時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

校庭のウワズミ

2011-04-28 | essay

           

子どもたちが外で遊べない。
こんなことは異常。

放射能で汚染された校庭の土を除去するという。
その汚染された土を、さあどこへ?

除去しても、また新たに見えない放射能が少しずつ降り積もる。
だって、まだ 全然 終わっていないのだ。

悪い夢をみているような、こんな大事故が現実に起こっているのに、
それでも今もなお、全国の原発は運転を続けている。

この地震列島に建つたくさんの原発に警告を発していたひとは過去にもたくさんいたし、
不安を抱えながら現在も原発のそばで暮らすひとだってたくさんいる。
次に何かが起きても、もう「想定外」だなんて無責任な心ない言葉は使えないはず。

「次」が二度とないように、今こそ国は、間違ったものを作ってしまったことを、
素直に認める勇気を示してほしい。

それがこれからを生きてゆく子どもたちへの最大の贈り物だ。

命と引き換えに、便利な世界を願う人などこの地球にはひとりもいない。
今すぐ全部は無理でも、ひとつずつ導火線の火を消してゆくのを見届けてゆきたいよ。
各地の原発運転停止のニュースを皆で拍手しながら聞きたいよ。

みんなそれぞれ、ひとりひとり、我慢する覚悟くらいできている。
今まで、必要以上に明るく便利過ぎただけって思えばいいこと。

何を躊躇うことがある?

雇用の問題など、たくさんたくさん、シワ寄せはあるだろうけれど、
命を守ることと、たったひとつの地球を汚し続けるのを止めること、
それ以上にたいせつなことって、なにかあるとでも言うのだろうか。

ヒトが作ってしまった恐ろしい怪物を眠らせるのは、ヒト以外にないのだから。

地熱発電の実用化もかなり進んでいると、数年前小学校への出前授業で東電さん自身が教えてくれたし、
自然エネルギーへシフトしてゆく賢さと知恵と力を日本は持っているはずだと信じたい。

すべての子どもたちが、校庭ですきなだけ走り回っていられるように、
砂場でいくらでも遊べるように・・・。
罪のない生き物たちが、わけも分からず餓死していくことなどないように。

わたしがここで呟いていたってどうなるものでもないのはわかってはいるんだよ。
でも、ひとりひとりが考えること、それがとてもたいせつ。って思うのだ。 

   
       


早起き

2011-04-27 | essay

        


中一になったばかりの次男坊。

突然、自主トレだ~と言い出して、ここ数日ともだちと6時からジョギングに。
いつの間にか戻って、庭でともだちと一緒に制服に変身して登校。

入学して一週間ほどは、何だか毎日へとへとで ピリピリしていた彼。
中学生になって三週間。やっと慣れてきたってことね。

学校側にも、「中1ギャップ」とやらをなくそうとする動きがあるようで、
長男の入学時よりも、生徒の扱いがなんだか小学生チック。な気がする。

クラス担任もパワフルで楽しげな美人先生だし、このままのびのびと素の自分を出せるといいね!

我が家で一番繊細でカンシャク持ちで、もの想うコドモ次男くん。

この高い可愛い声が聴けるのもあと少しね。
オッサンの声になっちゃうまで、もうしばらく 母の可愛い少年でいてください。




Made In U.S.S.R.

2011-04-26 | essay

   

以前銀座にあったロシアの民芸品店「白樺」。
異国情緒あふれるこのお店がすきで、母と銀座を歩くとぶらり よく訪れた。
昔、バラライカにやっと巡り遇えて購入したのもこの「白樺」だ。
あのお店がなくなってしまってからどのくらい経っただろう。

先日、なぜか夢に出てきた。

・・娘と銀座を歩いていると元の場所になんと「白樺」が!
「わ~!よかった、まだあったんだ!」と駆け寄る。
しかも、なぜかタマネギ型の屋根のついている、ニコライ堂のような「お城」。
ジャングルジムみたいなところを頑張って登ると、やっと入り口だ。という夢。

