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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

無煙映画を探せ

2010-08-18 | 2015以前の映画評

68、「キャタピラー」 若松孝二監督 日本 ○ ☆☆

 ベルリン映画祭で主演女優賞を寺嶋しのぶが受賞した作品です。日本が戦争に突き進んでいた時代、戦場から軍神として帰国した夫は四肢を亡くし聞くこともしゃべることもできない姿となっていました。残っているのは食欲と旺盛な性欲で、妻は「銃後の妻」として必死にその世話をするのでした。かいがいしく、そして時には残酷になってしまう妻の苦悩を演じた寺嶋しのぶの演技はさすがに女優賞です。

 国内では賛否が分かれるような戦争の真実を描いているため監督のねらいは海外での評価だったのでしょう(タイトルも英語だし、ちなみにキャタピラーは芋虫の意。オープニングクレジットなどすべて日本語と英語で表記。戦争ものですが無煙でした。タバコなんて出したらFCTCに反し、評価されないことをちゃんと知っているようですね、若松監督は。次は監督ご自身の禁煙が課題かな。才能のある監督はタバコをやめて1本でも多くの作品をファンのために撮ってほしいですね。


67、「きな子~見習い警察犬の物語~」 小林義則監督 日本 ○

 テレビのレポート番組で何度も試験に落ちてもあきらめずに訓練を続ける警察犬訓練犬の話が視聴者の共感を呼んで人気者になった実在のラブラドールレトリバーの「きな子」をモデルにしたお話です。もちろんきな子はかわいいのですが、訓練所のなまいきな小学生役の女の子の演技がとても上手でした。きな粉は現在もまだ訓練中だとか・・・。何事もあきらめないという勇気はもらえるかもしれません。

 試験会場のひとごみの場面が心配でしたが無煙です。考えてみれば臭いで判断する犬たちの前で喫煙したら犬が混乱しますよね。タバコ関連もありませんでした。 


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無煙映画1

2010-08-16 | 2015以前の映画評
66、「ちょんまげぷりん」 中村義洋監督 日本 ○ ☆

 180年前の江戸時代からひょんなことから現代の巣鴨に現れた侍の安兵衛はひろ子と友也母子に救われます。礼節をわきまえた好青年の安兵衛は仕事に忙しいひろ子に代わって家事や育児をすべてつつがなくこなすだけでなくケーキ作りの才能をみせるのでした。ケーキ作りコンテストに入賞した安兵衛はケーキ職人として就職し仕事をすることの喜びを知ります。しかし、ひろ子や友也との時間はなくなり、うまくいっていた3人の関係にひびがはいってしまいます。

 シングルマザーの大変さや父性を求める友也の気持ち、そして仕事があることの充実感など娯楽映画ながらもピリッと社会性をさりげなく織り込ませたのはさすが中村監督です。3人の俳優がそれぞれとても好演しています。その上無煙で言うことなし。できれば続編を期待したいところです。



65、「インセプション」 クリフトファー=ノーラン監督 米 ○

 睡眠中の脳に侵入し夢を支配し潜在意識を捜査することを仕事にしているコブ(ディカプリオ)の元にサイトー(渡辺謙)という謎の日本人が現れ、彼からライバル企業の後継者の脳に入り込むことを依頼されます。いざ、侵入してみると彼の潜在意識はしっかりと武装されていていきなり攻撃されてしまうのでした。夢のような話と言えばそのとおりですね。しかし、同じように脳内の闘いを描いた「マトリックス」の時よりは少し現実感があるかもしれません。いずれにしても他人の夢まで支配しようとするのはアメリカ的と言えばアメリカ的です。

 タバコ関係ではディプカリオ(いつもプカプカ喫煙しているから)と揶揄されているディカプリオがなんと喫煙せず無煙の作品でした。彼が大人になってからは初めてではないでしょうか。世界は変わっているのですね。


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