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〔報告〕 教皇フランシスコの WYD
(World Youth Day in Brasil)
-混沌迷走の大旅行-
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去る2013年7月18日-9月1日までブラジルのリオ・デ・ジャネイロで教皇フランシスコ主催のワールド・ユース・デー ( 世界青年大会)に向けて出発したことは、既に出発当日にアップしたブログに書きました。
いつかその報告と総括をと思いながら、このところ、長い重いテーマが相次いでしまって、チャンスを逃していました。今回は、なるべく軽く短いスライドショー的にまとめて、3回ぐらいで終わりたいと思っていますので、どうかよろしくお付き合いのほどをお願いします。
われわれ関空組をカタールのドーハ空港まで運んだ機体
ここで成田発組と合流
ドーハで乗り込んだ機内の座席の前にある液晶パネルには、サンパウロまでの航路が表示されていました
これで地球を約4分の1週
どのように纏めようかと考えました。
時系列に沿って話題を拾っていくのが一番無難なのですが、
テーマも織り交ぜて進むとしましょう。
〇 超格安巡礼旅行は如何にして可能になったか?
リオデジャネイロから焼き鳥の串で地球の中心めがけて正確にグサリ!と突き刺すと、串の先は北海道の石狩平野に突き出ます。つまり、ブラジルは日本から見れば地球の真反対。日本から一番遠い国です。そこまで70人余りの団体が往復して、二週間巡礼して、泊まって、食べて、それで一人25万円で上げるには、どうすればいいか。どういう手品を使うのか?
ブラジルはヨーロッパがすっぽり入るほどの大国だ。飛行機でサンパウロに着いてからは、日本の常識では、一回1時間2万円ほどずつかけて飛行機でi移動するはずの距離を全て、8時間かかろうが、10時間かかろうが、12時間かかろうが、二台のバスで数百キロの道を走破する。日本のように高速道路が四通八達しているわけでもないのに・・・。夜は体育館や教会の床に寝袋を延べて寝るか、運が良ければ新求道共同体の家庭に分宿ホームステイする。食べ物は質素な炊き出しやパニーニ(サンドイッチの一種)などタダで頂ける物で腹を満たす。ホテル泊やレストラン食は例外とする。
例えば、夜はこんな具合にして泊まる もちろん男女は厳格に隔離される
例えば、食事はワンプレート ワァ!美味しそう!
実は、ここからセルフサービスで取ってきたもの
贅沢は敵だ 神父たちも感謝して美味しくいただいた
着ているのは日本で作ったユニホーム 胸には JAPAN と書いてある
背中にはWYDのイメージをデザインした絵がプリントされている
もちろん募金もした。ローマで名士やマスコミを集めて、信仰ある貧しい日本の若者たちが巡礼に旅立つという触れ込みで、チャリティーパーティーを開いたし、国内では素人コーラスを編成して全国チャリティーコンサートツアーをして資金を稼ぎ出した。Etc.Etc.
ローマのチャリティーパーティーで宣教家族の娘として
一体私はイタリア人か日本人か?
自分のアイデンティティークライシスに苦しんだ体験を話すクリスチーナ
パーティーの席で、教皇ヨハネパウロ2世に世界青年大会(WYD)の開催を勧めた経緯と
その来歴など、ご自身のかかわりを話すコルデス枢機卿
ローマの夏の長い夕暮れ 屋外のカクテルパーティーはいつまでも続く
日本でのチャリティーコンサートのために練習した曲を現地のホームステー先の家族たちに披露する仲間
自分の人世の岐路となる大切な巡礼と位置付けて、なんとしても参加したい一心から、
若者たちはみんな懸命にアルバイトをしてお金を貯めた。足りない分は借金もした。
教会からの補助は一切ないのだから。
〇 とにかく歌って踊って!踊って歌って!
私はこんなに踊るのが好きな若者の集団を見たことがなかった。集団の中の何人かは常にスーツケースの他にギターを背負っている。あるいはタンブーリ(アフリカ風の太鼓)やボンギなどの打楽器を腕に抱えている。ちょっとの待ち時間を見つけると、まず誰かがギターをかき鳴らす。すると男の子の打楽器や女の子のタンバリンが鳴り始め、一同が歌い始める。踊れる曲は何曲もある。歌が始まると自然発生的に女の子たちが輪になって踊りだす。男の子もその輪に加わる。やらせておけば20分でも30分でも飽きずに踊っている。ステップはユダヤ教の過ぎ越しの祭りのものだと聞いたことがあるが、そうだろうか。元気な女の子は、そのリズムを二倍に刻んで、早い激しい踊りに変えて、くるくる回り出す。男の子も負けてはいない。
サンパウロの空港に着いても 迎えのバスがすぐに来るはずもない
そんな時ロビーではたちまちギターが鳴り出して歌が始まって輪になって踊り出す娘たち
空港ビル内の通行客もびっくりして足を止める (サウンド入りの動画でなくて残念!)
神父たちも一緒に踊る
体育館でのミサが終っても男の子たちはギターを奏で続ける そして
若者たちは輪になって踊り続ける 一体これ何なんだ? この歓喜と陶酔は???
おっと、メンバーを紹介するのを忘れていました。この70人余りの集団の大多数は、新求道共同体のメンバー、特に第2世代の若者たちで、多分半数が日本人、半数がいわゆる宣教家族の子供たちで、その起源はスペインかイタリアが多い。彼らは両親がヨーロッパ人だから、見た目には外国人だが、小さいときに日本に来たか日本で生まれたかで、日本語は方言のおまけつきでペラペラ、考え方も物の見方も同世代の日本人とほとんど変わらない。
さて、長くならないうちに初回はこの辺で終わりましょう。こんな調子で始まった巡礼。
この先どんな事件、どんなサプライズが待っているか?
最後はどんな結末を迎えるのか?
筋書きを知っている本人が一人でドキドキワクワクしていてはしょうがないですよね。
すみません!