「前田建設 ファンタジー営業部」 英勉(はなぶさつとむ)監督 ○ ☆
ダム、トンネルなどの大規模工事を行ってきた前田建設が、マジンガーZの格納庫をウェブ上で作成するというプロジェクトを映画化しました。
バブル崩壊後、大規模な建設プロジェクトは少なくなり、建設業界も元気がなくなりかけていました。そんな折営業部のアサガワ(小木博明)は新たなプロジェクトを立ち上げます。なんと、かつて人気があったアニメのマジンガーZの格納庫を建設しようというのです。同じ営業部員のドイ(高杉真宙)やエモト(岸井ゆきの)ベッショ(上地雄輔)らは戸惑います。アサガワひとりが盛り上がりますが、マジンガーZの隠れファンが社内のあちこちにいて陰ながら叱咤激励してくるのでした。そしてプロジェクトは多くのそして意外な応援者を得て紆余曲折を乗り越え力強く進んでいくのでした。
仕事や職場を全く別の角度から捉えることであんまりやる気のなかったメンバーたちに力と自信を与えていく、今までの「お仕事映画」とは次元の違う面白さがあります。特に「掘削男」ヤマダ(町田啓太)が「掘削」について熱く語る場面は感動的です。岩盤の強度を板チョコと雷おこしに例える説明は素人にも大変わかりやすかったです。また、通常は一般市民が目にすることはない、「掘削機」の仕事ぶりが見られ「働く自動車」ファンにも嬉しい作品です。
金儲けだけが仕事ではない、というメッセージもいいですね。(☆)
妙に盛り上がる演出が大笑い(私だけ?)を誘います。撮影現場も笑いが止まらなかったのではないかとちょっと心配でした。
エンドロールの楽しさはピカイチです。最後までちゃんと観ましょうね。
タバコは、なし。無煙です。