時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

はにわ展へ

2024-11-11 | 展覧会・アート のこと



先月のいつだったかな。
待ちに待ったはにわ展へ!

平日午後遅く入ったからか思ったより混んでおらず、ゆっくり堪能できました。

今展示の話題の「挂甲の武人たち」は、勇ましさより物寂しさが勝るお顔立ち。
こんな太古の昔から、いつの時代もヒトは戦いに赴かされていたのだなぁ…とニンゲンの業の哀しさを感受してしまいました

当時の生活の様子を物語る動物埴輪たちはとても可愛らしく、初めて観る魚のはにわにもびっくり!





夕方のトーハク、うつくしいです。


はにわ展は東京国立博物館にて12月8日まで開催中です!


孤高の画家 田中一村さん

2024-10-27 | 展覧会・アート のこと


10月初旬に観てきた田中一村展のこと。

東京都美術館
「田中一村」展

この日は朝から「大地に耳をすます」「東京展(絵本展)」お昼を挟んで「田中一村」展、とアート三昧の至福の1日でありました。

12年前、奄美の友人の結婚式に出席するため初めて奄美大島、加計呂麻島を訪れました。
友人の勧めで帰る前に立ち寄った「田中一村記念美術館」
そこで初めて田中一村の絵と人となりに触れ、すっかり魅せられてしまいました。

田中一村記念美術館の誰もいないひろい部屋で鬱蒼とした森の大きな絵を前にしたとき、自分が絵の中に吸い込まれそうな気持ちになったことをよく覚えています。(寧ろ吸い込まれてしまいたいくらいだったかも。笑)

今回の展覧会では展示No.298に一番こころを持っていかれました。

(購入ポスター)
ずっと眺めていたくなる、静けさの中に力強さを感じる絵です。


この写真は私のお気に入り。
奄美の旅の終盤に撮った印象的な一枚。道路の側溝から力強く伸びたクワズイモの葉です。

つくづく奄美にまた行きたくなりました〜

東京都美術館
「田中一村展」は2024年12月1日まで開催中です。


アート三昧のとある一日

2024-10-15 | 展覧会・アート のこと

このところ時間が許せば展覧会へ!
ありがたや〜。ココロの充電たっぷり。

先日、午前から夕方まで東京都美術館で展示を3つハシゴ。

まず友人が絵本を出展している「東京展」の絵本展へ!
唯一無二の手づくり絵本、それぞれに味わい深く素晴らしい。ほっこり。

そして、会期終了ギリギリに駆け込めた「大地に耳をすます 気配と手ざわり」




ミロコマチコさんの原画、初めてみました。力強さとエネルギーに感動…!
ライブペインティングの映像がこれまた素晴らしく、あんなふうに全身全霊で体を使って大きな絵を描くチャンスがあったならぜひやってみたい〜!と絵描きでもないのにウズウズしてきてしまいました。笑。

川村喜一氏

倉科光子氏

ふるさかはるか氏

榎本裕一氏

印象的なものを一枚ずつ。

どの作家さんも、うつくしくも厳しい自然に深く関わり寄り添って生き、作品を生み出す。。。
正に地に足をつけて大地に耳をすまして暮らしていらっしゃるのだなぁ。

素晴らしい展覧会でありました。滑り込んでよかった〜。

お昼を挟んでここまで一緒だった友人と別れ、私はいざ「田中一村展」に!

それはまた後日綴ります。




「ハニワと土偶の近代」東京国立近代美術館

2024-10-12 | 展覧会・アート のこと

東京国立近代美術館
「ハニワと土偶の近代」展へ

The National Museum of Modern Art, Tokyo
「Modern Images of Ancient clay Figures」

ハニワの奥深い世界をのぞいてきました。大量の文献や資料、そして貴重な映像。たいへん勉強になりました。




岡本太郎さんの犬の植木鉢にもまた再会!