銀座を歩いていたときに、「白樺」がまだあったらなあ・・・って
ぼんやり考えていたから夢を見たのね。

この陶製のかわいい置物は、有名なロシア民話の一場面。
昔、母が白樺で見つけて「あんたたちみたいやわ~」って、プレゼントしてくれたもの。
裏には、USSR と焼き付けてある。まだソビエト時代だったんだよねえ。

ときどき、この置物にふと目が留まると、
空の上から母に「なかよくしぃや~」って言われているような気がしてしまうよ。


どころで。「白樺」 in my dream 店には、
なんとチェブラーシカのロシア製グッズがわんさか溢れていて
わ~!よりどりみどり! 夢だけど、たのしかった~。

 


2011-04-25 | essay

     

     

土曜日の雨上がりの夕方、南東の空に虹が架かった。

虹を見るのは久しぶり。何年ぶりか覚えてないくらいだ。

あんまりキレイで 空ばかりうっとりみて歩いていたら、
こけそうになった。 これは うつくしくない。

家にいる娘にも「虹が出てるよ!外見て!」って電話を入れたのだけれど、
うちからは、高層マンション群の影になって見えなかった模様。ごめん!

「虹」って一瞬の魔法みたいでこころが洗われるよう。

まどみちお氏の「虹」って詩の一部分を思い出しながら 消えるまで眺めながら歩いた。

おかげで ともだちとの待ち合わせ時刻にはちょびっと遅刻しちゃったけどねっ。

 

 


大人の歪み

2011-04-22 | essay

         
        

被災した子どもたちが よその学校で新学期をむかえるニュースの場面を見ていた娘が
「うちの学校にも来てくれたらいいのになあ!なんでも貸してあげるのにな~!」
と、無邪気に言う。

ごく普通の子どもの、ごく自然な感情なのに、それを聞いてほっとするわたし・・・。


福島から転入してきた子どもたちが風評被害のために
こころないコトバを言われたり、避けられたりしているという・・・。

そんなことって。 悲しすぎるよ。

子どもは大人の真似をする。
言葉にしていなくても、気持ちや態度を敏感に感じ取る。


 「福島からの転入ということを伏せますか?」と学校側に問われた、という保護者もいると聞いた。

根幹が歪んでいる。

ひととして、「心」だけは、こんな時こそ歪むことなく凛としていなければ。

大人が歪めば、子どもにだって歪みが生じてしまうよね。。。





 


Hearts

2011-04-21 | essay

      

ハートのかたちの葉っぱ。

しあわせのカタチ。

夕べ、たいせつなともだちのひとりから、いい知らせが届いた。

チャカしちゃってごめん。だって嬉しかったんだもん。

これからは、毎日がふたりのあたらしい一日だね。
こころから しあわせを祈ります。

なんだか、目覚めた瞬間、わたしまでシアワセな気持ちに包まれていました。

めぐり逢えて、おめでとう 


2011-04-20 | essay

           


    



 

光と影。
相反するもの。それでも表裏一体。

光のないところに影はない。
影があるから光が引き立つんだよね。

 


伝わるこころ

2011-04-19 | essay

   


TVのニュースで、長渕剛氏が被災地の自衛隊員1500人を前に熱唱していた。

「きみたちに会いにきた!会いたくてたまらなかった!」
隊員達が皆肩を組み「乾杯」を大合唱する素晴らしい映像。

日々、芸能人による被災者支援のニュースの流れるなか、
自衛隊員に向けて歌でエールを送っている映像を観たのは初めて。

第一線で大変な作業をしてくださるのは、いつも自衛隊員。
任務とはいえ、過酷な毎日を送っていらっしゃる。
被災者でもあり、隊員でもある方々もたくさんいらっしゃることだろう。。。

