:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 教皇暗殺未遂事件-2

2011-02-09 07:03:18 | ★ 教皇暗殺事件

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教皇暗殺未遂事件-2

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まずこの二つの写真を見比べて頂きたい。左は問題の不思議な写真。右は、それからインスピレーションを得て創られたステンドグラスの写真。何か共通の特徴に気付かれませんでしたでしょうか?

そうです。よく目ざとく気付かれましたね。他の方も、聖母の向かって左側の頬の下の方をよく見て下さい。左の写真では教皇の首筋に殆ど隠れていて分かりにくいのですがステンドグラスでははっきりと斜めに濃い二本の線が見えませんか。これは明らかに、ポーランドの巡礼地、チェスとコーヴァの、いわゆるブラックマドンナの絵の顔にある傷を指しています。下の、私が苦労して遠くから隠し撮りした)本物のマドンナの絵の写真の部分を拡大したものと比べて見れば一目瞭然です。


 

 

これは、回教徒が東から侵略してきた時、この聖堂にまでなだれ込んだ兵士ひとりが、槍で二度マリア様の顔を突いた時の傷だと言われています。そして、回教徒のポーランドへの侵略は、マリア様のお陰でこの場所で止まった史実があります。教皇ヨハネ・パウロ2世は、この聖母の絵に深い信心をもち、教皇に選ばれた後、まずここに巡礼されたと聞いています。本物はご覧の通り金銀宝石の装飾で飾られていて絵がよく見えないほどですが、飾りの下は上の写真のように頭から青いヴェールを被っているはずです。つまり、あのふしぎな写真で教皇を抱いている婦人は、チェストコーバのブラックマドンナとして描かれた人物、つまり聖母マリアを指していると見て間違いありません。 


 

暗殺未遂事件とは直接関係がありませんが、ちょっと下の写真を見て下さい。教皇がクラカウの街をパレードしている時のものです。色とりどりの生花で作られたフラワーラインの上をオープンカーが進んでいくところです。ケネディー暗殺の時と同様、銃弾に対しては全く無防備であることが分かるでしょう?

 

では、暗殺未遂事件の時はどうだったのでしょうか。その時も同じようにジープ型のオープンカーでした。下のは犯行直後の写真です。この位置から写真を撮れるのは明らかにセキュリティーの人間だけです。つまり、群衆の一人ではありえないということです。手前の後ろ向きの男性はシークレットサービスの一人でしょうか。この写真の1~2秒前には教皇はこの男性の腕の中だったかもしれなません。だから、反対側からカメラを構えれば、問題の怪しげな写真の構図と同じような形も考えられなくもないのです。教皇の頭の後ろに顔が半分隠れていて教皇の肩のところに手が見えるのが、同じポーランド人で教皇の秘書、現在のクラカウのスタニスラウス枢機卿ではないかと思います?

 

 

ローマの病院ポリクリニック「ジェメッリ」で回復を待つ教皇ヨハネ・パウロ2世。

 

今日は、二つの点についてだけ述べて、このブログを終わろうと思います。そして、同じテーマの次のブログで、わたしの神学的考察をもって結論といたします。

第一の点: 問題の写真は、素材としては、教皇を写した写真と、チェストコーバのマドンナの絵にヒントを得て描かれた画像の合成物だということは見た通り一目瞭然で、疑う余地はありません。それがどうして一枚の画像になったかが問題ですが、それはとにかくとして、技術的には二つの元の画像さえあれば、素人でも持っている画像編集ソフト、例えばアドビーのフォトショップなど、で画像処理すれば、割合に簡単に作れそうな合成写真です。それを、信仰深い個人がやったか、あるいは天使がやったか、マリア様がやったか、それは大した問題ではありません。それを、オカルト信仰の人がよくやるように、背後霊や祖先の霊が写っていたという類の合成写真と一緒にして、不思議な写真、「奇跡」的な写真ともてはやすのは、場合によっては大変危険なことであるとは思いませんか。

第二の点: あの写真に添えられた言葉に信ぴょう性があるかどうかです。私のツイッターにはこのようなコメントが入りました: 《  tatakaigokko @  世間に流布されている諸々の噂話の真偽を確かめる以下のサイトでは引用のホアキン・ナヴァロ・ヴァルス氏に直接コンタクトし問題の写真が撮られた事もヴァチカンから公表された事もないとの証言を得たとの事。 

これは決定的だと思いませんか。目的がどうであれ、人を欺く嘘はいけません。このサイトの内容の信ぴょう性自体も、実は疑問視することもできますが、そうしていてはきりがありません。わたしは、このような裏付けを頂く前から、あの文章は眉唾ものだと直感していました。もう十分でしょう。

ではこれで一件落着でしょうか。 仮に、わたしの好奇心をいたく刺激したこの写真が、偽物、贋作であるとしても、ではあの写真の不思議な(ある意味で怪しい)魅力は一体どこから来るのでしょうか。まずこの点に対して答えを出さなければなりません。

また、次に、教皇ヨハネ・パウロ2世がこの狙撃事件を機に封印を破り、発表に踏み切った「ファティマの第三の予言」が既に成就し、本当に過去のものとなってしまったのかどうかにつても、答えなければなりません。

この最後に残された二つの疑問についての答えは次回に譲り、今日はひとまずここで締めくくりたいと思います。




 



 

コメント (4)
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