東京国立近代美術館は建築もうつくしく見どころいっぱいです。




4階の「眺めのいい部屋」は正にいい眺め。皇居の緑と空が大きなガラス窓一面に広がります。
ゆったりと座って暫しアートの余韻に。

この展覧会の最初の展示はここ東京国立近代美術館の地面から出土したという土器のカケラから始まります。

こんな大都会東京も昔はすべて土の地面だったんだよなぁ…と、いにしえから今日までここに流れた長い長い時間に想いを馳せる貴重なひとときとなりました。

もうすぐ東京国立博物館で始まる「はにわ」展も楽しみ。



TOPコレクション「見ることの重奏」

2024-09-15 | 展覧会・アート のこと

お馴染み、東京都写真美術館エントランスのアプローチ。
ここはうつくしくてだいすき。行くたび写真を撮ってしまう。

『TOP コレクション 見ることの重奏』へ。

コレクション展って
いろいろ観れてすきなんだなぁ。

今回マン・レイとウィリアム・クラインの作品以外は撮影可。

ウジェーヌ・アジェ
 アジェの階段シリーズは以前やはりここのコレクション展で観てからすっかりファンに。

奈良原一高
[デュシャン/大ガラス]
なんか、刺さる。


寺田真由美[curtain]

今回一番惹かれたのはこのcurtainのシリーズの中の一枚。
切り取られ止まっているはずの過去の中に見える時間の流れ…。

いい写真に出逢えた。
ずっと眺めていたい一枚だったなぁ。

帰り路の恵比寿ガーデンプレイスの影写真。

写真展を観た後は、日常の中の影がより色濃く視えてくる感化されやすい体質です。笑
こちらもエントランス。

思い立ってアートでフル充電の午後でありました。
夕やけ写真で一日の締めくくり!



[昭和モダーン モザイクのいろどり]板谷梅樹の世界

2024-09-15 | 展覧会・アート のこと


『昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界 』
泉屋博古館東京

うつくしいモザイクにうっとり。
色合わせもめちゃ好み。

板谷梅樹氏は陶芸家板谷波山氏の御子息。
解説文によると、父波山の砕いた陶片の美しさに魅了されモザイク作品を創るようになったとのこと。
なるほど。なるべくして生まれた作家さんなのだなぁ。

それにしても梅樹氏は末っ子の五男、五人の息子が誰も陶芸家にならなかったというエピソードにも何だか感慨深いものがある。人生イロイロだなあ。

館内で上演されている日劇内にあったというモザイク壁画の映像も圧巻。
時代に翻弄される芸術作品…
なんとも物哀しいキモチ。こうして映像が遺されたのがせめてもの救いか。。


構図や色合わせをもっとじっくり観たくなって図録も購入。

初めて訪れた泉屋博古館。
行きは六本木一丁目下車。
空へと続くようなエスカレーターで上へ上へと上り、橋を過ぎるとシンプルな景観の建物が見えてくる。
残暑の強い陽射しに陰影の色濃いアプローチがとても美しい…。

帰り路は往きとは反対の神谷町駅へ。駅へと続く遊歩道の緑がとても美しい。
初めて歩く道は暑かろうが楽しいもの。

ココもホントに六本木かー?と思いつつ木々と空と高層ビルを見上げながら歩く。案内板によるとこの緑濃い遊歩道はスウェーデン大使館に隣接しているらしい。

時間に余裕があったので神谷町から恵比寿へ日比谷線で移動。
この後久しぶりの東京都写真美術館へ〜。





内藤礼「生まれておいで 生きておいで」

2024-09-05 | 展覧会・アート のこと

内藤礼
「生まれておいで 生きておいで」
東京国立博物館

インスタレーション作品が
館内の空間を取り込んで展示されている。

コトバを超えた内藤礼氏の世界観の時空間に暫し漂う。。。

展示品とその名前の間には
計り知れない思惑や考察が詰まっているのであろう。

例えば、まぶたという題名を作品番号を頼りに探してみると、糸につるされた小さな銀紙だったりする。
ゆるりと風が吹くたび小さな銀紙がひっそりと揺れて光るのだ。

まぶた。。。
(ココロの中でまぶた、まぶたと唱えるうちに、小川洋子氏の小説『まぶた』を思い出したりする。関係ないのに。)

ありのままにうけとめる。

そんな中、重要文化財の土製品なども作品としてぽつんと展示されている。
ただの土くれのようでいて、よく見るとそれは縄文時代の幼児(赤ちゃんかな)の足形である。
確かに存在したヒトの証。。。
土くれがずんと重みを増す。

自然光のもと、キラキラと光る硝子玉の展示もうつくしかったな。

内藤礼氏、わたしは「ひと」の作品で初めて出会って惹かれたせいか、どうもどこかに「ひと」が置かれてはいまいかとこころが勝手に探してしまう。

ひとりだけでも「ひと」が置かれていたならなぁ⋯
などとあの空間でひとり妄想していたのであった〜。

今回は近代建築物としての東京国立博物館も改めて堪能できた。
ひかり溢れる階段
開けたくなる古いドア
モスク建築を思わせる窓とタイル


今回庭園も初めて散策。

庭園の蓮池越しに眺める本館の姿。
こんなに大きな建物だったのねぇ。
雨上がりの晩夏の風を感じる庭園はなかなかの見応え。

秋の深まる頃もきっと素晴らしいことでしょう。

次回開催は「はにわ展」
これもたのしみ!




