時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

「薬指の標本」小川洋子著

2020-07-30 | 本 のこと

小川洋子氏の本は、そんなに沢山は読んでいないけれど、なんだかいつもココロがザワザワと波立つ。
そしてその後、しぃんと静謐に包まれる。

「薬指の標本」は、静謐な上に官能的な物語だ。

冷たさの中に流れる一縷の生温かさ。
正善の中に潜む狂気。。。

しかし、なんとも読み口が良いので、あれよあれよという間にいつの間にかスルスルっと引き込まれ、もう後戻りはできない。

不思議な魅力に
また読みたくなってしまうんだなぁ。

すごい作家さんだ。

物語の中に出てくる建物がなんとも魅惑的で、古い建築物好きとしては訪れてみたいくらいな物件なのである。

小川洋子氏の世界観、すき。




若草色

2020-07-26 | essay

久しぶりに羽化したてのセミに遭遇。

何度見てもフシギで仕方がない。

幼虫時代も成虫になっても
体の色は茶色なのに
羽化したての時だけは
こんなにキレイなペパーミントグリーン!

このこもあと数時間後には茶色い立派なみんみん蝉となり、
広い空へと飛んで行ったことでしょう。

つい近寄って「がんばりや!」と声を掛けてしまいます。

蝉の声はもうとっくに聞こえているのに、梅雨はなかなか開けません。

暑さには参ってしまうけれど、ほどほどに夏らしい青空がそろそろみたいところです。

束の間の青空。



はらり

2020-07-26 | essay


はらり と花びらがこぼれる。



雨はぱらぱらと小さく音を立てて葉に舞い落ちる。

ヒトは右往左往しながら
今までの日常とは姿を変えていく。。。

植物の世界は変わらず時を刻む。

今年もそろそろ
本格的な夏がくる。


おとなの定義

2020-07-25 | essay
幼稚園の仕事。

いろいろとハードで重労働なのだが、「子ども」がすきで、50歳を前に独学で資格を取得して始めたシゴト。。。

いろいろあれど、最終的には自分のなかで「たのしい」に集約されて「良し」となる。

時々、忘れた頃に園児に
「せんせいって、おとな?」
「おとな だよね?」

と疑問符を投げかけられる。

きっとわたしは先生らしくないから。

子どもとはいえ、ひとりのニンゲン。
ひとりひとり違うヒトとしてココロに寄り添いたいと常々思っている。

そんなわけで、きっと子どもと同じ目線でココロの距離を詰めすぎちゃうんだな。

普通の保育時間と違う、預かり保育の自由時間。

園の中とはいえ、気持ちの上では園と家の中間地点的な場所だ。

できる限りたのしい時間を過ごさせてあげたいもの。

「おとななのか?」と子どもに訝しがられつつも、自分の中のこども寄りな部分を無くさずにいたいと、改めて思うのであったー。






植物のこころ

2020-07-23 | essay




緑の色濃くなるこの時期に
葉もつけず凛と佇む立ち枯れの木に出会った。

その足下には
ぐるりと寄り添うように生えるたくさんの草。

まるで皆で枯れ木を護るよう。

最期まで尊厳を感じさせる枯れ木。

このあと奇跡的に芽吹いたらいいのにな。

そっと木肌に掌を当てた。



ジャンプ

2020-07-20 | essay
夢の中で
グラススキーのジャンプ台から飛んでいた。

初めてのジャンプ体験に参加しているらしい。

見晴らしの良さに「写真撮りたいなぁ」と思ってる。

わたしの番がきて、ジャンプ台から一直線に滑り降り、大ジャーンプ!

鳥になったみたい。 
母はよく空を飛ぶ夢をみるひとで、「なんともいい気分なんやでー!」とよく話してくれたものだ。

わたし、空を飛ぶ夢は今だかつて一度もみたことがなかったけど、このジャンプで叶ったよ。

もう一度飛びたいなぁ!