ファンじゃなくとも、長渕氏が熱唱しているのを観ていたら、感動のナミダが。
何だかわたしまで元気づけられちゃった。

長渕剛氏。 直球で、気持ちをコトバにして投げられるスゴイひとだ。

「自衛隊のみなさんは、日本の誇りです!」
彼のまっすぐなコトバに、たいせつなことを気づかされた気分だ。


かたや、原子力保安院のオブラートに幾重にも包んだ発表の仕方はなんなんだ。
夕べ、ようやく、今更、「燃料棒溶解」を認める発表があった。

徐々に慣らしてパニックを起こさないように勝手に配慮して情報操作をしているとしか思えない。
国民をバカにしている。

わたしたちはそんなに弱くない。
嘘のない、正確な情報をきちんと伝えてほしい。
冷静に受け止める強さをちゃんとみんな持ち合わせているよ。

これだけの酷さを露呈した原発の現実。
避難を余儀なくされた人々に誠意を見せたいなら、こころある正確な情報公開を。

今欲しいのは、直球の言葉だけだ。



はるのおがわ

2011-04-18 | essay

     


ほやほやの中学生の次男、ともだちと電車に乗って探検へ。

初めての「ケータイ」が嬉しいようで、道中いろいろ写真を送ってくれた。

はるのおがわ。

日差しはもう初夏みたいだね。

あたりまえに過ごす一日も、のちに振り返れば、キラキラと輝くかけがえのない時間になる。


まだまだ、たのしい少年の時間。 たいせつにね。

   


ねことレコードの時間

2011-04-16 | essay


猫は賢い。

子どものころはいつでも、猫も犬もいるのが当たり前の暮らしだった。
犬は、ただただ可愛いともだちのような存在。
でも、猫は違う。人間と対等な精神を持っているようなところがある。

最後にともに暮した猫は、父が知人からもらってきた「チビ」。
ペルシャとヒマラヤンのミックスで、我が家には初の洋猫で家猫。

オトナになってからの彼は、窓から夜景を眺めるのがお気に入りで、
マンションの14階の窓のそば、チェストの上の地球儀の横が彼のすきな場所。

わたしが父のレコードをあれこれ引っ張り出してかけていると
決まっていつの間にか音も立てずにやってきて その場所に座り込むと
もう振り返りもせず、 長い毛並みを網戸越しの夜風になびかせながら
長いことじっと夜景を眺めていたものだ。

彼のうつくしい後姿のシルエットは、いまでもはっきりと思い出せる。
そんな時、彼は音楽に耳を預けてレコードを聴いているようでもあり、
深く深く自分の思考の波に漂っているようでもあった。

そんな時の彼は、ペットなんてものじゃなく、
気軽に触れてはいけないような、自由で崇高な精神の持ち主的オーラが
その背中には漂っていたんだよなあ。

遠い遠い前世では、尊い教えを説く聖者だったのかも。

はたまた、ただ闇夜に本能をメラメラと燃えさせていただけかもしれないけれど。

彼は天寿を全うして、この世を去った。
あれだけたくさんレコードを聴いた猫はそうはいないだろう。

今頃は、生まれ変わって 何処かでギターをかき鳴らしているかもしれないなあ。。。

     
 


「 The King's Speech 」

2011-04-15 | 映画 のこと


もう観に行かれないかな・・・と諦めていたのだけれど、
やっぱりこれは観たいよ!と、思い立って観にいってきた。

「英国王のスピーチ」 さすが、コリン・ファース。
すばらしい演技力。
キャストも素晴らしい!イギリスの名優がぞろり。

コリン・ファースは「ブリジット・ジョーンズの日記」以来、
すきな俳優のひとり。
いかにも英国紳士たる高尚ないでたちながら、ユーモアのセンスもある素敵な人物。

数年前、T先生のお奨めで観た、1995年BBCの「高慢と偏見」の彼は、すこぶる好男子!
コリン・ファースはこのときのMr.ダーシーのハマリ役で、当時英国で一気にブレイクしたらしい。

スクリーンを観ていたら、
え!?この気品のある女性はもしかして・・・!?