引き寄せられる場所

2024-06-17 | 展覧会・アート のこと

またまた都会のジャングルに吸い込まれて来ました。
ここは近年とてもお気に入りの場所、南青山にある「岡本太郎記念館」

先日乃木坂駅近くのギャラリーに行った後、あまりの良い天気青い空にわたしの脳裏に浮かんできたのは緑の大きな葉の繁る南国のようなあの庭。

歩こうと思えば歩けそうな距離ではあるけれど方向音痴のわたしには辿り着けそうにないので潔く一駅電車に乗っていつもの表参道下車。

思えば初めて訪れたのも丁度この時期。バショウのバナナみたいな実の成る季節に久しぶりに会ったトモダチと訪れたのでした。
この庭には太郎氏の立体作品が所狭しと置かれていて、時間とともに草に覆われているのがまたいい感じなのだ。

太陽の塔に親しんで育った大阪のコドモだったわたし。
太郎さんの作品は平面より立体やタイルの作品が好み。
油絵はちょっと強すぎるものが多く怖いんだな〜。
(時々かわいい)
そして、作家のアトリエってのはなんとも興味深くてすきだ。
もっと近寄ってじっくり見たいくらい。

今回気づいたのだけれど
アトリエの中二階みたいなところに本棚がずらり。
太郎氏はどんな本を読んでいらしたのだろう。
太郎氏の愛読書を読んでみたい。

食べたものでカラダが作られるように
読んだものでココロも彩られるように思うから。

岡本太郎記念館。
きっとまたエネルギーをもらいに訪れたくなることだろう。

惹かれるものには素直に吸い込まれてしまおう。





MICHAEL KENNA氏の写真

2024-06-08 | 展覧会・アート のこと
マイケル・ケンナ氏の写真展へ
数年前、写真美術館での展覧会を拝見してからすっかりファンに。
少し前の代官山で展示は行けなかったので、今回こそは!と滑り込み。
乃木坂のGallery Art Unlimitedさんへ。



以前とても惹かれたこの1枚。
(この木はもう伐採されてしまっているのね…。)
この写真がまた観れてうれしい。

すぅーとココロに入ってくるマイケル・ケンナ氏の写真の数々。

スキに理由はないんだなぁ。

MICHAEL KENNA
50YEARS & JAPAN

ありがとうございました












アートの泉

2024-06-04 | 展覧会・アート のこと


先日池袋の東京芸術劇場のギャラリーへ。
Instagramで知り合った知人のアートを観に。

公募入選のいろんな作家さんの現代アート展。
つくづくアートって幅広いなぁと感心しつつ眺める。

アートってなんだろね。
自分がアートと思えばヒトが何と言おうとそれはアート。

なあんて考えていたら
奄美の孤高の画家
田中一村の言葉を思い出した。
「自分のこころを納得させるために描く」
奄美旅行で訪れた田中一村記念美術館。
静かな時間の流れる広々としたとても素敵な佇まいだったな。
丁度ツバメが建物のそばを舞っていて、絵の中から出てきたような…フシギな錯覚を今でも覚えている。
あの濃厚な奄美旅行、ついこの前のように思い出せるのに考えてみればもう12年も前の4月。。。

月日の流れる早さと言ったら!!

