時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

川の水面、川の底。

2022-11-27 | essay
先日、退院した父の顔を見に大阪へ。
未だに入院中はコロナ感染防止のため面会禁止だ。

今回も手術を乗り切り危機を脱した父。2ヶ月振りに家に戻れた父は思いの外元気そうで胸をなで下ろす。

米寿の父。
屋外は電動車椅子。屋内は杖でゆっくり歩行。
朝はモーニングを食べにホテルのカフェへ、夜は馴染みの店へお喋りに、と相変わらず活動的だ。
自分次第でココロは歳を取らない、ということを眼の前で実践してくれている。

来阪しても、父は隔日で透析に入るのでわたしはその間大阪の友人に会ったりすきな場所へと出掛ける。
川と橋のまち。
父が暮らすマンションからも堂島川が見える。

宮本輝氏の「泥の河」の舞台、
堂島川と土佐堀川の交わるところ。。。
その辺りをプラプラと朝散歩。

泥の河の石碑を見つけた。
正にこの辺りを子ども時代の輝さんが駆け回っていたのだなぁ…
感慨深い。

川に浮かぶどの舟もいろんな物語を積んでいそうにみえてくる。

川のまち、大阪。
わたしもかつて暮らしたまち。
今は父が父のオクサンと暮らす街。

たくさんの時間を積み重ね呑み込みながらヒトは生きていく…。

ゆく河の流れは絶えずしてしかも元の水にはあらず。。。





ドーハの悲劇の夜の悲劇。

2022-11-23 | essay

夫56歳と次男坊24歳がサッカーを観ている。
(厳密には一階と二階で)

わたしはスポーツに疎いのだが、ドーハの悲劇は知っている。

1993年、結婚してこの家に嫁いできた10月。
あの日は夫の友人が遊びに来て、皆でサッカーを観ていた。
正にドーハの悲劇が起きる寸前、外で派手な衝撃音がして驚いて窓の外を見ると
路上駐車していた友人の車にトラックが突っ込んでいた!

サッカーどころではなくなり、緊急車両が次々に。。。
幸い怪我人はなかったものの、車はそのままいわゆるオシャカに。

わたしたちのドーハの悲劇。
結局試合終了をみることもないままお開きになった。

今の今になって思ったのだけれど、もしかしてサッカーを観ていて事故が起きた!?のかも?
いや、30年前に車でTVはないかな。

あれからぐるりと時間が周って、再びのドーハ。
あの彼はあれから結婚し、離婚して今は消息がわからない。
「ドーハの悲劇」のリベンジの今夜、彼はどこでサッカーを観ているのだろう?

さあ、試合はどうなることでしょうか。
ぜひ悲劇を返上していただきたいものです。
がんばれニッポン!






大仏さんのてのひら

2022-11-20 | essay
奈良の大仏さんの
ありがたい手のひら。

「施無畏印」といって
おそれなくてもいいんですよというジェスチャーなのだそう。
優しいなあ。。。
そして手のひらを上に向ける「与願印」は
「願いごとを叶えてあげましょう」という意味を持つのだそうです。
ありがたいなあ。。。

この度やっと大仏さんに会いに行ってきました。
奈良の子どもだった頃から、なぜか大仏さんには勝手に親近感を持っています。

東京から大阪へ父の見舞いに行くたびに、ちょっと足を延ばして大仏さんに会いに行きたいなぁ…と常々想っていたのですが。
コロナ禍もあり、かれこれ10年振りくらいでしょうか。

この度、退院して思いの外元気そうな父の姿にほっとして、秋晴れの朝、奈良へと向かいました。
久しぶりに降り立ったJR奈良駅もすっかり駅舎が変わり、元の趣きのある古い駅舎は観光案内所として活用されていました。

思い返せば前回奈良に来たのは京都から近鉄線だったので、JR奈良駅を利用するのはなんと数十年振りのこと。
(ついこの前のように思えるのになぁ)

昔、天王寺界隈に住んでいた母と一緒にJR奈良駅に降り立ち、ならまちを歩きつつ大仏さんに会いにいったものです。

今回、東京へ戻る前にと朝のうちに向かったので思ったほどの人混みでもなくゆっくり大仏さんを拝むことができました。
秋の深まる東大寺。
うつくしい紅葉とかわいい鹿に和むひととき。。
シアワセだ〜。





〆はやっぱりこれです。笑。
新大阪駅構内にて。




タローマンとNHK放送博物館

2022-11-14 | 展覧会・アート のこと
この夏ハマったタローマン。
NHK放送博物館で開催中のタローマン展へ。
(行ってきたのは11月上旬頃)









昔懐かしいヒーロー物のTV番組というていで展開するタローマン。
タローマンかるたにハンカチやソーセージまで!
見事なフェイクレトログッズに、この企画を知らずに観てしまったら、本当に70年代にあった番組なのだとすっかり騙されてしまうことでしょう!

いやはやオモシロイ。
そして、肝心の御本人タローマンは出張中なのでありました。ざんねん。
シュール〜。
今はもう出張から帰ってきているとHPにありました。
会期は2022年12月4日まで。
もう一度行きたいくらいです。

さて、このNHK放送博物館、愛宕山のてっぺんにあります。
初めて入館しましたが、常設展示にびっくり。
これはこれはなんとも貴重な歴史的価値の高いモノのオンパレード。

初めてのラジオ放送やTV放送の機材だの、昭和の東京オリンピックを映したカメラだの、所狭しと展示されていて驚きの連続です。



さすがNHK、入館料は無料です。
(受信料で賄われているのでしょうから既に払っているようなものか…笑)

階段を昇らずとも、このトンネルを越えた向こうに山の上まで行けるエレベーターがあります。

愛宕神社へお詣りするなら階段の方が御利益ありそうですが、放送博物館だけならサクッとエレベーターがおすすめです。












月蝕と我らの地球

2022-11-08 | essay

皆既月蝕の夜。
赤い月を見ながら次男と夜道を歩いてスーパーへ。

夜が更けて
満月が戻り始めた頃、今度は娘と月夜のウォーキング。
ふしぎなものだなあ。
少しずつ影が退くことで地球がまわっていることを体感する夜。

太古の昔から止まることなく我らの地球はまわっているんだなぁ。
こうしている今も。

当たり前のことだけれど
こうして気づかされることもたまには必要だ。
当たり前のことなんかじゃないのだから。

遠い月に、我らの地球の平和を我知らず祈っていたのでありました。









マチビト

2022-11-02 | essay

キバナコスモスたち。
誰かを待ち焦がれてるのか、皆で駅の方を向いてソワソワと揺れている。

待ち人が来るといいね。

その後ろ姿に、ミレーの一枚の絵を思い出す。

ミレー「待つ人」
ずっとすきな、せつない一枚。





街のキリン

2022-11-01 | essay

街のキリン。
何度も通ったことのある道なのに初めて気付いて見上げた。
大きなキリン。

そしてこちらも。
街にキリンの群れ現わる。
ここは富士山も見えるすきな夕やけスポットのひとつだったのになぁ。
いよいよ工事着工だ。

新しい建物からも夕やけ富士山を拝めるように、
テラスを作ってくれることを願うばかり。

キリンの皆さん、がんばってくれたまえ。





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