なんと「高慢と偏見」のリジーでした。
これにはびっくり~。

リジー役のジェニファー・イーリー(エール?)は言語療法士ライオネルの奥様役で、
年齢より老け役だったみたいだけれど、相変わらず可愛らしい女性~。 

一緒にスクリーンに映る場面は一瞬だけだったけれど、
年を重ねたダーシーとリジーみたいで、ちょっと感慨深かったなあ・・・。 
そう思って観ていたひと、実は結構いるんじゃないかな。

それにしても、ライオネル役のジェフリー・ラッシュが助演男優賞を
受賞できなかったのは不思議。
こころに残る名演なのにな。


いい映画は、こころに栄養を与えてくれる。。。
しっかりと、養分いただきました。

     

桜もはらはらと舞う、穏やかな午後でした。

 


古い白いドア

2011-04-13 | 古い建物 のこと

       


「 白いドア 」


通りすがりの 古い一枚の白いドア

それは 何も言わずに 黙ってわたしを 引き止める

今はもう 誰も 叩くことはない そのドア


誰にも なんにも 語らずとも

たくさんの歓びも 哀しみも

そして秘密も

決して 忘れることなく 

内に抱きながら 静かに佇む



          


  


Micheal Nesmith

2011-04-12 | MUSICのこと

         

少女のころ、初めてこころから夢中になったアーティストは・・・
Michael Nesmith
The Monkees のマイク・ネスミスだ。われながら…渋い。

14歳、中学三年生の時。

まわりが、圧倒的にジャニーズファンだらけの中、
数人のともだちと一緒に、あの80’sモンキーズリバイバルブームに
すっかり潜り込んでしまった。

今思えば、受験生なのによくぞ何度も校舎の裏の破れた金網から抜け出して
いろんなイベントへいそいそと出掛けていたものだ。

「すきなもの」のためならば、何処へでも、何時だって、何をおいても最優先!
という一途なファン心理に翻弄されていた、怖いもの知らずの14歳。

熱かったなあ。。。あんなふうにファン熱に浮かされたのは
後にも先にも、Michael Nesmith だけかも。
リバイバルブームだから、既に過去のアイドルだったというのにね。

対象はなんであれ、全身全霊で夢中になれるって、とてもしあわせなことだよ。

あのまま、ってことはないけれど、
時を経た今でもモンキーズの、特にマイクの音楽は今でもすきなもののひとつ。

モンキーズ脱退後のバンド、Michael Nesmith & The First National Band
での、彼の曲はほんとうに素晴らしいものがたくさんある。

「Joanna」 や 「Silver Moon」 を聴くと今でも切ない気持ちになっちゃう。


ちょっと立ち止まって、自分を取り戻したいような気持ちの日は、
彼の唄声がわたしの精神安定剤。

きっと誰にでも、そういう「自分だけの処方箋」ってあるんじゃないかな。
音楽だけじゃなく、場所だったり、本だったり、映画だったり。

「すき」って感情は、こころの力の源泉。
自分なりのパワーの源をもつことって、とてもたいせつなことだよね。


         


    


WHO?

2011-04-11 | essay



桜も見ずに本を読んでるの、だ~れだ。



 「わたくしですか?金次郎にございます。」



小学校の庭は、春を知るのにぴったりな場所。
投票に行ったついでに、娘とぶらり。

校庭の花壇はお花でいっぱい。
ひとにとっては、時間が止まったようなひと月だったけれど、
地球の時間はきちんと進んで、いつの間にか本格的な春になっていたのね。

  


  

  


娘が花壇に一匹の蟻を見つけた。
蟻にとってはこんな小さな植え込みでもジャングルなんだよねえ。
と、娘と一緒にしばし 蟻&アリエッティの目線で花壇を駆け巡る妄想で遊ぶ。

こうして 花をじっくり見るたび、つくづく思うのだけれど、
花は誰にも教えられなくても、ちゃんと自分がなるべく形、自分を彩るべき色を知っている。
DNAで片付けてしまえばそりゃ簡単だけれど、ちゃんと毎年間違えることなく、
自分らしくうつくしく花開くって本当はとってもすごいことなんだと思うんだなあ。


          



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