奄美の空気を吸いにまた行きたいものだなぁ。




「都市と廃墟の写真展」へ

2024-04-20 | 展覧会・アート のこと

2週間参加していた丸の内でのイベントの最終日、搬出までのスキマ時間に
あ!間に合う!と思い付いて
山手線で二駅、秋葉原へ。
「都市と廃墟の写真展」
秋葉原 書泉ブックタワー9Fにて

以前からインスタで拝見していた写真家さんの展示へ。
Instagram @toshibo さん

時間の止まったような廃墟で
植物だけが時を刻んでいる…朽ちゆく建築物と今を生きる緑のフシギなハーモニー。

こんな場所に身を置いて、朝のヒカリから夕暮れの茜までをみていたい…
と、想いながら写真を眺める。

束の間、旅してきたような気持ちになる写真展でありました。


(会期終了しています)



ムットーニワールド

2024-03-28 | 展覧会・アート のこと
先日八王子市夢美術館にて
「ムットーニワールド」を鑑賞。
ムットーニさんのからくりシアターはとてもふしぎな夢の世界。

いつだったか世田谷文学館の常設展示(?)でたまたま観たことがあり、前情報なしに観るムットーニさんのからくりシアターには度肝を抜かれたのでありました。
小さな箱の中に繰り広げられる物語は途轍もなく美しく情緒あふれる夢の世界。

またいつか観たいと思っていたのでありました。

丁度ムットーニさんご本人の生語りを拝聴できました。

しかし、ぎゅうぎゅうの聴衆、小さなボックスシアターの前で皆で床に座ったり立ったり移動したりの見学。
密集の人混みの中、床に靴のまま体育座り…なんてちょっと前のコロナ禍の頃は100%有り得ないことですねぇ。
そんなこんなの臨場感あふれるムットーニさんのストーリーテリングと音楽にすっかり引き込まれてしまったのでありました。

世田谷文学館で観たものはもっと文学的な香りの静謐な作品だったような…。
願わくばうつくしい作品を静かに間近で独り占めして観てみたいものです。

ムットーニさんのからくりは電機仕掛けとのこと。
昔モンテカルロの美術館ですっかり魅せられたオートマタは機械仕掛け。

動いているオートマタもまた観たいなぁ。









吉祥寺美術館「出久根育展」と「わたしたちの帽子」と奥野ビル

2024-03-03 | 展覧会・アート のこと

かわいいなあ〜

買ってきた図録を眺めて
またまたかわいいなあ〜とひとりごと。
先日吉祥寺美術館で「出久根育展」を観てきた。
出久根育さんの絵には『カワイイ』と『ちょっとブキミ』が混在してる。

出久根育氏を知ったのは
児童書「わたしたちの帽子」の挿絵から。
そしてこの本を知ったのはほんの一年ほど前にひょんなきっかけで知りあった妙齢の女性との会話の中でのこと。
なんの話からこの本に行き着いたのかは覚えていないのだけれど、多分わたしが古いビルの話をしたのだと思われる。
すると、子どもの頃に何度も読み返した好きな本に古いビルが出てくるのです、と彼女。
聞けば聞くほどそのお話の舞台はわたしのすきなレトロビル「奥野ビル」ではないかと。。。
彼女はその本を
わたしは奥野ビルを
ふたりの間の空中に思い浮かべながら話を擦り合わせていくと
まるでパズルが嵌まるみたいな感覚に。

どうしても読んでみたくなりその晩ネットで古本を入手。

果してその結果たるや…
ドンピシャ!奥野ビルが物語の舞台になっていてそこから不思議なファンタジーが繰り広げられるのであった。
これは児童書のくくりにしておくのはもったいない!

ストーリーがとても魅惑的でミステリアス。面白くて一気読み。
その挿絵、装丁がまたとてもすてきでちょっとブキミ。
すっかり引き込まれてしまった。
それが出久根育氏の絵だったのだ。

本を読み終えてすぐにもちろんその彼女に「やっぱり奥野ビルでしたよー!」とご報告。

奥野ビルへは行ったことがなかった彼女。その後奥野ビル探検へ行ってきたと連絡あり。
本の中で何度も入っていた建物に現実に入ることになるというのはこれまたフシギな感覚だったに違いない。

オモシロイなあ
つながるフシギ。

吉祥寺美術館にて「出久根育展」ゆっくりじっくり鑑賞してきた。
かわいい絵本の絵もすてき。
初期の頃のシュールな絵も好み。
そして「わたしたちの帽子」の原画も展示されていた。
そしてもちろん彼女にも開催を知らせ、その後無事観に行けたそうだ。

なんだかふしぎだなぁ。
わたしは彼女のお陰でつい最近読んだわけだけれど「わたしたちの帽子」は2005年発行のもの。

本の中に流れる空気はまだ静謐感のあった奥野ビルを想い出させてくれる。
わたしが初めて奥野ビルを訪れたのはその数年後くらいか。
現在の奥野ビルはギャラリーも増えて人気が出過ぎたのか少しざわざわと賑やかすぎる感がある。
あのし〜んとした空気、積もった時間の視えるような静謐感に浸ることはなかなかできなくなってしまった。

