時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

マインドフルネスと玄白さん

2017-01-31 | essay

脳の活性化メソッド、マインドフルネスというものが持てはやされているらしい。
「今、この時」だけに精神を集中させるココロのトレーニングなのだそうだ。
それって、ヨガと似ているのね。

杉田玄白が古希(70歳)の時に、「養生七不可」という七つの養生訓を子孫に遺しているのだけれど
そのうちの二つを、今、我が家のトイレにばんと貼ってある。(子ども達にも刷り込みたいから!笑)

「昨日の非は恨悔すべからず」
「明日の是は慮念すべからず」

意味は、「昨日の失敗をクヨクヨ悔やまないこと!」
「まだ起きてもいないことをあれこれ心配しないこと!」

それって 正に、今を生きよ!ということ。

マインドフルネスの極意は、すでに200余年前に玄白さんが唱えてる(笑)

そう悟るまでには、玄白さんだっていろいろ思い悩みながら生きてきたことでしょう、ニンゲンだもの~。

「今」をたいせつにして84歳まで生きた玄白さん。


「過ぎし世も 来る世も同じ夢ならば けふの今こそ 楽しかりけれ」
杉田玄白が70歳で詠んだこの歌、わたし、だいすきです。

この 楽しんで生きようとする姿勢が健康長寿の秘訣なのかもね?

いろんなことがありますが、今日をたいせつに!


閉まるシャッター

2017-01-30 | essay

大統領令の暴走。こんなことがまかり通ってしまうなんて。

そもそも、移民によって作られたアメリカ合衆国は
独立宣言からほんの200年余りの新しい国。
入植した白人たちがネイティブアメリカンに何をしたか。
なんていう話を持ち出したくなるほど、
時代錯誤な人種差別的発言にぞっとする。

正義とか、平和とか。
所詮ゆめでしかないのかな。。。
ジョン・レノンが生きていたらなんていうだろうな。
「イマジン」の唄の真逆を行くこの世界を。


記憶の中のギーガー・バー

2017-01-28 | 古い建物 のこと


昔の会社のOG会でいろんな懐かしい話をしていたら
「ほら、あれ、行ったよね?バブリーなバー、エイリアンのやつ!」

あ~~~行った行った、ギーガー・バー!

当時、白金に期間限定で突如現れた異様なバー。
あれは、バブルのハシリのころだったのかな。

全然バブリーじゃない弱小ビンボー出版社だったわたしたちも
誰かが言い出して、一度だけみんなで出かけた。

今みたいにケータイもない時代。(あ、例のでっかいのはブチョーが持ってた(笑)
写真も撮っていないのに、あの外観も内装もなんだかくっきりココロに焼き付いてる。
まるごとゴテゴテにあの「エイリアン」に出てくるブラックメタル系の異様なオブジェが貼りついていた。
あんなに建物丸ごとアーティスト色が出ているものってそうそうないよねえ。

短い期間だったとはいえ、よく建築許可が下りたものだなあ。
消防法とか大丈夫だったのかなあ??と今更ながらフシギだ。

あの頃、どこの街もなんだかとても賑やかで
街自体がイキモノみたいに蠢いていた。

渋谷の街の中に遊園地のアトラクションみたいなのが期間限定で出現したり
芝浦辺りの海の近くの倉庫には、現代アートのギャラリーが出現したり消えたりしていた。

アート好きな仲間と興味本位でいろんな場所に足を踏み入れたものだ。
マニアックな小さなバーや、フシギな場所にあるアンダーグラウンドなディスコ・・・
面白い店ができたと聞くと、仕事帰りにわいわい繰り出した。

今、遠い現在のここからあの頃を眺めてみると・・・
コワイものなしな時代だったんだなあと思う。
場違いでも、敷居が高くても、仲間が一緒なら平気だった。
若さってすごいなあ と今更思う。

自分の20代なんて、ついこの前のように思えちゃうけれど、
しっかり時間は廻り廻って
いよいよ「就活」の我が家の長男二十歳。

どうか居心地の良い「場所」と「ひと」にめぐり逢えますように。。。
自分らしい歩き方を見つけられるよう、親はこころで祈るのみ!

