会見のあとで笑ったのは誰なのか。
失笑罪に問われたのは猫だった。
チャカチャンチャンチャン♪
「猫は確かに笑いました」
証人の花が言った。
「猫に間違いありません」
カブトムシも同意見を述べた。
やっぱり猫なのか……。
傍聴席がざわついていた。
チャカチャンチャンチャン♪
その時、扉が開き新しい証人が登場した。
ライオンだ。
「それは不可能です。猫は鼾をかいて眠っていたのです」
チャカチャンチャンチャン♪
ライオンの証言によって猫の濡れ衣は晴れた。
「あの笑いは、季節はずれのヒョウのいたずらでした」