それでもやはりあのビルには特別な時空が浮かんでいる。
あの魅惑的な階段をゆっくり昇りたくなってしまい、銀座へ用事で行くたびついつい引き寄せられてしまうのだった。

「わたしたちの帽子」もう一度じっくり読もう。









『みちのく いとしい仏たち』東京ステーションギャラリー

2024-01-20 | 展覧会・アート のこと
如来立像(青森市)
ポストカードより

一見、無表情に見えても
近づいてよく見ると小さいお目と無造作にひと彫りしたお口が!

なんとも味のある仏さまや山神様の並ぶ展覧会。
『みちのく いとしい仏たち』東京ステーションギャラリーにて。

写真不可だったので、こちらを。
たくさんの仏さまを拝見しつつ、何だかだんだん観るだけで拝みもせず歩みを進めるのが申し訳なくなってきて、こころのなかで合掌。

くすっとこちらも笑顔になっちゃうにっこり微笑む仏さま。
強がってるのに全然怖くない鬼の表情。
どの仏さまも地元の方々にたいせつにたいせつに祀られてきたお方たち。

じっくり拝見しつつも、出品リストを何度も確認。

これまでたくさん展覧会を観てきたけれど、こんなにもどこの所蔵なのかが気になって手元の出品リストを覗き込むのはわたし史上初のこと。

あぁこの方は八幡平市の神社から、この方は青森市のお寺から、こちらは秋田市の寺院から!
美術館の光の下、澄まして並んでいらっしゃるけれど、普段は奥まった所に鎮座されて祀られ江戸の時代からずっと庶民の祈りや願いをそれぞれに受け止めていらしたのだなぁ…と思うと感慨深い。
たいへんお疲れさまでございます。

それぞれのお家へ早く帰りたいのではないかなぁと少し心配になりつつも
ニンゲンが皆帰って静まりかえった夜の館内では、もしかしたら夜な夜な仏さまたちの宴会が繰り広げられているかもしれない?などと想像してみる。
だって、十王像さんたちはともかくほとんどの仏さまが長い年月ぽつんと独りでお堂や祠に祀られてきたわけだもの。
今回の展覧会で初めて他人ならぬ他仏と相まみえた方々も多いのではないかしら。

「うちとこは山ん中ですねん。海はみたことあらしません。」
「わたしは漁村で漁師らを護ってますのや」
「震災のときはたいへんでしたなぁ…」

などなどと話は尽きないかもしれない?(あ、関西弁はイメージです笑。東北弁はわからないので。)

仏師ではなく地元の大工などの手によって彫られたとされるこれらユニークな出で立ちの仏さまたち。
個性派約130体が一同に介するとても貴重な機会に立ち会えたこと、有り難く思います。

『みちのく いとしい仏たち』は東京ステーションギャラリーにて2024年2月12日まで!




「湖畔」に佇む

2024-01-07 | 展覧会・アート のこと
息子夫婦のお宅訪問のあと、上野駅の線路をひと跨ぎ!

両大師橋を渡ると左手に国立科学博物館、右手に東京国立博物館。
この道を真っ直ぐ行くと
間もなくだいすきな建物、黒田記念館が見えてくる。
新年早々の黒田記念館!
うれしいなあ。
(黒田記念館は黒田清輝の遺志により創設された無料公開の建物です)

しかも新年で特別室が公開されており、とても久しぶりに「湖畔」を観ることができた。


この舟の絵は初めて。すてき。




いつ見てもここの階段はうつくしい。
数え切れないほど訪れているこの黒田記念館。
なんと夫は初めて来たらしい。

ふと思う。
わたしがこの世からいなくなったとして、数あるわたしがすきなものを彼はひとつでも挙げることができるだろうか。
否。まあそれはいい。
興味のないことはまるで目に入らない彼の習性をわたしはよく知っている。

それにしても息子夫婦の住まいの立地が羨ましいぞ!
徒歩で黒田記念館へも奏楽堂へもこども国際図書館も美術館も動物園も行けるなんて!
わたしも引っ越そうかな。笑。
上野動物園の年間パスポートは即買いだ。
毎日のさんぽルートにしちゃうんだけどな〜
夢みておきましょか。












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