:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ ちょっと爽やかなお話 

2011-02-04 09:51:41 | ★ 日記 ・ 小話

 

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ちょっと爽やかなお話し!

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いまローマのグレゴリアーナ大学は前期の試験中。

神学生達は勉強で頭がパンパンになっているが、養成者の神父たちは気楽なもんだ。

朝食のテーブルに残った年寄りの神父と二人でおしゃべりをした。

彼は小話を一つしてくれた。


何年か前、ユダヤ教の最高指導者のラビが教皇ヨハネ・パウロ2世をバチカンに公式訪問した。

2000年ぶりの歴史的な出来事だった。

ラビは教皇に会って言った。


第二次世界大戦中のことです。

ポーランドではナチスによるユダヤ人狩りが激しさを増していました。

逃げ場を失った若い夫婦が、男の赤ちゃんを抱いて、カトリック信者の家の戸口を叩きました。

出てきた主婦に子供を押しつけて言いました。この子はユダヤ人の子です。

このままいたら、一緒に殺されます。どうかお願いですからこの子を預かって下さい。

そして、物心が付いたら、どうかこの子をユダヤ人社会に返して、ユダヤ教徒として育てて下さい。

そのすぐ後、二人は捕らえられ、アウシュヴィッツのガス室に送られて死んだ。

子供は無事成長して10歳になった。

預かった夫婦は悩んだ。情愛が移って手放したくない。

洗礼を授け、カトリック信者として、わが子として育てたい。

でも、本当の親との約束がある。どうしたものか。

思い悩んで、近くの教会の神父さんに相談した。

すると、その神父はきっぱりと言った。

その子をイスラエルに送りなさい。

そして、ユダヤ教徒として育てられるように計らいなさい。


ラビは続けて言った。


その時の男の子は私です。

そして、あの時の神父、それは貴方でした。


クラカウの教会のうしろのうすぐらいベンチ。神父だった頃のヨハネ・パウロ2世

が何時も跪いてい祈っていた場所に真鍮のプレートが。

誰置くか、そこには薔薇の生花が絶えないという。

今、ユダヤ教とカトリックの関係は、かつてないほど友好的だ!


コメント (2)
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