さよならソファー

2020-07-19 | essay
26年前、結婚したときに買った二人掛けのブルーのソファー。

だんだん古びていくままに騙し騙し使っていたのだけれど、近年いよいよ骨と皮のような状態になりモノ置き場と化していた。

目にはみえないたくさんの時間が染み込んでるソファー。

最初のこどもを授かったばかりの頃、安静が必要だと言われ、一日のほとんどを寝転んで過ごした日々も、
3人の子どもそれぞれにおっぱいを飲ませた日々も、
怒った日も笑った日も
かなしい出来事に泣いた日々も
いつも黙って受け止めてくれたソファー。

引っ越しもない我が家。
なかなか家具に別れを告げるきっかけがない。

しかし、この度とある電気工事が入るためソファーを移動させる必要があり、ついに処分することに…。

スキマに入り込んだものがあるかも…と裏張りの布を外してみると。

積年の埃と共にぱらぱらと出てくる出てくる。

赤ちゃんの体温計、懐かしい。
ウルトラマンの腕。
きっと探し回っただろうな、覚えてないけど。
おもちゃの指輪。
プラレールの信号機に標識。
遊戯王カード。
よく遊んだなぁ。
硬貨数枚に鉛筆数本。

26年間たくさんの時間を
ものも云わずにただ受け止めてくれて、本当にありがとう。

さよならブルーのソファー。




記念に、あえて過去の姿を。

ソファーもキレイだし、長男もまだカワイイ。(1999年撮影)




名付けの責任やいかに。

2020-07-16 | essay


こんなに可憐なお花を咲かすのに、この植物の名前はなんたることか「ヘクソカズラ」というそうな。
漢字で書くともっとヒドイ。
「屁糞蔓」

茎や実を潰すとイヤな臭いがすることから付けられたのだそうだが、それにしても公式名称がこれじゃ可哀想すぎるなぁ。

植物って時に耳を疑うような名前が付けられていて驚愕する。

命名したのはいつの時代だか知らないけれど、女性の意見を汲み取ることなんて想像すらしないような完全に男だけの社会の産物なんだろうな。。。

そんな名前、女性がいたら絶対反対していたでしょうに。

名付けた学術者たちは、後世ずっとそう呼ばれるこの花の身に少しはなってやっても良かったろうに。。

まあ、名前なんてニンゲンが勝手に付けたものだしね。

このお花はそんなことお構い無しに懸命に咲いているだけ。

かわいいことだけは事実なので、
名前は聞かなかったことにしておくとしよう。



ともに進む

2020-07-15 | essay


コロナを警戒してジムを退会して以来、すっかり怠け癖がついてしまったー。

以前は仕事の後、ダッシュで夕飯を用意して食べてすぐジムへ。
それを週2、3回。

ここ5年、いい習慣になっていたのだけれど、こればかりは仕方がない。

この先も新型コロナウィルスと人類は上手に共存していかないといけないようだし。

そんなわけで、せめてウォーキングだけは続けて行こうと心に決めた。

まだ夜はひんやりする季節。
夜のウォーキングはカラダにもココロにも気持ちいい。

昼間はいろんなものが撮りたくなってウォーキングにはならない。ただの写真散歩になってしまうのだ。(笑)

心地よい夜風。
夜風に混ざるくちなしの甘い香り。。。

季節は進んでいるのだ。。

地に足をつけてわたしたちジンルイもしっかり前に進まなきゃね。


カワイイお花のウラの顔?

2020-07-12 | essay


最近あちこちで見かけるこの可愛いお花なんだろな。紫陽花の一種かな。なんて思っていたら、
「ヤブガラシ」という植物だと教えられました。
つるでどんどん伸びて他の植物を覆って枯らしてしまうことから付いた名なのだそう。

やはり今年は植え込みの整備に手が回らず例年になく殖えているみたい。

確かに、近所のモッコウバラの垣根の上でも見かけた。

花は小さくて可憐なのになぁ。
花に罪はないんだがなぁ。


お花ベイビーズ

2020-07-09 | essay








このお花ベイビーズ 
なんていとおしい可愛らしさ。

ひっそりと
でもきちんと着実に
日々成長して
花開く。

身近にある小さな自然の
大きなチカラ

自分も日々
ささやかであれ、成長し続けたい!

と、鼓舞されています。
ありがとう!お花ベイビーズ!


月の輝く夜に

2020-07-03 | 映画 のこと

輝く月を眺めながら歩いていたら
映画「月の輝く夜に」が観たくなった。

シェールとニコラス・ケイジ主演、80年代のラブコメ。
数えきれないほど観た映画だけれど、今でも時々観たくなる。
何だかとっても「すき」が詰まってる映画なんだな。

この映画のニコラス・ケイジはピカイチ。
この頃の出演作は良かったんだけどな。(Bardyは最高傑作だと思う)
後年のアクション系の彼はイマイチ。

この映画のシェールもだいすき。シェールは「恋する人魚たち」もいいなぁ。

昔の映画ってやっぱりいい。
近々また観ようっと。


メッセージ♪

コメント欄は設けておりません。お便りはこちらからどうぞ♪

ブログ村

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
にほんブログ村

心象風景写真へ。

人気ブログランキングへ