元ヤンキースの伊良部投手が亡くなりました。
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元ヤンキース伊良部さん、米で死去…自殺(読売新聞)
プロ野球のロッテ、阪神や、米大リーグのヤンキースなどで投手として活躍した伊良部秀輝さんが27日、自宅のある米国・ロサンゼルス近郊で亡くなったことがわかった。関係者が明らかにした。42歳だった。地元警察では自殺とみて調べている。香川・尽誠学園高から1987年のドラフト1位でロッテ入団。96年オフにはヤンキース入りを果たした。エクスポズ、レンジャーズを経て、2002年オフに阪神入りし日本球界に復帰。03年には13勝し18年ぶりのリーグ優勝に貢献。通算成績は、日本のプロ野球で72勝69敗11セーブ、大リーグでは34勝35敗16セーブ。04年でいったん現役引退後、09年に現役復帰。四国・九州アイランドリーグの高知で、2試合に登板したものの、再び引退した。
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初の日本人MLBプレイヤーとして華々しく脚光を浴びていた野茂投手とは違って、マナーの悪さからやや「ヒール(悪役)」のような見られ方をされていたのが伊良部投手でした。MLBに挑戦する時も、トレードでひと悶着有り、ヤンキース移籍後もマナーの悪さで話題になったことがあります。でもひとたびマウンドに立つと、剛速球と闘争心の強さを持った魅力的なピッチャーでした。能力では野茂投手に負けてなかったと思いますが、良いときと悪い時の差が大きく、打たれてイライラすると自滅して、マスコミから「イラ部」と呼ばれていた記憶があります。MLB引退後は様々なチームを渡り歩いていたようです。能力がありながら、それを発揮する場が無かったことや、公私ともに精神的な安定感が欠けていたことが、今回の悲劇に繋がったのかもしれません。
今は日本人プレイヤーが普通にMLBに挑戦する時代です。今朝は、MLBツインズの西岡選手の試合を見ていました。彼は日本でイチローに続いて200本安打を放ち、首位打者を獲った優秀な若手選手ですが、何となく覇気が感じられず、チャンスの打席でも「打てないだろうなあ」と期待しないで見ています。案の定、今日の試合では全く打てずに途中交代になってしまいました。打球は力の無いゴロばかりで、何だか彼のバッティングを見るのが申し訳ない感じがしました。今日のニュースを聞いて、ヤンキースの伊良部投手の登板試合をテレビで見た時のワクワクした気持ちを思い出しました。巨体の大リーガー達からいくつ三振を奪うのか、いつも楽しみにしていました。西岡選手と違って、彼の闘争心の強さがテレビ画面からも伝わってきたものです。マウンドでは良くも悪くも凄く存在感のある投手でした。とても残念ですが、悲運だった彼の冥福を祈りたいと思います。