そして、若いうちにしかできない冒険も いっぱいしてほしいものだなあ。



 


「マリメッコ展」へ

2017-01-26 | 展覧会・アート のこと



ともだちに誘ってもらって行ってきました。 (ありがとう!!)
マリメッコ展 in Bunkamura ザ・ミュージアム

マリメッコはフィンランドを代表するテキスタイルデザイン会社。
大きな赤い花モチーフのデザインが有名ですねえ。

今回の展覧会では
巨大なモチーフのファブリック、そして
50年代~70年代のヴィンテージ・ドレスの数々が並びます。

窮屈な服から解放されたような、直線的なゆったりドレス。
シンプルなドレスは時代が変わっても魅力的。
今着たい!と思わせるほどすてきなワンピースにうっとり。
(ん?「今」は恐れ多いか。20年若かったら?)

マリメッコでは初期の60年代の頃から日本人デザイナーも活躍していらしたのねえ。
知りませんでした~。

斬新な色合わせ、絶妙なデザインのバランス。
どこをとっても、とても勉強になります。

会場内のインタビュー映像の中、
『ファッションの勉強をしなかったから、自由にデザインができた』
というようことを語られているくだりに何だかびっくり。
そうか、デザインとファッションは別モノなんだ~~!?
とても新鮮で印象的なコトバでありました。

確かにねえ・・・どんなことでも、
知識ばかり詰め込んで頭でっかちになり過ぎると
本来の感性を自由に使えなくなることってあるものねえ。

マリメッコ展。すこぶる見応えのある展覧会です。

2017年2月12日まで 渋谷Bunkamura にて!


ほんのちょっとの自然

2017-01-24 | essay



夜のイルミネーションもそりゃあ綺麗だけれど
自然の作り出す色に敵うものはないんじゃないかなあ。

西日を透かす葉っぱの きみどり色の初々しさ。
金色に染まる木の清々しさ。

自然の持つ色に太陽光が当たると時間限定の絶妙なうつくしい色が浮かび上がる。



身近にある自然にココロを預ける時間・・・
こういう時間があってもいいと思うんだなあ。

なにを呑気なコトを。。。って思う人もいるでしょう。
でも、 忙しい忙しいっ と言ってるヒトにこそ
ほんのちょっと立ち止まるそういう時間が必要なんじゃないかなあ。。。


受験日と誕生日

2017-01-22 | essay



末っ子のムスメ、初めての受験日の朝は、同時に15回目の誕生日の朝。

ハイタッチで送り出したあとに、誕生日おめでとう!と言うのを忘れてたことを思い出す。

わたしも案外、舞い上がっちゃってたってことかな。冷静なつもりでいたのだけれどね。

どうも末っ子ってのはいつまでも幼く思えて、
忘れ物はないか、受験校までの道のりは大丈夫か、何度も確認しちゃう。
「お母ちゃん、だいじょうぶだってば!」とムスメに笑われる。

そうだよね。もう15歳。
自分だって15歳の頃なんてもうオトナのつもりでいたもんだ~。

親はいつだって心配しつつも
見守ることしかできないものなんだなあ。

15歳、おめでとう☆


受験生のみなさん、あとはアウトプットあるのみ!自分を信じてがんばってね。


あのことビールとスナップエンドウ

2017-01-20 | essay

「なんか、こういうの 久しぶり。スーパーで後ろをついて歩くの。小学生以来かも。」
そう言うのは、わたしのもうひとりの(ほぼ)息子。親友の遺したYくん。

久しぶりに、近くに用があって来てるんだ~と電話をくれた。
ちょうど間のいいことに、店は定休日、幼稚園のシゴトも休みで家にいたので
近所のカフェへひとっ跳び。

ひとしきりおしゃべりして
スーパーの買い物にもついてきてくれたYくん。
「なんか欲しいもんある?お菓子買おか?」と振り返ると
後ろを歩くYくんが、「こういうの久しぶり」と言い出したのだった。
彼のママ、親友のSがこの世からあっちへ逝ってしまったのは
彼がまだ反抗期真っただ中だった15歳の時。。。

そうだよねえ。中高生男子はお買い物にはついてこないもん。
確かに、小学生以来のことなんだなあ。
なんだか、胸がぎゅっとなる。
なんでもないことでも、もう出来ないことってたくさんある・・・。
こんな立派な大学生になった息子とアノ子を一緒に歩かせてあげたかった。 

21歳の男子にお菓子はないか(笑)
どうもいつまでもコドモに思えてしまうんだな、おばちゃんとしては。
珍しい銘柄のビールをパパさんの分と2本。
それからおつまみに、今が旬のスナップエンドウの茹で方を教えて持たせた。
そしてアノ子には、ちょこっとお供えの切り花。

