
ひとりひとりの、それぞれの節目をそっと淡い桜色で彩ってくれる。
ちょっとまだ肌寒いくらいな
心もとない春のはじまりにぴったりな可憐な花。
桜の花の咲く時期がもしも夏だったら?
きっとこんなに儚く淡いユメのようなイメージは一新されちゃうのだろうね。
四季のあるニッポンに育ったひとなら誰でも
それぞれの想い出の中に咲くサクラを持ってる。
桜の季節、あんなこと こんなこと。
あったよね。
サクラとナミダって同義語みたい。
うれしいナミダも、哀しいナミダも
桜の花びらがはらはらと一緒に散って上手に隠してくれる。
あたらしいことって、そりゃあ不安も伴うものだけれど
それはみんなおなじこと。
あたらしい春。
さあドアを開けて
今日の桜の下をてくてくと。
それぞれの歩幅でね。