時間はひとに積もる。
もう巻き戻せない時間も、消えてしまったわけじゃない。ちゃんとそれぞれの中に積もってる。

いくつになっても、わたしにはアノ子のカワイイ子ども、Yくん。
この先、いくら立派なオトナになったって、弱音を吐いていいんだよ。

この子たちのそういう場所でありたいなあ・・・と願います。

またね と別れて、見送る後ろ姿になんだか泣きそうになっちゃうけど
ぐっとこらえて、空のアノ子に「みえてる?ちゃんと見ててよね!」
と ココロで活を入れるのでありました。

 


まっすぐなコトバ

2017-01-20 | essay

 


ぎゅーっと抱きついてきて「だいすきー!」

こどものコトバはまっすぐ直球だ。
我が子もすっかり大きくなった今、そんな言葉はそうそう聞けない~。

幼いコドモたちに接するシゴトって 責任重大でハードワークだけれど、
もれなく 温くてやわらかなココロを直に肌で感じられる特典付き♪

子ども達のやわらかなココロをやわらかなままに。。。
健やかな成長をお手伝いできるよう、保育者としての限られた時間内で
精一杯尽力したいものであります。
あっはっはと笑わせてもらって、こころをほぐしてもらっているのは
ホントはわたしのほうなんだけれどね~(笑)


オトナでも、たいせつなひとにはたまにはちゃんと真っ直ぐなコトバで伝えないとね。
今日、誰かに「だいすき」って言ってみよう!?



絵本「おちゃのじかんにきたとら」

2017-01-16 | 本 のこと


何年振りだろう?絵本の本棚を整理した。
なつかしい絵本の数々に、子どもたちが小さかった日々が甦る。

3人とも絵本がすきだったので、昼夜問わずよく読んで聞かせたものだ~。
小さくてもひとりひとり絵本の好みは違うもので
これは長男、これは次男、これは末ムスメ、とお気に入りだった絵本もそれぞれだ。
もちろん3人共通してすきだった本も多数ある。
それはきっとコドモ全般がすきな本なんだろうなあ。

ムスメと、わたしもだいすきだった絵本「おちゃのじかんにきたとら」



1994年に童話館出版から発行されたジュディス・カー作のこの本。
原題は「The Tigher who come to tea」1968年イギリスで出版されたもののようです。

どうりで、レトロなお洋服がかわいいわけねえ。

ストーリーは、お茶の時間に玄関からやってきたトラが
お茶をよばれるのだけれど、お茶とお菓子では足りなくて、家中の食べ物を全部平らげてしまうというお話。

なにしろ、このトラの佇まいがかわいいわけなのです。

この絵本を読みながら、いつも娘とふたりで
「うちにもきてくれたらうれしいねえ!」と語り合ったものです。

「おちゃのじかんにきたとら」とら好きなお子様にどうぞ~!




ザクザクの感触

2017-01-15 | essay



霜柱~~。久しぶりに遭遇。

ちょっと呼ばれて(?)夕方、お散歩がてらお墓参りに。手ぶらですが。
誰も歩かない土の上、にょきにょきと霜柱が!



霜柱を踏むのってきもちいいんだよねえ。

ザクザク音を立てて踏んづける。懐かしい感触だなあ。
子どもの頃、霜柱を見つけると友達と競って踏んづけたものです。
そういえば、日本橋生まれの友達は、見たことないって言ってたなあ。

こんな夕方まで霜柱が残っているとは・・・さすがに気温が低いのね。

それにしても、この地球規模の大寒気も、年々進む地球温暖化の影響なのだそうで・・・
人類皆で共有して乗っかってる地球の健康が心配です。

まだこの寒波は続くそうです。
雪の激しい地方の方々、どうぞお気をつけくださいね・・・。



ヘビーグレイ

2017-01-14 | essay

「理解」と「無関心」は
ぜんぜん違うもののように見えて
案外同じ顔をしている。

西からヘビーグレイの雲が覆いかぶさるように近づいてくる。

捕まる前に早く帰ろう と思うのだけれど
果たして、帰る場所はほんとうにそこ??



 


映画「河」The River

2017-01-12 | 映画 のこと



図書館で面白い映画をみつけた。
1951年アメリカ映画「河」(原題:THE RIVER)

以前恩師T先生と映画の話をしていた時に
「昔観たルノワールの息子が撮った映画がすごく綺麗だったんだよ。」と聞いて
ルノワールの息子!? とびっくり!

この映画の監督はジャン・ルノワール。父は印象派巨匠のあのルノワール。

インドのガンジス川のほとり。ゆったり流れる自然の中の暮らし。
美しい光のおまつり。床に描かれる伝統的な文様・・・。
大戦で負傷したひとりのアメリカ人青年の訪問をきっかけに繰り広げられる少女たちの淡い恋。

夢の中のような牧歌的で美しい映像に、現実を忘れてしまいそう。

このところ、何故だかインドづいていてフシギ。
インドが舞台となる映画にも妙に縁がある。

T先生が昔観たという美しい映画はこれだったのかしら?
いつか、ガンジスへと続くこんな古い階段を下りてみたいものだなあ。。。
と夢想しつつ うつらうつら・・・

夢と映像世界と現実が混ざりあって、自分が一体どこにいるのかわからなくなる。
夢は夢のままで・・・と思いたい年頃の気持ちをちょっと思い出す映画でありました。



インドが呼んでる~?


「たもんのインドだもん」矢萩多聞著

2017-01-10 | 本 のこと

おともだちに「偶然の装丁家」を薦められて読んでから
すっかり 矢萩多聞さんの文章のとりこに。

この「たもんのインドだもん」も、ミシマ社さんのネットコラムで読んではいたのだけれど
多門さんの文章はやっぱり紙でゆっくり読みたい。

お正月休みに思い出して、ジュンク堂に寄って手に入れました。
本が見つけられなくて、店員さんに
矢萩多聞さんの「だってインドだもん」という本なのですが と訊ねると
・・・「たもんのインドだもん」ではありませんか? と店員さん。
えへへ そうでした。赤面。

あらまあ。直筆サイン&イラスト入り!わーい。

多聞さんの、ゆ~るいのにがっつり芯のある文章に
久しぶりにまったりと浸る。
ふしぎなことに、インドの熱風を感じる。
文章からインドの空気がたちのぼってくる~。(行ったことないけど~)
ひととひとの濃い密着感、目にみえるようなこころのつながりに、胸があつくなってくる。

たもんさんの文章ってなんていうかこう・・・
とてもおいしい湧き水を飲んでいるような気持ちになるんだなあ。
からだ丸ごとに良い文章っていうのかなあ。

「たもんのインドだもん」2016年 ミシマ社発行
インドに興味のある人にも、ない人にも♪ 

 


心を傾ける

2017-01-07 | essay


ひとのコトバにココロを傾けるのは もちろん大事なことだけれど
たまには、自分のココロのコトバに耳を澄ますこともたいせつだよね。

自分のココロは何を言わんとしている?

周りの空気のうねりに巻き取られ
なんとなく時間の川に流されてしまいがちな日常だけれど

ちょっと よっこらしょと 川岸に腰かけて
時間の流れを俯瞰しながら、自分の内側にココロを傾けてみる。

何が聴こえてくるだろな~?


映画「ガンジー」

2017-01-06 | 映画 のこと

観よう観ようと思いつつ、なかなか観る機会が巡ってこなかった映画「ガンジー」
(1982年イギリス・インド合作)

先日、図書館でDVDを見つけてようやく観ることができた。
これはもう・・・!映画であって映画でない。
まるで生のドキュメンタリーを観ているみたい。
マハトマ・ガンジー役のベン・キングズレー、すばらしい~。
彼はガンジーの生き写しそのもの。

改めて、インドがイギリスの植民地支配から独立を勝ち取るまでの歴史をしっかり勉強した気分。
映画ってつくづく 娯楽なだけでなく、学びにもなる素晴らしい媒体だなあ。

ガンジーの真っ直ぐな生き様、ココロを打たれるばかりであります。。。

それにしても・・・宗教というものは根深く強靭で、
わたしのような特定の宗教を持たない者には心底怖ろしい。
ガンジーのようなひとをもってしても、国をも分かつのだから。。。

ところで、この映画の監督はリチャード・アッテンボロー。
ん?アッテンボロー?
と、調べたら、我が家の長男が小さい頃に好きで好きで何度見たかわからないくらいの
ドキュメンタリー番組「アッテンボロー 鳥の世界」の動物学者デヴィッド・アッテンボローのお兄さん!

へえええ。こんな繋がりが!
おもしろいものです。

インド・・・いつの日か行ってみたいなあ。


メッセージ♪

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